新世紀エヴァンゲリオン

■…好き…■

(4)

Written By.みゃあ

 


  

・・・はぁっ。

 

気持ち、いい。

 

・・・・ふっぅ・・・。

 

気持ち、いい?

 

分からない。

 

だけど・・・・温かい。

 

碇くんの手が温かい。

 

じんわりと、染みてくるように温かみが伝わってくる。

 

だから・・・気持ち、いいの?

 

・・・・・分からない。

 

でも・・・全てが終われば、分かるかもしれない。

 

碇くんの息遣いが伝わってくる。

 

ひとつになれたら・・・分かるかもしれない。

 

 

 

 

 

ふに・・・・。

 

柔らかい。それに・・・温かい。

 

トクトクトクトク・・・・・。

 

綾波の鼓動・・・。

 

 

シャツに押し当てた右手から、直に伝わって来るレイの鼓動。

 

興奮よりも、喜びの方が大きかった。

 

レイが腕の中にいる喜び。彼女の鼓動が腕の中にある喜び。

 

直に触れてみたい、という思いが強まった。

 

「見て・・・いい?」

 

思わず訊ねてしまう。

 

レイはじっ・・・とシンジの瞳を見詰めながら、無言で頷いた。

 

その首肯を確認してから、シンジはレイのブラウスのボタンをひとつずつはずして行く。

 

プチ、プチ。

 

と、ポタンが一つはずれる度に、シンジの鼓動は大きくなった。

 

ドキン!

 

そして、全てが露わになった時、それは最高潮に達した。

 

白い・・・。

 

白かった。薄目の丘陵を覆う布地よりもさらに。

 

汚されたことのない純白の新雪のように、真っ白だった。

 

「透き通りそう・・・」

 

シンジは呟いていた。

 

レイの表情は変わらない。シンジは思わず、

 

(綾波は恥ずかしくないのだろうか)

 

などと、愚にもつかない思いを巡らしていた。

 

かつて、同じようにレイのからだをみつめたことがある。

 

あの時は事故だったし、一瞬のことだった。

 

胸に触れても無表情だったレイ。

 

じゃあ、今は・・・?

 

シンジはゆっくりと、二つの丘陵を覆う布地を取り去った。

 

「・・・・・・!!」

 

しかし、顔を赤くしたのはシンジの方だった。

 

白一色の中に息づく紅いつぼみ。

 

それを目にした瞬間、シンジは何故か罪悪感に苛まれた。

 

見てはいけないものを見てしまったような気がしたのだ。

 

「ご、ごめん綾波・・・・・」

 

わずかに目を逸らしながら、知らずにシンジは謝っていた。

 

「・・・なぜ、謝るの?」

 

「いや・・・分からない。・・・・・・キレイだったんだ、すごく」

 

「奇麗?」

 

「綾波が、さ」

 

「・・・・・・・」

 

この時、レイに変化が現れたことに、シンジはまだ気づかなかった。

 

宙を漂うように、レイは視線をさまよわせていた。今の気持ちの置き所が分からないように。

 

シンジは、おそるおそるレイの乳房に触れた。

 

「んっ・・・・・」

 

ぴくん、とレイが反応する。

 

そこはひんやりとしていた。外気に晒されているせいだろうか。

 

その中で、中心部だけが熱かった。

 

命の源。

 

そのままシンジは顔を埋めた。

 

レイの鼓動を直に聞くために、耳を寄せる。

 

シンジの頭を見下ろしていたレイの手が、少年の頭に回された。

 

ごく、自然に。

 

 

(つづく)


 

みゃあの後書きらしきもの

 

はい〜。

思わずレイちゃんに「あなた、誰?」と聞かれそうなほど間が開いてしまいました(^^ゞ。

再開したら、すぐこれかい。

・・・えーん、でもこの展開だと最後まで行かざるをえないんですぅ。

最初がまずかった・・・だってお話がないんだもの(;_;)。

中途半端に終わらせるとかえって変なので、この際いきます(オイ)。