【嘆くなり我が夜のファンタジー】

step1

作・大場愁一郎さま


※使用前のご注意:本編に登場する大場愁一郎と著者とは一切関係のないことをお断

りしておきます。

 

「はぁ…はぁ…んあ?」

 なんか寒いな。あれ、フトンがない…?

 あ…そっか。オレは床の上で眠っちまったんだ。照明もテレビもつけたまんまだ。

 眠っちまってからかなり時間が経ってるようで、テレビは無意味な砂嵐と耳障りな

ノイズを飽きる事なく流し続けている。

(さっきの…夢?夢オチかぁ…ちぇっ、つまんねえの…)

 え?あ、いや、突然の寝起きで申し訳ない。テレビ見てたハズなんだけど、どうや

らそのまま眠りこんじまったらしい。よくあることだ。

 え?そうじゃなくて?ああ、夢のことか。いや、なんだ、まったく支離滅裂な夢

だったんだ。どんな夢かって?聞きたい?鮮明に覚えてるから教えてやろうか?

 なんか照れるな…えっと、夢ってのは、まぁいわゆる(なにがいわゆるだ)エッチ

な夢だ。同じクラスの女の子と…その、セックスしてる夢だったんだ。

 とはいえオレは別にその娘とはなんの関係もないんだゾ?そいつが彼女であると言

う訳でもないし、特別付き合いたいと思っていたわけでもない(あ、でももちろん彼

女は随時募集中だ)。

 かわいいな、とは思ってるけど意識などしていない…ハズの女の子だ。ちなみに名

前は辻ヶ谷みさき。年中陽気で元気いっぱいの体操部員だ。

 なのに…なんであんな夢見ちまったんだろ?今思い出してもドキドキする。あまり

に非現実的だったけど、感触とかはヤケにリアルだったよな…。

 ホント変な夢だった。突然夜ばいをかけてきた辻ヶ谷の求めるままに好き放題し放

題。アイツの普段からは想像もできないエッチな顔と声でオレに…う、あんまり思い

出すと月曜日、アイツの顔見れなくなりそ…ヤバイヤバイ。

 しかしパジャマ、寝汗でびっしょり。このまんまだと風邪ひいちまう。こっそり缶

ビール飲みながらくだらねぇ深夜番組見てたせいもあるけど、夢だけでここまで興奮

できるものなのかね、人間ってのは。

 もしかしたらオレってかなり想像力たくましいのかもしんない。なんせ…笑うな

よ、オレは…その…まだ童貞なんだよな。したこともねぇクセしてあんな夢見ちまう

なんて、とんでもねー変態ヤローだ。でもまぁ…ちょっと得した気分!

 はぁ…まだ夢見心地のまんまだ。興奮が冷めてないせいか心臓がバクバクしてて、

頭もまだボーッとしてる。もしかしたらオレの部屋であるこの光景も夢なんじゃない

だろうな。ちょっと自意識を確認してみるか。

 オレの名前は…大場愁一郎。高校三年生。サッカー部でMFをやってた。家族構成

は親父とおふくろと、七つ上の姉ちゃんと四人暮らし。その姉ちゃんは来週結婚式を

挙げる。

 ウン、ここまで意識があればハッキリ目は覚めてるんだろう。これは現実の光景

だ。

 ベッドのラックにおいてある目覚ましを見る。もう夜中の三時だ。軽いアルコール

と退屈な深夜番組、それと受験勉強疲れが睡魔を大挙して引き連れてきたらしい。

 どれ、パジャマを着替えて本格的に寝るとするか。明日は日曜、しかも最高の晴れ

間が広がるらしい。だが受験生であるオレには憂鬱な受験勉強が待っている。

(かったりいなぁ。学歴社会なんかクソくらえってんだ!)

 現代社会の封建的態勢に文句をたれつつあくびをひとつし、クロゼットに向かって

立ち上がりかけた。

「う…ったく、しょおがねえなぁ…」

 オレはパジャマのズボンを、さらにはその中のトランクスをグイグイ押し上げてい

る己の生理現象に気づき、毒づいた。

 まったくもって無節操なコイツは触らずともわかるくらいに硬直している。オレは

もう夢から覚めてんだぞ?いつまで元気でいるつもりなんだ。まぁ、元気でいてくれ

るにこしたことはないのだが…それにしてももう少しオトナになって欲しいものだ。

 そっとウエストのゴムを引っ張り、いきりたったままのヤンチャ坊主の様子を窺っ

てみる。いったいどんな顔をして猛り狂っているのか。

「おーおー。ぱんぱんだねぇ、お前は。」

 パンツの中のコイツは夢の余韻に浸るどころかまだ夢の途中にいるかのようにピク

ンピクンとケイレンしている。きっとまだ辻ヶ谷の中に没入した感覚でいるのだろ

う。幸せなやつだ。恋に勉強に苦労しているオレの気持ちも知らないで…

(なんかアホらしくなってきた。自分の身体に向かって何不平言ってんだろ?)

 さっきから独り言が多いな。どうもまずい。受験勉強ばかりの毎日でかなりストレ

スがたまってんじゃないだろうか。

…それにしてもまぁ、天井を仰いで根元から強ばって…。

 なんとなく右手を突っ込み、そいつを強く握り締めてみる。いや、なんか触ってみ

たくなったんだ。べ、べつに変なことしようってんじゃないんだゾ?ただあんまり

リッパだから…オレの気持ちわかるだろ?するつもりなんてないんだからな!

「ん…はぁ、すっげえ固い…。」

 予想以上の手応え。強く握ると何ともいえない感じが下半身に拡がってゆく。我な

がらよくここまでガチガチにできるもんだ。少し余りぎみで気にしている皮なんか

ずっと向こうに置いてけぼりだ。うむ、今なら胸張って温泉入れるな。イヤ、ボッキ

したまま温泉入るのは胸張れないか。逆にカッコワルイわな。

 しかし…なんだ、なんか久しぶりだなこの感じ。あ、やばい…なんか、なんか…理

性が欲望に負けちまいそう…。ダメだぞオレ、もっとオトナになれよ…。

 とすん、とベッドに腰掛け、洋式トイレよろしくズボンとトランクスを下ろす。他

人には絶対見せられない格好だ。自分の部屋で尻を出して何をやってんだオレは。そ

れでもコイツは危ない予感と期待に震え、背伸びするように反り返ってる。こんなに

大きかったっけ、と我ながら思うほど太く長く、固い。

(そういえば長い間してないよなぁ…いつ以来かな…うわ、もう一ヶ月ぐらいしてな

いんだ。明日も休みだし、さっきのさっきだし…気分転換にいいかもな…)

 ここんとこ受験勉強に追われてそんなコトしてるヒマなんかなかった。相当たまっ

てんのかもしんない。あ、もしかしたらコイツ、かまってほしいってダダこねてこん

なになってんのかも。あんまりためるのもよくないだろうし、したいときは素直にす

るのが一番だし…あぁ、欲望が理性を説得しちまってるよ、もう!

