HIRO-P流「ストーリー紹介!!」 



「デビルマン(漫画版)」とはこんなお話だ!

I.発端

主人公不動 明(ふどうあきら、中学生?)は、他の家族が海外赴任となり、いまは牧村家に住んでいる。

臆病な明は、幼なじみのオテンバ系ギャル牧村美樹と共に平和な学園生活を送っていたが、ある日、彼と美樹が不良にからまれたとき、明の前の学校の同級生で、中学生のクセに猟銃を持ち歩き、クルマを乗り回すミョーな男、飛鳥 了が現れ、二人を助ける。

了はいきなり明を自宅に連行し、「デーモン」の存在について語りはじめる。
アメリカ人の母と日本人で研究者である父の間に生まれた彼は、父がデーモンの存在を知り、そして最後はデーモンに体を乗っ取られたため、焼身自殺したいきさつを語った。

デーモン、それは文字どおり「悪魔」を意味する。

地球の先住知的生命体であった彼らは、人類と異なり、他の動植物と「合体」し独自の形態を獲得することが可能であり、さらに、念動力などの超能力をも操る。

だが、万物の創造主たる神は、そのグロテスクな外見ゆえかデーモンを忌み嫌い、地球上からの抹殺を決定したが、ただひとりサタンのみが他の神に反抗し、地球上に降りてデーモンと共に神の軍団を撃退した。

そして、サタンとデーモンたちは、神の軍団との次なる戦いに備えるため、氷河の中で眠りに入った、という。
だが近年、人類による環境汚染等により、デーモンがその眠りから醒めつつある、と了は語った。

デーモンの復活は人類の滅亡を意味する。
なぜなら、人間はデーモンのエサであり、地球上の支配者たる人類にとって天敵が現れることこそが生態系のセルフスタビライジングというわけだ。

了は明に人類を滅亡から救う手段を明かす。
すなわち、意図的にデーモンと合体し、強靱な意志力によりデーモンの肉体を逆ジャックするしかない、と。

そしてそのために明を飛鳥邸に招いた事を、了は告白した。
共に阿修羅地獄を歩んでくれ、と。



II.デビルマン誕生

了は彼の理論を実践するためのセッティングを完了させていた。

飛鳥邸の地下室で、悪魔達を呼び寄せるためのサバト(饗宴)を行うのである。
すでにイカれた若者たちが酒池肉林の世界を展開しており、もう少し違う展開を予想していた明は拍子抜けしてしまう。

だが、それもつかの間、了の企図していた恐るべきサバトが次第にその姿を現し始めた。
平和な宴会が流血と恐怖の世界へと変貌を遂げていったそのとき、ついにデーモンが侵入を開始したのだった。

理性を失ったとき、人間は、デーモンともっとも合体しやすくなる。
一人、また一人と合体してゆき、地下室は阿鼻叫喚の地獄と化してゆく。

そして、恐怖が明の最後の理性を吹き飛ばした..

その瞬間、電撃が明を打ち、了の目の前で遂に、明はデーモンと合体したのだった。

だが、完全にデーモンの姿になった明は宣言したのだ。
「俺は悪魔の体を乗っ取ったのだ」と...。


デーモン最強の勇者アモンの肉体を乗っ取り、悪魔人間(デビルマン)第一号となった明は、地下室の中のデーモンたちを次々と殺戮していく。

合体前の明を知っている了は、歓喜の表情を浮かべて殺戮を繰り広げるデビルマンを見て戦慄するのだった。



III.暗闘

デビルマンの出現に対し、デーモンは次々と刺客を差し向ける。

鳥型の誇り高き戦士、妖獣シレーヌ率いる一派がその一番手。
かろうじてシレーヌたちを倒した明と了は、人間社会に密かに浸透しつつあったデーモン達を摘発するため、「人間狩り」を開始する。

すなわち、私立探偵に素行調査させて、怪しい人物をピックアップし、直接「尋問」するという気の長い作戦だ。

了は一人のデーモンを追いつめたが、そのあと記憶をなくし、気づくとデーモンは消滅していた..不可解であった。

そして、第二の刺客、妖獣ジンメンが放たれる。
ジンメンは卑劣な作戦で明を苦しめるが(詳細は 「とらうま1974」 参照)、倒される。

その後、クモ型デーモンなど、明たちに対する攻撃は続くが、デビルマンの敵ではなかった。
美樹はワイルドになった明にゾッコン。
不良学生たちも明の舎弟になった。

だが、デーモンは新たな動きにでる。



IV.全面戦争

ある日突然、街ゆく人々が次々とデーモンに合体され、多くの者はその場で息絶えた。

デーモンが無差別合体を開始したのだった。

受け入れ側の人間の「適性」を無視して、むやみに合体することは、デーモンにとっても非常にハイリスクである。それなのに、なぜ無差別合体を行うのか?
了は、デーモンが人間に恐怖心を巻き起こすための全面攻撃だと判断した。

