同級生

−睦言シリーズ−
Please love me ardently...

鳴沢 美佐子
Written by Myaa

 

「ヤダ・・・なんて格好してるの、竜之介君」

「ふが・・・?」

 

美佐子がシャワーから上がってくると、竜之介は全裸のまま逞しい身体をベッドの上に投げ出していた。

その中心が、いつにも増して固く張り詰めているのに気づいて、美佐子はひとり顔を赤らめる。

 

「もう・・・しようがないわね。女性を待っているのに寝ちゃうなんて、失礼ですよ」

「ご、ごめん」

 

わざとらしく諭す自分の言葉に、素直に謝る少年が愛おしい。

 

くす・・・。

 

美佐子は微笑むと、タオルに手をかけたまま竜之介の待つベットに歩み寄った。

わずかに緊張した面持ちで言葉を継ぐ竜之介。

 

「その・・・枕に顔を埋めてたら、美佐子さんのいい匂いがして・・・」

 

・・・きゅん・・・。

 

その言葉に、美佐子は胸の奥を締め付けられるような思いを味わっていた。

たったこれだけのことなのに、身体の中心がひどく疼く。

こういう時の竜之介の言葉、ひとつ一つが、自分を母から『女』に引き戻す。

でも、それは苦痛ではない。

思いを分け合う相手がいることを知っているから・・・。

 

「ありがと・・・」

 

美佐子はベッドに膝をつくと、体を伸ばして竜之介に口付けた。

彼女の瑞々しい身体を覆っていたクリーム色のタオルが、ふわりと落ちる。

すると、こぼれ出る様に、白い双丘が重力に引かれてたわわに揺れた。

 

「ん・・・」

「んっ・・・」

 

突然のキスに、竜之介は少し戸惑った。

時折、美佐子は今のように自分から積極的に求めてくることがある。

そんな時は、自分への想いが高まっている時であることを知っている竜之介は、彼女の想いに応えるように、ゆっくりと舌を絡め、吸った。

 

「んむ・・・・ん」

「は・・・む・・・」

 

美佐子に舌を吸われると、気が遠くなるような快感に襲われる。

背徳的、というのとは少し違う。

 

「男はみんなマザコンである」という誰かの言葉を思い出す。

しかし、この想いが幼い頃に喪われた、或いは同時期に新しく得た『母親』に対するマザーコンプレックスの故でないことははっきりしている。

少なくとも竜之介の内では。

美佐子は彼にとって、「母」である以前に「女性」なのだ。

それを確認したからこそ、こうして肌を重ねる・・・。

 

「飲ませて・・・竜之介君の唾液」

「うん・・・」

 

殊更、扇情的な言葉を投げかける。

そうすることで、竜之介の快感を高め、そして自分の理性を誤魔化すのだ。

普段、ルージュも引かないのに美しい赤色を保つ唇が、竜之介の舌を挟み込んで、そこに絡み付く唾液を啜る。

ペニスをしゃぶるように舌を弄られて、竜之介はうめいた。

美佐子の上下の唇が舌を挟み込んでしごき、口内で美佐子の舌が竜之介の舌の裏側を舐め上げる。

美佐子の美しい髪が頬を掠める度に、竜之介は背筋に慄えが走るのを意識した。

 

「俺にも・・・飲ませて」

「・・・・・・ん」

 

自分の番になると、美佐子は途端に顔を赤らめる。

直前までの自分の行為の大胆さを思い出して、恥ずかしくなるのかもしれない。

 

竜之介は自分がされたのと同じように、美佐子の舌を唇の間に挟み込み、しゃぶり、啜った。

 

竜之介の唇から唾液を啜る音が聞こえる度、

彼の喉がこくり、と小さな音を鳴らす度に、美佐子は自分の中心から熱いものが溢れるのを感じた。彼女の泉は既に十分に潤い、竜之介を待っている。

しかし、直ぐには行為に移らない。

昂ぶりを身の内に抱えたまま、気が遠くなるほど愛撫を繰り返し、繰り返されるのが美佐子は好きだった。

それだけ、竜之介と同じ感覚を共有できるのだから。

 

「う・・・あぁ・・・」

 

舌を捉えられたままなので、くぐもったように響く美佐子のうめき声は、ひどく官能的だった。

長い髪が拡がる肩口が、悩ましげに揺れている。

 

ちゅぱ・・・。

 

「・・・大好きだよ、美佐子さん・・・」

 

やがて唇が離れ、竜之介が「愛してる」ではなくそう言った時、美佐子は少女の頃に戻ったように、嬉しそうに微笑んだ。

 

 

 

 

 

「・・・見て・・・」

 

・・・にちゅ・・・。

 

美佐子は大きく脚を割ると、自ら両手を使ってその部分を押し拡げた。

夜の静寂(しじま)に満たされた寝室内に、湿った音がやけに大きく響く。

 

