エヴァ

■If...■

第2話

作・専務さま


 

ゼーレの上層部は次々に逮捕されていった。

しかし、No1 No2がいまだに捕まっていない。

冬月副指令はネルフの職員であって、指示をした立場だと言う事で

国連からは、非難されず褒めちぎられたと言う。

 

学校も1ヶ月で再開できるらしい。

量産型と戦ったときの地表に残った傷は、N2爆弾よりも被害が少なくなった。

これで、戦自は面目丸つぶれで国連側からの要請でネルフに吸収されることになっ

た。

この結果、ネルフは使徒が来ようがクーデターが起きようが平気なのである。

 

ネルフの司令が冬月副指令になり、父さんは副指令と言う形になった。

僕は、ネルフの作戦、および開発副責任者に留まっている。

レイは、だんだん表情が豊かになってきてよく会話をするようになった。

アスカは、いったんネルフドイツ支社に帰還命令が出て帰ったが、本人の強い希望が

あり

また、加持さんが連れてきた。

始めに手回ししていたために死傷者も5人以下に押さえられ、僕は皇居に呼ばれた。

いろいろなお偉いさんに質問されたあげく「天皇の護衛にならないか?」とまで言わ

れたけど……

堅苦しいからやめた。

今は、小さい頃から趣味で少しずつ覚えていったチェロを弾きながら考え事をしてい

る。

 

今や、時の人になってしまった僕。普通に学校生活を送れるのだろうか?

……またアメリカ政府からエアメールがきた。帰ってきてくれと言うのだ。

今は、1ヶ月1億の給料よりこの生活を望む。

さあ、そろそろ買い物に言ってこよう。

4時になっちゃったよ。

今はただ専業主夫みたいになっている。

これでまたゼーレの逃げている二人が行動を起したらどうなるか?

今でも、いたるところで監視している。

 

 

 

「レイ!買出し行こう!」

 

「ええ、行きましょう」

 

家を出る。遠くからカメラが狙っている。

最近まで露骨に撮って来たが、今はネルフの圧力によって押さえられている。

 

この家は冬月司令からの贈り物だ。ミサトさんは一応一人暮しをしているが……夕飯

はうちで食べている。

今は2人だけで住んでいる。

 

明後日から学校が始まる。

 

「碇君…なに黙りこんでいるの?」

 

「………………………………………………………………………………」

 

「碇君!」

 

「あ、あ、ちょっとね…この3ヶ月でいろいろなことがあったなぁって。

 

「そうね……」

 

「レイはあの家を出て一人暮しするの?」

 

「え!いいえ…あの家にいさせて……」

 

「そうだよね、僕も出ていって欲しくないし…じゃあ今日のご飯はなににする?」

 

 

 

 

普通の生活……

これが普通なのだろうか?

普通は両親がいて、兄弟がいたりする。

この風景を見る限り、僕とレイは兄妹の関係と言うより夫婦だ。これでいのか?

 

 

 

 

「ミサトさん!いい加減自分で料理作ってくださいよ!」

 

「だってシンちゃんの料理はそこいらの小料理屋より美味しいんですもの」

 

「ええ、碇君の料理はネルフの食堂より美味しい……」

 

「そんな事言ってもダメですよぉ……」

 

「これからもお願いねぇ」

ミサトさんは僕が断れない正確だと言うのがわかっているようだ。

前もそうだった。

大学でただ雑用を頼まれて資料室に行ったら、セカンドインパクトの調査報告書のコ

ピーが出てきた。

それを見ていたところを見つかって、「…君ならやれる。見てしまったからには研究

をしてくれないか」と。

当然の事ながらひきうけたが…この話は今度にしよう。

 

「しょうがありませんね…じゃあ…レイが料理を手伝って」

 

「え!私作った事無い……」

 

「これからも一緒だって言ったんだから教えるよ」

 

「あら、シンちゃんそんな事言ったの?」

 

「とっくに知っているくせに!最近また小型の隠しカメラとマイク見つけたんですよ

!」

 

「葛城さんひどい……」

 

「リツコよぉ」

 

「でしょうね。なんせペンペンの名札に付いていたんですから」

 

「……マッドよねぇリツコって…………シンジ君を超えようとしているのかしら?」

 

「ムリですよ」

 

「ふふふふふふ…痛がるレイちゃんをむりやり……」

 

「ミサトさん!」

 

「ゴミィン!」

 

ペンペンはミサトさんから時々預かっている。

とてもペンギンとは思えない泣き方をするが、なれるとかわいいんだ。

 

ふと思ったが、ミサトさんを親として考えると、立派な家族なのかもしれない

 

「シンちゃん、アスカがねぇこの家に住みたいって!」

 

「……イヤよ碇君……せっかく碇君とこうして生活できて…嬉しいと感じることが出

来るんだから。」

 

「……でもなぁあいつうるさいからダメって言っても押しかけてくるよ…」

 

「まあ、家主はシンジ君なんだから言う事聞かせなさい。一緒に住ませて雑用って言

うのも良いかもしれないわねぇ」

 

「ははははは…そこまでいきませんが数が多いいほうがにぎやかで良いですよ。目に

余る行為をしたら家主と上司と言う特権を使って止めます」

 

「そうよ、レイちゃんもシンジ君は上司なんだからね」

 

「良いんですよ。レイは十分て言うほど上下関係がわかっているから。

アスカの場合いはむきになると手が付けられませんからね」

 

「シンジ君中間管理職回った方が良いんじゃない?」

 

「ミサトさんだって、僕がもっと上の職につきたいって言ったらいけるんですよ。副

指令代理ぐらいまで」

 

「さすがに怖いわねぇかみつかないでね」

 

「平気ですよ。僕は普通の生活がしたいだけですから。」

 

「それにしちゃあずいぶんと普通な生活でしたねぇ博士」

 

「はははははははは」

 

 

 

 

 

 

 

この生活でも幸せなことには変わりない。

このままで良いかな?

アスカがどうでるかわからないし…

まあ、考えないで時間を漂うように過ごそう。

 

 

 

 

 

「おはよう!レイ」

 

「やっぱりまだ痛いわぁ……楽しかったけどね!」(何をやっていたのだ?)

 

「今日はアスカが来るからシャワー浴びておいで」

 

「はい、ご飯わぁ?」

 

「もう出来るよ」

 

「いつも作らせてごめんねぇ。ふぁ〜あ」

 

「大きなあくびですこと」

 

「もう!」

 

「今日は3rdパークにいこう。アスカはまだ来たばっかりであんな事になっちゃっ

たからこっちで遊んでいないんだよ」

 

「私もそうよ」

 

「だからレイも行くの」

 

シャァァァァァァ

 

「レイ!ご飯で来たよ」

 

「はぁ〜い」

 

しゃぁぁぁぁぁぁぁぁ

きゅっ きゅっ

がらっ

 

「碇君」

 

「わ!レイ!そんな格好で出てきちゃダメだよ」

 

「着替え忘れちゃった」

 

「まったく…わすれんぼ!」

 

「ふふふふふふ戸惑っちゃってる(結構見ているくせに)」

 

まったく……前は固形の健康食しか食べていなかったからやせていたけど…

今は、少しづつ平均の体形に戻ってきている。

やせすぎは体によくないからね。

今の年齢はカルシウムをよくとって外で散歩しないと不健康だ。

 

「ふぅ!おなかへった!」

 

「さあ食べよう!」

 

ぴんぽ〜ん

 

「へ?この時間に誰か来る?」

 

「まさかね…もうアスカが来ちゃったの?」

 

(バカシンジ!さっさとあけなさい!)

 

「「…………………………」」

 

僕らは一瞬現実逃避しちゃった。

なんでアスカがこの家を知っているのか?

前まではアスカはネルフに個室をもらってすごしていたはずだだから知らないはず。

今の僕の個人情報はアスカじゃ手の届かないところにあるはずだし……

 

(あけなさい!)

 

「朝っぱらからうるさいなぁ近所迷惑だよ!」

 

「おなかへったぁご飯あるぅ?」

 

「……あなたに食べさせるご飯は無いわ……」

 

「なんでここがわかったんだよ!」

 

「ミサトに聞いたの」

 

……それが一番近道でした…………

 

「僕の分食べてて良いよ……」

 

「サンキュー!シンジ」

 

カチャ……チャ…………カチャン!

