エヴァ

■If...■

第3話

作・専務さま


 

「早くご飯食べて!」

 

いつのまにかこんな時間になっていた。

8:10分

急がないと遅刻する時間だ。

 

「走らないと…」

 

「別に遅刻ぐらいいいじゃないよぉ」

 

「僕もアスカも三週間学校に行っていないんだよ」

 

「シンジもそうだっけ?」

 

「看病してあげたの覚えていないなんて言わせないよ(ニヤリ)」

 

「わかってるわよぉ」

 

僕は久しぶりに学校へ行けるから嬉しいんだ。

 

 

「ちょっとぉ2人とも早いわよ!」

 

「筋肉が衰えてるし、体力も落ちているね。トレーニングしようね」

 

「……わかったわよ」

 

 

 

「久しぶり!」

 

「センセやないか!明日ぐらいまで来ないとおもっていたがなぁ」

 

「ははは、三週間も学校に行っていないんだ。早く行きたいよ」

 

「そうやなぁ」

 

「シンちゃん!」

 

「ミサトさん、あまり見舞いに来ませんでしたね」

 

「だって、2人に悪いわよぉ」

 

「おのれと言う奴は…まさか、綾波と惣流を…」

 

「あ〜!あ〜!それ以上言わないで」

 

「センセ…見そこなったワイ…」

 

「ははははは(苦笑)」

 

「でもなぁ、3日くらい前に国会で一夫多妻せいが認められたんや」

 

「うそ!」

 

「ほんとうや!タダし、2人までな」

 

「(これは…僕にとっても2人にとってもいいんじゃないか?)」

 

「センセ…へんなことかんがえるなよ?」 

 

「ははは……」

 

 

 

同やら二人を幸せにする方法が出来たらしい。

18になったら、二人に聞いて見ようか?

でも怒るかも…

でも僕にはどちらを選べと言われたって…ムリだ。

 

「私達はそれでもいいわよぉ、ね!レイ」

 

「ええ…一人締め出来ないけどそれならいいわ…」

 

「ははは…(ごめん2人とも)」

 

「さぁ出席をとるわよぉ」

 

「で、ミサトさん。あの間の僕の出席日数って…」

 

「安心しなさい。ちゃんと申請しておいたから休みにはなっていないわよ」

 

「よかった…」

 

何て事があって1週間

 

今日、町に非難命令が出された。

 

僕はトウジ達に「また今度!」

と言って別れたが…

短くて三ヶ月は会えないのだ。

 

そして僕等はずっと訓練に明け暮れていた。

アスカの体力の衰えが激しかったので、ランニングを重点的にやらされた。

 

アスカは、EVAに乗ってくれた。

まだ恐怖感があるが、シンクロ率は80後半である。

僕は自由に変えられるので、シンクロテストは省かれてその分実戦的なトレーニング

をやらされた。

 

 

 

1ヶ月後

 

使徒が来ることなく、トレーニングは続けられた。

毎日のトレーニングで疲れが出てきたのかアスカとレイはばてていた。

こんなときに来られるとまずいのでその日は休息。

 

最近MAGIの中身を僕のと取り替えた。

それはMAGI2として稼動している。

それによる結果で、量産型はあと、45日で来ると言う結果が出た。

 

それまではのびのびと休憩して、せっせとトレーニングに励んだ。

 

39日後

 

「量産型EVAが各国上空に現れました」

 

「計算によると、ネルフ上空に来るのは6日後です」

 

 

二日前まではトレーニングで、次ぎの日は三人でデートした。

そして前日。

軽いウオームアップをしてからEVA内で待機する

 

「碇君…」

 

「何?レイ」

 

「……死なないでね」

 

「死なないよ。二人を置いていけるわけ無いじゃないか」

 

「ありがとうねシンジ」

 

「アスカ…」

 

「ちょっと三人とも!良い雰囲気なのはわかるけど全部記録されているんですからね

!」

 

「え!やだ聞いていたのミサト!」

 

「うそ…はずかしい…」

 

