ガタン〜ゴトン〜
ガタン〜ゴトン〜
電車の音が鳴りひびいいている。
ボーとした目で太助は窓の外の景色〜夕焼け〜を見ていた。
ー あれ、俺何で電車に乗っているんだ?
ガタン〜ゴトン〜
時間がたつにつれ意識がはっきりとしてくる
ー あ、そうか山野辺に海に誘われたんだっけ
それで海に行って遊んで、、帰りの電車に乗ったんだよな・・
俺、寝ていたのか?
周りを見てみると前にいる、家族は疲れ果てて子供と一緒に寝ている
みんな、海で疲れて寝てしまっているようだ
ー あれ、シャオは?
自分の左には手すりが備え付けられており手摺に寄り掛かるように
寝ていたみたいだ。右を見るとシャオが、その隣には山野辺がいた。
どちらもぐっすりと寝ている。
ー 全員いるな・・
人数を確かめるとまた、窓の方を向いた。自分が今どこら辺にいるのか
把握するためだった。まだ、降りる駅には時間がかかるようだった。
まだ時間はあるし、もう一眠りするかな手摺によりかかろうかな・・と思いながら、
またウトウトとしてきた時、肩にズシリと重い感じがした。
ー え、なんだこの感覚は
「う、う〜ん」
ー まさか、?この声は・・・・・
目を開け、おそるおそる重い感覚があるほう、右へ向いた
すると、シャオの寝顔のアップがみれた。
ー え゛?え、えええええええええええええええええ!!!!!!!!
太助はパニックに陥った。
シャオが自分の肩に頭を預けているのだ。
しかも、鼻の先と先が今にもくっつきそうなくらい近くであった。
「クーーーー、クーーー」
シャオは幸せそうに寝息を立てねている。
ー シャ、シャオがす、すぐそこに…
今にもくっついてしまいそうな、近さ。
そのとき、自分が何を思ったか、それは
『シャオと…キスをしたい・・』
ほんの数p顔を動かせば届く、口唇。
「クーー、クーーー」
ー す、少しぐらいいいよな?
シャオに口唇を重ねようとしたしたその時、
ーお、おい!何やってんだ!、俺達以外にも人が乗っているだろ!
太助は乗客が自分一人だけでは無いことをやっと気づいた。
ーほ、他の人に見られたら、や、やばいよな?
やっぱ。
太助は仕方なく太助は首を窓の方へ向くことにした。
ーはぁ・・・ したいけど・・・・なぁ・・・
とりあえず太助は首を窓の方へ向いた。
シャオは起きることなく眠り続けていた。
ほっと一息をついて、ゆっくりと手摺に寄り掛かることにした。
が、この行動が功をそうしたのか地獄の始まりなのか。
寄り掛かった時、シャオがそのままカラダを太助に寄り掛かるような形になってしまった。
「う、う〜ん・・・・・・・クーー クーーー 」
寝息を立てるごとにシャオの肩が動き太助の背中に鼓動が伝わってくる。
太助は自分の心臓の鼓動が速くなっていくことがすぐにわかった
ー さ、さらにつらくなった・・嬉しいことは嬉しいが・・
「クーーー スーー クーー」
寝息がカラダに直にわかる。太助は汗びっしょりになっていた。
「た・・・・・す・・・・け・・・・・・・さ・・・・・・・・・・ま・・・」
「えっ?」
耳を疑った。シャオが起きてしまったのかと思った、太助はそのまま動かず、じっとしていた。
「スーーー クーーーー 」
ーね、寝言か。はあぁ・・・
心の中でため息をついた
ー 寝言・・まさか俺の夢をシャオが・・・なぁ・・・・・どんな夢だろ・・
考え事していたらとたんに、睡魔が襲ってきたらしく、その後の記憶はない。
「太助様っ!・・・・太助様!」
「え、?シャオ?」
太助はシャオの呼び声で目が覚めた
「着きましたよ。」
シャオは太助の顔をのぞき込みながら言った。
「え、あ、もう?」
「はい。翔子さん先行っちゃいましたよ?」
「うう、うん、わかった」
と言って立ち上がった
外はすっかり暗くなっていた。
駅の改札口を出ると翔子がいた。
「お、やっと来たな」
「すいません遅くなってしまって」
とシャオが言った。
「い〜よ、ど〜せ七梨が寝ていたんだろ?」
「わるかったな」
「んじゃとりあえず、そろったことだしこれで解散するか!」
「はいっ」
「じゃな〜」
と手を挙げ山野辺が自宅の方向へ歩き始めた。
「じゃ、俺達も帰ろうか」
「はい」とシャオは言った。
帰り道で
「なぁ、シャオ」
「なんですか、太助様?」
「あのさぁ、さっきの電車のなかでシャオ寝てた?」
「はい、寝ちゃいました」
と微笑みながらシャオは言った。
ーてことは、さっきは夢じゃないよな?
「どうかしました、太助様?」
「ううん、いや、別にちょっと気になっただけ、あ、今日の晩ご飯なにしようか?」
「あ、そうですね・・・」
上を少し向いてちょっと考えた後、「冷や麦なんてどうです?」
「じゃ、そうしよっか」
「はい」
太助は心の中で「今日は、シャオの寝顔をみれて良かった・・・山野辺に礼をいっとかなきゃな」
と思った
END
(update 99/04/30)