勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし。
これは、野村前監督がよく口にしていた言葉で、勝ち試合にはなぜ勝ったのかわからない試合もあるが、負け試合には必ず負けた理由がある、という意味だそうです。
また、なぜ負けたかを分析し、次に活かすという意味もあると思います。
このページでは、今シーズンスワローズが負けた各試合について、なぜ負けたか、ここをこうしていれば勝てたのでは、を私なりに分析してみました。
中には采配についての疑問や「たられば」も多くなっていますが、私なりに分析した結果として読んで頂きたいと思います。
4月
5月
4/9 広島7-11
開幕4連勝と好調なスタートを切ったスワローズ、この試合は先発の石井投手が初回に緒方、町田といった右打者からの2本塁打などで5点を取られる大乱調。初回でゲームの行方が決まってしまいました。
4/11 広島3-9
ここまで中継ぎの大事な場面でいい成績を残していた宮出投手、初回から捕まってしまいました。ランナーをため、緒方に二試合連続初回本塁打を打たれるなど初回に4失点、3回までに7失点で、前の試合に続いて序盤で試合が決まってしまいました。
4/13 中日1-6
この試合は、先発のハッカミー投手が初回簡単に二死をとりながら内野安打二本と四球で満塁として山崎に満塁ホームランを打たれてしまったのが痛いです。これで三試合連続初回に一発からの大量失点となってしまいました。
4/14 中日6-11
5対4と一点リードで迎えた7回に投入した加藤投手が大乱調。左の福留、関川に連打を浴び、ゴメスの犠飛で簡単に逆転され、さらに立浪にも安打されてしまいます。まだ一点差なので逆転のチャンスあり、ここから右打者が多くなるので当然交代と思ったものの続投の采配。結果さらに打ち込まれ、代わった廣田投手も火のついた打線を止められずこの回一気に7失点。完全に試合が決まってしまいました。
4/15 中日0-3
この試合は田畑投手が初先発。3点は取られましたがそれほど悪い内容ではなかったと思います。問題は打撃陣で、3回、5回に連打と犠打で作った一死2,3塁のチャンスに真中選手、小早川選手で一点も取ることができませんでした。点差がつまっていれば相手の投球も変わってきたと思うので、チャンスを生かせなかった打撃陣が敗因だと思います。
4/18 阪神3-10
中盤までは接戦だったこの試合。3-4と一点リードされた6回、無死1,2塁で二番手斉藤投手は新庄をピッチャーゴロに打ち取ります。しかしエラーで一点献上。このあとは救援陣が打ち込まれ大敗となってしまいました。一つのミスが流れを大きく変えてしまいました。
4/20 中日2-5
延長11回まで2対2の同点、山本投手を4イニング投げさせるなど何としても勝ちたい試合。しかし、12回にはプロ初登板の五十嵐投手をマウンドに送る采配。結果安打と2四球で1死満塁のピンチをつくり降板となり、その後去年まで対左のワンポイントだった加藤投手が右打者の李相手に決勝タイムリーを浴びてしまいます。投手の役割分担ができていないと感じた試合でした。
4/22 中日6-7
5-3と二点リードで迎えた7回。先発田畑投手が二死から走者を出し、左の福留、関川を迎える所でベンチの采配は前日に8年ぶりの勝利を挙げた左の高木投手。しかし、高木投手は今シーズンここまでオープン戦、ファームを通じて先発登板が5試合、中継ぎの2試合も回の頭からで、走者を背負った場面での登板は初めてでした。結果は四球、二塁打であっと言う間に同点にされてしまいました。そして次の回、打者が右の山崎であるのに加藤投手登板。ここも右打者に打ち込まれ逆転されてしまいました。同じ左投手でも、ピンチで左打者を抑えてきた投手、先発で左右関係なく投げてきた投手、の使い分けができていないのが敗因だと思いました。
4/23 阪神0-5
0-0の二回無死一塁で今岡の当たりはショートゴロ。併殺かと思われたが、これを名手宮本選手が悪送球してしまい、無死1,2塁。この後満塁からタイムリーを浴び先取点を取られてしまいました。相手がエースの藪だっただけに先取点は取られたくない試合。名手のエラーが敗戦に結びついてしまいました。
4/24 阪神2-6
相手の先発山崎の不調から1,2回に二点先制した試合。しかし、スワローズの先発伊藤投手も相手同様毎回走者を背負うピッチング、4回までに9安打を浴び逆転されてしまいます。故障を抱えているとはいえ、エースと呼ばれる投手は相手をきっちり抑えて攻撃のリズムを作って欲しかったです。
4/25 阪神0-5
18日の試合に続いて川尻投手から4安打しか打てず敗戦。打ち崩すチャンスがほとんどなかっただけに敗因をあげるのも難しいですが、打撃陣が横手投げに弱いことを相手の野村監督に知られていたことが敗因かもしれません。