「大丈夫ですよ、これぐらいの会話なら消しても別に問題無いでしょう?」

 

「まったく…証拠隠滅したらダメよぉシンちゃん!」

 

「ははは、ミサトさんらしい解答だ」

 

「さあ、敵さんがこっちに向かって飛んできた。」

 

「相手はS2機関がついているからあなた達の方が不利なのよ」

 

「前回もそうだったじゃないですか…」

 

「でも今回はコンピューターじゃなくてちゃんとしているから強いわよ」

 

「わかりました」

 

「三機とも秒読み開始」

 

「あと40秒」

 

 

 

 

「5,4,3,2,1、」

 

「では行ってきます指令」

 

「ゲンドウによろしくと伝えておいてくれ」

 

「わかりました」

 

「じゃあシンジ行くわよ!」

 

「ああ」

 

 

 

 

前回はばらばらに来たけど今回はまとまってきた。

その数20体。

さすがに数が多過ぎるけど、始めの方は学習機能が未発達だからそれほど強く感じな

い。

 

僕等の装備はほぼ完璧に本物に近くなったグングニルのヤリと、小型化されてしかも

電力ではなく

S2機関搭載のポジトロンライフル。

あとはプログレッシブナイフだ。

 

相手は…武器は変わっていなかったけど、前より少し強い。

ただし、他に問題があった。

見た事のある光を放つのである。

 

アスカはそれを見た瞬間悪夢を思い出したかのように暴れ狂った。

精神汚染をきたす光り…

 

とにかく僕はがむしゃらに戦った。

汚染されたらもう戦えなくなってしまう。

 

しかし、合計17体倒した後に悲劇が待ちうけていた。

残り三体同時にレイに向かって精神汚染を開始したのである。

 

 

「レイ!しっかりしろ!」

 

「い・・か・り……・く・・ん」

 

「れい?」 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「入ってこないで…」

 

「……………………」

「リリン、君は僕と同じだよ」

 

「私はリリンじゃない…」

 

「いいや、君はリリンの分身さ」

 

「やめて…」

 

「君がいると使徒が寄ってくる」

 

「いや…」

 

「シンジ君だって困っているじゃないか」

 

「いや!」

 

「どうしてだい?君は新しい命を生む存在」

 

「そう、私はもう人間だから…」

 

「そう言う意味じゃない…新しい人類、使徒を産む存在」

 

「いや!違うわ!やめてぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」

 

 

「ははははは、レイ!お前なんて要らないね!アスカが居てくれれば僕は何もいらな

いのさ」

 

「碇君?」

 

「きゃははは死んじゃえば?あんたなんて所詮作り物なのよ!」

 

「近づくな!ケダモノ!お前なんて人間じゃない!」

 

「碇君…アスカ…やめて…」

 

「イヤだね!」

 

「イカリクゥン…おねがい…嘘だと言って…」

 

「知らないね」

 

「私を捨てないで…いや…すてないでぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」

 

 

 

 

 

 

 

「レイ!」

 

「接続切って!」

 

「制御不能です」

 

「畜生!」

 

それから僕はあまり覚えていない…

残りの使徒に対して、槍を投げた後にポジトロンライフルを乱射したぐらいか…

気がついたら零号機…レイを抱えていた。

 

 

 

「やあシンジ君!」

 

「カヲル君?」

 

カヲル君が空を飛んでいる…

 

「諜報部の情報だと渚カオルは消息不明になったそうです」

 

「パターン青」

 

「使徒としてきたわね…」

 

「そうね…」

 

 

「やあシンジ君。2ヶ月半ぶりだね」

 

「なんでここに居るの?」

 

「なんでって?」

 

「どうしてここに居るの?」

 

「それはね、No1からの命令だよ」

 

「仲間じゃなかったの?」

 

「そう、仲間だよ。リリンのね」

 

「やめてよ…カヲル君を…」

 

「さあシンジ君約束だよ、僕を殺してくれ」

 

「どうして!」

 

「量産型にいた以外にはもう僕しかいない」

 

