【運用を終了して】
今回のDX-Peditionで特筆される事は、具体的な運用予定や結果が、全てインターネットのホームページを
通じていち早く発表されたという事でしょう。 特にDX-PEDIで重要な運用周波数の公表や、運用開始の状況などは、
この“道具”が使われ、全世界に伝えられました。
月刊誌などで発表される情報は、締め切り時期によっては、2カ月近くも遅れる事を考える時、
ほとんどリアルタイムで発信出来るこの「インターネット・ホームページ」は、今後はより多く、
有効に使われて行くものと思われます。
今回のスカボロー・リーフでの運用に際し、中国の船が領海に近づいたとして、フィリピンが軍艦を派遣
するなどしてクレームを付けたことは、日本のマスコミ(テレビ、新聞)でも報道されましたので、
既にご存知の方も多いと思います。
これをきっかけに、われわれの運用も当初の予定より3日間短縮されてしまいました。
残念な思いをしたのは、QSO出来なかった方だけではなく、運用する側のわれわれとて同じ事でした。
ところが、帰国後にあたかもわれわれのBS7での運用が、国際紛争の元になったかの様に受け取られる記事を掲載した月刊誌があり、
驚かされると同時に非常に残念な思いでした。
中には悪意に満ちた中傷などもありましたが、ご丁寧にBS7のカントリーの見直し論にまで触れる、
飛躍した記述などもあって、事情を知らない皆さんは驚かれた事と思います。
これらは日本のマスコミ(新聞、テレビ)が流した、南紗諸島(スプラトリー)とスカボローを混同したニュースを鵜呑みにして、
“アマチュア無線のDXに詳しくない人”が自分勝手に想像で書いたものとしか思われません。
“DXCC”を理解している人がもう少し時間を掛けて“事実”を取材すれば、この様な“事実無根のでっち上げ記事”
を掲載する様なお粗末な事をせずに済んだものと思われます。
今回のBS7H・スカボローの運用が“紛争”になった事実はどこにも有りません。
これは“現場”に居たわれわれが一番良く知っている事なのです。
南紗諸島がらみの2国間の領有権問題は今に始まったことでは有りませんし、この件についてわれわれがここでとやかく言う問題でもありません。
DXCCの現行のルールでは、BS7H・スカボローは今まで通りで今後もなんの変更もないでしょう。
今回の運用で実行出来なかったローバンド(1.9、3.5/3.7MHz)、RTTYや6mでの日本本土とのQSOなどは、
第4回以降の運用に期待出来るでしょう。
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