Ash.

  '94年7月発売のPC9801シリーズ用ゲーム。  ちょうどディー・アーク本「極悪」の修羅場の真っ最中にわが家に到着。  インストールしたら最後「極悪」が確実に落ちる!と思った私は極太マジックで「インストール禁止」と書いた紙を貼って、入稿完了まで押し入れに封印しておきましたとさ。  予約通販で購入したら、予価が実際に発売になった価格よりも高かったため、送料+予約特典テレカの代金を支払った気分。  ついでに、テレカはゲームとは別に送られ、宛て名が間違っていた。  あけみって誰だよぅ(笑)

  内容は当時流行りのマルチエンディングのファンタジーADV。  フォルトという名前(変更可)の流れの剣士を主人公として、様々な依頼を受けたり断ったり事件に巻き込まれたりでストーリーが進む。  選択肢の多さと断ることができる自由はTRPGをプレイしているような気分で楽しいのだから、これでスリルを味わえる要素があれば、そこそこヒット作になったのでは…と思うと少々残念。  ゲームオーバーはあるものの謎解きの要素もほとんど無く、最初のエンディングにたどり着くまでに30分もかからない。  全部で32あるエンディングをすべて見るのも、セーブがいつでも可能なため、さほど難しくない。  セーブ数は5つしかないけれど、クリア済みのエンディングを自由に見られるモードが姫屋スペシャルについている。  あまりにも簡単すぎて物足りないけれど、ゲーム初心者や面倒がり屋にはとっつきやすかったらしい(初心者な友人・談)

  グラフィックは16色ゲームとしては落ち着いた色調でシック。  原画の担当者によって絵柄がガラリと違うけど、着色法が統一されているので、それなりにまとまった印象。  エンディングはさすがにいずれも力が入っていて、特に妖精たちとのエンディング(No.10)の美しさは当時としてはハイレベルだったと思う。  いずれのエンディングでも、主人公の顔は目の部分に影をつけてはっきりと描き込んでいないあたり、プレーヤーの自由なイメージを守ろうとしてくれているようで嬉しかったりして。

  音楽は曲数は少ないものの場面ごとの選曲が見事。  特に印象的な曲は「出会いの曲」。  ゲーム中でボビー少年がたどたどしくピアノを弾く場面があって、そのたどたどしさもきちんと作ってあったのには感動…私が弾くときみたいで(爆)  時に、あのピアノって一体何だったの? なんだか謎の残るエンディングでありましたが。  ちなみに最初にたどり着いたエンディングは、この闇の属性たる私としたことがあろうことかホワイトドラゴンのマスター。  一番最後は、コロシアムの優勝者崩れの飲んだくれ生活だった。

  発売から四年が経とうとしている今現在、まだHDにインストールしたまま残っている一作。  …ということよりも、そんなマシンをまだ現役で使っていることの方が脅威か(笑)

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