「のこりの一匹ってこと?」

 

「…そうだよ…僕がいるとまた作られちゃうからね」

 

「そんな…友達を殺すことなんて出来ないよ…」

 

「約束だよ」

 

「そんな…あのときはレイを守るつもりでそんな約束したけど…」

 

「さあ」

 

「僕は友達を殺すことなんて出来ないよ…」

 

「やってくれ」

 

「イヤだ!」

 

「ダメだよ…」

 

「いやなんだ!」

 

「じゃあこれでどう?」

 

カヲル君は、僕が抱えている零号機を…壊し始めた…いや違う、ATFで潰している

感じだ。

 

「やめてよカヲル君!」

 

「さあ、僕を殺さないと綾波君を死なせてしまうよ」

 

「どうしてこんな事をするの?」

 

「ふふふふ、僕が死なないとシンジ君が苦しんでしまうからね」

 

「そんな…」

 

「始めに僕は、No1からシンジ君を学校内で殺せと命令があったけど、シンジ君が気

にいたから殺さないでおいたんだ。

そのままでいたら、殺すどころか守りたくなってきた。」

 

「じゃあ死なないでよ…」

 

「僕が生きていると君を殺さなきゃいけなくなるからね」

 

「…」

 

「惣流君をも悲しめて良いのかい?」

 

「カヲル君…ごめん…僕は…最低だ…せっかく好きだっていってくれた君を…ころし

てしまうなんて…」

 

「決心したかい?」

 

「……ごめんカヲル君…」

 

それから僕の意識は飛んでしまった。

ただ感触が残っている。

右手に、カヲル君をつかんで…握りつぶしたこと…

次ぎの瞬間気づいたらカヲル君の頭が…胴体を離れて…落ちていったこと…

僕は最低だ。

好きだと言ってくれた友達をこの手で殺めてしまった…

いくら二人を守るためだとしても…殺す以外に解決法があったはずだ…なのに…

 

 

 

「シンジ君!レイを連れて戻ってきて!」

 

「ああぁぁぁ……ぼくはぁぁぁぁ……」

 

「……アスカ!2人を持ってきて!」

 

「ハイ!」

 

気づいたらネルフ付属の病院にいた…見なれない天上…僕は寝ながら泣いていた。

まだ感触が残っている…

素手でトマトを握りつぶすかのように…

 

アスカが来た…レイが、汚染されていて前のアスカよりもひどい状態らしい。

 

「でも僕は…」

 

その日は何もしてあげれなかった。

 

久しぶりに夢を見た。

 

「やあ、シンジ君。ダメじゃないか、君を助けるために僕が死んだのに…」

 

「……………」

 

「綾波君を看病してあげなくちゃ僕が死んだ意味が無いじゃないか」

 

「……なんで死んだの?」

 

「あの時言ったじゃないか…」

 

「なんで逝っちゃたの?」

 

「…処置なしだね…シンジ君!君がしっかりしなくちゃみんなが悲しむんだからちゃ

んとしろ!」

 

「……僕はどうすれば…」

 

「看病してあげれば良いんだよ…」

 

「わかったよ……」

 

「僕はこれからも君の夢に出るけど…ごめんね、

君を苦しめるためじゃないよ。君に正しい選択をさせるためだからね。」

 

「……わかったよ…」

 

気がついた、みんなに許可を取ってからレイの部屋に行く。

カメラもマイクも取って、僕がまた住み込む。

 

「シンジ、私のときみたいに看病してあげてね…」

 

 

 

 

あれから2ヶ月ほどたった…

その晩、僕はついに…襲ってしまった…

何も反応しないレイに対して…

 

「は〜は〜は〜……何で反応しないんだ!なんで怒らないんだ!」

 

僕はただ泣いていた…

面会拒絶にして、目覚めてから寝るまで犯し続けた…

そして寝る前に普通じゃ考えられ無いほど泣いて…

 

「……………」

 

「起きろ!」

 

「……………」

 

「起きてくれよ!」

 