4/30 横浜3-9
立ち上がり好調の石井投手が二回に突然崩れて3失点。これが響きました。しかし、初回先頭の真中選手が二塁打を打った後、土橋選手、古田選手が連続三振で先取点を奪えなかったことが、相手の斎藤隆を立ち直らせ、8回まで無得点に抑えられる原因となったと思います。
5/2 横浜2-9
先発の伊藤投手が前回登板時以上の大乱調。初回先頭打者からヒット4本と2四死球で6者連続出塁させてしまいます。結局二死を取っただけで降板。この試合の後故障で二軍落ちしてしまいます。投手事情が苦しく故障をかかえた投手を先発させなければいけなかった辛さもあったと思います。
5/7 巨人3-5
相変わらず川崎投手が投げると打てない打線。この日も8回まで上原の前にソロホームラン2本による2点だけでした。結果的に残念だったのは川崎投手が7回、8回に失った二点。頼りになる左殺しの投手がいれば7回に左打者が四人続く時に投入できたかはずです。ここでも選手層の薄さが出てしまったようです。
5/9 巨人0-3
この日も打線がガルベスを全く打てず、散発4安打の完封負けでした。なかでも高橋智選手が三連戦で10打数無安打など得点力が落ちてきているのが敗戦につながっているのではないでしょうか。
5/11 阪神0-4
この日も打線が打てず、二試合連続の完封負け。相手の藪投手に対しても、4月23日に続いての完封負けです。打線が一点もとれなければ勝ちようがないのですが、先発のハッカミー投手が4回に二死からピンチを招いて3点を奪われ試合の主導権を握られてしまったのが痛いです。
5/15 広島3-5
2-3と一点リードされた直後の7回裏、一死2,3塁の同点のチャンスで土橋選手がサードゴロ。三塁走者高梨選手が飛び出し、挟まれてしまいます。二塁走者真中選手が三塁に達し、挟まれた高梨選手も三塁に戻りまた。ここで、広島の選手はベース上の両者にタッチ。後から三塁ベースに戻った高梨選手が自分がアウトになったと勘違いしてベースを離れてしまい、再度タッチされアウトの宣告。併殺となってしまいました。同じベースに二者が達した場合にもともとそのベースにいた走者に占有権があるというのを知らずに塁を離れてしまったミスですが、選手に非があるというより、ルールを知らなかった上に審判に尋ねることをしなかったコーチに責任があるのではないでしょうか。また、テレビを見ていた限りでは審判はアウトの宣告を誰に対して行なったかが分かりませんでした。この場合には、誰に対してアウトの宣告をしているのかをわかりやすく伝える必要があるのではないでしょうか。
5/18 巨人2-4
これまで中継ぎとして大活躍していた山本投手がこの日は不調。9回の登板直後に松井にホームランを打たれると、同点に追いついた10回にも2四球で走者をため、高橋に代わって入っていた後藤に決勝三塁打を打たれてしまいます。これまでの活躍を考えると山本投手を責められませんが、9回に追いついただけに残念な試合でした。
5/20 巨人5-11
5-3と二点差に詰め寄られた6回2死2塁、右の石井を迎えたところで好投の高木投手に代えて五十嵐投手を送る采配。五十嵐投手は2四球のあとタイムリーを打たれ同点とされ、一死も取れずに降板、その後中継ぎ陣が打たれ大敗となってしまいました。高木投手のこの日の被安打はすべて左打者から、これまでの登板でも特に右打者を苦手にしているわけでもありません。球数も80球とそれほど多いわけではなく、ただ右打者を迎えたから代えた、という理由しか見当たらない采配に疑問を感じました。
5/22 中日2-3
この試合は9回にサヨナラホームランを打たれてしまう残念な試合でした。采配が疑問だったのは同点で迎えた9回、投手が左の岩瀬だったからでしょうが、先頭の岩村選手に馬場選手を代打で送りました。岩村選手はこの試合でホームランを打つなど打撃好調。経験の意味でも左投手だからといって交代することはないはずです。打線が低調なだけに打てる選手を下げて欲しくないと思いました。
5/26 横浜4-5
9回に佐々木を打って同点にした試合ですが、直後の10回に山本投手が連打を浴びて決勝点を奪われてしまいました。相手が佐々木ということで山本投手も準備が万全でなかったのではないでしょうか。また、5回に鈴木に満塁ホームランを打たれたハッカミー投手、4月13日に続いて二死から走者をためてのホームランでした。失点を最小限に抑える投球をして欲しかったと思います。
5/30 中日1-6
一月半ぶりの勝率5割で迎えたこの試合、先発の田畑投手が大乱調でした。一回こそ佐藤選手の好返球もあり無失点に抑えましたが、降板するまで打者10人に対して2安打4四死球の内容で3点を失いました。ここの所あまり内容の良くない田畑投手、まだ完全に体調がもどっていないのではないでしょうか。
6月の敗因分析も追加予定です。
hagi@big.or.jp