「少しは喋りなさいよ!」

 

かちゃ………………かちゃ……

 

「……今日は3人で遊びに行くからアスカはすぐ準備して。」

 

「……ヒカリも呼ぼうか?」

 

「アスカ、せっかく僕らがアスカの為に3rdパークに行くんだ。

3人だけで行こうよ。」

 

「そうね…」

 

 

 

気を取り直して、僕らは3rdパークに向かった。

 

 

「広いわねぇ」

 

「ジオフロントよりはせまいわ……」

 

「はははまあそうだけど、今日は楽しもう」

 

とにかくアスカの要望で絶叫マシン巡りをやらされた。

EVAに乗っていた僕らは絶叫マシンなんて…軽く考えていたけど、レイは4つめで

Downした。

 

僕は、格闘技や精神鍛錬をやっていたので全然平気だった。

 

アスカは自分から言い出しただけあって意地になって乗りつづけたが最後で動けなく

なった。

その間、レイはオープンカフェで休息していたが4回ナンパにあって4回とも、自分

がナンパした相手がわかると逃げ出したという。

そこまで僕らは有名になってしまった。

レイやアスカは気づいていないが、諜報部の人たちが何人も張りついて僕らを護衛し

てくれている。

 

 

その日はの夕食は、外で済ましてきてしまったのでミサトさんが近所迷惑なことをし

て、僕が謝って回った。

……泣き喚きながら、半裸で町内一周したのだ。お腹が好いていてえびちゅだけ飲ん

でいたみたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「レイおはよう」

 

「ん…………あ?ん……あ、いきゃりきゅん……碇君」

 

「おはよう!」

シンジは微笑みかけながら言う

 

「おはよぉ碇君。今なんじぃ」

 

「7時半だよ。」

 

「ふぁ〜い」

 

「じゃあシャワー浴びてきな」

 

「うん……」

 

「着替え忘れないで」

 

 

 

 

 

「アスカ…アスカおはよう!」

 

「な!何でアンタが私の部屋にいるのよ!」

 

「この家は僕の家だよ」

 

「……そうですねぇ私が悪うございましたぁ」

 

「じゃあレイの後にシャワー浴びてきて」

 

「なんで私を一番に起さないのさぁ」

 

「え?だってベットが一緒だから…」

 

バキッ

ズゴッ

 

「あんた変態?」

 

「違うよ!二人の意見が一致しただけのことさ。それに二週間に1回やるかやらない

かだよ!」(なにをだ!)

 

「ちゃんと付けてやっているんでしょうねぇ」

 

「うん…加持さんからもらったやつを……」

 

「なに考えてるんだろう?」

 

アスカは呆れちゃったみたいだった。

 

「碇君!出たわよ」

 

「アスカ!行ってきて」

 

「はいよぉ」

 

 

 

 

「はいお弁当!」

 

「なんで弁当なんているのよぉ」

 

「学校よきょうから」

 

「え!うそ?きいてないよ〜」

 

パクるアスカだった。(知ってる人少ないかもね)

 

「じゃあもう時間だね」

 

 

 

 

 

 

「ようセンセ!久しぶりやのぅ」

 

「シンジぃお前って言うやつはぁ」

 

 

「ケンスケェ酔っ払ってんじゃないの?」

 

「おはようアスカ!ドイツに帰ったんじゃなかったんだ。」

 

「おととい日本について、昨日シンジの家に荷物運んで、今はシンジの家に住ませて

もらってる」

 

「ふ!ふけつよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ」

 

「それはシンジとレイ!二週間に1回はやっているんですって」

 

「きゃああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっぁぁぁぁぁぁ」

 

「相手がシンジだから平気でしょ。博士なんですから!」

 

「……そう言えばそうや!センセは作戦および開発副責任者になったんだってな!」

 

「うそ!シンジが私の上司?……まあ信じられないこと無いけど」

 

「昇進おめでとう!」

 

「実は冬月司令に副指令補佐になってくれって頼まれたんだ…」

 

「当然断ったでしょう?あんたのガラじゃないからね」

 

「あ、ヤバイ!また新聞社の連中がいるよ」

 

「命知らずなやつらねェ露骨にやったらとっ捕まるって言うのに」

 

「碇君…どうするの?」

 

「無視するか…大丈夫だよ」

 

僕らはそのまま向かった。

だって平気だから。

 

「碇シンジ君!今日の登校についてなにか一言!」

 

「前のような事件はこれからも起こると思いますか?」

 

「皆さん!逃げた方が良いですよ。」

 

キキー

バタン

ドヤドヤ

 

「碇シンジだな?司令の命によりガードする」

 

「なるほど」

 

「ぎょーかいじんみたい」

 

「それじゃあ行こう」

 

完璧にガードされて公舎内へ入る。

下駄箱では……(パサパサパサパサ)×3

 

「レイもアスカもかぁ」

 

「じゃあシンジも?」

 

「うん…100通ぐらい……」

 

「私は…………50通ぐらいかな?」

 

「レイは?」

 

「50通ぐらい」

 

「どうする?」

 

「私の性格は変ったの。」

 

「ぜんぶみるの?」

 

「ええ、誰がどんなこと書いてるのか見て笑うの」

 

「(惣流は最低なやっちゃなぁ)」

 

「(僕も同感…あれじゃなかったらアタックするのに……)」

 

「僕は全部見て本気そうだったらちゃんと返事出すよ」

 

「私もそうする……」

 

「あ、今日クラス変えだ」

 

疎開してそのままの人が結構いてクラスの人数がまちまちなのでクラス変えをやり直

すことにしたのだ

実は、教師も疎開したまま怖がって出てこないのでネルフで教員免許を持っている人

が教師をやることになっている。

 

そして、僕は教職免許を実は持っている。

しかし、授業を受ける側の方が楽しいので臨時でなら良いが普通は生徒として扱うこ

とになっている。

 

朝の朝会、古いやり方で紙にクラスと生徒の名前、教師の役職を印刷して配る。

端末の調子がおかしくて発信できなかったらしい

 

まず、教師の紹介が始まる。

 

「第壱中校長に就任にた冬月コウゾウです。ネルフでは、今司令をやっています。ま

あ、長い話は嫌でしょうからこれで終ります」

 

副校長は前と同じだった。

 

「国語担当 葛城ミサトです。ネルフでは作戦部長をやっています。よろしく」

 

「英語担当 加持……(きゃぁぁぁぁかっこいぃぃぃぃ)はははは困ったな…

ネルフでは…じゃないな、前まで3重スパイやっていましたが今は遊んでます」

 

「理科担当 赤木リツコです、なんか職員からはマッドサイエンティストって言う人

いますけど違います!

皆さん、よろしく」

 

(リツコさんそれじゃあ怖がらせちゃいますよぉ)

 

「情報科担当 伊吹マヤです ネルフでは赤木リツコさんの下で働いています。

みなさんよろしくね」

 

(なんでみんなネルフの事ばっかり言うんだろう?)

(それはねシンちゃん、ネルフの新しく決まった決まりで学校では最重要機密事項以

外暴露するって言う決まりが出来ちゃったのよ)(爆)

 

その後、青葉さんや日向さんも自己紹介をして僕の番がきた。

 

「えっと…先生の都合が合わなかった場合などに臨時で教師をする碇シンジ(14)

です。

(えぇぇぇぇぇぇぇぇぇうっそぉぉぉぉぉぉぉぉかわいいぃぃぃぃぃぃ)

えっと……一応ハーバード大学卒業で博士号を取っています。

ネルフでは、前にEVAの操縦をしていました。今は作戦および開発副責任者です。

皆さんよろしく」

 

(大学だってぇかわいぃぃぃぃぃし、かっこいぃぃぃぃぃぃぃぃぃ)

 

(EVAの操縦だって!かっこいいわぁぁぁぁぁぁぁぁ) 

 

「むかつく……」

 

「碇君…イカリクゥゥゥン」

 

<校長先生のお話です>

 

礼! 休め!

 

「はい、暑いですけどちょっと我慢してくだいね。

さっき自己紹介した碇君のおかげで今の生活があるといっても過言ではありません。

バカな大人達の欲望を暴露し、危険をかえりみず立ち向かいました。

大学を卒業していますが普通に生活したいと言うので生徒として扱います。

みなさんこれから頑張ってください。」

 

 

 

 

 

こまった。

マジでこまった(笑)

これじゃあ今日1日はろくなことは無い。

どうしよう…

テレビ会社まで来ちゃってるよ…

しばらくは静かにしていよう。

 

 

司令に仕組まれた。

「チルドレン」は同じクラスになった。

トウジもケンスケも洞木さんも。

 

ほとんど前のクラスと変わらないよ……

担任はミサトさんだし。

 

今日は自己紹介などで終わった。

学校のの職員など無理やりミサトさんが集めて僕の家でこれまた無理やり開校パー

ティーをやると言い出した。

……飲み会になるな…

この予想はあたった。

僕の家はリビングと和室が扉こそあるがはずせてつなげられる。

テーブルもいくつかあったのでミサトさんに「ここでしかできないわ!」

っていわれちゃうし…ひどいよミサトさん。

とにかくビール3箱と日本酒一升瓶3本かいにいった。

つまみも10種類ぐらい買った。

 

どうなるんだろう?

