新世紀エヴァンゲリオン

■アスカ様、犬になる■

(1)

Written By.みゃあ

 


 

ある朝起きると、犬だった。

 

 

………。

 

………。

 

………なっ、何よこれぇぇぇぇぇぇぇっっ!!??

 

ちょいちょい。(おそるおそる)

 

 

 

(ナレーション)それはお耳です。

 

 

 

こっ、これは!?

 

ふりふり。

 

 

 

(ナレーション)しっぽですねぇ。

 

 

 

じ、じゃあこれは何っっ!?

 

ぷにぷに。

 

 

 

(ナレーション)肉球です。

 

 

 

だあぁぁぁぁぁぁぁぁっっっ!!!冷静に説明してないで、なんとかしなさいよっ!

 

バキャッ!

 

 

 

(ナレーション)ぐ、ぐはっ……さ、作者に暴力振るうとどーなっても知りませんよ。

 

 

 

………ふっ。

 

まぁ、いいわ。そうよ、こういう話の展開だと……

 

この後は、きっとシンジが来て、あたしを『可哀相に…』って言って抱き締めてくれるんだわ!

 

いや〜〜〜〜ん、アスカ困っちゃ〜う!

 

ああ…シンジぃ……。(うっとり)

 

ぐふ……ぐふっ…ぐふふふふ……。

 

 

 

(ナレーション)…さーて、そう上手くいくかな。

 

 

 

 

なぜ、こんなところにいるのかしら。

 

あたしはダンボールの中にいた。

 

周囲は路上。

 

隣には電柱。

 

……視点が低いわね。

 

ぽつり。

 

あ……。

 

ぽつ…ぽつ……ザーーーーー……

 

雨……。

 

ぶるるっ……。

 

…ちょっと、寒い。

 

でも平気……きっときっと、シンジが来て傘を差し出し、自分のシャツであたしの濡れた体を優しく拭いてくれるんだわ……。

 

ぐふ……ぐふっ…ぐふふふふ……。

 

 

「あ!見ろよトウジ、捨て犬だぜ」

 

「お、ホンマや。きったないのぅ……おりゃ、石でもぶつけたるわ!」

 

スコーン!

 

ぎゃっ!

 

「おおー、見事命中」

 

「任せんかい!」

 

あ、あ、あいつらぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!

 

「わんわんわんわんっっっ!!!(←犬語で悪口雑言を言っている)」

 

「お、なんや生意気な犬やなぁ吠えとるで…」

 

ぐっ……く、悔しいっ!なんで犬語しかしゃべれないのよっ!

 

「ケダモノの分際で人間さまにタテつくとどうなるか……ケンスケ、あれ貸せ」

 

「あいよっ!」

 

「どりゃ〜〜〜〜〜、くらえぇぇぇっ!」

 

スパパパパパパパ!

 

いっ、いたっ!

 

『ギャインっ!』

 

「ふっ、思い知ったか……」

 

「あ〜、スッキリした。帰ろ帰ろ……」

 

 

 

(ナレーション)どーぶつをいじめるのは止めましょう。作者からのお・ね・が・い。

 

 

 

ぐ……相田ぁ〜、あいつなんでエアガンなんか持ち歩いてんのよっ!ミリタリーオタクの○小男がっっ!!

 

う、ううう……つ、次よね。

 

こうやって身も心もボロボロになったあたしを、シンジが優しく手とり胸とりいたわってくれるんだわ…。

 

ぐふ……ぐふっ…ぐふふふふ……。

 

 

(ナレーション)…犬の胸をどーしろというのか。彼女の考えることは良く分からない。

 

 

(つづく)


 

みゃあの後書きらしきもの

 

はっはっは。

いやぁ・・・アスカ様だと書きやすいなあ(笑)

いじめがいがあるし(爆)