エヴァ
■ お泊まり ■
act.04
―― 夜、最初の一歩 ――
作・えむえすびーむ

アスカが目を閉じた。

シンジはアスカの両肩を抱き寄せ、アスカにキスをする。

はじめはただ唇を合わせるだけのキス。

やがて、お互いに唇を強く重なり合わせ、シンジは舌で、アスカの歯茎を撫でる。

そして、アスカの口を開き口腔内に舌を侵入させた。アスカは受け入れふたりの舌が絡み合う。

アスカの息が漏れるのがわかる。心なしかいつもより息が荒い。

 …お酒が効いているのかな

シンジは思った。

シンジの舌がアスカの上顎を舐め回す、アスカの舌はそのシンジの舌の裏を舐める。

アスカの肩を掴むシンジの手に力がはいり、アスカを引き寄せようとする。

シンジは椅子から腰を上げ、アスカに寄っていく。

キスをしたまま、アスカが仰け反る体勢になる。

そうしているあいだにもシンジは執拗にアスカの口腔内を舐め回した。

アスカは目を閉じたまま、頬を赤く染めてきた。

息が少しずつ荒くなり、喘ぐようにしている。

でも、いやがっているようではない。

 

いつもは前戯もそこそこに、本番に入ろうとするシンジだが、今日は念入りにキスをする。

 

時折、唇を離すとアスカは声を漏らす。

その溜め息のような、喘ぎ声のような発声にシンジは欲情した。

 …キスだけでこんなに感じてくれるんだ。

両手をアスカの背中に廻し、腕ごとアスカを抱きしめた。

アスカの胸がシンジの胸に密着する。

薄い布地を透して、アスカの乳房が潰れるのがわかる。アスカはブラをしていなかった。

アスカの心臓の音を体で聞いた。いまにもはち切れんばかりの勢いで鼓動している。

呼吸も荒く、キスの合間に喘ぐように息継ぎをする様は、まるで、水面に口を出して呼吸する、金魚鉢の金魚だ。

それでもアスカはシンジのされるがままだ。

アスカの痴態にシンジは興奮した。

今夜はアスカを大事にすると心に誓ったが、どこまで守れるか、早くも自信がなくなってきた。

 

シンジは抱きしめたままアスカを椅子から降ろすため、アスカを持ち上げようとした。

すると、アスカは唇を離した。

息も絶え絶えに、

「シンジ、あとは向こうでしましょ。」

その顔は紅潮し、肩で息をし、口の周りはお互いの唾液で濡れ、蒼い瞳には涙を浮かべていた。

その妖艶な表情にシンジは背筋が震える感覚に襲われた。

「う、うん。」

シンジは名残惜しそうにアスカから体を離した。

 

アスカはすこし落ち着いた様子で、シンジを見、笑みを浮かべた。

「シンジはいつでも準備OKみたいね。」

シンジの短パンの前は隆々と盛り上がっていた。

「アスカのそんな顔見たら、我慢できなくなっちゃうよ。」

「そんなにあたしの顔、イヤラシかった?」

「うん。でもこれならアスカもOKそうだね。」

「バカ。」

 

アスカはシンジの手をとり、立ち上がった。

シンジの手を引きながら、リビングまでゆっくり歩く。

ダイニングの灯りを消し、リビングも蛍光灯を消し、白熱灯の照度を下げた。

うすらぼんやりと周りが暗くなる。

そして、リビングの真ん中に敷かれた布団に移った。

アスカが布団の上にしゃがみ込むように座る。

シンジもアスカに促され布団の上にアスカに向かい合うように座った。

暗がりの中、お互いの顔を見ることができる。

白熱灯の赤みを帯びた柔らかい明かりがアスカを照らす。

体にフィットした飾り気のないワンピースは細身のアスカのスタイルを強調する。

シンジは生唾を呑んだ。

 