 ごろ、とベッドに横になる(あ〜あ説得に応じちまったよ。オレって最低…)。枕

は逆だが、変な状況の方が燃えるってもんだ。みんなもそうじゃないか?オレだけか

な?

 とにかく。そっと目を閉じて先ほどの夢を回想する。ごめんね、好きでもないのに

オナペットにするなんて!あぁ、本気で月曜日、顔見れないぞ…。会ったとたんに自

己嫌悪に陥るの、もうわかってるのに(げ、これって墓穴ほってる?ほんとオレって

最低…)。

「はぁっ…みさき、ちゃん…」

 うわーバカみたい。何声に出して名前呼んでんだよオレはっ!でもやっぱり名前の

ひとつくらい呼ばないと雰囲気出ないだろ?やっぱり実際にセックスするときなんか

も優しく名前を呼んであげたりして…うわ、設定してるよ、どーすんだオレ。

 でもなんで辻ヶ谷が夢に出てきたんだろな?深層心理が出ちまったのかな?心の奥

底では辻ヶ谷とあんな事したいって願ってんだろうか。

 そっと目を閉じると夢の続きとばかりに辻ヶ谷の媚びた顔が現れる。ショートカッ

トで天真爛漫な娘なんだけどな…。普段から恋愛なんて興味無さそうに見えるぶん、

いざこんな妄想に出てくると背徳感がさらなるワイセツ感を呼び起こしてきちまう。

 ひきしまった二の腕に太もも。リッパな胸。カタチのいい尻。体操部でレオタード

姿を見たことあるけど、身長もあるし、結構スタイルいいんだよなぁ。

 そんな辻ヶ谷のあられもない姿と素晴らしい内側をイメージしながら自らを強く握

りしめ、オレは中指の腹で敏感な裏側に刺激を加えてゆく。もうまぶたの裏では辻ヶ

谷がオレにまたがり、嬉しそうな顔で腰を振ってる。

(大場くん、おっきくて、気持ちいいよぉ…あ、あたしのここ、どう?大場くん、

ね、どう、きもちいい?)

「みさき…すげぇ、すげぇいいぜ…。最高だよ、みさきのここ…」

 妄想の中で賛辞を交わす。オレの夢中の声はまぎれもないもので、その証しに先端

からたちまちぬめる液体がにじみ始めている。指とモノの間で潤滑油のようにぬめる

無色の体液は時間が経つにつれ細かい泡となってゆく。擦られるたびにじわじわ滲み

出てくる粘液を親指にも塗りたくり、敏感になっている先端をまんべんなく慰めるよ

うにしてゆく。オレのお決まりのテクニックだ。

 しかし…ご無沙汰だっただけあってピークまでの道程が短い。なんかもう終わっち

まいそうだ。オレはあおむけになっていると早く果ててしまうきらいがあるのだが、

それにしても早い。二分もしてるか、おい?

 せっかくするんだから長く楽しみたいじゃないか。二回三回もひとりでやるのはア

ホの極みだし(いや、昔はしたけど…)。オレはベッドから下りるとティッシュペー

パーを二、三枚引っ張り出し、最後の瞬間に備えた。床の上に膝立ちになる。とはい

えフローリングの床にはカーペットが敷いてあるから痛いなんてことはない。それ

に…もう慣れちまった(誰だ、笑ってるヤツはっ!)。

 イメージの中の辻ヶ谷が漏らす愛のしずくさながらに、オレ自身はオレ自身が漏ら

したしずくにまみれてワイセツな音をたてている。先端の強ばり方なんかすごい。こ

こまでパンパンになったのは久しぶりだ。も、すっげぇ気持ちいい。

 もっともっとしていたいのに右手の動きはどんどん早くなってゆく。右手で模られ

た筒を搾るように動かし、夢中でのけ反って恍惚に震えた。

「はぁ…はぁぁ…あっ、出すぞ、このまま…」

 妄想の中、バックの体勢でつながっている辻ヶ谷にささやきかける。空いている左

手はベッドをさまよい、柔らかな尻をつかむように動く。

 もしオレが今やっている行為をビデオに撮られていたとして、それを後から見せら

れたとしたら、オレは即座に命を投げ捨てるだろう。今はひたっているのでそうでも

ないが、冷静な状況で今の自分を見つめると情けなくて死にたくなるんじゃないか。

(いいよ、ちょうだい…大場くんの…。あたしの奥に、目一杯奥に出して…。あか

ちゃんできてもいいの、すき、しゅういちろ、くん…好きだから…)

 最低人間なオレの言葉を妄想の辻ヶ谷はもちろん拒まない。それどころか媚びた表

情で内側でのフィニッシュを求めてくる(それにしても勝手なこと言わせるよなぁ。

ぜんぜん意識なんかしてなかったくせに!)。

「みさき、出すよ、出すよっ…!ああっ、いく…イク…!!」

(きて、きてっ…!あ、あたしでイッてぇ…!)

