新世紀エヴァンゲリオン

■僕と彼女の睦み■

綾波レイ

Written by みゃあ


 

穏やかな午後。

二人が寝そべっているフローリングの床は、バルコニーから差し込んでくる陽射しで温かい。

ふたり、見詰め合っていると、それだけで時間がゆっくりと流れていく。

彼女の髪から漂ってくる、控えめなシャンプーの香りと、胸の内が温かくなるような、綾波の匂い。

 

柔らかな水色の髪に顔を埋める。

お日様の匂いがする。

温かい・・・。

 

静かに目を閉じている綾波。少しだけ微笑んでいる。

くんくん、と子犬のように鼻を小さく鳴らして、僕のシャツに顔を埋める。

 

「あははっ、くすぐったいよ綾波・・・」

 

こそばゆくて、思わず身を震わせる。

 

「(クス・・・)」

「あ、綾波笑ったね?」

「(ふるふるふる)」

 

ううん、という顔をして首を小さく振る彼女。

 

「ウソ・・・笑ったでしょう」

「(・・・くすくすくす)」

 

僕の真剣な顔に耐えかねたように、再び笑みをこぼす綾波。

 

「あ、ほら。笑ってる・・・」

「(ニコッ)」

 

あ・・・。

綾波の笑顔。かわいいな・・・。

 

「・・・綾波?」

「・・・・・(じっ)」

 

僕の顔を覗き込む、澄み切った紅い宝石。

時間の流れが、よりゆっくりになる。

 

「・・・・・・」

「・・・・・・」

「綾波・・・」

「ん・・・。碇くん」

 

彼女は僕の名前を呼ぶ。

 

ずきん。

 

僕の胸を鈍痛が走りぬけた。

無論不快感なものじゃない。

 

「ん・・・・・・」

「・・・ん・・・」

 

僕たちは何時の間にか唇を触れ合わせていた。

何も知らない子供のように。

 

ただ、二人の距離を近くしたくて、唇と唇を合わせる。

それに飽きると、少し頭をずらして、互いの唇で挟み込むように合わせる。

彼女の髪を撫でていると、綾波も僕の頭を撫でてきた。

僕たちは目を開ける。

 

ほんの近く、視界がぼやけるほど側に綾波の瞳があった。

互いの頭をかき抱いて、再び唇を擦りあわせた。

 

 

僕と彼女の睦みは、いつもこんな具合に始まる。

 

 

Neon Genesis EVANGELION

EpisodeXX:(Quiet Moment)

 

 

「ん・・・・く・・・ぅん」

 

僕の唇が、なだらかなスロープを滑り降りると、綾波は身体に溜まった熱い空気を吐き出した。

しっとりと柔らかい肌。

彼女の体温が温かい。

 

僕は子供っぽい感情に流され、まるで所有印をつけるかのように、紅い跡を新雪のように真っ白い綾波の身体に、幾つも残した。

脇腹からお腹にかけてを征服すると、僕は一旦顔を上げた。

彼女はここに唇を置くと、くすぐったそうに身じろぎしてイヤイヤをする。

 

僕の方が耐え切れなくなって、再び口付けを交わす。

鼓動が早い・・・。

僕の性急な舌の動きにも、綾波は戸惑わずに合わせてくれる。

彼女のゆったりとした動きに諭されて、ようやく落ち着きを取り戻す。

 

綾波は自分からも控えめに舌を使ってくれる。

そのひとつ一つの動作がたまらなく愛しかった。

僕たちは、ゆっくりゆっくりと舌を絡め合い、吸い合った。

綾波の柔らかい舌が、僕の中枢を刺激する。

 

「・・・っは・・ぁ・・・」

 

唇を離すと、綾波は少し紅潮とした頬をして、僕を恥ずかしそうに見詰めた。

上目遣いに、じっと見詰められると、何か悪いことをしたような気にさせられる。

 

「ご、ごめん・・・」

 

何故か、謝っている僕。

 

「(くす・・・)」

 

綾波は微笑むと、僕の頭を優しく抱いた。

彼女の手に導かれるように、ゆっくりと・・・綾波の胸にたどり着く。

薄いようで、実はふっくらとした丸みをもつそこは、彼女の呼吸に合わせるようにして静かに上下していた。

 

その輪郭をなぞるように掌を滑らせると、その動きに合わせるようにふるふると揺れる。

 

「・・・ぁ・・・」

 

彼女の小さな変化。

ふくらみの頂に恥ずかしそうにしていた蕾が頭をもたげてくる。

僕はそれを確認すると、二つの双丘の谷間に頬をうずめた。

 

綾波の女の子の匂い。薄い肌を通して伝わって来る鼓動。頬に感じる柔らかさと、温かい体温。

頬をふくらみに擦りつけると、綾波は切なそうなため息をついた。

僕は顔を上げると、ツンと存在を誇示し始めた頂に口付けた。

そして突然、ねっとりと舐めしゃぶる。

 

綾波が喘いだ。

 

 

 

 

ちゅく・・・。

僕の指が彼女の秘唇に沈むと、それだけで潤ったそこが湿った音を立てた。

 

「気持ちいい?」

 

いじわるに僕が訊ねると、綾波は拗ねたようにちょっとそっぽを向く。

 

「あっ・・・」

 

突然の快感。

見ると、綾波のしなやかな指が、僕のシャフトを上下していた。

 