「ほんと、これならうまくいきそうだわ。いま、あたしドキドキしている。」

「ぼくも、こんな気持ちになったのはじめてだ。」

「もう一度キスして。」

「女の子ってキス、好きなんだ。」

アスカはよくキスを要求する。

「女は雰囲気で感じるの。お互いを感じ合える方法はいくらでもあると思うの。

好きな人と手を繋いでいるだけでも感じるときはあるわ。」

「アスカもあるの?」

「あるわ、シンジと繋いでいるとき、ときどきね。」

「・・・。」

「女にも性欲はあるのよ。あたしはまだ、抱き合ってひとつになるときの快感を感じたことないけど、でも、今夜、それがわかる。シンジが手助けてくれる。」

「アスカ。」

「お互い、感じ合いましょ。だから、キスして。」

 

こんどは、アスカからシンジの頬に右手を当て唇を合わせた。

その手がシンジの頭の後ろに廻りアスカの舌が積極的にシンジの口腔内を責めてきた。

そのアスカの仕草にシンジは驚く。

いままでは、どちらかといえば、アスカは受け身だった。

しかし、今夜はアスカがシンジを挑発する。

その挑発にシンジの情欲はいまにも爆発しそうだった。

シンジの両手がアスカの背中に廻る。

またアスカを抱きしめた。

唇だけでなく全身でアスカを感じたかった。

アスカの左手もシンジの背に廻る。

お互いの体を擦りつけるように合わせる。

座った姿勢のアスカの膝の上にシンジが乗るような体勢でアスカを跨いでいた。

シンジがきゅうきゅうとアスカを抱きしめる。

アスカはあごを上げ天を仰ぐような姿勢で仰け反る。

その上からシンジがアスカの唇を貪る。

シンジは潰れた乳房の奥からアスカの鼓動が感じた。

アスカはシンジの怒張したものが下腹部に押しつけられその熱を感じた。

静寂したリビングにお互いの唇を貪る音だけが聞こえる。

 

アスカはお腹の奥が熱くなるのを感じた。

その火照りは全身に広がる。

シンジに体を締め付けられ、唇を塞がれているので思うように息ができない。

 …苦しい、でもいやじゃない。

 …シンジに心まで貪られそう。

 …あたし、シンジに蹂躙される。

 

アスカが左手がシンジの怒張したものを短パンの上から撫で回す。

シンジもアスカのワンピースの前の腰の当たりのボタンを外す。その空いたところから手を突っ込み、パンティーの上からはアスカの秘部に触ろうとした。

そこに薄い布地があるはずだが、それはなく直接アスカの繁みに触れた。

シンジはすこし驚いたが、構わず秘裂を指で擦りつけるように撫で上げた。

アスカはキスをしたまま呻き声をあげた。

唇を離し、

「シンジちょっとつよい。」

「ごめん、痛い?」

「痛くないけど、、、。」

「アスカ、あの、なにも履いてないの?」

「・・・うん、すぐ、しちゃうと思ったから。」

「じゃあ、ブラもしてないようだし、その下って、、、。」

「・・・うん、なんも着ていない。」

アスカはワンピース一枚だけ着ており、それを剥がせば生まれたままの姿になる。

この状況に、シンジの劣情は臨界点を突破した。

シンジはまた秘部を撫で上げた。

「あ、いや、はっ、ううぅぅぅっ!!」

シンジは繰り返し撫で上げる。

アスカは喘ぎ声を上げる。

たまらずシンジから離れようとするが、腕ごと抱きしめられている状態で、体の自由がきかない。

シンジは抱きついたまま、のしかかるようにアスカを押し倒した。

アスカは驚き、シンジの手を自分の谷間から引き離そうとするが、力で勝るシンジに抗えない。シンジもそうさせまいと力を込めるので、かえってアスカへの刺激が強くなる。

足を閉じ膝を立てるがその程度で、シンジの指の侵入は防げない。

体を離すこともできない。

ビリビリとした感覚がアスカを襲う。

シンジはアスカの首筋や胸元を舐め回す。

息が荒い。

突然シンジの行動が豹変したことにアスカは驚きと恐れをおぼえた。

 …シンジはあたしを力ずくで貪ろうとしている。

 …怖い。

「シンジ、やめて。」

アスカの声はシンジに届かない。

シンジはワンピースをたくし上げアスカの股の間に手を入れ無理矢理足を開かそうと、グイグイと容赦なく力を込め、アスカの足の間に自分の体を入れ込もうとする。

「やめて、お願い!シンジ、シンジー!!」

アスカは叫ぶように声を上げた。

 

