入口/ぷろじぇくと/ThinkPad 360Cs をパワーアップする!
Update:2001.May.15
(ThinkPad 資料館他の引越し&再開をチェック)
ひょんなことでIBM ThinkPad 360Csのパワーアップを行ったのでその記録など。
■ ここはThinkPad360Cs限定ページですこのページはThinkPad360Csに限定して情報をまとめたものです。他機種のパワーアップ情報はThinkPad 資料館やThinkPad Clubその他このページ末のリンク先等で調べたり質問することをおすすめいたします。■ きっかけ会社関係でパワーアップを頼まれました。■ 基本仕様
だいぶ古い機種ですが、まだまだ現役だそうです。でもジャンク屋に出回るピークもそろそろ終わってきていそう...。そこで今回インターネットで集めた情報をまとめました。CPU:SL Enhanced Intel486SX-33MHz■ BIOSのアップデート
HDD:モデルによりいろいろ
メモリ:8MB
解像度:横640×縦480ドット、横800×縦600ドット
兄弟機:360Csは360C(TFT液晶)のDSTN液晶版で、その360Cは755Cの廉価版という位置付け。したがって、オプション品はこれら基本的に共通。
Windows3.1ならまだしも、Windows95で使うにはメモリーが8MBでは少ない。HDDもせめて540MBほしい(個人的にはメモリー20MB以上、HDD720MB以上にしたい.)。CPUのアップグレードもかつては行われていた。現在の状況は改造ショップに要問い合わせ。メモリーとHDDの増強だけなら個人でもできる。
横800×縦600ドットモードは、外部ディスプレイでのみ使用可能。内蔵液晶ディスプレイでは横640×縦480ドットが最高。ディスプレイの切り替えは「Fn」キーを押しながら「F7」キー(だったかな?)を押して行う。
PCカードスロットは、非CARD BUS、非ZV-port。
Think Pad Love ThinkPad360Csカタログ
http://www.aichi.to/~thinkpad/catalog/tp360cs/必ずしも要るわけではないが、HDDを540MB以上のものに交換するなら必要だし、2000.3時点で流通している中古HDDのほぼすべてが540MB以上ということを考えると、結局必要になるはず。これは、日本IBMのサイトから入手できる「システムROM アップグレードユーティリティ」を適用すればOK。2HDのフロッピーが1枚必要なので用意しておくこと。■ メモリーの増設
日本IBM ThinkPad360/370/755/750用システムROM アップグレードユーティリティ
ftp://ftp.ibm.co.jp/pub/pccsvc/thinkpad/hgjt21/
アップデート確認
確認するには、電源を入れるときに[F1]キーを押しっぱなしにして「Easy-Setup」を出す。そして「Config」の中の「SystemBoard」を選択。
ここで「Date」が「02/21/96」なら2000.3現在最新版。360Csはオンボード4MB+拡張16MBが上限。
実は拡張32MBもOK(メーカー保証外)。拡張メモリはDRAMカードと呼ばれる汎用品で、16MBのものならメルコやアイ・オー データ他のものが新品で購入可能。2001.2現在カタログ品なのでたいていのパソコン屋で取り寄せできるはず。中古屋で中古品が見つかることもある。個人売買もあるようだ。
増設場所は、本体左右のレバーを目一杯手前に引いてキーボードを上げて、左側に見えるフロッピードライブの下。フロッピードライブはつまみを真上に引き上げれば外れる。その下にカード用スロットが1つだけある。ここに標準で4MBのカードが装着されているので、増設時はこれと交換する。
起動時のメモリチェックで成功/失敗がわかる。
対応メモリー例
メーカー:メルコ 型番:RJI
http://buffalo.melcoinc.co.jp/products/catalog/item/r/rji/index.html
メーカー:アイ・オー データ 型番:JED
http://www.iodata.co.jp/products/memory/jed.htm
■ HDDの交換まっとうな方法■ ACアダプター
360CsのHDDはパックと呼ばれるプラスチックケースに入っている。パックは360/370/750/755で共通。他機種とは互換性なし。
パックは、本体左右のレバーを目一杯手前に引いてキーボードを上げれば、右側に見える。パックのレバーを引き上げればパックごと外れる。このパックごと交換するのが基本。
メーカー:セレス シリーズ名:ActionDisk ”AD” Series
http://www.cerescorp.co.jp/adsd.html
自己責任な方法
パック製品の保証がいらばければ(つまり、at your own riskでならば)、中身だけを交換することも可。このパックを開けるには、中くらいのプラスドライバーでネジを外し、細めのマイナスドライバーで丁寧にこじ開ければよい。こじ開けのきっかけは、装着状態で手前左隅の部分。手が右利きなら左手にHDD、右手にドライバーを持てばやりやすい。左利きの人は...工夫して...。ちなみにこんな感じ
ディスクパックを分解してHDDを交換する(755の例だが360Csも同じ)
http://member.nifty.ne.jp/~nekomata/hddpack1.html
パックの中身
中身は2.5インチ、厚さ17mm(19mmという情報もある)のIDE HDD。取り付けネジは俗に言う「内ネジ」あるいは「旧ネジ」で、ネジ穴間隔38mm。交換する場合は17mm以下の厚さの内ネジタイプでIDEのHDDなら使えるわけ。外ネジタイプも、パック内側の固定用突起を削れば入る。
もともとはE-IDE未対応
認識する(使える)容量には上限があって、元々はIDEのみ対応なので528MBだが、BIOSアップデートによってE-IDE対応になる。この場合の上限は不明だが、とりあえず8.4GB超はダメ(※)。これをこえる容量のHDDを使う場合は、そのHDDメーカーが配布する対応ソフトをインストールする必要があるが、インストールしてもダメな可能性もある。結局はあなたの責任で。
※アイ・オー データ製「IDE Disk Drive Information Program DRVINF Ver.1.0」で確認。
Master/Slave
Master/Slave設定が最近のHDDと異なる。オリジナルはジャンパCloseでMaster。だからジャンパOpenでMasterとなるHDDを使う場合は、ジャンパピンを折るか曲げるなどしてコネクタからはずす必要がある(※)。HDDを繋いで起動した場合に「ERROR 0174」とでた場合は、おそらくジャンパ設定が間違っている。詳細はThinkPad Clubの会議室を探索のこと。
※逆に、ThinkPad360で使っていたHDDを他機種のMasterに転用する場合は、ジャンパピンにジャンパを差してCloseにする必要が有る。
使えるHDDは?