濡れてる・・・。

 

確認するまでもなく、美佐子には分かった。

恥ずかしい位に溢れ出した愛液が、会陰を伝ってシーツまでもぐっしょりと濡らしている。

外気に晒された薄桃色の肉は、竜之介の視線に反応するようにひくひくと蠢き、見る間に、

 

とぷ・・・こぷ・・・

 

と新しい愛液を生み出す。

開花した蕾の間に穿たれた穴から、とろりとした蜜が溢れ出してくる光景は、なんとも官能的だった。

 

「・・・綺麗だ・・・」

 

竜之介は乾いた喉から、その言葉を押し出した。

わざわざそう確認するまでもなく、美佐子のそこは少女のように可憐で、その上の慎ましやかな茂みと共に、彼女の貞淑さを示している。

彼女がこうなるのは自分の前でだけ・・・

そう考えると、竜之介はそれだけで気持ちが昂ぶるのを感じた。

 

「本当・・・?」

「うん・・・すごく綺麗」

「嬉しい・・・」

 

竜之介の言葉は余計な飾り気がなく、直接心に響いてくる。

たまに言い寄ってくる店の客などとは比べ物にならない。

 

比べる方が間違っている・・・

 

美佐子は確認する。

自分が濡れるのはこの人だけだ。

自分が愛しているのは、この人だけ・・・。

 

美佐子は、開かれていた花弁を閉じると、竜之介の男性の部分に近づいた。

 

「・・・最初にさせて?」

「・・・う、うん・・・」

 

その言い方が余りにも艶っぽく、竜之介はこくりと喉を鳴らした。

その動きに合わせるように、彼の強張りがぴくんと揺れる。

 

「ああ・・・愛してる、竜之介君」

 

その部分に直接語り掛けるかのように、美佐子は顔を寄せて陶然と呟いた。

彼女の白い指が、ペニスの茎とその下に提がった袋にかかる。

美佐子が両手で優しく撫で回すと、竜之介は小さくうめいた。

 

「・・・気持ちいい?」

「はぁ・・はぁ・・・うん」

 

くす・・・。

 

「・・・可愛いわよ、竜之介君」

 

美佐子は竜之介に反論する暇を与えずに、彼のペニスを口内に咥え込んだ。

先ほど彼の舌にしたのと同様に、ゆっくりと舌を絡め、吸う。

指は、陰嚢の中の二つの塊を弄ぶように転がしている。

 

「く・・・っ・・・」

「ん・・・んむ・・ん・・ん・・・んん・・・」

 

美佐子は、親鳥が子の毛繕いをするかのように、優しく包み込むように愛撫を続ける。

 

ぴちゅ・・・ちゅぷ・・・

と、粘性の音が竜之介のペニスと美佐子の唇の間から漏れる。

その音を聞き、美佐子が口愛を続けるさまを見ているだけで、竜之介は達しそうになった。

 

美佐子の唇が茎に沿ってグラインドを繰り返す。

右腕は竜之介の腰を抱え込み、左手はしこった袋の中の塊をこりこりとこすり合わせる。

 

「・・・ぅ・・・あ・・・美佐子さん・・・そんな、激しくしたら・・・」

「ん・・・んっ・・んふっ・・・んも・・・」

 

美佐子はちらりと視線を上げると、竜之介の苦痛にも似た快感の表情を堪能した。

しかし、彼女は全く動きを緩めず、むしろ一層全ての動きを更に濃厚にする。

 

「だっ・・・うぅ・・・め・・・だったら・・・」

「んぶ・・・っ・・・むんっ・・・あむ・・・んん・・・」

 

美佐子の頭に手を置き、行為を止めさせようとするが、その度に美佐子がペニスをきつく吸い上げ、陰嚢を締め上げるので、力が抜けてしまって果たせない。

 

あきらめなさい・・・。

 

美佐子の瞳はそう語っているようだった。

微かにこぼれる微笑の気配が、竜之介をより昂ぶらせる。

 

「・・・・!!うあぁぁっ!」

「んっ・・・んー・・・んー・・・ん・・・んぐ・・・」

 

どぷっ・・・びるるっ!