 

 

 

「シンちゃん!14人入ります!」

 

「ええぇぇぇぇぇぇぇぇそんなにぃぃぃぃぃ?」

 

「すまんなシンジ君。」

 

「司令、司令は日本酒の方が良いでしょう?」

 

「ああ、買っておいてくれたかね?」

 

「ええ買っておきましたよ」

 

「さすがだね」

 

「ここは君の家なのかい?」

 

「えっと…あなたは…」

 

「家庭科担当の石井ですよ」

 

「あ、先生。ここは司令にもらったんです。」

 

「もらったて…」

 

「いいんだよ。サードインパクトを防いだ張本人なのだから」

 

「はあ、じゃあの話しは本当だったんですか」

 

「あれ?信じていなかったのかね?」

 

「あ、ええ。信じるって言うのがむりかと…」

 

「ここにすんでいるのは3人の適格者達だよ」

 

「っていうと…3人ですんでいるんですか?」

 

「そうですけど……ヤバいんじゃないんですか?」

 

「まあ、平気だろう」

 

「そうですよ、ぱぁーっとやりましょう!」

 

 

ミサトさんの手中に落ちた僕らはただ飲まされた。

 

 

夜中3時。とにかく先生たちが寝てしまったので片付けて僕もレイも寝た。

 

 

壱中の先生は全部で24人。

そのうち14人がのっぱらって寝ている。

起した方が良いよね。

 

「先生!起きてください!」

 

「冬月司令!起きてくださいよぉ」

 

「ゲンドウ…お前は幸せものだぁ」

お前がしあわせものだ!

突っ込みたいが上司であり、校長先生だ。

 

「レイ!起きてよ!飲めないくせに飲むからだよ」

 

「イカリクン…イカリィクゥゥゥゥン」

 

「(やばい…襲いたい、)」

 

「アスカ起きてよ!」

 

「うっさいわねェばかしんじぃぃ」

 

「(寝言が大きい)」

 

「しょうがないか…学校に連絡入れよう……」

 

ピッ

 

「あ、碇シンジです。副校長先生!校長先生たち14人が酔いつぶれて多分学校に行

けないと思うんです。」

 

 

(しょうがありませんね……良いでしょう。一応起してくださいね)

 

「はい、わかりました。司令は今まで書類などの処理に終れていて飲んだの久しぶり

だと思うん出すよ…勘弁してあげてください。かわりに、僕とアスカとレイはいきま

すので…僕とアスカで臨時講師します」

 

(わかりました。では)

 

まったく…

 

 

「レイ!起きなさい!」

 

「はひぃぃぃぃぃぃいかりくん!」

 

「よく出来ました」

 

「(ムス)ひっど〜いそんな起し方しないでよぉ」

 

「はははごめんね。みんな起きてくれないんだ。アスカを起すから手伝って」

 

「ちょっと碇君見ないで」

 

アスカを起しに行ったけどレイに追い出された。

 

(アスカ起きないとすごい事になっちゃうわよ!)

 

「え?」

 

(アス……………ひゃ…………それ!…………)

 

よく聞こえない

 

(ひゃあぁぁぁぁぁ………………れ…・い……………・なに………ってんのよ!)

 

バタッ

 

「レイったらサイテェ!ナニやったと思う?ってそのままなのよぉぉぉぉ」

 

「レイ…今日やってあげるから他の人にやるなよ…」

 

「うん!」

 

「じゃあ、先生たち起して…」

 

 

 

それでも起きたのは酒豪のミサトさんと司令だけで、後は寝ている…

 

「加持!起きなさい!」

 

「は!ふぁ〜あ!おはよう葛城」

 

「さっさと学校行くわよ!」

 

「もうこんな時間か!ヤバイな」

 

「そのようだ…すまんがシンジ君!こいつ等は寝かせたままにしてやってくれ」

 

「はい…わかりました。じゃあ置手紙でも書いておきます」

 

<みなさんへ>

昨日、飲みまくっていたのか起きないのでこのまま寝かせておきます。

まさか、2日目にして僕の出番が来るとは…二日酔いでしょうので無理しないでくだ

さい。

 

 

 

 

 

「アスカ!今日はアスかも臨時講師してもらうから」

 

「え!イヤよ!なんで私がそんな事」

 

「頼むよぉやらないって言うんだったら…追い出すよ?」

 

「……冗談だと思うけど…わかったわ。やれば良いんでしょう?」

 

「アスかはなんの教科が得意?」

 

「社会よ」

 

「じゃあ免許持っていないけどやってね」

 

「シンジはなんの教科を?」

 

「一応なんでも出来るよ」

 

「あんたって無敵ね…羨ましいわ……」

 

「碇君……今日は碇君が授業に出ない……うっうぅぅぅぅぅ……(泣)」

 

「ゲッ!レイ……今日だけなっ!家では一緒にいれるんだから…」

 

「ううぅぅぅぅぅぅうっ…ヒック!……ヒック!…うぅぅぅぅぅ……」

 

「ごめんな!それに先生に頼まれているんだから…」

 

「ううぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ………………」

 

「……泣いていると今日学校に泊まってくよ」

 

「(ビクッ!)ぅぅぅぅぅごめんなさい碇君…」

 

「(かわいすぎ!食っちゃいたい!)(爆)」

 

「はいはい!お2人さん!遅刻よ!」

 

「やべ!走るよ!」

 

 

 

本当に…レイの表情は可愛いものだ。

笑った顔、怒った顔、すねた顔、困っている顔、

泣いている顔、落ちこんでいる顔。

 

今日はちょっと可哀想だけど、しょうがないから…

 

 

 

 

「じゃあシンジ君、あなたは自分のクラスの担当です」

 

「へ?」

 

「あなたのクラスは今日1日先生がいないんです。二日酔いで」

 

「あ、ああそうでしたね。」

 

「アスかさんは…シンジ君の補佐で良いですよ。」

 

「あれ?そんなんで平気なんですか?先生がいないのに…」

 

「ええ、他のクラスはどうにかなりそうなんです」

 

「へぇ。じゃあそうことで」

 

先生たちは気を効かせてくれたらしい。

これでレイの機嫌もよくなるだろう。

でも…トウジ達に教えるなんて…

まあいいか。

 

 

 

 

「ごめんみんな。今日このクラスで授業する先生は皆酔いつぶれて寝ているから、

二日目にて僕がやることになっちゃった。よろしくね!」

 

「センセ!ほんもんになっちゃったわ!」

 

「碇君!」

 

「ははははは、先生たちが気を使ってくれたよ。

よかったねレイ」

 

「お熱いこっちゃなぁ」

 

「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「ははは、羨ましい

よ」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」

 

まっかっか。朝から顔が燃えちゃったよ。

これから先が恐ろしい。

 

 

 

「で、これがこうなるんだね…………………・それで………………

このほうが……………であって…………………………………………

これで…………………終わりかな?」

 

キーンコーンカーンコーン

 

「ぴったしやな!」

 

「じゃあまた後でね」

 

「碇君!」

 

「なに?レイ」

 

「……これからもこのクラスの先生なの?」

 

「違うよ!今日だけだよ」

 

「なんだ……つまんないの…………」

 

「?(まさか…このままずっと続けて欲しいのか?)」

 

 

 

 

 

昼休み

「あ〜つかれた!」

 

「センセは職員室で食べるんじゃなかったんか?」

 

「堅苦しくてあんな所じゃ食べてられないよ…」

 

「あらぁそうかしらぁ?あんた、楽しんでいたじゃない!」

 

「そうかなぁ…明るく振るまわらないと精神学的にみんな沈むから…」

 

「……やっぱり博士ね……私も中学卒業したら大学戻ろうかしら…」

 

「それもいいんじゃないの?」

 

屋上で弁当を食べていると、ミサトさんと加持さんが来た。

 

「シンちゃん!昨日はごめんねェ、今先生たちから電話があって「今日は休ませても

らいます」

だって!笑っちゃうわよねェ。」

 

「(ゴメンなシンジ君!葛城のバカがどんちゃん騒ぎしちゃったから…)」

 

「かじぃぃぃ!なんか言いました?」

 

「い、いや!なにも…」

 

この2人は、息が合っていて良いコンビだよ。

これでミサトさんが素直で加持さんが、ちゃんとしていたらとっくに結婚しちゃって

いるのだろうな…

 

 

 

 

 

 

授業が終わり帰ろうと思ったが、近状報告をしていないので父さんのところへ向かっ

た。

アスカも行くらしい。

レイは、僕といっしょにいたいって言うからつれてきた。

父さんたちと話すには、EVAの中に入らなければならない。

ただ、プラグスーツを着てシンクロするだけなのだが…

あんがい面倒くさいかも。

リツコさんが、楽にしようと今システムを考えているのだそうだが、

今だ、みとうしは立っていないらしい。

 

僕は、エントリープラグの中に入って接続を待つ。

考えてみれば、EVAはもう消えた方が良いのかもしれない…

でも、EVAを動かせる人なんて僕達以外いないはずだから平気かな?

 

 

 

(父さん、母さん。起きてよ)

 

(なんだシンジ?)

