新世紀エヴァンゲリオン

■素直になれたら■

続・素直なこころ(2)

Written By.みゃあ

 


 

  

「あ………」

 

未だ目を覚まさないシンジの腰のあたりにまで達したアスカは、パジャマの膨らみを見てちょっと声を上げる。

 

「も、もう……シンジったら」

 

アスカはひとり、布団の中で頬を赤らめる。彼女はいつまでも初々しい。

 

「……顔も性格もおとなしいのに、こんなところだけ暴れん坊なんだから」

 

頬を膨らませる振りをして、くすっ、と笑みをもらすと、アスカはシンジのパジャマのズボンをずり下げにかかった。

 

「ふふ……こんなにしちゃって」

 

トランクスを突き上げる膨らみを、アスカは頬杖をつきながら指で軽く弾いた。

 

もちろんそれが、男性の朝の生理現象だということは分かっている。

 

だけどアスカは嬉しくなる。

 

自分を待ち焦がれてくれているように感じるからだ。

 

「ああ……シンジ」

 

アスカは布団の中に充満するシンジの「におい」に、たまらなくなってトランクスの上からキスの雨を降らせる。

 

チュッ……チュッ。

 

トランクスの上からシンジの元気なものを横咥えにすると、より一層シンジのにおいが強くなる。

 

といっても、アスカが惹かれているのは、牡の発する性的な匂いではない。

 

シンジの、少年のころから変わらない、やさしいにおいだ。

 

それをどう表現していいのかは分からない。

 

ただ、この匂いはいつもアスカを優しく包み込んでくれるのだ。常にシンジに抱きしめられているような安堵感を与えてくれる……。

 

「シンジ……あむ」

 

しばらくトランクスごしに頬擦りを繰り返していたアスカは、いたずらっこのような眼差しになると、トランクスの端を口でくわえる。

 

「んふ……ん」

 

そのまま、アスカは器用にシンジのトランクスを脱がせてしまった。

 

「あったかい……」

 

直に触れたアスカは、ソレを愛おしそうに撫で回す。

 

優しく、優しく。

 

まるで子猫を撫でる時のように……。

 

チュッ。

 

すっかり固くなっているシンジのものに、アスカは口付ける。

 

「シンジ、起きなさ〜い」

 

チュッ。

 

「……でないとコレを食べちゃうから」

 

聞こえないのが分かっていて、アスカは警告を発する。彼女の茶目っ気だ。

 

「もう……ホントに食べちゃうわよ?」

 

アスカはいたずらっぽく笑って、シンジの先端を温かい口内に迎え入れた。

 

「はむ………ん」

 

 

 

シンジは心地よいまどろみの中にいた。

 

意識はまだ夢の中だが、温かい布団の感触も同時に感じる。

 

最近では、かつてのように、そこはかとない寂しさを味わうことはない。

 

なぜなら、彼のとなりにはいつも愛する妻がぴったりと張り付いているからだ。

 

眠りにつくとき、彼女はいつも幼子のようにシンジを背中から抱きしめる。

 

もちろんシンジの腕の中で眠るときもあれぱ、アスカの胸に抱かれて眠りに落ちることもある。

 

だが、いつも変わらないのは、彼女が常に手を握ることを求めることだろう。

 

肉体的な欲求が満たされてしばらくすると、アスカはいつも泣きそうな顔でシンジの手を求めてくる。

 

そしてその温かさを確認すると、彼女は満足そうに微笑むのだった。

 

シンジはそんなアスカを可愛いと思うし、心の底から愛おしいと感じる。

 

彼女といると心が満たされる。

 

心だけでなく、全てが満ち足りた気分になれる。

 

今、アスカはシンジの半身であり、そして同じようにシンジはアスカの半身であった。

 

「ん………」

 

いつものように、下腹部に痺れるような感覚を覚えてシンジは目を覚ます。

 

腰から下が蕩けてしまうような快感は、彼の中心部からもたらされる。

 

薄目を開けて、もぞもぞと動く足元の布団を確認したシンジは、静かにそれをめくった。

 

「ん………?」

 

「アスカ………」

 

シンジのものを愛おしそうに含んでいたアスカと目が合う。

 

こういった形で起こされるのは、もちろん今日が初めてではなかったが、シンジはどうにも気恥ずかしくて、わずかに頬を染める。

 

「ん……」

 

ちゅ……ぽ。

 

ぷるんっ、といった感じで、シンジのモノがアスカの口内から飛び出る。

 

「……お目覚め、シンジ?」

 

アスカは濡れた唇で、いたずらっぽく笑った。

 

(つづく)

 

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みゃあの後書きらしきもの

 

ども、みゃあです。

ふうっ……前回からどのくらい間が開いたかな?

藤太郎さま、遅くなって申し訳ありません。なんとか2話をお届けします。

しかし……お待たせしといて何ですが、やっぱり全然内容がありません、このSS(^^ゞ。

冗長なだけの作品でごめんなさい。

ただ、ひとつだけ気を遣っているのは、これはらぶらぶですが、「らぶこめ」にはしないようにしているところでしょうか。

ギリギリのラインの上を走っているわけですが、これは前作から持ち越したものですのでこのまま行きたいと思います。

はあ……でも難しい。

期待させといて、えっち度も控えめになってしまいました。

しかし、まじめなH(?)を書くのは久方ぶりなので緊張しました(笑)。

前作を読み返してみて、2・4話と他の話のあまりのギャップに驚きました。(自爆)やはり、純愛モードからハイモードにいきなり行くのはまずいわ(笑)、というわけで、今回ワンクッション置きました。

今後どのような展開になるかは、ぢつは全く考えてません。(をうい(^^ゞ)

……どうか、見捨てないで待ってやってくださいね。

 

不肖 みゃあ