 

竜之介の先端が弾け、最初の一撃が美佐子の口内を叩いた。

美佐子は舌の全面を先端に押し付けて、その勢いを弱めたが、ゼリー状の粘液は次から次へと注ぎ込まれてくる。

 

びゅるるっ!びるっ!びゅるるっ

ずびゅ・・びゅるっ・・ぷんっ・・・

ぶびゅるる・・・びるっ・・びるっ・・びゅ・・・

 

「んー・・・んんん・・・んむ・・・ぅ・・・」

 

射精の間も、美佐子は舌を動かすのを止めなかった。

送り込まれてくる精液を捌きながら、絹のような亀頭に舌を押し付けては弄る。

そのため、竜之介の射精は随分と長く続いた。

 

「はぁっ、はぁっ、はぁっ・・・・」

 

苦痛にも似た快感の嵐が、ようやくそよ風ほどになる。

やっと終わった、と竜之介が一息ついた時、再び美佐子の律動が始まった。

 

「えっ・・・ちょっ!」

「ん・・・んもぉ・・・んむ・・・んんん・・・」

 

射精したばかりのペニスを、美佐子の舌が優しく愛撫する。

しかも射出された精液は全て、まだ口内に残したままだ。

ふるふるとしたゼリー状の精液を舌に纏わりつかせたまま、美佐子は舌を使った。

 

「うぁっ・・・あぅ・・・み、美佐子さん・・・ちょっと・・・」

「んふ・・・んんん・・・ん・・・んむ・・ぉ・・・」

 

萎みかけたペニスの包皮と肉の間に舌を差し込んで、そこから出された精液を塗り込める。

精液のまとわりついた美佐子の舌の感触は、先ほどまでとは比べ物にならない快感を竜之介にもたらした。

 

固くなり始めたペニスを口内に収めたまま、美佐子は亀頭に一通り精液を塗した。

そして、その先端の穴に、まるで出たものをもう一度戻すかのように、舌先を固くしてえぐり込む。

言葉に出来ないほどの快感が痺れとなって竜之介の下半身を麻痺させる。

彼は何時の間にか、股間に美しい顔を埋める美佐子にしがみつくようにして、襲ってくる快感に耐えていた。

 

「う・・・はっ・・・・あぁぁぁ・・・」

「んむぉ・・・ん・・・むぅ・・・んんん」

 

立っていられない。

射精直後の敏感になったペニスに、それまで以上の刺激を与えられれば当然だ。

それでも美佐子は行為を緩めず、再びしこり出した陰嚢を握り締めた。

 

「あぅっ・・・だ、ダメ・・・だ・・・」

「んふ・・・」

 

美佐子が妖艶に微笑んだような気がした。

完全に手玉に取られているが、不思議と恥ずかしさは湧いてこなかった。

それよりも、彼女がここまでしてくれることが嬉しい。

 

「美佐子さん・・また・・・・・また、出そう・・・」

「ん・・・」

 

出して・・・

 

美佐子の目はそう言っている。

それと同時に、新たな精を望むように美佐子の舌が動きを再開した。

自らの放った精液の満ちた口内で、締め付けられ、しゃぶられ、吸い上げられて、竜之介はあっけなく二度目の射精を迎えた。

 

「うああっ!!」

「んぶっ・・・んむっ・・・んっ、んんん・・・」

 

一度目のものより更に大きい波が来た。

とても二度目とは思えない量の白い粘液が口内に溢れかえった。

 

びゅるるるっ!どぷっ、どぷぷっ・・・びるるっ!!

どぷんっ、ごぷんっ!

ずびゅっ・・びるっ、びるるっ・・・

 

「ぅぅぅ・・・あ・・・・うあ」

「んふ・・・・んむ・・・ん・・・」

 

睾丸の中の精液を全て絞り取ろうとするかのように、美佐子はきゅっ、きゅっと陰嚢を締め上げる。

同時に口内の舌を使って、輸精管の中に残った精液をしごき出す。

 

んぷ・・・・

 

「ぇあ・・・・・」

 

ペニスから唇を離すと、収まりきらない二回分の精液が溢れ出した。

美佐子は口を開けると、大量の白い粘液を自分の乳房の上にあけた。

たちまち、彼女の真っ白い乳房が、わずかに黄色味を帯びた精液にまみれた。

 

「こんなに一杯・・・」

 

竜之介は赤面した。

美佐子はそれに満足したように、ふふっ、と笑うと、精液でぬるぬるになった乳房を竜之介のペニスに擦り付けた。

 

「夜は長いわ・・・ずっと私を感じて、竜之介君・・・」

 

竜之介は、続けて2度の射精に荒い息をつきながらも、彼女の想いに応えるべく、唇を重ねた。

 

 

(了)


みゃあの後書きらしきもの

 

はぁ・・・疲れた(^^ゞ。

またもやとんでもないものを書いたなぁ・・・。

しかし、ここで力尽きてしまいましたよ。

後半ちょっと急ぎ過ぎましたかね。機会があったら加筆しますです。

いや〜・・・それにしても体力使うわ、コレ(笑)。

 

まぁ、一応毎回同じ描写じゃ芸がないんで、何個所かにこだわってます。

今回の場合は最初のキスのところと、二連続ですね(笑)。

あれもこれも、と一つ一つの行為が薄っぺらいのは嫌なので、こうしたつくりになっています。

それでもこんなに長くなるんだから、全く・・・(笑)。

はぁ、疲れた(笑)。