 

(久しぶりだね…今はちゃんと学校に行っているよ…)

 

(そう、よかったわねシンジ…父さんがあなたに言っていなかったことがあるんだっ

て…)

 

(ああ、キール議長がいっていた記憶があるのだが…もしかしたらアダムがもう一人

いるかもしれないんだ)

 

(え!どういうこと?)

 

(アダムを復元して日本に持ってきたのは知っているな?)

 

(うん、知ってるよ)

 

(復元する過程で、細胞の一部をとって、それを培養しているかもしれないんだ)

 

(まずいよ!どうやって探したら…)

 

(……使徒がもし現れたら………わかるのだが…)

 

(他の国にEVAは無いんだよ!)

 

(だから冬月に伝えてくれ…EVAをいつでも世界に持っていけるようにしろと…)

 

(じゃあ……またレイやアスカを危険な目に合わせるというの?)

 

(…すまん…私がもっと早くに思い出していれば…)

 

(でも…もし僕だったら、恨みを晴らすために日本に持ってきて日本を戦場にする

よ…)

 

(それは私も考えた…しかし、もしアダムをまた培養してもう一人作ったとしたら

?)

 

(アダムが2人…外国と日本に置いたら…)

 

(そうだ…それこそヤバイ…最終的に日本で決戦をすると思うが…その時にEVAが

日本に無かったらいかん。)

 

(じゃあ、MAGIと僕ので確率計算してみるよ…じゃあ進展があったらもう一度来

るね…)

 

(ああ…今まで父親らしい事してやれなくてすまん…)

 

(もういいよ…それよりこれからもよろしく)

 

(ああ、問題無い…)

 

(あなた!問題あります!問題無いじゃなくてありがとうでしょう?)

 

(ははは、父さんは恥ずかしがりやだからね)

 

(レイは元気か?)

 

(うん、性格も明るくなって…今の母さんみたいだね…)

 

(会いたい…は!)

 

(あなた…)

 

(シンジ!すまん。後の処理を頼む)

 

(ははは、じゃあね)

 

 

 

 

「シンジ君どうだった?」

 

「ヤバイ事になってます…」

 

僕は、すべて言った。リツコさんも驚いていたが早急に対処しなければならないので

急いでMAGIで計算した。

しかし、MAGIは解答を拒否したので僕は家に帰って計算する事になった。

 

急いでレイ達を集めて、理由を説明してかえった。

 

 

 

 

僕の結果は…

98・35%で、アダムが2人いると出た…

 

「リツコさん!僕ですが、今すぐネルフ支社の司令に連絡してください!

早く見つけないと大変なことになります。」

 

(ええ、わかったわ。司令には私から言っておくから安心して)

 

これから忙しくなるだろう。

量産だけでも結構大変だったのに…

 

僕らは、いつでも緊急出動できるようにしなければならなくなった。

みんなにはちゃんと理由を話さなくては…

 

「レイ、買い物行こう」

 

「いいの?碇君凄くつかれているんじゃない?」

 

「平気だよ。それにご飯作らなきゃいけないから」

 

「私がご飯作れれば良いんだけど…今度教えて」

 

「いいよ、今度ね」

 

教えることが出来るだろうか?

アダムが見つからないで、使徒がいつまでたっても出現し続けたら…

僕達には心の休息が必要になるだろう。

ネルフにリラックスルームを作らなくては…

 

 

「ミサトさん…」

 

「何よ!シンちゃん。私にご飯作れって言うの?」

 

「…違いますよ。連絡行っていなかったんですか?」

 

「へ?何も聞いていないけど…」

 

困ったものだ…今の現状を話すと気絶しかかってしまった。

 

「これから忙しくなりますよ…」

 

「そうね…私も頑張らないと…」

 

「まず僕はこの家を片付けないとね」

 

昨日の騒ぎで今だ片付いていないこの家を見てミサトさんもため息をついた。

本当に忙しい…

 

早朝

 

「レイ、今日僕は早く学校に行くからね」

 

「ひゃ〜い…なんでぇ?」

 

「朝会で昨日のことを言う事になったんだ…それで朝のうち合わせ」

 

「わかりました〜ふぁ〜〜あぁ…わたしもおきる…」

 

「いいよまだ寝ていて…昨日遅くまで起きていたんだから…」

 

「よかったわぁ今度はいつやるの?」

 

「ひまになったらね…」

 

「また戦うのぉ?」

 

「がんばろうね…」

 

「うん…」

 

「後でアスカを起して」

 

 

「冬月司令」

 

「やあシンジ君。初号機を廃棄処分にしていたら今ごろ気づかないで、破滅の道を進

んでいたね」

 

「はい、それで何かわかりましたか?」

 

「ん〜それがね、もう一匹は日本に持ち込まれたかもしれないんだ。」

 

「そうですか…急いで探さないと…」

 

「議長達はまだサードインパクトを起そうとしているみたいだ」

 

「どうにかしないと…」

 

「シンジ君は一人で考え過ぎなんだよ。もっと私や碇に言わないと…」

 

「前はそんな事出来ませんでしたよぉ。敵だったんですからぁ」

 

「そうだったね、今は違うよ」

 

「じゃあ、スピーチ考えないと…」

 

 

朝会

 

「……ということで、今だ危険な状態です。今日は早退などは自由なので帰って親と

話して、

疎開するか考えてください。

しかし、今どこにいるのかわからないのでまだ疎開しない方が良いと思います。

詳細がわかりましたら、また連絡します。」

 

「シンジ君でした。司令として私からも言いますが、まだ疎開しない方が良いです。

パニックを起さないで…もし使徒が来てもシンジ君たちがどうにかしてくれると思い

ます」

 

 

 

 

教室に行くと質問攻めになった。

僕は、適当にあしらうとトウジたちのところに行った。

 

「センセこれから大変やなぁ」

 

「変わってもらいたいよ…」

 

「碇君…アスカが怒っちゃった…」

 

「なにしたの?」

 

「ただ起しただけなのに…なんで入ってくるの!?って…」

 

「あ!僕しか入ったらダメだって行ってたか…ごめんねレイ。レイは悪くないか

ら…」

 

「うん、碇君!赤木博士から電話…」

 

僕はレイから携帯を受け取ると話し始めた。

 

(あ、シンジ君?リツコだけど)

 

「なんでしょうか?」

 

(レイちゃんに今聞いたかしら?)

 

「何をですか?」

 

(使徒が火山の中で見つかったわ)

 

「レイ…先に言ってくれよ…」

 

「ごめんなさい…」

 

「じゃあ今からネルフに行きます」

 

(今回は非難させないで良いからね。場所が場所だから…)

 

「はいわかりました。トウジ、僕はこれからネルフに言ってくるから、先生にいっと

いて」

 

「あ、ああわかったわ」

 

ピッ!

 

「あ、ミサトさん。使徒が現れましたのでネルフに…はいそうです。では…」

 

 

「じゃあ行こう!レイ、アスカ」

 

 

 

 

僕たちはミサトさんの来るまでネルフに向かった。

 

ミサトさんの運転は凄い。

カーブでドリフトするのは知っていたが、直線でドリフトをしている。

ついたときは3人とも車酔いになっていた。

 

「葛城一尉!3人とも車酔いでDownなんて最悪ね」

 

「でどうなの?使徒は」

 

「火山内部にて…寝てるようね…何も反応しないわ」

 

「じゃあほっといて…言いわけないわね」

 

「今度は生きたまま捕獲しようかしら?」

 

「ダメですよ…近づいてもしか活動を始めたら危険です!

倒しに行きます。」

 

「冗談よぉ(実験サンプルが欲しいのに…)」

 

「(リツコらしいわね)」

 

「じゃあEVA三機で行きます」

 

 

 

僕らはヘリでEVAを運び、山の中では電源が取れないので内部電力だけで戦うこと

にした。

前に改造しただけあって、30分あればどうにかなりそうだった。

 

「まさか火山の中で戦うことになるとは…」

 

「そうね…シンジ君!パレットライフルの一斉射でコアを狙って!」

 

「はい!わかりました!」

 

僕は火口に到着した。

下を見るとまだ何も動かない使徒がいた。

どうしてこんな所に居るのか?

それが一番知りたかったがほっといて早く倒すことにした。

三人で火口から下に向かって一気に撃った。

煙が収まった後…覗くと、使徒が急に浮上してきた。

山頂で普通に戦闘するなんて…

でも、僕の初号機は飛べるので、アスカやレイにはちょっと離れてもらった。

出来れば、危険なことをさせたくない。

プログナイフを装備して、コアに突っ込むが避けられる。

何度かやっているうちにアスカの堪忍袋が耐えられなかったのか遠くから走ってきて

コアに

ナイフを刺した。

使徒は沈黙したけど…アスカが…火山に落ちた……僕は急いで飛びこんで助けたけど

シンクロ率が高いから熱い!