そして、了の推測どおり、ソ連政府はあろうことか自国の都市に水爆ミサイルを打ち込み、合体されてない人間ごと悪魔を葬り去るという暴挙に出た。

唖然とする明。

だが、その事件を報じる新聞に、体が異常化しても意志を持ち続けている少女の記事を見つけて、デーモンの無差別合体が大量のデビルマンを発生させているという事実に気付く。

明はデビルマン軍団を結成し、デーモンに対抗することを決意した。

そのとき、世界中の都市上空に、デーモンの首領である悪魔王ゼノンがその恐ろしい姿を現し、全人類にたいして宣戦布告を行った。

まもなく、デーモン軍団の総攻撃が始まる、と告げるゼノン。
無差別合体は、総攻撃のための、いわば準備射撃だったのだ。

政府は警察と軍隊を動員し、警戒態勢に入った。
息をのんでその瞬間を待つ明と了。
そして、ついにそのときが来た。

空を覆い尽くすデーモンの群。
それを実況中継するTV。

人間側も必死で迎撃するが、超常的能力を持つデーモンに次々と撃破されていく。
そして、デーモンは地上に達し、無差別殺戮のかぎりを尽くす。

さらに、人類の完全抹殺を狙うデーモンは、アメリカの核ミサイルを管理する軍人と合体し、ソ連に向けてミサイルを発射。
また、ソ連も指導者たちがデーモン化しており、報復の指示を出していた..

一方、大量虐殺を目の当たりにして、義憤と闘争本能の同時爆発をおこした明は、制止する了を振り切ってたった一人でデーモン軍団に立ち向かっていった。

だが、その間にも米ソの放った核ミサイルは双方の陣営の各都市を目指しており、東京にも一発が向かっていた。
まさに一触即発。
ところが、米ソの放った核ミサイル群は、突然消滅してしまう。
そして、ソ連全土を謎の光が覆った。

そのころ、デビルマンは倒れていた。
無数のデーモンを倒したが、サイコジェニーというデーモンの精神攻撃を受け、気絶してしまったのだった。

だが、止めを刺そうとするデーモンたちを、彼らの指揮官である魔将軍ザンは制止した。
曰く「悪魔王ゼノンのさらに上からの命令である。」と。

明は了の部屋で目覚めた。

了は明に、人類を救うのをやめて、人類とデーモンの戦いのあとで疲れ切ったデーモンをデビルマンが叩くべきだと説いた。
デビルマンさえ生き残れば、人間の心は残るのだから、と。

その言葉を聞いて激怒する明。
明はデビルマン軍団でデーモンに正面から戦いを挑むつもりだと了に明かす。
それを聞いた了は、明に聖書の黙示録の話をする。

明は黙示録において悪魔の軍団を迎え撃つ神の軍団こそ、デビルマン軍団だと確信する。

そのとき、TVのニュースが、謎の光球によるソ連消滅を伝えた。
TV画面でその光を見た了は、なぜか激しく恐怖し、絶叫したのだった。

偵察に向かったアメリカ軍の空母艦載機も光に飲み込まれ、ただ一人帰還したパイロットは、空母の甲板に降り立った瞬間、塩の柱と化した。

果たして、デーモンに対する「神」の攻撃なのか?


V.恐怖と狂気と戦慄の時代

デーモンの総攻撃第一波は終わった。

人々は、理性が喪失しかねないような恐怖の重圧のなか、デーモン対策に救いを求めようとする。

御用学者(?)の雷沼教授たち研究グループは、北海道の研究施設でデーモンの研究を行っていた。
だが、何体解剖してもデーモンの正体は既存の科学理論では理解できない。

そして、日本政府は特殊装備で身を固めた悪魔摘発及び殲滅組織「悪魔特捜隊」を結成、悪魔狩りの開始を宣言した。
特捜隊のことを中世の魔女狩りの再現だとあざ笑う了。

一方、雷沼教授は、デーモンの正体が、反抗や不満といった人間のネガティブな精神の産物であるという見当違いの結論を政府を通じて発表してしまう。

その結果、世界中の国家間紛争や、内紛の種に火を付けることとなり、デーモンの攻撃を待たずして人間同士の殺し合いが始まってしまう。

明は、特捜隊にデビルマンたちが狩られる前に、デビルマン軍団の集結を急ごうとする。

そして牧村家はじめ、世間の人々は、特捜隊の結成に安堵したのもつかの間、いつ自分が摘発されるかも知れないという恐怖の日々を送るようになった。

了は考えていた。

デーモンは人類のことを実によく研究している、と。

第一波の攻撃で恐怖をの種を全世界にバラまいた後、悪魔狩りが始まった今はじっと身を潜めている。
だがそれで十分。
すでに人類は自らの恐怖に耐えられず、自らの手で自らを葬ろうとしているではないか。