 オレは乾いた唇を舌なめずりして潤すと、一ヶ月ぶりの絶頂目指して右手の動きを

ペースアップさせた。左手でティッシュペーパーをかまえる…。

 そう、一ヶ月ぶりだった。一ヶ月ぶりだったことがオレをはやまらせていた。もし

そうするときは必ずドアをロックしていたのに、今夜のオレは危険な夢の虜になって

いたためそれを忘れていたのだ。

 突然ドアが開いたのは爆ぜる五秒前であった。

「愁一郎、寝てるのなら電気消して…」

 深夜にオレの部屋のドアを開けたのは姉ちゃん…大場みつきだった。予想外の出来

事にオレは隠すことも忘れ、その体勢のまま姉ちゃんを見つめてしまった。姉ちゃん

は姉ちゃんで普段からおっとりした性格でもあるから、目撃した光景の把握、整理が

うまくいかないらしい。ドアを開けてからたっぷり五秒は凍りついていた。

 先に我に返ったのはオレの方だった。迅速でズボンを引き上げてそっぽを向く。で

ももう遅いであろうことはわかっていた。

「ひ、ひきぃ…!!」

「静かにしてっ!!」

 わかっていたからこそ、姉ちゃんが引きつった悲鳴をあげる前に使われることのな

かったティッシュペーパーで口を塞ぎ、自室に引きずり込むことができたのだ。

 オレはそのまま後ろ手でドアをロックすると、姉ちゃんを振り回すようにしてベッ

ドの上に転がした。プーさんパジャマの姉ちゃんに覆いかぶさるようにのしかかる。

「愁一郎!あ、あ、あなたなにやってたのっ!」

 怒っているのか恥ずかしがっているのかわかるようにしてほしい。姉ちゃんはオレ

にのしかかられたまま真っ赤になって叫んだ。普段からぽけーっとしていて相当な天

然ボケである姉ちゃんがここまで取り乱したのをオレは知らない。

「なに、じゃないよ。オナニーしてたんだよ、見てわかんなかった?」

 もうこうなったらヤケだ。強制的に記憶を失ってもらおう。姉ちゃんの怯えた表情

の前に顔を近づけ、押し付けるようなアクセントをつけた下品な説明をしてみせる。

 姉ちゃんはたちまち耳まで真っ赤になり、きゅっと唇をかみしめて顔を背けた。オ

レはそんな姉ちゃんの顔を追い、頬どうしを擦り合わせながらささやきかける。背中

までありそうな長い髪から香るシャンプーが、オレの使っているものと違うのがわか

る。

「知ってたから覗いたんだろ?興奮してほっぺた、すっげえ熱いよ?」

「ち、違うのっ!トイレに行こうとしたらあなたの部屋、電気つけっ放しだったから

注意しようと思って…」

「建前はいいよ。注意しようと思って覗いたんだろ?」

「しゅ、愁一郎!あたし本気で怒るわよ!」

 姉ちゃんの言った事は事実だろう。だからこそからかってみたのだ。

 それに、怒るわよ、とすごんで見せても少しもおっかなくない。姉ちゃんは昔から

こうだ。おっとり屋さんらしい細い目で怒られても説得力がないのだ。

 とにかくあまり騒がれて親父やおふくろが来るとまずい。速やかに事をすまそう。

オレは姉ちゃんに乗っかったまま姉ちゃんの左手をつかみ、オレの硬直したままの股

間に押し付けた。不器用な姉ちゃんは手のひらでオレのモノを包み込むようにされて

しまう。

「ぴぃっ!」

 悲鳴をあげるのもいいけど、ぴぃってのはなんだ。しかも姉ちゃん、しっかり握り

締めたりなんかして。かなり混乱してんじゃないのか?

「どう?アニキのとどっちが大きい?」

「知らない知らないっ!もうやめて!やめなさい!」

 オレの言うアニキってのは姉ちゃんのフィアンセのことだ。姉ちゃんの働いている

銀行の同僚で、こいつがまたなかなかのナイスガイなのだ。オレもすっかり気に入

り、すでにアニキと呼ばせてもらっている。アニキの一目惚れらしいけど、しかしこ

んなノンビリ屋のどこが気に入ったのかね。顔はまぁ見れなくもないけど。見慣れて

るせいかな?

 アニキのことを出されて姉ちゃんはさらにうろたえ、ぎゅうっと左手に力を込めて

きた。握りしめてることに気づいても、もうどうにもできない。ひたすらうろたえる

だけだ。まったくこのボケぶりには感心してしまう。

「アニキとはもう、したことあるんだよね?」

「知らないってば!もうやめて!お願いだからやめてよっ!!」

「やめて、しか言えないの?この唇は。」

「あっ!む…うんん…!!」

 オレは姉ちゃんの唇を自分のそれで塞いだ。やけっぱちの中の記念すべきファース

トキスだ。まさか姉ちゃんがファーストキスの相手になるなんて思ってもみなかった

ぞ。

 でも…キスってこんな味だったんだ。すっげぇ胸が苦しい。相手が実の姉にもかか

わらずどんどん気持ちが高まってゆく。姉ちゃんだって女なんだなぁ。左手に握り締

められたままの股間がさらに硬直してゆく。中断されたまんまだったから、そのいき

り立ちようといったらすごい。

 姉ちゃんは姉ちゃんでアニキ以外の男、しかも弟に唇を奪われたことがショック

だったのだろう、右手一本で必死に抗った。しかし姉ちゃんの細腕ぐらいで体育会系

のオレを押しのけることなどできるはずもない。オレは悠々とキスを続けた。角度を

変え、唇をついばみ、きつく吸う…。

 そして意外なことに。舌を唇の間に滑り込ませると姉ちゃんは怯えたように身をこ

わばらせたのだ。怯えるように震えてる。どうやらディープキスに関してはオレ同様

未経験だったらしい。少し優越感。アニキ、悪い!

 でもそんな姉ちゃんだったけど、オレにそうされているうちに自分からも舌を入れ

返してきた。右手がオレの背中にまわされてくる。抱き着くつもりなのか?

(あらら、馴染んで…きてんのかな…?)

 ひとしきり舌を突っ突きあったり、吸いあったり、唾液を交換しあったりしたあと

でオレのほうから唇を離した。ぽたぽたと唾液を姉ちゃんの頬に落とす。う〜、姉

ちゃんの真っ赤なほっぺた、かわいいっ!ペロペロしてやりたいっ!

「姉ちゃんの唇、すごくおいしかった。舌も柔らかくて、素敵だったよ。」

「しゅういちろ、やめないで…もっとキス…キスしてよぉ…」

 おいおい、どーするよ?求めてきちゃったよ?姉ちゃん、あんた婚約してんだろ?

それに…そんなウットリした顔で媚びるのは反則だ。

「してほしいんなら…さっき見たこと忘れる?」

「忘れるっ…忘れるから…しゅういちろ…」

「なんでもオレの言うこと聞く?」

「なんでも聞くからぁ…して、キスしてよぉ…」

 なんでも聞くって!やばい、マジで理性がぶっとびそうだ!