 

シンジの動きが止まった。

アスカを締め付けていた力が緩む。

ゆっくりとシンジの体が起きあがる。

シンジはアスカを見た。

アスカの瞳に溢れんばかりの涙が溜まっていた。

シンジの心に後悔の念がこみ上げる。

 …なんてことしたんだ。アスカを怖がらせてどうする。

 …アスカを大事にしようを思っていたのに。

 …ぼくはバカだ。

「ゴメン。」

「シンジのバカ。」

アスカのその声にはいつもの力強さが感じられず、怯えたか細いものだった。

シンジの心に罪悪感が膨らむ、

 …アスカをこんなに怯えさせては、もう嫌われてしまったろう。

 …自分からアスカが好きだと言っておきながら、ぼくは逆のことをしてしまった。

シンジはやってはいけないことをやってしまったと思いこみ、アスカに許しを請うこともためらわれた。

シンジは居たたまれなくなり、この場を離れたくなった。

立ち上がろうとすると、アスカは起きあがり、シンジの腕を掴んだ。

「何処行くのよう。」

「ぼく、自分の部屋で寝るよ。」

「あんたの部屋にもう布団ないわよ。」

「じゃあ、父さんたちのベッドで寝る。」

 

「バカ、あたしをひとりにする気?あたしといるのはイヤ?」

「だって、アスカ、、、。」

シンジはアスカを正視できなかった。

「しかたがないわよ。あたしたち、そういう年頃なんだから。そういうのに興味もって、しちゃったんだから。そういう気持ちになっちゃうのも、しかたがないわよ。」

「アスカ、、、。」

「シンジだって男なんだから、しょうがないわよ。」

シンジはおそるおそるアスカを見た。

アスカはシンジを真っ直ぐ見ている。

「だから、あたしは気にしない。だから、ここにいて。」

シンジの罪苦の念が消えてゆく。

シンジの瞼が熱くなった。

「ゴメン、ゴメン。アスカ。」

「あんたが泣いてどうすんのよ。」

アスカはシンジの肩を抱いた。

シンジの嗚咽する声が聞こえる。

 

 

 

しばらくして、

シンジもだいぶ落ち着いたようである。

もう泣く声は聞こえない。

アスカも、恐れや怯えの念は消えていた。

「あたしが風呂上がりにタオル一枚で出てきたのも、いまこういう格好でいるのも、シンジにその気になってもらう為にしたの。あとあたしの気持ちもそうさせるためにね。でも、すこし効き過ぎたみたい、ごめんね。」

シンジは無言で首を小さく横に振る。

 …シンジ、おとなしくなっちゃって、まるで小さい子供みたい。

 …でも、あたしはシンジの母親じゃない。

 …あたしはシンジの女だ。

 …このままじゃダメね。

アスカはシンジを抱いている手をゆっくり離し、お互いを向かい合わせるようにした。

「せっかく今夜ふたりっきりなんだから、やりなおしましょ。」

シンジは小さく頷いた。

アスカはシンジにキスをした。

唇を合わせるだけのフレンチキス。

次はシンジの頬に、首筋に。

アスカはシンジのTシャツの裾を両手で掴みゆっくりと上げ、Tシャツを脱がせた。

次ぎに短パンの紐を緩め、

「これも脱いで。」

とシンジを促した。

シンジは立ち上がり、短パンとトランクスを脱ぎ、全裸となり、アスカの前に座った。

 