だが了はそこでふと思った。

明の合体以来、あまりにも自分の思惑と現実の出来事が一致しすぎている、と。

了は、全ての始まりである飛鳥邸へと車をとばした。


VI.暗転

まず了は、自分と明にデーモンの世界のイメージを見せた石のマスクを、もう一度かぶってみた。
だが、かつて見えたはずのものが全く見えない。
しかも、そのマスクは石膏に蛍光塗料を塗っただけの物ではないか!

さらに了は、家族のアルバムを開いた。
だが、そこに了と書いてあるのは自分ではないではないか!

そのとき了の前に、サイコジェニーとデーモンたちが現れたのだった。
サイコジェニーは言った。「お迎えにまいりました」と。

一方、明はデビルマン軍団集結に奔走していた。

牧村家には、配下の不良たちを張り付けて警戒させていた。
だが明は、牧村家の人々と共に、それを見ることになってしまったのだった。

それは悪夢のようだった。
了が突然TVに現れたのだ。

悪魔狩り情報を中断して、飛鳥博士の息子による重大発表というふれこみで、了は突然TVに出演し、語り始めたのだった。
デビルマンに関する真実を語ってくれると思っていた明の期待に反し、了は意外なことを語った。

すなわち、デーモンは合体したら判別不能であり、巧妙に人間になりすますので、すこしでも怪しい人間がいたら即座に殺すべきだと。

すでに悪魔狩りが、相互の密告合戦を招き、単なる集団リンチと化しつつあるときに、デビルマンのみが人類の希望である、という真実を告げるどころか、逆にパニックをあおるような発言をする了の真意を計りかね、明は愕然とした。

そしてさらに驚くべき事態が起こった。

了は、悪魔が人間に取り付く決定的瞬間をとらえた、として、明が合体する瞬間を撮影したフィルムを流したのだった...

明が悪魔。

おそれおののく牧村家の人々。
美樹までも明を恐れあとずさりする。
だが、明の涙が通じたのか、美樹の父は牧村家より立ち去ることを明に命じた。

抱擁を交わす明と美樹を悪魔特捜隊のサイレンが切り裂く。

「もう会えない気がするんです。」
美樹の直感は惨劇を予感した。


VII.人類自壊 

脱出する明と入れ替わりにやってきた特捜隊は牧村夫婦を連行した。

一方、明はデビルマン軍団に命じて裏切り者飛鳥了に対する包囲網を敷いた。
そこに現れる了。

「なぜ全人類を裏切ったのか」と、問いただす明に、了は以外な言葉を返した。

人間社会がデビルマンを受け入れるのか? 
そして、今の人類を救う価値があるのか? と。

さらに了は、もはやデーモンは事態を静観し、人類の滅亡を待つつもりであると告げ、そして明に誘いの言葉を投げかけた。
デーモン軍団との戦いを回避し、共に新しい時代に生きよう、と。

明はその言葉にたじろいだものの、受け入れることができるはずもなく、二人は決別する。
そして、明は了の正体を知った。
彼こそがデーモンの真の王にしてかつての堕天使、悪魔王サタンだった。

混乱する明。
だが、牧村夫妻連行の報がもたらされると、悪魔特捜隊こそが当面の人類の敵だと判断し、悪魔特捜隊本部襲撃を決意、デビルマン軍団の戦力を結集する。

一方、牧村邸は近所の住民に包囲されつつあった。
牧村家から悪魔が出たことを聞きつけた者たちが自らの手で牧村家の人間を皆殺しにしようとしていたのである。

家に残された美樹と弟のタレちゃん、そして明が残していった不良の政はありあわせの武器で応戦する。

「悪魔め!」「魔女め!」などと口々に叫びながら侵入してくる近所の人々。
最初はためらっていた美樹もついに武器を手に取った。

美樹たちは散弾銃で、そして火炎瓶で侵入してくる近所の住民をひとり、またひとりと殺していく。
凄まじいまでの修羅場。
狂気が狂気をヒートさせていく。

「なめるな! 私は魔女よ!」目の前の暴徒を火炎瓶で焼きながら、美樹は叫んだ。

そのころデビルマン軍団は、人類最後の拠点、悪魔特捜隊本部の上空を覆い尽くしていた。
残存する兵器産業の生産力を結集して作り上げたそれは、強力なセンサーと武器でハリネズミ武装しており、デビルマン軍団はかなりの出血を強いられたが、ついに特捜隊を撃破、本部内に突入した。

