DCR-TRV9(SONY)インプレ02_DVフォーマットでの比較
99/02/12
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ワタクシの現システム:
本体:自作Win98マシン(K6-2/300MHz、64MB、システム用にU-ATA 6.4GB、DVデータ領域用にU/W SCSI 9.1GBのHDD)
DVキャプチャカード:DV Raptor+5インチフロントベイ(Raptorベイ)
DVカム:ソニー DCR-TRV9
以上の一式を(橋を焼き落として後戻りできなくなったので)揃えてしばらく経つが、導入したては、挿したカード類を動作させるだけでやや苦労した(99年02月の雑記を参照)。周辺機器導入時にはある程度避けられないこととはいえ、こういう労力を厭う向きには、最初から一式揃ったシステムを購入した方が良いだろう(ソニーのVAIOや、でなければ、阪神商会などのショップブランドマシンもある)。まあ、こういう苦労を苦労と感じず、楽しみに転化出来る人なら良いが、ビデオ編集に関してはPCはあくまで「手段」と考えていたワタクシには、正直言ってちょっとしんどかった。未だにDVRaptorに同梱されていたビデオ編集ソフトのMediaStudioProVEは、使って使えないことはないが、本調子ではないし・・・。
がまあ、一段落はついたので、ここで、DV本来のパフォーマンスを確認するため、DVフォーマットで直接取り込んだ静止画についての比較をしてみたいと思う。
尚、DVのサムネイルは、クリックすると開きますが、720×480ドットという解像度のものがあり、かなり重いはずなので、注意して下さい。
比較
■ 於 屋上(対Dimage比較)、Dimage/V:640*480ドット、DV:720×480
TRV9によるDVキャプチャ
Dimage/Vによる映像。
上と同ポジ。赤みが目立つ。
TRV9によるDVキャプチャ映像。
Dimage/Vによる映像。
解像度が同等同士を比べてみた。やはり、ディマージュよりは色は圧倒的に良いようだ。
■ 於 夜 アナログキャプチャ352×240ドットとDV720×480ドットの比較
アナログキャプチャ
DVキャプチャ
日本橋広角
日本橋望遠
サムネイル映像を見ただけでも、若干相違があるみたいだ。DVの方が明るく感じるだろう。RaptorVideoの静止画出力(ビットマップ出力)の性能が良くないのか、ノイズが乗っているのもあるが・・・。
が、まあ、解像度が違うってのはそれだけでかなり大したことだね。アナログキャプチャにはもはやメリットはないことは明白。次のビデオカードはキャプチャ機能が無くてもいいや・・・。
■ 新サンプル−アニメーション−の比較(カレカニョ。著作権については・・・・(^^;))
1. PCへの取り込み方法の違いによる差異
DVカムから、PCへの取り込み方法の違いによる差異。アナログキャプチャーと、DVキャプチャーの比較をアニメーションの映像でやってみる。
アナログキャプチャ
DVキャプチャ
夜のクレーン
夕暮れの標識アオリ
信号機望遠
アナログ、DVいずれも、左右に黒帯が出ているが、PC上ではこれは避けられないみたい。ただし、PC上ではこう見えるが、TV・ビデオに出力した時は、表示範囲外で黒帯は画面には映らない(映ったら洒落にならんが)。
相違は解像度の違いのみか。色調など、全体的な印象はそれほど変化しない。画像ローダーで同レベルの大きさにして表示してみると、さすがに、解像度の低い方は画像全体がぼけてしまうのがよく分かる。また、信号機については、同等程度に解像度を落としてみると、アナログ入力の方が、ややデジタル臭を感じさせる(信号の特に最手前の信号機の赤色の左側)。320×240ドットクラスでも、DV経由の方が望ましいようであるが、このような低解像度ではかなり微妙な差ではある。
2.ソースによる差異
また、この機会に、
A.DVでリアルタイムでダイレクトに撮ったもの
B.S-VHS標準で録画したマスターをDVにアナログ入力して録ったもの
