オリジナル

■真夜中の出来事■

-5-

作・竹内 大成 さま


「亜紀、俺の目の前で自慰してくれないか?」

「えーーーー!?」

 

        11(ど、どうしよう・・・(−−;))

 

 一瞬、沈黙が2人を襲う。

 そりゃいきなり「自慰してくれ」なんて言われたら誰だって沈黙してしまうだろう。

 そして亜紀がその沈黙を破るかのように大成から離れた。

 そして大成に叫んだ。

「って、あんた何考えてるのよ!! 何であたしがあんたの目の前で“自慰”しな

くちゃいけないわけ!?」

「で、でもよぉ、亜紀。もうオレ達二度と会えないかもしれないんだぜ。だから最後

にプライベート的な行為を・・・」

 そしてまた2人を沈黙が襲った。

 はっきり言って亜紀にとっては泣きたいような雰囲気になりつつもある。

 何故なら、これが最後の愛なのだから・・・。

 もしかしたら、どこかで会えるかもしれないが、もう二度と会えない可能性だっ

てあるのだ。

 それが亜紀を悩ませていた。

 2人が離れてからの長い沈黙・・・。

 そしてその後に亜紀の口から決断の言葉が発せられた。

「大成、してもいいよ・・・」

「えっ・・・?」

 大成が驚愕の表情を浮かべる。

 彼にとってその答えは自分の考えていた答えと違っていたのだろう。

「してもいいって言ったの・・・けど、ちゃんと見てよ・・・」

 ちょっと顔を赤らめながら亜紀は言った。

「ああ・・・じゃあ“自慰”して・・・」

「いいわよ、いまからやるから・・・」

 そして亜紀は目を閉じた。

 いよいよ彼女の自慰が始まる・・・。

 

        12(ちょっと話題はそれますが・・・)

 

 亜紀にとって“自慰”は久しぶりの行為であった。

 この1年間で5回くらいはやったかやっていないかぐらいの回数である。

 1ヶ月に1回の大成とのセックスで十分満足できたからだ。

 その快楽でもまだ物足りないような時には“自慰”をした。

 はっきりいって、自慰はやり続けると病みつき状態になる。

 度が進むと、自分でも自慰の回数を制御できないくらいになってしまう。

 しかし、亜紀は違った。

 それなりにそういうことには規制を付けて守るようにしていたからだ。

 だから彼女の自慰の回数は少ないのだ。

 只、周囲の女の子友達の中では週に1〜2回だとか、ある子では毎日している子

もいるらしい。

 ちなみに亜紀が“自慰”に手を出し始めたのは中1の頃。

 友人からその方法を教わり、やってみたらかなりの快楽があった・・・。

 そのため中1,2の頃には普通の女の子よりも倍くらい自慰をしていた。

 それだけ欲求不満だったと言うことか・・・。

 しかし“自慰”の回数も中3で激減する。

 何故ならこのころに竹内大成と出会ったからである。

 そして2人での快楽・・・亜紀は今度はその快楽に溺れてしまったようだ。

 そのために自慰がなくなったとも言えるが、他の言い方もある。

 それは受験のためだ。

 受験勉強中にいちいち自慰していては頭に勉強の内容が入らないのだ。

 そのために自慰の数が少なくなり、現在に至る。

 と、こんな過去が亜紀にはあった。

 さてと、話題を戻そう・・・。

 

