新世紀エヴァンゲリオン

■女の闘いinビーチサイド■

(前編)

Written by みゃあ


 

青い空。

青い海。

白い雲。

白い砂浜。

白い水着。

白いふともも(オイ)。

 

とにかく夏。

浜辺に佇む男女4人。

 

「…ちょっとぉ、もっと気合い入れて塗りなさいよ!」

 

目にもまぶしい真っ白なワンピースの水着を着て、それよりもなお艶めかしく白い背中を晒しているアスカが、彼女の背にオイルを塗っている黒髪の少年を肩ごしににらみ付けた。

言うまでもないが、シンジである。

 

「そんな…。もう疲れたよ、アスカ」

 

力が弱いだの強いだの、手つきがいやらしいだの、さんざん文句を言われながら既に30分経過。

シンジは汗だくだった。

 

「何言ってんのよ。このあたしのナイスなバディに触れられる機会なんて滅多にないのよ!」

「そんなこと言ったって…」

 

とはいえ、確かにアスカのお肌は「すべすべ」「ぷにぷに」であり、そのことについては満更でもない。

しかもワンピースで両肩を抜いているのでかなり「アブない」格好である。

先程から背中を撫でさすりながら、彼は『熱膨張』の危機にあった。

 

「んふふ〜ん…しっかりやんないと、ココは塗らせてあげないわよ」

 

ちらり、と半分身体を起こしかけるアスカ。

見えそで見えない膨らみ。

 

「こ、こここ…ここって、む、胸じゃないかぁ」

「バカ。冗談に決まってんでしょ」

 

動揺しまくりのシンジの横っ面を、氷点下のようなアスカの一言が叩く。

内心ちょっぴし…いや、思いっきり落胆するシンジであった。

哀しい男のサガ…。

 

「もういいだろっ!後は自分で塗ってよ…」

「アンタばかぁ?背中なんか自分で塗れるわけないでしょ!」

「じ、じゃあ…塗らなきゃいいだろ」

「あんたねぇ、このあたしの肌が黒くなってもいいっての?!」

「そ、そんなこと言ってないじゃないかぁ…」

「じゃあ、つべこべ言ってないで、ちゃんと塗んなさいよ!」

「わ、分かったよ…」

 

はぁ…。と、アスカには聞こえないようにため息をつくシンジ。

相変わらず、アスカにこき使われっぱなしである。情けない…。

と、別の声が割り込んだ。

 

「あら、アスカさんはもともと『色黒』だから、少しくらい焼けたって大丈夫じゃない?」

 

ひぴくっ。

アスカの頬が引きつり、形の良い眉が跳ね上がる。

 

「なんですって…」

「あ、聞こえちゃった?ごめんねぇ、ただの冗談だから気にしないで」

「(こ、このアマぁ…)」

 

可愛い顔して辛辣な言葉をぶつけたのは、霧島マナである。

こちらは大胆な赤いビキニの上下だ。ちなみに下はTバックである。

アスカは般若のような表情を浮かべてマナをにらみつけるが、ショートボブの少女は涼しげな顔で微笑んでいる。

 

「ふ、ふたりとも…せっかく海に来たんだからさ…」

 

端で聞いているシンジの方がびびりまくっていたりする。

この二人、実は思いっきり相性が悪い。

どちらも引かない性格なのだ。

 

「なによ、あたしが悪いっての!?あの子が先に言いがかりつけてきたんじゃない」

「やだシンジ…私恐い。嫌よね、ただちょっと冗談言っただけなのに」

 

言いつつシンジにしなだれかかるマナ。

 

「(くくく、くぉの糞アマぁ…!)」

 

爆発寸前のアスカ。 

マナ、さらに無視。

加えてアスカの神経を逆なでするがごとく、堂々と彼女の横にうつぶせに寝そべり、少し鼻にかかった声でシンジを呼ぶ。

 

「ねぇ…シンジ。私にも塗ってぇ」

 

言いながら、ビキニのブラのホックを外すマナ。白い背中が眩しい。

 

ごくり。(←シンジの喉が鳴る音)

 

「…今の音は何よ」

 

ギラリとアスカの目が光る。

 

「い、いや別に…」

 

こ、恐い…。

 

「この女に塗ったら殺ス」

 

アスカの目は思いっきりそう言っていた。

 

「ねぇ…どうしたのぉ?」

「早く塗ってね、シンジ(^-^)(←目が笑ってない)」

 