「アスカぁよかったあぁ生きてて」

 

「なによ……まさか落ちるとは思っていなかったけど…ありがとう……」

 

「君からそんな言葉が出るとはね。プライドの塊が服着たようなアスカに!」

 

「もう!そんな事言わないでよ!私は正直に言っただけよ!」

 

「あの…もう凄く熱いからあがるよ?」

 

「……このままがいい…家で私もかまってよ…レイばっかりじゃなくて……」

 

「…わかったよアスカ…まさかアスカが妬いていたとはね」

 

「悪い?だって…レイばっかり羨ましいんだもん…」

 

「ちゃんと向こうの通信切って喋ってる?」

 

「……うん」

 

「よかった、僕はね、レイもアスカもどっちも大事だよ。

ただね、レイはただ道具のように扱われていたからかわいそうだったんだ…

でも、最近は…量産とト戦った後から一人の女の子と見るようになってきたんだ。

始めの方は真実を知ってちょっとショックだったからあまり好意を持てなくてね」

 

「私は?」

 

「始めから一人の女の子として扱っているよ。みんなは性格ブスとか言ったかもしれ

ないけど、

僕は、ただがむしゃらに頑張っていて回りにあまり気が回らなかっただけだと思って

いたからね」

 

「ありがとうね…じゃあ帰ろう」

 

「それじゃああがるよ」

 

あがると、リツコさんい連絡した。

 

「シンジ君。通話が切れていたから心配したのよ!」

 

「すみませんリツコさん。火山内で、ちょっとおかしかったんじゃないですか?」

 

「そうかもね、そろそろ時間がないから帰ってきて。」

 

「はい、帰ります」

 

 

 

帰ってから使徒を分析したが、やはり601と出た。

他の使徒と同じで、それほど変わったところは見つからなかったらしい。

しかし、使徒が現れると言う事はアダムが日本にいると言う事だ。

それも関東に…

急いで探さないと。

 

 

次ぎの日

 

「アスカ!起きて…」

 

「んぁ〜シンジィ〜おはよぉ〜」

 

「昨日はごめんね、レイを怒ったらしいから…」

 

「…いいわよ、今日はシンジが起してくれたし、昨日ちゃんと話し聞いてくれたか

ら…」

 

「じゃあシャワー浴びてきて。レイはまだ寝てるから」

 

シャァァァァァァァ

(シンジが私を先に起してくれた…昨日あのこと話してよかった…

これで、私もレイも対等としてじゃなくても普通より大切に扱ってくれるかな?)

 

「碇君!なんでぇ?碇君の後に入りたかったのにぃ」

 

(へ?じゃあ私がシンジの後に入っているの?

……シンジの使った体を洗うタオル…シンジの使っているシャンプー…

わたし…嬉しいの?レイに勝った?いいえ…今日だけね…今日はいいよねシンジ)

 

 

「しょうがないじゃないかぁレイが起きなかったんだもん!」

 

「ゴメンなさいねェ寝起きが悪くて!」

 

「ごめんってばぁ…そら!」

 

チュッ!

 

「もう!碇君たらそれで許すと思ってるの?」

 

「レイなら許してくれるね」

 

「ふふふふふ、許してあげる!」

 

キュッ!キュッ!

ガラッ!

 

「あ〜気持ちよかった!レイお先に失礼い!」

 

「じゃあ私入るから」

 

「シンジ…ごめんね」

 

「いいよ、許してくれたし」

 

「私が悪いんだから…ちょっとこっち来て」

 

僕はアスカの部屋に連れてかれて…

抱きつかれた。

 

「ごめんね…私、もう我慢できない…やっぱりレイばっかずるいよ!」

 

チュッ!

 

「あの…アスカ?」

 

「だって…好きなんだもん…始めはただ、頭がいいだけかと思っていたけど…

誰にも優しくて…シンジにだったらなんでも話していいような気がして…

悪い事しても笑いながら許してくれる…そんなシンジを私は好きになったの。」

 

「アスカ……ごめん、僕はレイが好きなんだ。今もこれからも」

 

「わかってる…だから、レイの次ぎに大事にして!」

 

「……わかったよ…じゃあレイが出てくるまでこのままで居させて上げる…」

 

「ありがとう…」

 

僕はレイに悪いと思いながらもアスカを抱いていた。

同情してたのかもしれない…でも、かわいそうだったんだ。

アスカが僕みたいな人に自分の思っていることや鬱憤を晴らせないでいたら、

きっと壊れてしまう。

前に言ったようにレイと同じくらいアスカを大事にいているけど…やっぱりレイの方

を優先してしまう

自分が情けない。

今まで苦しんでいたのはレイだけじゃなかったのに…

 

「さあ、レイが出てくるよ、涙をふいて!」

 

「うん…これからレイがいないときは私といて…」

 

「いいよ…ただし家の中だけね。外だと諜報部の人たちが見ているから…」

 

「うん…」

 

「じゃあ行こう」

 

「うん…」

 

 

 

「碇君!ご飯は?」

 

「もう出来ているよ!」

 

 

僕は、学校に行く前にレイに部屋まで連れて行かれた。

 

「碇君の体からアスカの匂いがする…何やっていたの?」

 

はははは、ここまで敏感だと何も出来ないよ…

僕はレイにさっきのこと、そしてこれからどうするか、

レイの次ぎにアスカが大事だと言う事を伝えた。

 

「しょうがないわね…でも碇君は私のもの…」

 

「ごめんねレイ。でもね、アスカが日ごろのストレスや鬱憤を発散させるところなん

て無いんだ…

学校ではあまり発散できないらしくて…。

僕が抱いてあげてたときに泣きながらしがみついてきたんだ…

やっぱりアスカも大事だから…ね!」

 

「わかったわ…でも私の前ではやらないでね、私が狂っちゃうから…」

 

「わかっているよ、じゃあ学校に行こう!」

 

 

アスカがこの家に来たいと言ったのは、きっとドイツでも、EVAの中のアスカのお

母さんでも

アスカを言葉で慰めてあげるだけで他には何も出来なかったのだろう。

アスカもレイと同じくらい苦しんでいる。

 

これから、学校に行くときはレイとアスカと右と左とで腕を組んで登校することに

なった。

 

「こら、センセ!いい状態やなぁ」

 

「そうだね、2人につかまれて」

 

「まさか…アスカまで碇君を?」

 

「まあまあ、遅刻するから行こう!」

 

 

今日は転校生が来るらしい。

 

「渚かカヲルです、よろしくねぇ」

 

僕が始めてみたときに感じたことは、レイに似ていると言う事だった。

レイはなぜかカヲル君と目を合わせないようにしていた。

 

「やあ、君がシンジ君だねェ(ニヤリ)」

 

「やあ、カヲル君。君の笑顔はまぶしいね」

 

「そうかい?シンジ君のほうがまぶしいよ。」

 

「それでなんかよう?」

 

「あ、きみがあのEVAのパイロットらしいね」

 

「あ、うん。アスカやレイもそうだよ」

 

「そうかい、これからもよろしくねぇ」

 

「カヲル君もアルピノなのかい?」

 

「ああ、そうだよ、シンジ君は音楽が好きかい?」

 

「うん、20世紀の音楽がね」

 

「いやぁそれは気があうねぇ好意に値するよ」

 

「それどう言うこと?」

 

「好きってことさ。おかしいかい?」

 

「あ、レイどこいくの?」

 

僕はレイがおかしいので追いかけると、屋上にレイは行った。

 

「レイ、どうしたの?」

 

「あの…渚君、きっと私と一緒…」

 

「どういうこと?」

 

「作られた人間…私はリリスから…」

 

「じゃあ、カヲル君はアダムから?」

 

「わからない……わからないわ…………」

 

「もしそうだったら…ゼーレの生き残りが送りこんできたとしたら…ダミーシステム

が出来あがってしまう。」

 

「……たぶん…私と同じ…」

 

 

僕は、カヲル君に直接聞いてみることにした。

だって…もしそうだったら、止めることが出来て、いい友達になれる。

 

「カヲル君…ちょっといいかな?」

 

「なんだいシンジ君」

 

屋上にカヲル君を連れ出した。

 

「カヲル君…僕が聞きたいことがわかるかい?」

 

「…リリンからきいたのかい?」

 

「やっぱり…なあ、君が敵にらるとしたら使徒として排除しなくてはならない。

頼むからゼーレから逃げてくれないか?」

 

「もう遅いよ。僕のかわりはいくらでもいる。それにダミーシステムももう出来てい

るし…」

 

「……君は仲間になってくれないの?」

 

「…………もう遅いんだ…」

 

「僕は、君を殺したくないんだ…頼むよ」

 

「…僕も正直言うと始めて君に会ったときにひかれたよ、でも…アダムの分身とし

て…」

 

「アダムはどこにいるんだい?」

 

「ははは、僕がそうだよ…リリンは死んではいないように…」

 

「やっぱり、レイの中でリリンは生きているんだ…」

 

「いいや・・生きていると言うより綾波君がリリンなんだ。でも、リリンとして機能

していない。

だから、綾波君自体は使徒を呼ぶ存在ではないんだ。」

 