 亜紀の自慰が始まった。

 まず、自分の左手で優しく左胸を愛撫する・・・。

 胸の先端の周りをなぞってみたり。

 胸の先端をコロコロ転がしてみたり。

 乳房をちょっと強く揉んでみたり・・・。

 それだけでも、敏感な亜紀にとっては十分快楽であった。

「ん、んぁ、ああっ、あ・・・」

 リズムよく喘ぎ声が響く。

 そして今度は右胸も愛撫し始めた。

 両胸の愛撫である。

 さすがに両胸ともなると、亜紀の快楽は一段と増す。

「ああん、ふあぁ、ああ、あん、はああん、いい、あああ・・・」

 亜紀の声が自然と大きくなる。

 大成にとってはちょっと変わった光景であった。

 彼女が彼女自身を癒めているのを見るのは結構不思議なのであろう。

「はぁ・・・」

 急に彼女の愛撫が終わったかと思うと亜紀は大成にこういった。

「私の自慰はこれからだから・・・( ̄ー ̄)」

 大成は一瞬ドキッとした。

 彼にとってこんな亜紀の姿は初めてなのだろう。

 さっきまでちょっと弱き目だった彼女が、自慰によりここまで強気になるとは・・・。

 そして亜紀は自分の下着に自分の手を忍ばせた。

 自らの快楽のために・・・。

 大成は黙ってその光景を見つめていた・・・。

 亜紀はまた目をつぶった。

 そして、右手で乳房を愛撫し続けながら左手を下着に近づけていった。

 ゆっくり、ゆっくりと・・・。

 その手の動きはまるで身体を流れ落ちる水のようであった。

 そしてついに亜紀の左手は下着へと到着した。

 久しぶりなのか、それとも大成に見られていて恥ずかしいのか。亜紀の左手は微か

に揺れている。

 亜紀は意を決したように割れ目をなぞった。

 

 グチュッ・・・

 

「あ・・・」

 亜紀の割れ目からはすでに愛液がほとばしり出ていた。

 そして割れ目の部分の下着が濡れている。

 しかし、亜紀は下着の上から自分への下腹部の愛撫をやめない。

 逆にだんだんエスカレートしている。

 

 グチュ、グチャ、グチャ、グチャ・・・

 

「ああ、はぁ、あああ、うあ、た、大成・・・」

 どうやら大成に自分の下腹部を愛撫されている所をイメージしているようだ。

 そして今度は左手を下着の中に忍ばせた。

「いやぁ、大成、やめてぇ、まだ早い・・・」

 亜紀は自ら下着を脱がし、繁みと割れ目をあらわにさせた。

 もう、亜紀の割れ目はグチャグチャに濡れていて、橋が出来ているぐらい愛液が

割れ目からほとばしっていた。

 下着も、もう愛液でほとんど濡れている。

 そして亜紀は自分の指を1本、膣の中に入れた。

 

 ズブブブブ・・・。

 

 愛液がまるで油のようになっていて、亜紀の指はなめらかに入っていった。

「あああ!!」

 亜紀が大きな喘ぎ声を出す。

 彼女にとって指は大成のモノのかわりなのだ。

 そして亜紀は何度も自分の指を出し入れする。

 

 ぐちゃ、ぐちゃ、ぐちゅ、ぐちゃ、くちゅ、くちゅ・・・。

 

 そのピストン運動に合わせるかのように亜紀がリズム的に喘ぐ。

「あああ、ああ、ああ、あん、はぁ、大成、大成!!」

 すでに亜紀の目の焦点はほとんどあっていない。

 しかも指の動きはどんどん早くなっていく。

 もうフィニッシュが近いようだ。

 彼女はなおも、指を動かし続ける。

「ああ、あ、あ、ああっ、はぁ、も、もうだめ、あたしイク、イクううう!!」

 そして彼女はラストスパートをかけた。

 そして来る、絶頂の瞬間・・・。

 彼女は自分の胸を変形するぐらい鷲掴みにした。

「ああ、大成、もうだめ、いくう、だめえ!! イクううううう!!」

 次の瞬間、亜紀の左手の動きは止まった。

 そして、亜紀の身体は激しく痙攣を起こした。

 割れ目から愛液がさらにほとばしる。

 

 ビクビクビクククッ、ビクビクッ!!

 

「あーーーーーーーーーーーー・・・・・」

 亜紀はそういうと気を失った。

 絶頂の快楽による失神であった。

 亜紀の周りには絶頂の時にほとばしった愛液が所々に落ちていた。

「はあ、はあ、はあ、はあ・・・」

 いくら気を失ったとはいえ、さすがに疲労が出たようだ。

 亜紀は方で息をした。

 彼女にとっては最高の絶頂だった。

「亜紀・・・ありがとう・・・」

 大成は気を失った亜紀の顔の目の前でこういった。

「目を覚ましたらまた僕を気持ちよくさせてくれよ・・・」

 その会話が亜紀に聞こえたかどうかは定かではない。

 いまはもう12:30。

 別れまで7時間30分である。

 大成は自分の服を脱ぎ始めた・・・。

 

 


(update 99/11/28)