だが、牧村夫妻を探し、地下室の頑丈な鉄扉をあけた明は絶叫した。
そこにあったのは、言語を絶する姿になり果てた美樹の母の死体であった。


VIII.阿修羅地獄

激しい拷問のあと処刑されたと思われるそれは、全裸のまま天井から逆さに吊されていて全身血まみれ。
そして拷問装置の中にはちぎれた右腕が残っていた。

死体と拷問装置が並ぶその部屋を見て明はつぶやいた。
「地獄だ、ここは... 人間が作り出した地獄だ! 悪魔からの恐怖から逃げるため...人間みんなが恐怖をあたえる側にまわろうとあがいている 被害者から加害者に... ここだけのことではない。 人間ぜんぶが自分より弱い者をたたこうとしている...。 この地獄は...つづく! 人間のいるすべての世界で。 すべての人間の命、果てるまで...。」

そのとき明の名を呼ぶ者があった。
美樹の父、耕造だった。
拷問装置の針で全身穴だらけの耕造は、美樹たちのことを明に託すと息絶えた。

牧村家を巻き込んでしまったことを後悔する明。
だがそのとき明は、部屋の中に隠れている者たちに気づいた。

それは拷問吏たちだった。
「命令でやった」などと見苦しい言い訳をする彼らに明は言い放った。
「おれは、からだは悪魔になった...だが、人間の心をうしなわなかった! きさまらは人間のからだを持ちながら、悪魔に! 悪魔になったんだぞ! これが! これが! おれが身をすててまもろうとした人間の正体か!」「地獄へおちろ人間ども!」
明はそう叫び、怒りと絶望の炎を吐いた。

一方、牧村家は血の修羅場と化していた。
もはや美樹たちの防戦も限界に達しつつあった。
ついに背中にナイフの一撃を受けてしまった美樹は追いつめられてつぶやく。
「ちがう、魔女じゃない..」

政に助けを求めようとして、暴徒を振り払い走る美樹。
だが、政もすでにこと切れていた。
絶叫しながら逃げる美樹が次に見たのは、2階からの階段を転がり落ちてくるタレちゃんだった。
だがタレちゃんの胴体には首がなかった。

切り取ったタレちゃんの首をかかげ、血まみれの出刃包丁を口にくわえてニヤリと笑う暴徒。
美樹のまわりを取り囲んだ暴徒たちは一斉に笑い出した。
ふたたび美樹は絶叫した...。

明は廃墟と化した特捜隊本部で考えていた。
いまの人間は守る価値があるのか、了=サタンと戦うべきなのか、と。
だが美樹のことに思い至り、ふたたびデビルマン(悪魔人間)として戦うことを決意し、牧村邸に向かう明。
しかし、そこでは...。

明は再び絶叫する。

牧村家の庭では、暴徒たちが美樹たちの切り刻まれた死体を串刺しにして振り回し、踊り狂いながら宴をくりひろげていたのだった。

明は絶叫しながら体ごと炎と化し、暴徒たちを焼き払っていった...。


IX.渚にて

美樹を失い、もはや守るべき何者もなくなってしまった明は、地球の支配権を賭けて了との決戦を決意した。

そのころ了はいまや配下となった悪魔王ゼノンに語っていた。
自らの意志で記憶を消し、人間飛鳥了に化けたのは、人間の弱点を探るためであり、全てはシナリオどおりに事が運んだ、ということ。
そして、唯一の誤算は天使の身ゆえの両性具有体である了が、不動明を愛してしまったことだ、と。

それから20年の歳月が流れた。

すでに人類は滅び去り、無人と化した中国大陸で明率いるデビルマン軍団と了率いるデーモン軍団は最後の決戦に臨んでいた。

いつ果てるとも知れないハルマゲドンは、超常能力の応酬と化して熾烈をきわめ、天地を揺るがした。

それからどれくらい経ったのか...。

月光が降り注ぐ静寂の渚で、明と了は語り合っていた。

了は語った。
神の身勝手さに反発しデーモンとともに神と戦ったこと。
そして次の神との戦いに備え200万年の眠りについたこと。
眠りから覚めたとき、地球を汚し我が物顔で振る舞う人類が許せなかったこと。

だが、だからといって、人類を滅ぼしてしまったのは神がデーモンを滅ぼそうとしたことと同じく、愚かなことだった、と、了は懺悔した。

しかしすでに明は息絶えていた。
すでに明の下半身は戦いで失われていた。

「ねむったんだね...明。 永劫のやすらぎのねむりに...。」
涙を流す了。

水平線の彼方から神の軍団が大挙して押し寄せつつあった。(完)


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