「カヲル君は?」

 

「僕も同じだよ。オリジナルのアダムは僕の知らないところにいる。」

 

「ダミーは僕らが倒すから…だから、カヲル君は友達になってよ!」

 

「……みんなが議長と呼ぶ彼は、もう量産を5体作ったよ。」

 

「その中は…」

 

「そう、僕等だ」

 

「……君を…使徒として扱いたくないんだ…レイと同じように人間として扱いたいん

だ…」

 

「……僕はなんでここにいると思う?」

 

「さあ…」

 

「僕は、もう用無しなんだよ…確かに僕はATFを張れるしセンサーに使徒として反

応するだろう。

でも僕は被害者でもあるんだ…僕という人格を実験に使われたから…」

 

「カヲル君…」

 

「もし僕を使徒としてではなく普通の人として扱ってくれるのならば…」

 

「少なくても僕はそう扱うよ。リツコさんや司令は快くは思わないけど…僕が説得す

れば平気だよ!」

 

「……ダメだろうな…僕は結局は使徒だ…」

 

「カヲル君!そんな悲しい事言うなよ!君は人間だよ!」

 

「……校長室に行こうか?シンジ君」

 

「え?」

 

「司令に言うんだよ。僕がなんなのか…」

 

「……もし、司令に許可を得たら友達になってくれる?」

 

「いいとも…よろしく頼むよ」

 

僕は、カヲル君と一緒に司令に会いに行った。

カヲル君も被害者なんだ…

 

「司令、シンジです。入ります」

 

「なんですか?」

 

「渚カヲルのことなんですが…」

 

「聞いていましたよ…学校内は監視カメラで出来ているようなものですから…」

 

「では…」

 

「渚カヲル君。君はこれからどうしたいのかね?」

 

「……シンジ君と友達になって…普通に暮らしたい…研究所はもういやです」

 

「……シンジ君…カヲル君の生い立ちを知っていますか?」

 

「どうせ抹消済みでしょう」

 

「そうです…敵意がないのなら…信じたいのですが…」

 

「もし、僕が使徒になったら…シンジ君僕を殺しに来てくれ…」

 

「カヲル君…わかったよ…使徒になったら殺しに行ってあげる…」

 

「実際使徒だけどね…」

 

「それは見方の問題だよ。使徒もEVAももう一つの人類なのだから…」

 

「では、問題が起きたらシンジ君に片付けてもらいましょう」

 

「司令…」

 

「校長先生、キール議長…No1はもうあと半年で15体を引きつれてまた全面戦争を

始めます。」

 

「……わかりました…では、今から準備しておきましょう」

 

「関係無いことですが…司令って話し方変わりましたね。前はもっとこう…」

 

「そうだったな…あんな事があれば人間変わりますよ!」

 

「そうですね…」

 

「みなさんには私から行っておきますから、シンジ君はクラスの人に内緒にしておい

てください」

 

「はい」

 

 

このまま、うまく行くのだろか?

カヲル君は「へいきじゃないかな?」ッていうけど…

半年後に今度こそゼーレを無くしてやる…

 

教室に戻ると、レイが変な顔をしてこちらを見ている。

 

「レイ…大丈夫…」

 

「碇君…本当に平気?」

 

「平気だよ、カヲル君は僕の友達さ」

 

「そう…じゃあ信じる」

 

「ありがとう…」

 

ミサトさんは、信じてくれてこのままでいるこを承諾してくれた。

 

カヲル君の家は、殺風景で、とにかく何も無い空間だった。

しょうがないので、ネルフのほうでいろいろそろえたらしい。

 

非難命令は、三ヶ月前に出すらしい。

諜報部はひそかにカヲル君の監視をしているようだ。

 

家に帰ってからは、レイとアスカに詳細を話した。

口癖のようだがこれからどうなるのだろうか?

 

「レイ!今日は料理を教えてあげるから一人で買い物行ってみて!」

 

「わたし…良い食材のみ分け方わからない…」

 

「大丈夫だよ!いつも見てるじゃん」

 

「…わかったわ…」

 

「行ってらっしゃい!」

 

僕はどうしてこんな事を言ったのか…それは、アスカである。

「さあアスカ、おいで」

 

「うん…」

 

「アスカ、何かむかつく事どか話してみて…」

 

「…わたし……ただ、シンジといたいだけ…」

 

「それじゃあどうしようか…」

 

「………………」

 

アスカは抱きついてきた。

しょうがないから、ソファーに座りながらアスカをなでてやった。

なんだろう…どきどきしてくる…

そりゃアスカと一緒にこうしているんだから当然なのだろうが…

 

「アスカは甘えん坊だね」

 

「…そうよ…ママがいないとすぐ泣いちゃうんだから」

 

「じゃあ僕がママのかわりかい?」

 

「違うわ…こうしてるとほっとするの…シンジになら素直になれるし…」

 

「アスカはどれぐらいお母さんと一緒にいられたの?」

 

「ほとんど会わなかった気がするわ…」

 

「僕もそうだった…」

 

「渚って不思議なやつよね…」

 

つい僕は顔を合わせてしまった。

 

「なんでそう思うの?」

 

「だって…人間なのに使徒で…でも中身は良い奴そうだし…」

 

「ん〜…そうだね…」

 

「あいつも同じなんだ…」

 

「え?」

 

「産まれよ」

 

「アスカは精子バンクでもらってきたから生まれは試験管…レイもそうだな、ていう

とカヲル君も…」

 

「……そうよね…私達同じなんだ…」

 

「こんな暗い話しはよそうよ…」

 

「そうね…私はね、自分より劣っている人に馬鹿にされるのは嫌なの。

でもね、シンジは全てにおいて私に勝っている…だから…シンジにならいいの何をさ

れても。」

 

「なんか変だね。だったらレイに馬鹿にされたら怒るの?」

 

「当然よ。」

 

「じゃあミサトさんわ?」

 

「怒る」

 

「……ちょっと行き方変えようよ。イヤなことされたらいくらでも怒っていいけど…

相手に自分より劣っているって言うのはバカにしてるのと一緒だよ」

 

「……」

 

「自分が馬鹿にされたら怒るのに相手はダメなの?」

 

「相手だって怒り返してくるわ」

 

「それだったらずっと続いちゃうよ」

 

「……」

 

「無駄な労力だよ。もっと有効なことに使えばいいんだ」

 

「考えてみればそうね…」

 

「アスカももっとおおらかに生きようよ」

 

「そうするわ、今度からもっとね」

 

「そう!アスカは前までEVAしかなかったみたいだけど今は違うだろ?」

 

「ええ、EVAに乗るために産まれてきたと思っていたから…」

 

「今はどう?」

 

「いまは…シンジとこう素直に話せるし、学校も結構楽しいし、この生活が気にいて

いるわ」

 

「それは僕もレイも一緒なんだ。みんな一緒だから安心して。」

 

「うん…最近心配なのよ…いつかシンジが消えちゃうんじゃないかって」

 

「僕は消えやしない」

 

「安心した!」

 

「よかった、今度から不安があったら全部僕にいいな。レイがいないときにね」

 

(ただいまぁ〜)

 

「さあ、僕は夕食を作るから…」

 

「うん」

 

「碇君ただいま」

 

「お帰り。じゃあ作ろうか」

 

僕は優柔不断で最低な奴かもしれないけどアスカもそれで納得している。

それでも…やっぱり悪いなぁ

全てが終ったら…二人を何かしらの方法で幸せにしてあげよう。

全てが終る日なんて来るのだろうか?

僕にはわからない。

 

そんな事で二ヶ月が過ぎた。

 

「さあ!レイ起きて!」

 

「やだぁ〜ねむ〜い」

 

「そんな事行ってると遅刻するよ!」

 

「……いまなんじ?」

 

「はい起きましたね」

 

「シャワー行って来ます」

 

「それでよろしい」

 

レイはちょっとわがままだけど、あのときよりさらに人間の女の子になってきた。

最近ではやっとのことで生理が来たらしく、体調が悪いらしい。

 

「アスカァ起きてぉ!」

 

「なにぃよぉ眠いんだからぁ」

 

だきっ!

