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■ コンピューターを出した( ..)b
投稿者:三木原慧一 さん  ( uid 27009, posts:664, since 2001/06/01 )
投稿日: 2001/12/22 (土) 12:02 No.12978 | 編集 | 削除

 書きかけの2巻でコンピューターを出した。以下、抜粋。

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 管制官が無線報告をもとに検索を開始した。素早くキーボードを叩きはじめる。端末を通して電子計算機に検索事項を入力しているのだ。
 地下作戦施設のさらに奥まった区画には、昨年ようやく実用化された巨大電子計算機が鎮座している。ハンガリー産まれの物理学者と英国人と日本人が組んで開発し、予算は日本とイギリスが接伴した代物だ。名称は、帝国においては『管理人』。大英帝国では『コロッサス』と呼ばれていた。どちらも特定の意味を持たせぬ配慮をしたため、不思議な名前になってるが、防諜においてはよくあることだ。
 なお、類似した仕様を持つ電子計算機――後にエニアックとして結実するそれは、合衆国が開発中だったが、コロッサス/管理人がエニアックよりも優れているのは、この時点で既にランダムアクセス機能を持つ一時記憶メモリーを実装していた点だ。東京工業大学の加藤与五郎と武井武が開発した磁気フェライト・コアメモリーが手元にあったことが、仕様の優劣を決定的に分けたといえる。これによってコロッサス/管理人は、プログラム記憶方式をはなから採用できた。一方でエニアックは、プログラムを組み替えるのにいちいち配線を組み直し、スイッチを山ほど切り変えねばならない。いわゆるハードウェア制御で、日英の技術陣からみればすでにカビの生えた代物だ。磁気ドラム記憶装置の開発も重要な相違点だろう。ドラムに膨大なデータを蓄積、素早く利用することが可能になった。穿孔テープをいちいち読み込ませるやり方では、素早い検索などとうてい不可能だ。
 コロッサス/管理人の誇るZ80中央演算装置は、その真価を発揮しつつあった。磁気ドラムから次々と情報を引きだし、メモリーに展開していく。区域は初手から絞られていたため、照合は容易だった。
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 決定稿で残っとるかどうかは未定〜( ..)b

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