シンジ、究極の選択。

 

「(アスカに塗らないと殺されるな…)」

「(でも…やっぱりマナって可愛いんだよなぁ…)」

 

相変わらずの優柔不断さを発揮するシンジ。

いらいらいらと砂を指で弾くアスカ。

しかしマナは先制攻撃に出る。

 

「じゃあさ…前から塗ってい・い・か・ら☆」

「うわあっ!」

 

言うが早いか、マナは「そのまま」仰向けになる。

とーぜんながらバストが丸見えだ。

中○生らしく、可愛らしいという表現がぴったりの胸だが、その美しさといったら…。

 

「ヤダ…そんなに見ないで(ぽっ)」

「ご、ごごごごごごごごめん…」

 

ちょっと恥じらってみせるのがポイントである。

シンジ、鼻血出てるぞ。

 

「な、な、何してんのよ、あんたはっ!」

 

いきなりのマナの攻勢に動揺するアスカ。

 

「え?だから、シンジにオイル塗ってもらおうと思って…」

「前は自分で塗れるでしょうがっ!」

「でもぉ…やっぱりシンジに塗ってほしいし…」

「ふざけんじゃないわよっ!…シンジ!何鼻血出してんのよっ!!」

「ヤダ…シンジのえっち☆」

「アンタばかぁっ?!…この露出狂女!!そんな格好であたしのシンジを誘惑するんじゃないわよっ!」

「(ぴくっ)…あぁら、そんなこと言って、アスカさん胸に自信がないんじゃないの?」

「(ひぴくっ)なんですってぇ…」

 

バチバチバチ!!

 

飛び散る火花。

 

「あ、あの…二人とも落ち着いて…」

 

「フ…見せてあげるわよ。発育不良のJAPANESEなんかが、決して到達できない領域というものをねっ!」

 

バッ!

 

思い切り良く、立ち上がるアスカ!

白い水着がお腹の辺りまではだけられ、その下からこぼれ出る双丘!

 

ぶーーーーーーーーーっ!!(←シンジの鼻血が吹き出る音(笑))

 

鼻血の海に溺れながら、後にシンジは語ったそうな。

『それはもう、とても中○生とは思えない見事な胸でした…』

 

それはともかく。

上半身剥き出しでにらみ合う少女二人。

 

「あぁら霧島さん…なんてミクロな胸なのかしら。っていうか、それって胸?洗濯板かと思ったわ」

 

引き攣るマナの笑み。

 

「ふ、ふふふふふ…アスカさんこそ、あっという間に垂れそうな胸ね」

「あ、あぁら…視認できない程小さいよりはいいと思うけど」

「不格好に大きいよりマシです」

 

「ふぅっふっふっふっふ…」

「おほほほほほほ…」

 

引き攣りまくり、限界までギスギスした低い笑いが響き渡る。

恐ろしく張り詰めた空気が、海を凍りつかせそうな勢いだ。

 

「…あたしとやろうっての?」

「…お望みならば」

「フフン…勝負は何にする?」

「もちろん…シンジを先にイカせた方が勝ちよ」

「面白い…!」

「え゛!?」

 

実は、以前にも同じ勝負のダシにされたことのあるシンジは青ざめた(拙作:『女の戦い』参照(笑))。

 

「あ、あの…ちょっと二人ともっ…!」

『問答無用!イクわよっ!』

「待ってくれぇぇぇぇぇぇぇぇ〜っ!!」

 

カーン!

 

こうして、浜辺での女の闘いのゴングは鳴った。

 

一方、全く出番のなかったレイは、ひとり焼きトウモロコシをかじっていた。

 

「(はぐはぐはぐ…)」

 

 

(つづく)

 


みゃあ@作者の後書きらしきもの

 

ども、お久しぶりです。みゃあです(^-^;。

アスカの白い水着のCGを頂いたお礼に・・・と書き始めたのですが、どこをどう間違ったのか、こんなんなっちゃいました(^-^;。

ちなみにご存知ないと困るので解説しておきますと、「霧島マナ」というのはPC・SSの「鋼鉄のガールフレンド」に出演のゲストヒロインです。

シンジにらぶらぶぞっこんで、「シンジ」「マナ」と呼び合うなど、結構積極的な面も・・・。

後編は18禁になる予定です(^^ゞ。

くだらないもの送りつけてしまってすみませんですm(__)m。