 

「アスカって暖かいね」

 

「シンジィ重いよぉ」

 

「ははは、起きてくれる?」

 

「このままがいい…」

 

「じゃあレイが出るまでね」

 

最近はアスカが起きないのでこうして起している。

このときのアスカの顔はとても嬉しそうで、こんな事してるとレイに言ったら「私も

そうして」

って言いそうだから言ってない。

 

「お腹減った〜」

 

「さあ出てきた。アスカもシャワー浴びてきて。」

 

あまり変わらない朝

しかし、ここ最近ネルフに通いつめだ。

カヲル君もこっちになれたらしく、よくみんなとはなすようになった。

学校では、僕とカヲル君のファンクラブが出来ているらしく廊下に出るたびに会員に

追いかけられている。

みんながいるところで「好意に値するよ」なんて僕に言うものだからレイとアスカに

いつ殺されるんじゃないかってひやひやしているのが現状。

 

最近MAGIと僕ので調べたところ、カヲル君が敵になる可能性は両方とも0%なの

で安心しているが、

いつ変動するか…人間の感情は時に大きく変動する。

だから、コンピューターも万全ではないのだ。

 

 

「今日朝ご飯作るのはレイだろ」

 

「そうだったけ〜」

 

「早くしないと遅刻するよ」

 

「レイ!私がシャワー浴びて帰ってくるまでに作っておかないと怒るわよ!」

 

「ははは、じゃあレイ手伝ってあげるから早く作ろ」

 

レイは僕が教えたことをどんどん覚えていくので今や僕に負けないぐらい料理が上手

だ。

誰がどう見ても結婚したい女性像に当てはまるだろう

 

アスカは良い風に性格が変わり、簡単には怒らなくなった。

料理こそ出来ないが、優しくて今や学校ではレイと同じくらい人気がある。

トウジやケンスケもこの変わりようにビックリしている。

ケンスケなんて告白しようとしたくらいだ。

 

ガラッ

「お腹減った〜」

 

「もう出来たよ。」

 

朝食は大体トーストに目玉焼きである。

 

「急いで食べて!遅刻するよ」

 

ここ最近使徒は二回来た。

通称、分裂君としましま君

あと、コンピューター制御で動くEVAみたいのが暴走してEVAで止めた。

 

RRRRRR

電話だ、2人とも出ないので僕が出た。

(悪いなシンジ、今日本時間で7時50分…すまん)

 

「なんだトミーか、何かよう?」

 

(シンジが送ったデータが凄すぎてな、調べる範囲を広くしたんだ。今シンジがやっ

ていることの詳細を調べているんだ。)

 

「全て終ったらデータを送るから大丈夫」

 

(それは期待しているよ。学部長がお前に話があるそうなんだが…)

 

「内容はわかっているよ、変わって」

 

(久しぶりだねシンジ君。どうだね今の仕事は?)

 

「仕事なんてやっていませんよ。僕はただの中学生です」

 

(ははは、中学に入ったのはわかるが暇じゃないかね?)

 

「いいえ、楽しいですよ」

 

(それはいいね、ゼーレにいくつかの強大な資本家がくっ付いたらいいんだ)

 

「それはそれは、いい情報ですねェ」

 

(まあ、シンジ君。私が言いたい事は情報を仕入れるから全てが終ったら帰ってきて

くれないかな?)

 

「やはりそう来ましたか…僕は帰る気はありません」

 

(やはりな…頼まれたらハイとしか言えない君が始めて拒んだことだ。まず無理だと

思ったが…まあいい

また連絡する)

 

たしかに僕は頼まれたらハイとしか言えなかった。

でも、これだけはイヤなんだ。

こんな平和で普通はのびのびしている生活を守る

それが、僕の使命だと思ったからだ。

 

「碇君…私聞き取れなかった…会話がはや過ぎる…」

 

「私は英語の聞き取りくらいなら結構得意だけど今のは聞き取れなかったわ」

 

「友達から電話だよ。その後学部長とね」

 

「碇君……かえっちゃうの?」

 

「ねえシンジ、帰らないわよね?」

 

「僕は二人の前から消えやしないよ。」

 

「「やくそくだもんね」」

 

見事にユニゾンした2人は笑いながらお弁当をかばんに詰める。

 

「じゃあ学校行こうか」

 

僕はこの生活を壊したくない。もし壊す奴がいたら僕は迷わずそいつを殺すだろう。

 

そして、僕は学校へいきいつもと同じ学校生活を送るつもりだった。

そこへ、連絡が来たのだ。

衛星軌道場に使徒がいると。

 

 

 

「二人とも行くよ!」

 

いつもの様にミサトさんの車に乗って、ネルフに向かう。

これは何回乗ってもなれるものではない。

 

「これはこれは、また車酔いでDownさせちゃいましたか」

 

「そんな事言ってもしょうがないでしょう」

 

いつものミサトさんとリツコさんの会話である

 

「今度は衛星軌道場だから、ヤリのレプリカでとどめ刺しましょう」

 

「うぷ…わかりました…」

 

「ミサト!シンジ君いつもよりヤバイわよ!」

 

「横に頭ぶつけないように2人の頭抱えて我慢していたから当然ね」

 

「あんた…免停にするわよ」

 

「わかったわよ!」

 

やっとのことで吐き気がおさまり、二号機が先に準備が出来たので専攻させることに

なった。

 

「アスカ、ギリギリまでひきつけて投げて」

 

「わかってるわよ…」

 

その時、僕は画面を見ていなかったのだが、二号機が光りに包まれたと言うのだ。

その後アスカがすぐに苦しみ出した。

 

「パイロット精神汚染されています」

 

「アスカ!逃げて!」

 

「あああぁぁぁぁぁやめて!はいってこないでぇぇぇ」

 

「アスカ!」

 

「シンジ君後30秒で出られるわ!」

 

「やめてぇぇぇぇ」

 

 

 

 

 

 

 

「アスカなんていなければいいんだ!レイがいるからアスカはいらない!」

 

「しんじ、うそでしょ?うそっていって」

 

「しらないね、お前なんて死んじゃえよ」

 

「いやぁぁぁわたしをすてないでぇぇぇ」

 

「クスクスクスクス…消えちゃえ…あんたなんて消えちゃエ」

 

「アスカちゃん!あなたが私に乗る必要はないわ!もう用無しなの」

 

「やめて!いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

 

「はははは、もっと苦しめよ!お前なんてドイツから連れてこない方がよかったよ」

 

「加持さん……そんなこといわないでぇぇぇぇぇ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「リツコさん!まだですか!」

 

「EVA初号機発進」

 

「ハイ!」

 

僕は、急いでアスカの元へ向かった。

 

「シンジ君ダメよ!その光りに当たらないで!」

 

「そんな!むちゃくちゃだ!」

 

僕は迷うことなくアスカに被さって光りをさえぎった。

 

「ううぅぅぅあぁぁぁ入ってくるなぁぁぁぁぁぁ」

 

「シンジ!あんたなんて…・」

 

「アスカ!早く槍を投げなさい!」

 

「イヤよ!もうみんな知らない!」

 

「零号機発進!」

 

「ハイ!」

 

「範囲に入ったらすぐね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

中で記憶を探られている…楽しかったはずの記憶が……逆に変わっていく…

アスカもこんな事されていたんだ…

 

あぁぁぁ

 

「シンジ!あんたなんて嫌いよ!」

 

「クスクスクス…こんな生活壊しちゃえ!」

 

「シンちゃんなんてただのお子様でしょ」

 

「お前の性格がババ色や!」

 

 

「やめてくれぇぇぇぇぇぇぇ」

僕はこれが本当ではなのがわかる…

逃げちゃダメなんだ…

 

「逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ、逃げちゃダ

メだ」

 

僕は、起きあがり使徒に槍を投げつけた。

同じにレイも投げる。

 

日本とも使徒のATFを侵食しながら刺さっていく。

 

「使徒完全に沈黙しました」

 

「アスカ!アスカ!だいじょうぶ?」

 

「いやあぁぁぁ私に近寄らないでぇぇぇ」

 

「アスカ?」

 

「シンちゃん!アスカを回収して」

 

 

「ミサトさん…アスカはどうなのでしょう?」

 

「……汚染されてた時間が結構長かったから…シンちゃん。アスカのところに行って

来て」

 

「ハイ」

 

「私はどうすれば…」

 

「レイちゃんは待っていて、シンジ君しか治せないわ」

 

 

アスカがやられたことはわかっている…今のアスカにとってどんなにかわいそうな事

かも…

 

 

「アスカ…大丈夫?」

 

「来ないで!」

 

「アスカ…アスカのみたことは全部嘘だよ。僕を信じて!」

 

「やめて!近よらないで!」

 

「アスカ…」

 

それからアスカは廃人のようになってしまった。

司令に頼んでアスカの病室に住まわせてもらうことになった。

 

「レイ、しばらくの間一人で頑張ってくれる?」

 

「……うん…………でも悲しい…」

 

「ごめんね、帰ったらちゃんと埋め合わせするから…レイの好きな物作ってあげる

よ」

 

「……早くかえってきてね…」

 

レイにはかわいそうだと思う。

この5ヶ月ぞっと一緒に住んでいたのだから。

 

 

 

「アスカ…起きないの?」

 

「……………」

 

僕がいつもアスカを起すときみたいにアスカに抱き着いてみた

 

「あすか…おきてよ…」

 

「…………」

 

「なんでなにもはんのうしてくれないんだよ…」

 

「なんで?こうすればあすかはおきてくれたじゃないか」

 

僕は泣きながら問いかけたので…舌が回らなくて何て行っているのか自分でわからな

かった。

 

「ミサトさん。監視カメラははずさせてもらいますから」

 

「……やっぱり見つかっちゃった?」

 