そのシンジの前でアスカは膝立ちしてワンピースのボタンに手を掛けた。

上から順々にボタンを外していく。

やがて、服が開かれ、アスカの裸身がシンジの前で露わになる。

全裸のふたりが向き合う。

シンジが座り、アスカが膝立ちの姿勢なので丁度シンジの目の前にアスカの乳房があった。

白い肌に小振りな乳房、その先にはまだ淡いピンク色の乳首がある。

視線を下げると臍のあたりから高さから腰がくびれている。

まだ未成熟ながらアスカのボディーラインは、女性のそれだ。

そのさらに下に繁みがあった。

まだ生えそろわない陰毛は髪の毛と同じ栗色をしている。

シンジは息を呑む。

ペニスがムクムクと勃起する。

シンジはアスカを見上げた。

自分の裸をさらしている恥ずかしさからか、アスカの顔は真っ赤だ。

「きれいだ。」

「バカ。」

アスカからもシンジのペニスが見えていた。

いま目の前で勃起していくのを見た。

まるで、軟体動物が敵を威嚇するため触手を伸ばしているように見えた。

 …すごい、別の生き物がそこにいるみたい。

 …これがあたしの中にはいるなんて、、、。

期待と恐れがいりじまった気持ちでアスカの鼓動ははやくなる。

「あたしを好きに触っていいわ。でも、ちょっとだけ優しくして。」

「うん。」

アスカはシンジの頭を抱いた。

シンジの顔がアスカの双丘に埋まる。

シンジもアスカの背中に手を廻す。

アスカの胸を顔でまさぐる。

くすぐったいような、もどかしい感覚がアスカに広がる。

 …もっと触られたい。

「アスカの心臓ドキドキしている。」

「シンジに触られて感じているのよ。」

「あの、アスカ、あそこも触っていい?」

「好きに触っていいって言ったでしょ。でも、あたしも我慢するけど、あまり痛くしないで。」

シンジの両手がアスカの身体を撫でるように下がっていく。

左手はお尻へ、右手は繁みの方へ。

アスカの秘裂に覆うように手を被せ、中指を曲げた。

そこに触れ、優しく撫で上げる。

左手は尻を掴み揉んでいく。

口で左の乳房を含み、口の中で乳首を舐め回す。

口の中で乳首が形を変えていく。

すこし堅くなるのがわかる。

唇を離し、その乳首を見ると中央が丸く勃起し乳輪も少し膨らんでいる。

乳房全体もすこしとがったようにたってみえる。

 

いままでは前戯もそこそこに本番に入っていたシンジにとって、アスカの身体の反応は驚きだった。

 …女の子のおっぱいって、こんなに形が変わるんだ。

シンジは感動で興奮した。

 

シンジはその乳首に吸い付いた。

母乳がでるわけもないのに吸い上げた、

乳首だけではなく、その乳房をも口に含み何度も吸い上げる。まさにむしゃぶりつくようにする。

そうしながら、尻を揉んでいた左手を右の乳房に移し、揉みしだき、人差し指でその先端の乳首を擦るように弄る。

乳首が堅くなり立ってくる。

シンジはそれを目で見て楽しんだ。

たった乳首を親指と中指で摘み、捻るように弄る。

その先端に人差し指を押しつけ擦りつける。

そうしているあいだにも、右手はアスカの秘裂を撫で上げ、中指を少しずつ割れ目に侵入させようとする。

頭の上からアスカの押し殺したような喘ぎ声が聞こえる。

シンジは視線だけ上に向けた。

アスカは俯き、髪の毛がシンジの顔を隠すように覆い被さり、垂れている。

眼は閉じられ、顔は紅潮し、シンジの与える刺激に耐えているように見える。

口を結び、声を上げるのを我慢しているのか、しかし、時折息が漏れるように声を出す。

 

 

アスカは、両の乳房から、そして股間からのシンジの刺激に身体を震わせていた。

乳首が立っているのが自分でもわかる。そこが敏感になり、与えられる刺激を増幅する。

自分の乳首を舐めるシンジの舌のザラツキ、

自分の乳首を嬲るように捻り、擦りつけるシンジの指の感覚がよくわかる、まるで乳首と脳みそが電線で繋がっているように、頭の奥にピリピリ伝わってくる。

そして、胸に吹きかけられるシンジの熱い息、股間を撫でられ指が割れ目に押し込まれようとする感触は、腫れるようなもどかしさを感じた。

お腹の奥がどんどん熱くなり、むず痒さを感じる。

 …あたし感じている。イヤラシイ。

 …あたしのあそこが疼いている。触って慰めたい。

 …でもいまは自分では触れない。

 …シンジにそんなところ見せられない。恥ずかしい。

 …シンジに触られるのはもっと恥ずかしい。

 …でも、シンジに触られたい。

 …恥ずかしいけど、シンジに慰めてほしい

 …シンジに弄られたい。

羞恥心と欲情がアスカの心にうずめきあう。

シンジの指が割れ目に徐々に入ってくる。

焦らされているようなもどかしい感覚にアスカは身じろぎした。

するとシンジは親指で、割れ目の先端にあるクリトリスを、被っている皮の上から押した。

「ううぅぅぅっ!」

いままでにない強い刺激にアスカは呻いた。

 