C.VHS3倍(19ミクロンヘッド)で録画したマスター(BのS-VHSと同一デッキで録画)をDVにアナログ入力(S端子経由)して録ったもの
の3つについて比較してみた。
全て、
DVテープから、RaptorVideoでキャプチャー
キャプチャーしたAVIファイルから、RaptorVideoの静止画出力機能を使って、720×480ドットのビットマップを作成
ビットマップを同じ条件でJPEG化(JPEG変換への使用ソフトはサムズプラス98)
という手順でJPEG化した。
DVテープから直接静止画キャプチャーも可能だが、比較ということで同一フレームを取り込む必要がある関係上、キャプチャーしてHDDから作業した方が素早く確実に狙ったフレームを静止画取り込みできるので、あえてHDDに動画キャプチャしている(DVフォーマットでは1分35秒程度のアニメのオープニングだけで350MB程度占拠されてしまうのだが・・・。DV、S-VHS、VHSの3つのバージョンだけで1GBを突破する。これを考えると、DVデータ領域用では、9.1GBでも「かろうじて余裕がある」って感じなのがおわかりだろう)。これで画質に差が出てくれば(当然出るはずだが)、それはソース(放送、SVHS、VHS)の品位の差ということになる。
DVにダイレクト録画
S-VHSよりダビング
VHSよりダビング
1年D組4人娘
キャラクターV字形
ありま鉄塔ゆきの
DVとS-VHS経由の間にはそれほど差はないのではないかと予想していたのだが、確かに、分解能的な面では差はないものの、色の再現性にかなり明瞭な差異が見られる。S-VHS経由の方が全体的に色が濃いような印象を受ける。S-VHSデッキの個性だろうか。特に、上のサンプルのうち、V字型にキャラクターが配置されているカットの背景は、サムネイルでも、色自体が違って見える。DVの方がぼんやりした感じを受けると思うが、サンプルがアニメーションの映像で、セルの輪郭線の黒色が薄くなってしまっているためぼんやりした印象になっているものと思われる。自然画の場合は、おそらく異なる印象になるだろう(って自然画のサンプルがない辺り・・・)。
受信環境がケーブルテレビ経由なので、受信状態はかなり良好なのだが、拡大すると若干ゴーストっぽいのが出ているのが分かる。S-VHSの方が色が濃い分、ゴーストも目立つようだ。この辺りは、解像度が高いが故に分かることだなあ。
で、子細に見てみると、やはり、DVで直接撮った方がソースに忠実な感じがする。キャラクターの肌の色などは、同一人物の肌なら全面同色のはずだが(セルアニメなので)、S-VHSの方は濃い肌色が数種類混ざっているような印象。一方、DVの方は、色の滲みはあるが(拡大すると、レインボーノイズっぽいドットノイズである)、肌色は全面同じ色っぽい。おそらく、デッキタイプのDVで撮った場合は、色滲み(ドットノイズ)も少なくなるんではないかなーと思う。また、特に白色に関しては、一見して分かるとおり、DVの方がかなりきれいな発色で、拡大して表示してみるとさらに差が分かる。
DVのレインボーノイズの例
白色サンプル、DVの拡大
白色サンプル、S-VHSの拡大
VHSはやはりこんなもん。720×480ドットレベルになると、明らかに画像がぼやけてしまっている。ただし、色自体は、DVに近い上品な感じだし、白色もきれいに抜けており、印象は悪くないのだが・・・。
が、いずれにせよ、19インチのコンポジット入力しかない(S端子のない)TVで見る分には、判別不可能っぽいかなり微妙な差異ではある。もちっと良いTV環境なら差が分かるかも(それでもPCのモニター上で見るのよりはっきり差異が出るとは思えないが)。
結論的には、やはり、DVにダイレクトに録画できればそれに越したことはない、というところか。
尚、PCで見ると暗くて色がくすんでいるという印象を受けるが、TVに出力するともっと明るく色も美しく見えます。
今のところは大体こんなとこか。
今は、以前遊びでアナログ入力で作ったビデオクリップの作り直しと、カレカノダビングソース用CMカット程度にしか使ってないが・・・。でも、
5GBものHDD領域をアニメのCMカットだけに使う
のは何だかお大尽な気分(^^;)。