「当然です」

 

「わかったわ……」

 

 

 

 

 

あれから、三週間たった。

見舞いも結構来ていたが、最近は洞木さんとトウジとケンスケだけだ。

少しずつ反応するようになっていったけど…やっぱりまだダメみたい…

 

「アスカ…僕もあの時汚染を受けていたんだ…だからどんな事を誰に言われたか大体

わかる…

そんな事こっちの世界では誰も言わないから安心して戻っておいでよ…」

 

 

アスカの着替えは、ミサトさんと司令の命令で僕がやっている。

洞木さんが聞いたらどうせいつもの様に言うだろう。

 

「アスカ、着替えるよ…」

 

「…………………………」

 

「…返事してよ……」

 

アスカを脱がしていく。

変な気は起きることが無く自分でも安心している。

もしここでアスカを襲ったら、僕は自殺するかもしれない。

 

「アスカ…」

 

着替えさせた後、袋にいれて、屋上へ行く。

屋上には洗濯機があるので洗濯には困らない。

 

しかし、女物のパジャマを干している僕の事を回りが見ると変態と思われるかもしれ

ない。

でもいいんだ。

 

部屋に帰ると、アスカは壁を向いて座っていた。

 

アスカが自分で動くなんてあまり無かったから嬉しかった。

 

「アスカ、起きたんだね?」

 

「……………………」

 

「ははは、さあ悩みでもある?」

 

「………………」

 

「…ふぅ」

 

「……」

 

「ねえ、今まで僕はアスカを襲おうとしたことは無かった。

でもね、僕がこう言う風にアスカに話しかけたり洗濯したり着替えさせたり…

レイともやっていないから…」

 

「…………」

 

「もし襲っちゃったら自殺するかもしれない…」

 

「………………ぃぃ」

 

「え?なんか言った?」

 

「………………」

 

「空耳だよね…」

 

「…………いいのに…」

 

「アスカ?」

 

「私を襲ってもよかったのに…」

 

「アスカ!わかるんだね!?」

 

「シンジ…しんじぃ」

 

「アスカ!」

 

「ヒック…もう私にいらないとか死んじゃえって言わないよね?」

 

「僕はそんなひどいこと言わないよ。周りにいるみんなもそんな事言わないよ」

 

「しんじぃ私を襲ったことある?」

 

「無いよ、あったらここに僕はいないよ。アスカの前から消えないって約束したから

ね」

 

「ねえ、襲うんじゃなくて私の意思では?」

 

「え?」

 

「ねえ、やっていいのよ…」

 

 

僕は最低だ…レイと顔を会わせられないかも…

つまりアスカと…

アスカは喜んでくれた。

レイに知れたら僕は殺されるかもしれない…

それでいいのかな?

死ぬとしたらアスカも一緒かな?

なに怖いこと考えているんだろう?

 

「さあ、アスカ起きて」

 

僕は抱きつきながらアスカを起した。

 

「いつものシンジだ…嬉しい…」

 

「じゃあ着替えて」

 

「いつも着替えさせてくれた気がする…」

 

「もしかして…わかってたの?」

 

「……わからない…もしそうなら着替えさせて…」

 

「ん〜しょうがないか…」

 

「シンジに着替えさせてもらってる…」

 

「なんで、1日に二回着替えさせなきゃいけないんだ?」

 

「ありがとう…」

 

「先生を呼んでくるからさっきのことは内緒だよ。レイにもね」

 

妙にしおらしいアスカを着替えさせて、先生を呼びにいく。

 

「えっと…408の惣流の病室の者ですが…」

 

「なにか?」

 

「えっと、気がつきましたので先生をお願いします」

 

「あ!そうですか!よかったですね。先生を呼んできますから先に帰っていてくださ

い」

 

僕はアスカの病室に戻った。甘い香りが漂っている…

 

「アスカ、窓あけて換気しよう。」

 

「うん…」

 

「先生が来るからね」

 

コツコツ

 

「ハイ」

 

「よかったですね、気がついて。」

 

「ハイ」

 

「じゃあ明日から検査しましょう。退院は3日後です」

 

「わかりました」

 

「じゃあもうあなたは家に帰っていいですよ」

 

「いや…しんじぃここにいてぇ」

 

「…僕はアスカが退院するまでいます」

 

「そうですか…わかりました。」

 

「あ、ミサトさんたちにはまだ連絡しないで下さい」

 

「わかりました…明日連絡します」

 

「ありがとうございます」

 

「それと、行為はほどほどに…」

 

「はははは、すみません(苦笑)」

 

アスカはまっかっかになっていた。

今日1日はアスカと一緒にいてあげるんだ。

邪魔者も呼ばないで…

 

「ありがとうね…シンジ」

 

「いつものアスカらしくないよ」

 

「しょうがないじゃないの…あれから三週間もたっているんだから…筋肉が退化して

いてダメなの」

 

「それであんなに激しく?」

 

「もう!」

 

「それが、アスカだよ」

 

「ふふふふ」

 

次ぎの日、アスカの見舞いの人が沢山来てアスカは対処に困っていた。

しょうがないので僕が適当にあしらって帰ってもらうとアスカはほっとした顔でこち

らを見る。

 

「アスカ!」

 

「ヒカリィ久しぶりィ」

 

「一昨日も来たのに!」

 

「私はわからないわよ」

 

「ふふふ、よかったわね、碇君と一緒にいられて。」

 

「もう!いいじゃない…」

 

「アスカの夢だったものね、ずっと碇君を一人締めするって」

 

そうだったんだ…しらなかった…

 

「だったらアスカ!三週間でも一人締めで来たんだよ」

 

「そのうち意識があったのは少しだけどね」

 

「明日までは一人締めできるよ」

 

「そうね」

 

洞木さんがきて、アスカも嬉しかったようだ。

次ぎは帰ったらレイだ…なんで僕はこんなに大変なんだ?

みんなは羨ましがるだろうな。

実際僕は…

 

「シンジィ今日もぉ」

 

アスカはチルドレンと言う事で個室でしかも完全防音なのだ。

 

「わかったよ、家では出来ないからね。少なくても三週間は」

 

「レイったら怒るだろうなぁ」

 

「レイには黙っていてね、僕が殺されちゃうよ」

 

「どうしようかなぁシンジが死んだら私も死んで…」

 

「そう言う事言うなよ!それにもしそうなったらレイも追いかけるよ」

 

「そうね、じゃあシンジ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おはようアスカ。」

 

「おはようシンジ。」

 

「荷物まとめて、午前中には出るから」

 

「そう言えば昨日レイ来なかったわね」

 

「……気を効かせてくれたんだと思う…」

 

「じゃあ早く帰ってレイに優しくしてあげなさいよ」

 

「そうだね」

 

 

 

 

 

「じゃあ先生、ありがとうございました。」

 

「お大事に」

 

「アスカちゃん。これからも仲良くね」

 

 

 

 

 

 

 

 

「ただいまぁ」

 

「碇君!お帰り!」

 

「レイ!私には?」

 

「…お帰りアスカ!昨日は楽しかった?」

 

全てお見通しなのである。

 

「レイ…ごめん」

 

「いいのよ碇君」

 

「今日は久しぶりに、ね!」

 

「うん。」

 

「じゃあ2人の好物を作ろう」

 

僕は、レイには野菜ばかりの物、アスカには肉料理を作ることにした。

買い物だけで三時間かかった。

 

 

 

 

 

「いただきま〜す」

 

「病院のご飯は美味しくなかったからね」

 

「うん、二回しか食べなかったけどね」

 

「それまでアスカは栄養注射だったからね」

 

「そういえば…痩せたわね、アスカ」

 

「少し太らないと…」

 

「食べ過ぎはダメだよ」

 

アスカとレイはすごいスピードで食べ出した。

まったく…本当に太っちゃうよ!

 

朝 

久しぶりに家で朝を迎える

いい気分だ…

 

「さあ、レイ起きて。早く流してこないと」

 

「ふふふ、イヤよ」

 

チュッ

 

「あぁぁぁぁ」

 

レイはキスの余韻に浸っている

 

「さあ、いってらっしゃい」

 

「わかったわよぉ」

 

 

 

「アスカ!」

 

「いつものは?」

 

まったく…

 

「これでいいの?」

 

「うん、じゃあ起きる」

 

「今日はどうする?学校へいく?」

 

「…シンジが行くなら私もいく…」

 

「じゃあいこう」

 

「うん!」

 

「でたよぉ!」

 

「じゃあ行っておいで」

 

 

じゅぅぅぅぅぅぅぅぅ

ザッザッ

 

「シンジィごはんわぁ?」

 

「朝から好物の肉だよ」

 

「やったぁ」

 

「早く出ておいで」

 

「はぁい」

 

元の生活に戻った、しかし、アスカはまたEVAに乗るのだろうか?

のし乗らなかったら僕がアスカの分まで頑張るんだ。

 

 

 

続く

 

 


(update 2000/10/22)