シンジはパッと愛撫をやめて、アスカの顔をのぞき込んだ。

「ゴメン、大丈夫?」

「だ、大丈夫よ、ちょっとビックリしただけ。」

「ほんと、痛くなかった?」

シンジの瞳から動揺が読みとれる。

 …さっきのことで、気にしているのかしら。

「大丈夫、いやだったら、イヤだって言うわ。」

アスカは座り込み、左手をシンジの背中に廻し、身体を寄せつけた。

そして、右手でシンジのペニスをそっと握る。

「ア、アスカ。」

その行動にシンジは驚いた。アスカにペニスを握られるなど、いままではなかった。

アスカは、顔を寄せ、シンジの耳元で囁いた。

「イヤじゃないわ。シンジがあたしの為にしてくれているんだもの。

あたし、いま、とってもイヤラシイ気持ちになっているの。

シンジに触られたいの。

シンジに弄くられたいの。」

シンジにキスをする。

シンジの気持ちも再び高まり、アスカに触れようとした瞬間、

アスカはシンジの身体をグイッと引き寄せ、そのまま一緒に捻るようにして横に倒れ込んだ。

ちょうど、アスカが仰向けになり、シンジが覆い被さるようなかたちになった。

アスカは十字に腕を広げ、無防備な体勢になる。

「こういった体勢のほうがお好みかしら。」

アスカはイタズラっぽくいった。

「アスカにはかなわないや。」

「嬉しい?」

「うん、もっと気持ちよくさせてあげる。」

「嬉しい、ありがと。」

 

 

唇を合わせる。ついばむようなキスから、お互いの舌を絡める貪るようなキスになる。

シンジは両手でアスカの乳房を掴む。下から揉みしだくようにする。

まだ発育途中のすこし尖った形の乳房は、小振りだがシンジの手の中にちょうど納まる大きさだ。弾力があり、シンジの指の動きを受け入れる。シンジは両手十本の指を駆使して、アスカの双丘を嬲る。絞るように握ったり、潰すように下から押し上げたり、指をすこし食い込ませ震わせるように刺激を与えたり。シンジの指の動きに合わせ、アスカの乳房はいやらしく形を変える。ツンと上を向いていた乳首は凝りきり、乳房の変形とともにあらゆる方向に向きを変える。

すこし強く揉むとアスカは呻き声をあげる。

しかし、上からシンジに押さえ込むようにキスで唇を塞がれているため、声をあげることができない。

広げた両手はシーツを握りしめていた。

シンジはなおもアスカの唇と乳房を嬲る。

 

 

アスカはシンジの攻めに喘いでいた。シンジと抱き合うとき、これほど気持ちが興奮したことがなかった。

しかし、一番感じる乳首と股間を触ってもらえない。乳首は充血し乳輪ごと膨れあがり、股間のむず痒さはどんどん広がっていく。

そのもどかしさが、アスカの脳幹を麻痺させる。

腫れぼったい、ジンジンとした感覚がアスカを支配していく。

 …ああ、おかしくなりそう。

 …シンジ、お願い触って。

アスカは心の中で懇願した。

 

 

シンジも喘ぐアスカを見て興奮していた。

 …おっぱいってそんなに感じるんだ。

アスカは乳房を揉みあげられるたびに声をあげる。

が、シンジと舌を絡ませることをやめはしない。両手は広げたままで、抵抗を示さない。ときどき開かれる蒼い瞳には涙が溜まり、その視線は虚ろにシンジを見ている。

 …こんな淫らなアスカ、はじめてだ。

自分にされるがままのアスカを目の前にして、シンジのボルテージが上がる。

 

シンジはすこし意地悪をしたくなった。

シンジは唇を離し、アスカに尋ねた。

「アスカ、おっぱい気持ちいい?」

「バカ。」

アスカは紅潮した顔を益々赤くし、シンジから視線を逸らした。

しかし、やがて小さい声で、

「うん、気持ちいい。」

「じゃあ、もっとしてあげる。」

 