 姉ちゃんの顔が直視できなくなっちまう前にオレは再び唇を重ねた。姉ちゃん、ど

うかしちまったみたいで、右手でオレの頭を押さえてガシガシ舌を入れてくる。左手

なんかズボンの上からゴシゴシ擦り出す始末だ。

 まさかアニキといつもこんなことしてるんだろうか。それともオレが姉ちゃんをこ

んなにしてしまったのだろうか。そんな乱れた姉ちゃんがたまらなくかわいかったか

ら、お返しに左胸をさすってあげた。

 デカいなとは思ってたけど、触ってみるとその大きさがわかる。ぷにゃぷにゃの大

きな軟式テニスボールを揉んでいるような感じって言えばいいのかな、これに似た感

触をオレは知らないからうまくたとえられない。でも柔らかすぎもないんだよな、こ

れが。絶妙な手ごたえだよ、これ。あう〜、いつまでもモミモミしていたいっ!

 欲望は果てを知らず、オレは姉ちゃんのプーさんパジャマの前をはだけさせてし

まった。コツンとはめるだけのボタンだから軽く引っ張るだけで前は開いた。

「しゅ、やぁ…おっぱい、だめぇ…」

「なんでも言うこと聞くんだろ?」

「…」

 その一言で黙っちまうからダメなんだよ!オレ、もっともっと好きなことしちまう

ぞ?

 わっ、姉ちゃんノーブラじゃんか!形のいい大きな膨らみがふたつ、ぽよん、と姉

ちゃんの性格を表すようにノンビリ揺れる。

…やわらけぇ〜!めちゃくちゃ触り心地いいっ!オレ、今じかに姉ちゃんのおっぱい

揉んでんだ!指先に引っ掛かるとがったポッチがオレをさらに興奮させる。

 ふたつの隆起を両手で揉み、搾る。姉ちゃんは痛そうにしたり身をよじったり、オ

レに巨乳をもてあそばれて悦んだ。おっぱいが性感帯なのかな?

 なかでも薄茶色のポッチなんかは視覚を通して本能に直接訴えかけてくる。ガキに

戻ったような気分のオレは我を忘れて姉ちゃんのおっぱいに食らいつき、唇をすぼめ

てちゅうちゅう吸った。何度も何度も左右交互に、照れ臭いのも忘れて吸い続ける。

姉ちゃんはあんあん声をあげ、のしかかってるオレの右足を太ももで挟みつけてき

た。膝をモジモジさせたいらしい。こいつは相当感じちまってるよ。

 てことは…?もしだぞ、もし姉ちゃんの太ももに挟まれてるオレの右足で、姉ちゃ

んのアソコ、すりすりなんかしたらどうなっちまうんだろう?

 オレは姉ちゃんの左手から股間を引き離しつつ(夢中だったから忘れてたけど、こ

のままだとトランクス一枚汚しちまうとこだった!)、姉ちゃんの中心に右膝を押し

付け、上下に擦ってみた。布地ごしだけど熱くて柔らかいのがわかる!すげえっ!こ

こってこんなに弾力あるんだ!あう〜、えー感じぃっ!

「しゅ、だめっ!そんなことしたらっ…も、漏れちゃう…あ、あひぁぁぁ…っ!!」

じわり。

 姉ちゃんが辛そうに鳴いてオレを抱き締めた瞬間、オレの右膝が熱く湿ってきた。

 そうなのだ。姉ちゃんはトイレに行く途中だったのだ。それをオレがひきとめた

ばっかりに、恐らく二十数年ぶりに姉ちゃんはおもらししてしまったのだ!

 ありったけを放ち切った姉ちゃん、安堵した顔で細いあごをパクパクしてる。熱い

湿り気は大きく侵食し、次いで熱を奪ってゆく。オレのベッドも右膝もすっかりび

ちょびちょだ。独特の臭いも…そんなに強くはないが、してる。

 キッと怖い顔を装ってオレは姉ちゃんをにらんだ。そのときの怯えた顔といったら

ない。なんてかわいらしいんだろう!姉ちゃんってこんなにかわいかったっけ!?

「姉ちゃん、おもらしするかぁ、ふつう?」

「だ、だって…」

「だってもないだろっ!ここか、行儀の悪いところはっ!」

「あ、やだっ…!やめて、離して!だめえっ!!」

 拒もうがどうしようがもう知らない。オレはふっきれたんだ。もう決めた。オレは

今夜、姉ちゃんを犯す。

 必死にズボンのウエストをつかんで抵抗する姉ちゃんだが力の差は歴然としてい

る。たちまち姉ちゃんはパジャマのズボンと、地味だけど高級そうなショーツを引き

むしられ、色白な下半身をオレにさらけ出してしまった。へへっ、尻も陰りも実にイ

イ感じ!

 そんな姉ちゃんの脱ぎたてほやほやなズボンとショーツをひょい、と部屋の隅に放

る。そのときの絶望感に震えた姉ちゃんの顔、もうたまんないっ!

 強引な力わざで姉ちゃんの腰に割って入り、その腰を抱えこむように引き上げる。

オレは両足を前方に投げ出し、姉ちゃんの両腕を封じた。姉ちゃんは逆さまでくの字

に折り曲がり、オレにありのままをさらけ出す格好になってしまう。

 きゅっとすぼんだ尻の穴。そこからつうっと前にたどると、いよいよ女の子の真実

がオレの眼前に拡がった。

(…うわ、女の子のってこんなカタチしてんだ。言っちゃなんだけど、こんなに気持

ち悪い、てゆうか、汚い感じ?)

 オレは本物を生で見たことはなかったから、姉ちゃんが悪いワケじゃないけど

ちょっぴり幻滅。女の子だって男のを見ると顔をしかめたりするらしいが、男だって

同じだ。

 むにゅって閉じてるのを姉ちゃんの承諾も得ないで指で開く。少しだけはみ出た中

身がそうしてくださいと言わんばかりなんだもん、開けないヤツはバカだ。

「見ちゃダメぇ…!こんな窮屈なかっこ、離してよぉ…」

「だめだめ。かわいい弟に勉強させてよ!」

 不平を無視してオレは姉ちゃんを事細かに観察した。話に聞いたとおりでクリだっ

てあるし、ガキの頃に論争にもなった穴の数もオレの意見に間違いなかった。粘膜質

な肉の奥には大小ふたつの穴があった。

「へえ、これが姉ちゃんのかぁ。すっげぇなあ。」

「やめて、見ないで!もう離してってば!」

「やめないよ!ほら、オレ姉ちゃんの、目の前で見てるんだぜ?おしっこの臭いだっ

てプンプンしてるっ!」

「変なこと言わないで…恥ずかしくって、もう死んじゃいそう…!」

 おしっこの臭いでときめくなよなぁ、オレ。姉ちゃんだってそう言う割りには状況

に順応してるんじゃないのか?本当に嫌ならもっと暴れてもいいはずだぞ?もしかし

たら姉弟して変態なんじゃないか?

