新世紀エヴァンゲリオン

■レイちゃん犬になる■

 

Written By.みゃあ

 


 

ある朝起きると、犬だった。

 

 

………。

 

………。

 

………何かしら、これ。

 

ちょいちょい。

 

 

 

それはお耳。

 

 

 

………これは?

 

ふりふり。

 

 

 

それはしっぽ。

 

 

 

………じゃあこれは?

 

ぷにぷに。

 

 

 

それは肉球。

 

 

 

………。

 

………。

 

………まぁ、いいわ。

 

 

 

良くないって(^^ゞ。お〜い……。

 

 

 

なぜ、こんなところにいるのかしら。

 

私はダンボールの中にいた。

 

周囲は路上。

 

隣には電柱。

 

……視点が低い。

 

ぽつり。

 

あ……。

 

ぽつ…ぽつ……ザーーーーー……

 

雨……。

 

ぶるるっ……。

 

…ちょっと、寒い。

 

 

「あ!シンジ見てよ、捨て犬だわ」

 

え……?

 

あれは弐号機パイロット……。

 

「……ホントだ」

 

あ……。

 

碇くん……。

 

「なぁに、びしょ濡れじゃない。なんかきったないわねぇ」

 

………。

 

「何言ってるんだよ、アスカ。こんなに濡れちゃって、可哀相に……」

 

あ……。

 

「ちょっと、あんたバカぁ!?いくら拭く物がないからってシャツで……」

 

「いいだろ……どうせ僕が洗濯するんだから。……さ、もう大丈夫だよ」

 

ふきふき……。

 

碇くん……(ぽっ)

 

自分のシャツで……。

 

「可哀相に……こんなに震えて。よっぽど寒かったんだね」

 

あ……碇くん。

 

……碇くんに、抱かれちゃった。

 

………。

 

………。

 

……温かい……。

 

「クゥ〜ン………」

 

碇くんの名前を呼んだのだけど、私の口からは犬の鳴き声しか出ない。

 

だきだき。

 

せめて感謝の気持ちを表わしたくって、私は碇くんにしがみつく。

 

「ちょっと、なによその犬!犬のくせにシンジに媚びを売るなんて……!」

 

……なんだか弐号機パイロットがうるさい。

 

「何言ってるんだよ、アスカ。犬に嫉妬してどうするのさ」

 

「ばっ…だ、誰が嫉妬してるってのよっ、このバカシンジっ!!」

 

なに、怒ってるのかしら……?

 

だきだき。

 

「……ねぇ、アスカ。この子、連れて帰っていいかな?」

 

え……?

 

ちらり、と弐号機パイロットの方を見ると、赤鬼のような顔をしている。

 

なぜ、怒っているのかしら……?

 

だきだき。

 

「っっっっっ勝手にすればいいでしょっ!ふんっ!!!」

 

どすどすどす!

 

……すごい足音を響かせながら、ガニ股で弐号機パイロットは去っていった。

 

「…ふぅ。まったくしょうがないなぁ、アスカも」

 

………。

 

「……さ、行こうか?」

 

碇くんは、私の方を見ると、にっこりと微笑んだ。

 

ぽーーーーーーーーーー……。

 

「キュゥ〜ン……」

 

頷こうとしたけれど、うまく行かなかった。

 

だけど碇くんは私を懐ろにしっかりと抱き締めると、足早に歩き始めた。

 

 

 

碇くん………。

 

私のしっぽがぱたぱたと揺れた。

 

 


 

みゃあの後書きらしきもの

 

…………。

………なんじゃこりゃあ〜〜〜〜〜〜〜〜っっ!!

ぐ、ぐむぅ……最初はもっとギャグになるはずだったんだけどなぁ。

へぼレイにならないように気をつけて書いてたら、中途半端なものになってしまった。

他の人物の心情を描写できないのも痛い。

……だってレイちゃん喋らないんだもん(笑)。

これも一発ネタです。