シンジがアスカの乳首を口に含んだ。

「はっ!んんっ、うっああっ!!」

指で乳輪の根本を潰すようにグリグリと摘み、その先端の凝った乳首を口で吸い、舌でしゃぶりあげた。

もう片方の乳首も、指でグイグイと潰すように乳房に押し込む。

「はあっ!あああぁぁぁーーっっ!!!」

アスカは心で望んだ快楽に身を仰け反らした。

シンジは両方の乳房を交互に舐め回す。

そのつど、アスカは嬌声をあげる。

アスカの双丘は、シンジの唾液でベトベトになっていく。

 

アスカの大きい喘ぎ声にシンジの興奮も最高潮に達する。

アスカの乳房を乱暴に揉みしだき、首筋や胸元、どこかまわず、舐め回し吸い付く。

 

やがてシンジの右手が乳房から撫でるようにアスカの腰に廻り、そして臍の下の繁みに達する。

 …ああ、そこも弄られる。

アスカはシンジに乳房や首筋を攻められ喘ぎながらも、さらなる恍惚の喜びの期待に胸を高鳴らせた。

しかし、いままではそこにシンジのモノが納まるたびに、痛く苦しい思いをしてきた。

欲望の期待と、苦しみの恐怖が入り交じる。

だが、アスカの心はすでに悦楽を求める欲情に支配されていた。

痛みの恐怖で身体は強ばるが、心は弄くりまわしてほしいと願う。

またシンジの指が秘裂を撫で上げ割れ目に潜り込もうとする。

じりじりと入り込むのがわかる。

 …もっと入れて、はやく弄って。

アスカの神経が股間に集中する。

 

 

シンジは、アスカの股間に手を廻してからアスカの息が大きくなっていくのがわかった。

口で乳房を弄るのをやめ、アスカの顔を見た。

瞼は固く閉じられ、緊張が表れているのがわかる。

ゆっくり割れ目に中指を侵入させる。

アスカがすこし膝を立てたが、いやがっているようではない。

両手は伸ばしたままシーツを握りしめている。

抵抗の意志はない。

割れ目の中は熱く湿っていた。

膣口に達しただろうか。指をゆっくり円を描くように動かす。

「ん、あぁぁ。」

アスカに声が漏れる。

指の動きを段々大きくしていく。

「くうっ!はっ、ううぅぅぅっ!」

アスカの声もしだいに大きくなる。

表情も緊張がしだいに取れ、苦悶の、いや恍惚の表情となっていく。

ゆっくりと深く指を入れる。

「んん!!うぅぅ、あああっ!」

身体を仰け反らせ、お尻の筋肉が引きつるのがわかる。

 …中がスゴク熱い。それに湿っている。

 …これが濡れているってことなのかな。

 

以前にも何回かアスカの膣に触れたことがあったが、このように熱く、湿っていなかった。

 

 …濡れていない状態でいままでやっていたんだ。

 …だからアスカ痛がっていたんだ。

 

考えてみれば、すぐわかりそうだが、改めて思うとシンジに罪悪感が沸いてきた。

 

 …それなのにぼくは自分の気持ちよさだけ求めてやっていたんだ。

 …ごめんね、アスカ。

 

喘ぐアスカにシンジは顔を近づけた。

「アスカ。」

アスカは瞼を開け、シンジを見つめる。

「アスカ、ごめんね。今夜はもっと気持ちよくなって。ぼくもがんばるから。ふたりで気持ちよくなろ。」

「しんじぃぃ。」

蒼い瞳から涙が溢れ、ボロボロとこぼれ出す。

伸ばしていた手でシンジを抱きしめる。

ふたりは深いキスを交わす。

 

 

 …あたし、溺れる。

 …シンジに溺れる。

 …シンジにしゃぶられ、貪られるの。

 …あたし、熔けるの。

 …あたし、シンジの優しさに熔けるの。

 …ドロドロになってシンジと熔けあうの。

 …シンジとひとつになるの。

 …シンジと一緒になるの。

 …シンジと繋がりたい。

 …シンジ。

 …好き、、、。

 

(つづく)