 しかしこの真ん中の穴…そう、あの穴の周囲にテラテラ残ってんの、これはおしっ

こじゃないんじゃないか?ほら、指が糸引いてる…。もしかしてこれがラブジュー

スってヤツなのか!?

(おいしいのかな…クンニって言葉、あるけどさ…)

 オレの好奇心は尽きることがない。舌を大きく広げると、その腹で裂け目全体をベ

ロリとなめあげた。匂いはともかく、甘酸っぱいような変な味が口中に拡がる。

(おしっこの味なのかな、おいしいってことはないけど…でもなんでだろ、もっとほ

しくなってくる…)

 これはきっと強力な興奮剤でもあるんだろう。何度も何度も繰り返して舐めたくな

る。そうやって姉ちゃんのしずくを舐め、飲んでいくうちにオレの…もうすっかりガ

チガチになって…今すぐ姉ちゃんの中に飛び込みたいってジクンジクンし始めた。

「だめ、だめえっ…!!いけない、こんなのいけないわぁ…っ!!」

 姉ちゃんは舐められてる間中、ずうっとそんなこと言ってる。だけど入口がヒクヒ

クうごめくのでぜんぜん説得力がない。本当は気持ちいいくせに。素直じゃない

なぁ。

 そのうごめきに合わせて中からラブジュースがじわじわとにじんでくる。間違いな

く姉ちゃんはオレの愛撫に酔ってるぞ。これってトロトロとあふれ出るものなのかと

思っていたけど、これは間違いだったな、くそ。

 アニキの、もう姉ちゃんのここに入ったのかな…?この中で出したのかな?そのと

き姉ちゃん、どんな声出したんだろう…。

 大好きなアニキに少し嫉妬し、オレは八つ当たりぎみに舌を躍らせた。小さく萎縮

しつつあるクリを執拗に弾き、小さな裂け目のある穴に舌を伸ばして挿入した。う

わ、舌が引き込まれるっ!?見境ないなぁ、ここ。うひゃ、小指でも同じだ。にゅぽ

にゅぽ音立ててる。中ってこんな感じでデコボコしてんのかぁ。ああ、きっと気持ち

いいんだろうなぁ…!う〜、アカン!メチャクチャ入れたいぞっ!

「しゅ、しゅういちろうっ!イくっ、イくぅっっ!!」

「おっと、イッたらダメだよ。」

 そんなに気持ちいいものなのか、姉ちゃんは声を押し殺しもせず悦び鳴いた。親父

とかが起きてきたらどうするつもりなんだ。オレは慌てて小指を抜き、姉ちゃんを羞

恥の戒めから解き放った。解放された姉ちゃんはベッドの上でグッタリ大の字に伸び

てしまう。

 無防備な裸身が丸見え!品良く大きな胸。キムタクが泣いて喜びそうなくらいキレ

イにくびれたウエスト。つるつるサラサラで形のいい尻。膝を合わせても股の間に隙

間ができそうな太もも。いままで思ってたよりはるかにナイスバディじゃん!まさか

あのトロい姉ちゃんがこんなおいしそうな身体の持ち主だったとは夢にも思ってな

かった!

 オレは唇のまわりの粘液をなめ取りつつ自らのパジャマを脱ぎ捨てた。女の子とな

んかなっても恥ずかしくないように鍛えたつもりの身体だ。おかげでアニキよりも

ずっと筋肉質だと自負できる。

 そのまま姉ちゃんのパジャマの上着もはぎとり、ズボン同様部屋の隅に放った。こ

れで大場姉弟は裸どうしだ。ずっと昔は一緒にフロに入ったりもしたけど、あれ以来

かな、こうやって対峙するのは。それにしても姉ちゃん、一糸纏わぬ生まれたての姿

になっちゃって…くうっ!なんでこんなにおいしそうなおっぱいしてんだよ、もうっ

 オレはとりあえず姉ちゃんの顔の横にひざまずき、陶酔して潤み切った瞳の前に硬

直しきってるヤツを突き付けてやった。待ち焦がれてすっかりヌルヌルだ。

「姉ちゃん、どう?オレの。おっきい?」

「おっきい、おっきいの…なめさせて、なめたい…」

 うひゃっ!頼んでもいないのに舌伸ばしてきたっ!姉ちゃんって…かなりインラン

だったんだなぁ。人は見かけによらないね、ホント。

 でも…あわわぁ…!舌ってザラザラで、こんなに柔らかいんだ!それに姉ちゃん、

そんな甘えた顔でチロチロしないでくれよ…まるで、悪いことしてるみたいだ…あ、

そっか、してんだよな。ええい、もうここまで来たんなら最後の最後まで悪いことし

てやるっ!

「ね、姉ちゃんっ!もう待てない!するよっ、オレ、するからねっ!」

「だ、だめ…それだけはダメ…怒られるよぅ…!」

 今さらイヤがってもダメ!オレは姉ちゃんを犯すんだからっ!アニキよりももっと

もっとすごいことしてやるんだから…!あのときドアを開けたのが運のツキだと思っ

てあきらめるんだね。いや、絶対開けて良かったと思わせてやるっ!

 オレは姉ちゃんの舌から離れ、太ももの間に腰を割り込ませた。もう姉ちゃん、抗

う意志はあっても気力は残ってないみたい。オレの望む通りに足を開いてくれる。で

もここって思ったより小さいから目標が定めにくい…。

(ここかな、えっと、えっと…これでいいのかな、どうにか先っぽだけあてがえたけ

ど…でもすっげえやわらかいっ!)

…あらら、姉ちゃんったらそれだけで腰浮かしちゃってるよ。アニキのことすっかり

忘れてるな、これじゃ。

 でもさ、何だかんだ言ってるけど…オレだってもうすっかり舞い上がってる。なに

せとうとう童貞卒業なんだから。まさか姉ちゃんとしちゃうなんて思ってなかったけ

ど、こんなナイスバディなら本望だ。乱暴に動いたらこの大きなおっぱい、ぷるんぷ

るん揺れるんだろうなぁ。あぁもういてもたってもいられないっ!