換装実績は以下のとおり。
成功
・IBM DHAA-2270 (標準搭載)
・IBM DHAA-2405 (標準搭載)
・IBM DBOA-2360 (360MB、12.5mm厚、内ネジ、ジャンパピンそのまま)
・IBM DBOA-2720 (720MB、12.5mm厚、ネジ不明、ジャンパピン不明)
・IBM DSOA-21080 (1080MB、12.5mm厚、ネジ不明、ジャンパピン不明)
・IBM DMCA-21440 (1.4GB、12.5mm厚、内ネジ、ジャンパピン折り曲げ必要)
・富士通 MHH2048AT (4.8GB、9.5mm厚、ネジ不明、ジャンパピン折り曲げ必要)
ジャンパピン折り曲げは保証外の行為で、店に返品もできないはずなので、注意。
失敗
・東芝 MK1926FCV (815MB、12.5mm厚、ネジ他不明)
360C等を含めるとさらに実績は広がる。詳細は以下のページへ。(上記リストもほとんどこのページからのものです...すみません)
携帯PC HDD換装の部屋 日本IBM
http://www.hddex.com/hddex/nihon-ibm.htmIBM ACアダプター(9552)■ バッテリー
製品番号49G2164/FRU番号49G2197で標準価格2万円。
ThinkPad本体へのコネクタが俗に台形4ピンといわれる型のうち40W仕様。ワット数違いでコネクタが共通なのは多く、ThinkPad360/ 370/ 75x/ 760/ 530CS/ 55xBJ/ 700C/ 720C/ 末期のPS/55note(C23V等)が互換で使えるはず(アダプタ自体の形は若干違う模様)。このうち530CS用は28Wなのでおそらく出力不足で適さない。他機種用は主に36Wでやや出力不足だが、たぶん問題無し。比較的入手しやすいのはThinkPad760用の36W品か?
互換性詳細などはThinkPadClub資料ライブラリの「スペック・リスト」を参照ください。公式資料もどうぞ。
日本IBM ThinkPad ACアダプター 製品番号・FRU番号比較表
http://www.ibm.co.jp/pc/option/optac89/optac89a.htmlニッケル水素(NiMH)バッテリー・パック(2620)■ フロッピーディスクドライブ
新品フル充電連続稼動時間3.0〜7時間(360Cの場合、公称)。今でも入手できるのかは不明。3モード対応■ Windows95のセットアップ
1.44MB/1.25MB/720KBの3.5インチフロッピーが読み書きできる。Windows95用3モードフロッピードライバーは日本IBMから入手可。ドライバーがなくても 1.44MBと720KBには対応しているはず。HDD同様パック品のようだが代替品については未調査。
日本IBM ThinkPad 3モード・フロッピー・ドライバー Windows 95
ftp://ftp.ibm.co.jp/pub/pccsvc/thinkpad/i7f102jp/私は以下の方法でセットアップしました■ 個人的感想
1.HDDの初期化
フロッピーで起動して、HDDをFDISK&FORMAT。このとき、Windows95のセットアップファイルが入るだけ(Windows95初期版なら50MB)のパーティションを2番目のパーティションとして用意しておく。1番目のパーティションにはシステムを転送し、HDDから起動できるようにしておく。
2.Play at Willをインストール
HDDから起動し、Play at Willをインストールする。Play at Will の代替品は下記リンクのPCカードソフトのページをご覧ください。
3.SCSIカードとCD-ROMドライブをセットアップ
4.Windows95セットアップの準備
CD-ROMからWindows95のCD-ROMのセットアップファイルをHDDにコピーする。この作業はなくてもいいが、やっておいたほうが、HDDからセットアップできるのであとで楽。
5.Windows95をセットアップ
HDDから起動し、HDDにコピーしておいたセットアップファイルからセットアップ。特に問題は起きなかった。
CD-ROMドライブは無いが、DOSで使えるネットワークカードがあるという場合は、ネットワークを利用できるかも知れない(私は未経験)。
ノートPCにOSをネットワークインストール!