「…………」

 

「お願いだ・…」

 

「……いか…………・り…………く・・ん」

 

「?」

 

「……」

 

「レイ?」

 

 

「・・碇君……・・もう泣かないで……」

 

「レイ!」

 

「……もう…・やめて……」

 

「レイ!気がついたんだね!」

 

「……いたい……下半身の感覚が無い……」

 

「!!!!」

 

「これは……」

 

レイが僕を睨んだ……自分の格好と、今どう言うことになっているのか気づいたみた

いだ。

 

「ああ、あぁ…ごめ…んごめんレイ……」

 

「いいのよ…」

 

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

 

僕はただ、病室の窓から飛び降りようとすることしか出来なかった。

でも、レイが張れなくなったはずなのにこの部屋をATFで包んでいるのか、出られ

ない……

 

「いかりくん…いいのよ…いいの…これから意識のあるうちにしてくれれば…」

 

「あぁぁぁ…ぅぅぅぅぅぇぁぁぁぁぁぁっぁぁぁぁぁぁぁ」

 

「碇君……私は大丈夫だから…安心して…私は壊れていないから……」

 

「レイ・……レイ!レイ!レイ!」

 

「碇君!碇君!碇君!碇君!」

 

それから、また意識が飛んでしまった。

次ぎの日、レイを着替えさせて、窓をあけて、換気扇を回して、

1時間ほど経った後に先生を呼びにいった。

 

「じゃあ、検査しますので3、4日で退院ですよ。」

 

「ありがとうございました」

 

「……行為はつつしんで……」

 

「……」

 

 

 

 

 

 

レイが退院するまで僕はレイに謝ってばっかりだった。

レイは「大丈夫…大丈夫だから、私は壊れていないから……碇君がいたから私がここ

にいる」

って言ってくれている。

おかげで僕は正気に戻れた。

カヲル君も手伝ってくれた。

 

それでもまだ…罪悪感のせいで…

 

「碇君、いいのよ、私を正気にさせてくれたのが碇君…

再会したあの日…碇君がこっちに来た日…

あの時私が碇君に会っていなかったら私は感情をからだの奥底に隠して私が壊れてい

た。

でも碇君がいたから、私は正気に戻れた…」

 

「ありがとう…」

 

「私は…多分妊娠しちゃうけど…」

 

「いいよ、好きにして…」

 

「じゃあ産む…」

 

「いいよ…」

 

「父親になってね」

 

「うん…」

 

「お願いね」

 

「……わかったよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

レイは退院した。

僕等は、もう春休みに入るからと言う事で、3週間ばかり学校を休んだ。

レイのおかげで前の僕に戻れた。

レイにも普通に接することが出来るようになった。

 

アスカに病院であったことをいったら、「私ももっと長かったらそうなっていたかも

ね…

レイだったから我慢できなかったんじゃないかな?」だって…

そのとうりだ…

 

 

入院している間に、新生ゼーレは今度こそ全員逮捕されて、研究機関とかもすべて潰

されたらしい。アダムも見つかった。

これからはEVAに乗らなくて良いのだ…いいや、僕等は戦うためじゃなく、救助活

動にEVAを使うことになった。

 

これでよかったのか?ミサトさん達は、カヲル君は使徒だったから気にしなくていい

と言うが…ムリだ。

春休み中に、僕等はいろいろな所に気分転換しに行った。

 

そして、短い春休みが終わり新学期が始まる。

 

いつものようにあわただしい日常。

「二人とも早くご飯食べて!」

 

変わらない…いいことだ。

 

「センセ!久しぶりやなぁ」

 

「前も聞いた気がするよ」

 

「そうだったかな?」

 

「もうすべて終わったんだ…平和になったんだ…」

 

「そうかい、じゃあ早く学校へ行くぞ」

 

僕はこの1年で性格が弱くなってしまった。

レイも、前の事があったから明るいが五月蝿いのではなく、おしとやかさに磨がか

かった。

アスカは人を思いやることが出来るようになった。

 

 

 

