9M6JU 2002


Kota kinabalu Malaysia
18.Nov-25.Nov.2002


9M6JU November.2002

 2002年11月18日から25日までの8日間の日程で、東マレーシア(East Malaysia)のコタ・キナバル(Kota kinabalu)から9M6JUを運用した。 9M6(Sabah州)の訪問は、3月-4月のケニンガウ(Keningau)から9M6AACと9M6JUを運用して以来で今年2度目。
今回はサイクル23のピークも過ぎコンデション的に最後のチャンスとなると考えられる北米、ヨーロッパに対する"サービス"が目的だった。 このため、運用場所の選択もより効果的にDXが狙える場所を探すことにした。
 Kota kinabalu市内の2、3の候補の中から最終的にSutera Harbour Hotelを運用地に決めた。 このホテルは市街地に程近い海岸に面した13階建てのホテルで、南西から北東方向にかけてが海、ホテルの周囲がゴルフ場という環境抜群の高級リゾートホテル。 昨年"SEANET Convention 2001"が開催された場所としても知られている。 当時の記念局・9M6SEAは9階に設置されたが、"無線室"となったこの部屋のベランダから9階の屋上に出られ、 アンテナの設営が便利だった。


Sutera Harbour Hotelの11階から眺めるKota Kinabalu市街/中近東・ヨーロッパ方面(右)
11月が雨季のEast Malaysiaは午前中から日中は快晴、夕方から豪雨と雷の毎日だった


 ホテル側と事前に交渉してくれた9M6GY・Godfreyは、今回も同じ部屋を予約してくれていたが、現地でいざアンテナを設置してみると、 一段低い9階の屋上からは、肝心の北米・JA方向の北東側が13階建ての本棟の壁でブロックされていて、6mの運用には適していない事が判った。
 翌日になって周囲が360度見渡せる13階の本棟の屋上を使わせてもらう様に交渉、同軸ケーブルの引き込みも考慮して部屋も11階に移動することに決まった。
本来、Sutera Harbour Hotelの様な高級ホテルでは屋上を使わせてくれる事は難しいものなのだが、 昨年の"SEANETの実績"が功を奏し、ホテル側の対応もこちらが恐縮してしまうほど協力的だった。


最初に建てた9階の6m-ANT。北米側は壁でブロックされた/翌日13階屋上に上げ直した6m-ANT


Hotelの全景。手前の低い所が9階/中央部4段のベランダ上から2段目が11階のシャック


9M6JUの6m運用

 今シーズンはVKや赤道に近い南アジアの9M2、VUなどからヨーロッパがオープンしており、 9M6からのQSOも大いに期待して出かけたのだが、11月中旬からコンデションは急降下、 残念ながら"サイクル23"の落ち込みをずっしりと肌で感じる結果となった。 滞在期間中、期待した本命の北米はおろか、ヨーロッパの信号も聞くことは出来なかった。
 昨年の秋や今年の春にはロングパスで中米、カリブまで聞こえたコンデションを考えると、 この方面へのDXのパスはJAからのコンデションと同様、東南アジアからも既にパスは無くなっている事が判った。 こんな中にあってYA4F(Afghanistan)とQSO出来たのが唯一の収穫だった。
 以前は朝から晩までほとんど途切れる事無くオープンしていたJAも、入感の頻度はかなり少なくなっていて、 オープンしても聞こえている時間は短く不安定になっているのが感じられた。 反面、普段はあまりオープンしたことの無いWest Malaysiaの9M2/JI1ETU、9M2TOの両局が59+で入感し、 伝搬の微妙な変化を感じさせた。 9M2TOは11月13日に一日で300局以上のヨーロッパとQSOしたとの事だったが、 この秋の東南アジアからヨーロッパ方面のコンデションはこのパスを最後に急降下してしまった。 


9M6JUを運用するJA1RJU/Hotelの13階屋上に建てられた6m用5el & G5RV HF-ANT


(左)RigはFT-920+AMP(350W)、FT-100
見取り図の赤丸が無線室となった11階の部屋。他の部屋とは離れていて静か
建物の中央部は一階まで吹き抜けになっている。12階はスイートルームの特別室


Kota Kinabaluの近況


"サンタフェ"の機関車に引かれて回る、Kota Kinabaluの回転寿司。連日賑わっている。(左)
お世話になった9M6GYの家族と。左から9M6JY、娘さんと息子さん、9M6GY、JA1RJU(9M6JU)