http://www.venus.dti.ne.jp/~inada/Network_install/index_network_install.html
最強のDOS/V環境 - ネットワーク
http://hp.vector.co.jp/authors/VA007890/dos/network/中古で入手するのは勧められない■ よくあるトラブル2つ
メモリーやHDDを増やしても結局CPUの性能の低さが致命的。Windows95をインストールすればインターネットに繋ぐのも簡単だけど、メールやニュースがせいぜい。ホームページを見てまわると、複雑なレイアウトのページや動画のあるページでは、表示に時間がかかったり絵と音がズレてしまい、実用にならない。
今あるマシンを延命させるのはともかく、新たに手に入れる気にはなれない...。1. Windows95で256色表示ができない■ リンク (一部は再掲)
Windows95単体では16色表示のみ。しかし日本IBMができると言っているのだから、256色表示もできるのである。...はずなんだけど、私は失敗。きちんと起動メッセージもでているのに。なんで?Windows95「インストール時」にディスプレイドライバーが有効でないといけないのか?
日本IBM ThinkPad 755C/Cs,360Xx,370Xxに導入したWindows95での256色表示について
http://www.ibmlink.japan.ibm.co.jp/techinfo/cicfaq/2c76.html
上のページで触れられるVESA.EXE(VESAディスプレイドライバー)は、もともと本体付属品。もし無くしていても、英語版が入手できる。
米IBM TP355/360/750/755 Video Disk v1.33
http://www.pc.ibm.com/…(←表示は省略しますが直接リンクしてます)
2. Windows95で サウンド機能が使えない
これも下のIBMのサイトからインストールプログラムをGetして使ったのだけど、ダメ。もともとThinkPad360CsはPCM音源を搭載していないので、そのせいか?
なお「私が TP360 に導入したときは、サスペンドやハイバーネイションといった省電力機能が働かなくなりました。」という情報もThinkPadClubにあった。
日本IBM ThinkPad オーディオ・サポート・ディスケット
ftp://ftp.ibm.co.jp/pub/pccsvc/thinkpad/hbaf55/▼日本IBM マニュアル・出版物情報(マニュアル入手可)御意見、御指摘、御感想等ありましたら落書き帖までお願いいたします。申し訳有りませんが、当方このページ以上の知識はありませんので、御質問はThinkPad Club等でなさることをお勧めいたします。
http://www.jp.ibm.com/manuals/
・日本IBM ThinkPadで故障かな?と思ったら...
http://www.ibm.co.jp/pc/thinkpad/tpfaq.html
・日本IBM お客様相談センターQ&A集
http://www.jp.ibm.com/services/dialqa/
・日本IBM ThinkPad用プログラム・リスト (BIOS、FDDとサウンドのドライバー)
http://www.jp.ibm.com/pccsvc/thinkpad.html
▼ 米IBM Device Driver File Matrix (ディスプレイやPCカードのドライバー他)
http://www.pc.ibm.com/…(←表示は省略しますが直接リンクしてます)
▼ThinkPad Club (ユーザー参加会議室が充実。必見!)
http://www.thinkpad-club.com/
・ThinkPad Club 資料ライブラリ
http://www.thinkpad-club.com/webforum/library/contents.html
・ThinkPad Club ThinkPad Users' Webring[Japan]
http://www.webring.ne.jp/cgi-bin/webring?ring=thinkpad;list
▼ThinkPad 資料館 (多機種、多項目に資料充実)
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Cupertino/2871/
▼Think Pad Love (写真資料多い)
http://www.aichi.to/~thinkpad/
・Think Pad Love ノートパソコン Q&A (別のWindows95インストール方法他)
http://www.aichi.to/~market/bay/qa/q&a.html
・Think Pad Love Think Padの補修用パーツの入手方法と部品情報
http://www.aichi.to/~thinkpad/part.html
▼All about ThinkPad 1991-1998 Assist & Follow
http://member.nifty.ne.jp/~nekomata/index.html
・All about ThinkPad 1991-1998 日本語PCカードソフトについて
http://member.nifty.ne.jp/~nekomata/thinkpad.html#enabler
▼携帯PC HDD換装の部屋
http://www.hddex.com/
・携帯PC HDD換装の部屋 日本IBM
http://www.hddex.com/hddex/nihon-ibm.htm/A>
▼Notebook Center
http://www.kamikura.com/notebook/
・Notebook Center 改造関係リンク
http://www.kamikura.com/notebook/link/tbookmark.cgi?g=CU&m=
▼若松通商(秋葉原のパソコンショップ)
http://www.wakamatsu.co.jp/
▼B-STOCK(IBM取り扱い多いオンライン中古ショップ)
http://www.its-j.co.jp/B-STOCK/
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