 確認も取らず、身体を預けるように腰を突き入れた。ヌポ、ニュブプ、と妙な音を

立てながら姉ちゃんの入り口を押し広げてどんどん潜り込んでゆく!あっというまに

根元まで入りこんじまった。童貞卒業ってのは案外あっけないものだ。へぇ、こんな

に拡がっちゃうもんなんだ、女の子のって。感心しちまう。

 それにしても最高っ!この一言に尽きる。オレがよがる気持ちも考えてみてくれ

よ。手なんかと違って全体で包み込んでくるんだぜ?握られるんじゃなくて包まれる

んだ!そしてこのひっかかるような内側の感触。ヒダヒダってのはいい表現だよな。

そして奥に行くほど狭くなって、抜こうとすればすがりついてくる動きがたまんね

えっ!うまくできてるよなぁ、カラダって。生物が繁殖するわけだ。

「姉ちゃん…すげえ熱い…気持ちいい…」

「しゅ、いちろ…だめ…だめだよう…!」

 姉ちゃん辛そうにしてる。でもその顔はあまりに大きな快感をうまく表現できない

からこその表情だと思う。だって姉ちゃんの両足、オレの腰にからみつくようにして

押さえてきてんだもん。言葉とは裏腹に、姉ちゃん本気でオレのコト、感じてくれて

る。

 オレはといえば姉ちゃんの中の感触に酔いしれ、ゴシゴシいとおしむように胸板を

おっぱいにこすりつけたりして。気持ち良くって、満足で、ホント頭が悪くなりそう

な感覚だ。浅い眠りのようにぼうっとしてもいる。あ、これはきっと姉ちゃんの匂い

のせいでもあるんじゃないかな?おっぱいから、わきから、そしてアソコから匂う独

特の女臭さ…。

 今まで満員電車とかで女臭さとかを自覚したことはあるけど、姉ちゃんの女臭さは

最高だった。もっと早くこの匂いに気付いていたら、今頃は姉ちゃんの匂いを思い出

しながら毎晩のようにオナニーしてたかもしんない。

 ともかくこうしていつまでも動かないのでは意味がない。オレは姉ちゃんのおっぱ

いを両手にわしづかみしながら上体を起こし、ゆっくりゆっくり腰を前後させ始め

た。ちゅぶ、ぶぷっと淫らな音がつながってるところから聞こえてくる。う〜、いや

らしい!

「姉ちゃん…姉ちゃんの好きな体位ってなに?正常位?バック…?」

「す、好きな体位なんてないっ!ヘンなコト聞かないで…!」

「じゃあオレが姉ちゃんの感じる体位、開拓してやるよ…!」

「あ、やだ、こんな格好…っ!」

 まじめぶってる姉ちゃんの正体を暴こうと、オレは舌なめずりしてから姉ちゃんの

右足を上げさせ、肩にかついだ。ちょっと膝を立てて持ち上げ、ひょい、と姉ちゃん

の左足をまたぐと…ほぉら、これで松葉崩しのできあがりだ。あははっ!姉ちゃん、

大きく足を開かれるこの格好に、ヘアーの部分を手で隠して恥ずかしがってる。つな

がってんのにそんなことしていいコトあんのかなぁ?

 かついだ姉ちゃんの右足を抱きしめると、オレはふくらはぎをペロペロ舐め、足の

指をひとつづつ口に含んで吸ってやった。姉ちゃんったらくすぐったいんだろぉな、

息も絶え絶えに鳴き出す。

「ひっ!いや、やめてっ!やめなさいっ、しゅういちろぉっ!あんっ、ひゃうっ!」

「ほらほら、どんどん体位変えてくからね!」

 ずっぷずっぷと松葉崩しで姉ちゃんの中を思う存分かき回すと、オレは抱えていた

右足をそっと下ろした。尻をぺちぺち叩いて促し、姉ちゃんをくの字に曲げさせる。

つながったままでオレも横になり、手繰るように姉ちゃんの左手をつかんだ。

「横だおしでバック、してみるね?」

「いや、後ろからなんて…こんな体位、したことないから恥ずかしい…!」

「アニキにもされたことないんだ?ふふ、こりゃあ開拓しがいがあるっ!」

「だ、だめっ!絶対だめよ愁一郎、告げ口しちゃ…!」

 ははは、アニキのこと思い出すと罪悪感に駆られるんだろうな。姉ちゃんったら泣

き出しそうな顔でイヤイヤする。くぅっ!もっともっとイジメてやりたいっ!

 オレは右肘で上体を支えつつ、姉ちゃんの左手を手綱のようにつかんで横バックを

試してみた。うっひゃあ、姉ちゃん感じまくってんのか、ずん、ずんってピストン運

動されるたびに膝をすりすりさせてどんどんうずくまってっちゃう。でもムダだもん

ね、姉ちゃんが身体をまっすぐ伸ばさないかぎり、オレはつながったまんまでいられ

るんだから。膝だって曲げられないようにオレが邪魔してる。

「バック初体験!どう、気持ちいい?」

「きもちいい、きもちいいっ!しゅうっ…ああっ!か、感じちゃうっ!」

 やったぁっ!とうとうセックスで姉ちゃんに気持ちいいって言わせた!これで開拓

完了かな?姉ちゃんはバックが一番恥ずかしがって、しかも感じちゃうらしい。う

うっ、アニキに教えてあげたいけど、そんなことできるワケないしなぁ。

「姉ちゃん、ほら、起きて。よつんばいになるんだ。」

「よつんばい…?」

「うん、イヌみたいな交尾しようっ!」

「こ、交尾だなんて…!」

「いいから起きてよっ!」

 オレは姉ちゃんの尻を押しのけるようにし、いったん抜け出た。奥深くから引き抜

くと、姉ちゃんのアソコ、ぽぷっ、とヘンな音をたてる。

 よっぽどしてほしいのか、言われるままによつんばいになる姉ちゃん。オレに尻を

突き出してる格好がたまらなく恥ずかしいらしく、なんかすすり泣きまで聞こえる。

「姉ちゃんどうして泣いてるの?早く入れて欲しいから?」

「そ、そんなこと思ってない…ひっ!ああっ、あああああっっ!」

 不意打ちに中指を突っ込んでやる。熱々の内側できゅっきゅっと指を曲げようとし

てやると、姉ちゃんはすごい声でよがった。ほぉら、やっぱり待ちきれないんだ。

もっと素直になれよな、他人どうしじゃないんだから。あ、姉弟だから素直になれな

いのか?

