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ほんのりアスシン劇場「アイ!シてる2」

作・みゃあ


 

 

 

ごくり。


最近の僕はおかしいと、自分でも思う。

登校途中。
あるいは、廊下ですれ違う一瞬。
あるいは、居間を横切って部屋に戻る時。

釘付けになっているものがある。

それは…。

それは……。


…………………………………………アスカの脚。

かぁぁぁ…っ。


「僕って、ヘンでしょうか」
などと、ミサトさんに聞こうものなら、爆笑された挙げ句に、延々と酒のツマミにされること間違いなし。

だけど…。

気が付くと、目がそこに行っている。

真っ白い。
というより、白すぎる。
ごく一般的な日本人の肌の色を見慣れた目には。

さりとて、綾波の透き通るような白さとも違う。
なんというか、健康的ななまめかしさ。

そして、そのすらりとした長さ。
風呂上がりのホットパンツから伸びる脚は、同じ中学生とは思えない。

うぶ毛も見えなくて、むしろ毛穴すらないんじゃないだろうかという、すべすべさ(触ったことはないが)。
そして、その先に続く指先は、なんでこんなに細くて綺麗なんだろう。
信じられないよ。

でも、凄く綺麗で…目が離せなくなる。


こんなのって、何かヘンだ。
僕って、どこかおかしいんだろうか。

ごくり。




先ほどから、自分の脚に注がれる視線を否応なしに感じていた風呂上がりのアスカは、腰に手を当てて飲んでいた牛乳パックを置くと、じとーっとした目で黒髪の少年を見た。

「アンタ…もしかして、脚フェチ?」

ぐっさぁっっっ。

「うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっっっ!!!!」

そうか、僕はフェチなんだ!
変態なんだ!

ああ、父さんっ…はどうでもいいけど、母さん、ごめんなさいっっ!


「な…なにも泣くことないじゃないの」

なんだか、ものすごく悪いことをしたような気になって、部屋の隅で体育座りをしてえぐえぐいじけるシンジの頭を、ぎこちなくよしよしする、惣流アスカ15歳であった。


 

(おわり)

 

 

 


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(updete 2003/09/18)