「あっ・・・ちょ・・・」

「・・・気持ち・・・いい?」

 

綾波が言う。

さっきのお返し、ということだろう。

僕は苦笑すると負けを認めた。

 

「うん・・・。すごく気持ちいい」

「・・・・・」

 

綾波は小さく笑うと、下の袋の方から先端までを優しく撫で上げた。

それだけで、僕の背中には電流にも似た刺激が走り、先端から透明な液が滲んだ。

僕が一息つく間もなく、綾波はそれを全体に塗り広げ始めた。

綾波の手と、ぬるぬるした感触が、僕の腰を麻痺させる。

 

「・・く・・・・ぁっ・・」

 

負けじと、僕は綾波の秘唇を下に下った。

細い小径を抜けると、やがてもうひとつの小さなすぼまりに到達する。

 

「・・ひゃんっ・・・!」

 

綾波はびくり、と過剰に反応すると、そんな悲鳴を上げた。

ストップがかけられないのをいいことに、僕は綾波の愛液をまぶした指をそこに擦りつけた。

周囲に円を描くように動かすと、そこはきゅっとすぼまって抵抗を示す。

 

「・・・だめぇ。もうっ・・・」

 

数瞬遅れて、ようやく綾波の手が僕の悪戯な腕を押さえる。

彼女はちょっと怒ったように、僕を上目遣いに見る。

だけど。

 

「顔・・・紅いよ?」

「・・・ゃ・・・・」

 

途端に火がついたように真っ赤になって、綾波は僕の胸に顔を埋めた。

 

 

 

 

 

ヌチュ・・・・ニュル。

きゅ・・・・。

温かい。

綾波とひとつになっている部分は、痺れたように鈍い感覚を伝えてくる。

 

僕の身体に絡められた、綾波の脚と腕が小刻みに震えている。

僕もだけど、綾波の呼吸も荒い。

 

別に激しく動く必要なんてない。

綾波の中にいること、僕が綾波の中にいること。

その充足感だけで、昂ぶってくる。

 

「綾波・・・」

 

彼女の膣が蠢き、意志に関係なく僕を締め付ける。

 

「碇く・・・あ・・・ん」

 

僕が身じろぎした時に、彼女の敏感な部分を押し上げたようだ。

 

「綾波・・・綾波・・・」

「碇くん・・・碇く・・・ん」

 

こんな風に、僕たちはごく静かに昇りつめる。

 

「あっ・・・くんんん・・・・!」

 

びくん、と綾波の腰が小さく跳ねた。

同時に、狭い小径がさらに幅を狭めて、僕自身を締め付ける。

 

「うあ・・・っ!」

 

出る・・・!

 

ドプン!

 

「・・・んぁぁ・・・・碇くぅ・・・ん・・」

 

ドクン・・・ドプ・・・。

 

もっと・・・、もっと満たしたい。

綾波の子宮を、僕のもので満たしたい・・・。

 

「あぁ・・・・」

 

ドクッ・・・・ドプンッ・・・・。

 

もっと・・・、もっと・・・注ぎ込みたい。

綾波・・・好きだ。

好きだよ・・・。

 

 

「ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・」

「ん・・・く・・・ぅ・・・んん・・・」

 

二人の乱れた呼吸だけが耳につく。

胸には綾波の普段より高い体温と、通り過ぎたばかりの灼熱感だけ。

しばらく、何もする気も起きずに、ただお互いの鼓動だけを聞いている。

 

「ハァ・・・ハァ・・・イっちゃった・・・」

 

独り言のように呟くと、綾波もコクリと小さく頷いた。

僕たちは暫し見詰め合って・・・どちらからともなく笑みを漏らす。

何時の間にか、僕たちは繋がったまま、腕を回し合って口付けを始めていた。

 

 

 

 

「・・・あ。ご、ごめん・・・」

「・・・?」

 

しばらく抱き合って、じゃれ合っているうちに、僕は彼女の中で大きくなっていた。

それに気付いた綾波は、ぱちぱち、とまばたきして・・・

 

「(くすっ・・・)」

「・・・あ、あの・・・」

「・・・もう一度、ね」

 

珍しく、いたずらっぽく微笑んで、彼女は僕の頭に腕を回した。

 

 

(おしまい)

 


みゃあ@作者の後書きらしきもの

 

ども、お久しぶりです。みゃあです(^-^)。

いやはや、久方ぶりのエヴァですな。

しかも久方ぶりのレイちゃん。

そのせいか、作風がいつもと違います(^^ゞ。

ちょっと大人・・・なシンちゃんですね。

今に始まったことじゃないですが、私の書くシンジくんは作品ごとにまるでイメージが違います(笑)。

これは、当然といえば当然かもしれないです。アスカと一緒のシンジと、レイと一緒のシンジでは、違ってくるのは当然だと思います。今回は一応17才の二人ぐらいをイメージしてます。

他キャラのことは全く頭に入れてませんが、レイと二人きりで暮らしていたらこんな感じになるかなぁ?という発想で書きました。

さてさて、お約束で18禁になってますが、15禁でもいい感じですね(どこがだ(笑))。

私の中ではレイちゃんと「淫靡」というイメージが合わないので、こーゆー感じか、或いはギャグになっちゃいます(^-^;。

ま、これもひとつの形、ということで読んで頂ければ幸いです。

もっともっと可愛いレイちゃんが書きたいな・・・と思っているみゃあでしたo(^-^)o。