「どうなの?ホントは入れて欲しいんだろ?中指じゃなくて、本物が?」

「ほ…ほしい…あうっ、ま、待ってられない…っ!」

 中指をぐりぐりひねってやると、姉ちゃんは中指をきつきつに締め付けてきて、せ

つない声で本音を漏らした。ヒダヒダのひとつひとつがジクジク感じてるの、わか

る。

「じゃあワンワンって言ってみて?交尾の雰囲気でるかもよ?」

「そんな…」

「じゃあもうやめちゃおうっと。」

「待って!言う…言うわ…。ああっ…わ、わんわん…わんわんっ!」

 うっひゃあっ!姉ちゃんプライド捨ててるっ!よっぽどしてほしいんだねぇ。でも

ホント、オレって最低野郎だなぁ。こんなことさせてゾクゾク感じてんだから!

 でも約束はもちろん守るよ?ふやけかけた中指を抜き、怖いくらいに怒張したモノ

を真っ赤に充血してる姉ちゃんのアソコにあてがうと…一息に押し込むっ!

ぬるるぷぶっ!

「きぃっ…!ふ、深いよぉ…!!」

 あはっ、姉ちゃんのよがる声のとおり、すっげえ奥までいっぺんに入っちまった。

根本まで埋まってるもんだから、腰をグラインドさせるたびに尻と腰がぴたんぴたん

ぶつかる。音はしてんだけど…スパンスパンには聞こえないなぁ…。

「姉ちゃん、メスイヌになった気持ちはどう?オレ達発情しちゃってんだよね?人間

しかできないような、すっごく下品な交尾してんだよ?」

「は、発情なんて、そんな…!わたし、わたしっ…ああっ、品がなくなっちゃうっ!

き、嫌われちゃうぅ…」

 自責の念に駆られてるようだけど、大きなおっぱいぶるんぶるんして、ここまで積

極的にケツ振ってりゃ説得力ないよ?それどころかオレの加虐心に油をそそぐだけ

だ。

 オレは姉ちゃんのつるつるで柔らかな尻をしっかと指を立ててつかみ、猛然と腰を

突き込んだ。ずぼっ、にゅぶっ、ずぼっとねとつく音までものすごくなってる。

 ずるるぅっと引き抜くとき、内側のヒダヒダがちょっぴりめくれ出てしまうのが

ハッキリ見える。姉ちゃん、なんてスケベなカラダしてんだよっ!?

「姉ちゃん、中身、少しはみ出てるよ?」

「だめえっ、か、かき出さないでえっ!カタチ、悪くなっちゃうっ!」

 オレの言葉にイヤイヤしながら泣くんだけど、もちろんシカトだ。もっともっと引

きずり出ださんとさらに腰の動きを強く、速くさせる。

 そうするのはイイんだけど…実はもう相当ヤバイのだ。バックは予想以上に気持ち

よくって…恥ずかしい話、あっというまに終わってしまいそうな感じだ。

「ちょっとタンマ…!」

「だめ、やめないで…じゃなくってっ…!わ、わたし、なんてコト…!」

 イキそうな雰囲気のオレはもう一度姉ちゃんから抜け出た。だってもっと保たせた

いんだもんね。媚びるような瞳で振り返った姉ちゃんだったけど、まだ理性が残って

んのか、発言を恥じ入るようにシーツに顔を突っ伏した。今さらうろたえたって遅い

ぜ?

 内側から解放されて一息つけたのか、モノは波が引いていくように高ぶりを幾分鎮

めた。オレは頃合いを見計らい、尻を突きだしたままの姉ちゃんを転がすと、正常位

に戻って挿入を再開した。きゅっと目を閉じていた姉ちゃんだけど、もうこの頃には

あてがわれただけで腰を浮かすほどのスキモノになってた。スキモノでもいいよ、オ

レはそんな姉ちゃん大歓迎だ。キスしながらゆっくり時間をかけ…入れられるだけ奥

まで押し込む。姉ちゃん、オレの背中にツメ立てて快感に打ち震えた(嬉しいんだけ

ど痛いっ!)。

 姉ちゃんとの擦れ具合は絶妙で、今まで手なんかでしていたのがバカらしくなって

しまうほどだ。姉弟だから息が合うというわけでもないんだろうけど、姉ちゃんの中

はオレのためにできてるんじゃないかと思うくらいフィットした。狭すぎず、広すぎ

ず。むぎゅうっと搾るように包み込んでくる。

 信じられないくらい気持ちいい!もう何もかも忘れて乱暴に腰を打ち付けた。深く

浅く、ストロークは長いが変化に乏しいピストン運動だ(ひとりよがりだよなぁ)。

ぬぷ、ぬぶっと汚い音に合わせて姉ちゃんのおっぱいがぶるんぶるんと揺れる。絶景

だよ、これは!

「姉ちゃん、すっげえ気持ちいいっ!腰が…止まんなくなってるっ!」

「もっと、もっときてっ!しゅういちろぉっ、ねもと、ねもとまでぇっ!」

 姉ちゃんの感じてる顔、かわいくってたまんない。姉ちゃんもこんな顔できるんだ

なぁ。うるんだ瞳、火照った頬、ぱくぱくとはかなげな唇…。見てるだけでイッちま

いそうだ。聞き慣れた声も、こんな鳴き声になると強力な催淫効果を発揮する。

 オレだっていつまでも要求に応じてあげたい。気持ち良くしてあげたいんだけど…

だけど…姉ちゃんが気持ち良すぎるから…できそうにないっ!

 オレは無我夢中で姉ちゃんの具合を感じると、果てる寸前で腰の動きを止めた。姉

ちゃんの腰を抱え上げ、自分が足を組んでから一緒に上体を起こす。これでオレ達は

互いにしがみつくようにしてあぐらをかいている体勢になった。もちろんアソコどう

しはずっぽりつながったままだ。座位っていうのか、あの、茶臼なんとかってヤツ

だ。動きがないとはいえ、このままつながっているだけでもイッちまいそうな雰囲

気。

 オレの両肩に手をかけて恥ずかしそうな様子の姉ちゃんにキスし、抱き寄せてとど

めをさすためのイジワルを言う。もうイジワルするのがたまらない。

「姉ちゃん、オレとこんなことしてて、アニキのことどう思ってんのさ?」

「だめ、言わないで…わたし、わたしっ…」

 うわぁ、姉ちゃん泣きだしそう。すごい戸惑ってる。そのくせ自分から腰を振って

一生懸命擦れようと努力するんだもんなぁ。柔らかでつやつやな尻がトスントスンと

オレの足にぶつかってくるけど、柔らかいからか重いとは思わない。

 しかし本当にエッチだなぁ、我が姉ながら。結婚する前から失楽園演じてどうすん

のかね。アニキって言っただけで締め付けが強くなるんだもんな。背徳感に悦んでい

るようにも見えるゾ。いや、きっとイジメられるのが大好きな変態だったんだ、実

は。

「アニキさ、確かオレと血液型一緒だったよね?このまま中に出しちゃってもわかん

ないと思わない?ね、妊娠しちゃったらどうする?」

「そんな、だめ、やめて…お願い、なかはだめ…許して…あやまる、わたしあやまる

から…ごめん、ね、ごめん…」

「どうしよっかなぁ?ほらほら、このままじゃ出ちゃうよ?あ〜あ、アニキには悪い

けど、先にオレのあかちゃんできちゃうね?」

「堪忍して…なんでもするけど、それだけは許して…お願い、許してよぉ…」

 うっ…姉ちゃんって真性の変態だぁっ!イジワル言われて感じちゃってるよっ!

ぎゅうぎゅう締め付けてくるし、だめって言いながら強くしがみついて腰振ってる

し。おまけに意味もなく謝るなよなぁ。

…あの、そーゆーオレもこの状況ですごい興奮してるんですけど。もしかするとこの

オレも変態なのかな?わー、自分が怖いっ!

「許してほしい…?」

「うん…うん…ごめん、わたし…」

「…じゃあ顔にかけさせて、姉ちゃんの顔に、オレの…」

「いいよ、かけて…。かおに、かおにかけて、あびせて…!」

 二十五才にしてはあどけなくって、ノンビリ屋そうな目の細い顔。そんな火照って

陶酔した表情をベトベトにしてやりたい。オレによぎった黒い欲望を姉ちゃんはせつ

なそうに求めた。

 オレはもう一度姉ちゃんとキスし、キスしたままで正常位の体勢へ倒れ込んだ。暴

発させないように時間をかけ、根元を強く握り締めて姉ちゃんから引き抜く。ぷほっ

と音をたてて抜けたコイツ、もうヌルヌルでふやけそうだ。頂上はもうそこまで来て

いる。手を放せばすべてが終わるだろう。

 オレは姉ちゃんをまたぎ、大きなおっぱいの間にそいつをあてがった。夢にまで見

た(実際は見た事ないが)パイズリだ。姉ちゃんは指示されるまでもなくそっとおっ

ぱいを持ち上げ、挟み込んでくれる。あったかくて柔らかい感じが内側同様たまらな

い。いや、こっちのほうがひどいことをしているという自意識が働き、よりオレを燃

えあがらせてしまう。

 ヌルヌル状態のままでオレは姉ちゃんの胸の谷間で擦れ始めた。胸板を枕に押し当

て、姉ちゃんとできるだけ平行を保ちながら腰をグラインドさせる。そうしないと強

く反り返っているためにぷにゃぷにゃなおっぱいから逃げ出そうとするのだ。

(きもちいい〜!夢なら覚めないでくれっ!!)

 恍惚の笑みを浮かべて猛然と腰を動かすオレ。姉ちゃん、必死に顔を持ち上げて

る。オレからは見えないけど、汚される予感にワクワクしてるんじゃないだろうか。

『だいじょうぶ、愁一郎?』

『もう、待ってってばぁ、愁一郎!』

『こらぁ!愁一郎っ!』

 普段の姉ちゃんの姿がどういうわけか思い出される。長年姉ちゃん姉ちゃんと親し

んできた、あの優しくって、ノンビリ屋で、怒ってもちっとも怖くないみつき姉ちゃ

んを…オレ、汚そうとしてる。姉ちゃんの顔に思い切りぶちまけようとしてる…!

 想像を絶した満足感と背徳感は、オレの絶頂を数秒だけ早まらせた。

「姉ちゃん、ねえちゃんっ…みつきっっ!!」

ぶしゅっ!!びゅびゅうっ!びゅっ!びゅ、びゅく…

「あはっ!!」

 姉ちゃんの名を思わず呼び捨てた瞬間、一ヶ月ぶりの熱い…カタマリにも似た体液

は胸のトンネルを抜け出た後で音立てて噴出した。勢いよく姉ちゃんの顔を直撃し、

おでこを、まぶたを、鼻を、頬を、唇をドロドロと白濁色に汚してゆく。

「…しゅういちろ…わたし、最高…しゅういちろぉ…」

 弟の体液で顔中ベトベトに汚された姉ちゃん。快感に打ち震えながらハクハク口を

開閉させると、唇の間でオレの生臭い情欲の結晶が糸を引き、喉の奥にしたたった。

 オレも姉ちゃん同様満たされていた。初めてのキス、そしてセックス。一ヶ月ぶり

の絶頂を顔面に果たし、実の姉をメチャクチャにできた暗い満足感、達成感…。

 体を引き離し、あらためて姉ちゃんにのしかかるとそのぶちまけ方の激しさがまざ

まざとわかった。すげぇ…オレ、こんなにたくさん出したんだ…。

「姉ちゃん…」

「しゅういちろぉ…わたし…わたしの顔、見て…。しゅういちろぉので…顔じゅ

う…」

 オレと目が合うと、姉ちゃん満足そうに微笑んでくれた。そんな姉ちゃんの陶酔し

た顔があまりにかわいくって…オレ、自分のをぶちまけた後だってのも覚悟の上で姉

ちゃんにキスした。唇にも、すぐさま滑り込んできた姉ちゃんの舌にもオレの味が

あった。すごく生臭くって変な味だ。

 それでもオレ達は火照った体どうしを重ねながら飽きることもなくキスを続けた。

オレ、アニキには悪いけど…もう姉ちゃんを離したくない。

「姉ちゃん…ちゅ…オレ…ん…オレはっ…」

「ん、ちゅぷ…はぁ、しゅういちろ…わたし…ちゅ…しゅういちろ…だい…き…」

 二人して途切れ途切れに想いを告げ、熱い呼吸と熱いキスを繰り返す。もうすっか

り脱力して起きあがれない。まぶたが重くなり…まどろみはじめる…。どっちかとい

えば姉ちゃんよりもオレのほうがメチャクチャじゃねえか…

 

つづく。

 

※使用後のご注意:『大場愁一郎』という名前はウチワで変態の代名詞となってし

まっているのです。それで著者が勝手に名乗っているうちにこういうまぎらわしいこ

とになってしまいました。お詫び申し上げます。


嘆くなり〜1→GO