<始業式を始めます、講堂に集まってください>

 

 

前のように前時代的に紙に印刷したものを配られて、新しいクラスと担任を確認す

る。

いつものメンバーだ…担任もミサトさん…気を効かせてくれた様だ。

 

クラスに行くと、見たことの無い人達が沢山いた。

完全な安全宣言が出されて、みんな第三新東京市に集まってきたらしい。

おかげで7クラスになってしまった。

 

僕のクラスは3−A

 

 

「おい、かわいいのが2人いるぞ」

 

「ああ、あれは髪を染めているのか?青いよ」

 

「もう一人は…ハーフか、名前が長い…」

 

「いいな…あいつ。かわいい子2人に囲まれていて…」

 

「碇シンジだぁ聞いた事ある名前だな…」

 

「ああ、なんで聞いたことがあるんだ?」

 

「さあ…忘れた」

 

実は、名前は知れ渡っているのだが何をして有名なのか知られていない…

それはそれでいいのだとシンジは考えている。

 

自己紹介も、ネルフのことは言いたくなかったので言わなかった。

レイもアスカも言わなかった。

ミサトさんも・・

 

三人+2バカとヒカリ。

話しているが、もう一人見たことの無い可愛いのがシンジ達のところにきた。

 

「君が碇君?」

 

「え?」

 

「碇君?」

 

「そうだけど…何か?」

 

「私、霧島マナ。よろしくね」

 

「え、あ、ああ…よろしく…」

 

「……なんのよう?」

 

「レイ…怖いよ…」

 

「あ、ああ、私疎開していたから友達いないの。だから仲良くしてね」

 

「いいわよ」

とアスカ。

 

「……よろしく」

誰かはわかるだろう

 

「えっと…トウジにケンスケ…洞木さん…レイとアスカ…」

 

「よろしく」

 

 

「なんかもう一人増えたぞ」

 

「いいなぁ碇…」

 

「あいつって、綾波と惣流二股かけているんだって」

 

「う、羨ましい奴…」

 

「学校公認らしい…」

 

「太刀打ちできん…」

 

 

昼休み

 

霧島さんの自己紹介が始まった。

 

「私の親は、もと戦略自衛隊の上の方の人なの。

格闘技を得意としていたは…

でもネルフに吸収されて、今は格闘技のインストラクターをやっているわ。」

 

「戦自だって!いいなぁそういうの」

 

「ケンスケはマニアだからね」

 

(ふふふふ、碇君って可愛いわね。私狙っちゃおうかしら?ってもう狙っているわ

ね)

 

「それでね、家ではネルフの悪口ばかり言っているは、

とくにあの、ロボットのことを。

紫色のは戦い方が上手くて、無駄が無いけどまだまだだって。

赤いのは全然ダメで処置無し。

白いのは、まあ普通じゃないかだって」

 

「は!いい加減にしなさいよ!」

 

「僕がまだまだだって!」

 

「……普通って…何を基準としていっているの?」

 

「え?なんで…3人が怒るの?」

 

「……センセも隠すのが下手やなぁ」

 

「そうだね…こういう場面は写真に収めておかないと…」

 

「……僕等がEVAのパイロットなんだ…未熟でごめん」

 

「は!え?うそ!?何言ってんの?」

 

「嘘は言っていないわな」

 

「そうね、アスカ達の言ったことに嘘はないわね」

 

「うそ……まさか私と同い年の人が…」

 

「それで、シンジはあなたのお父さんの上司に当たるわよ」

 

「え!本当に?」

 

「あ〜あ、ネルフの機密情報は学校で流す以外にはしたらいけないのに…

これは減棒だね」

 

「そうね、シンジ」

 

「うそ!ちょっと今私のいったことは全部嘘!」

 

「安心してよ、僕等はそんな事しないし言わないから。

あそこにある監視カメラの映像と音声は後で僕が消しとくよ」

 

「え!監視カメラ?」

 

「あなた知らないの?この学校はシンジと、司令に操られているようなものなのよ」

 

「人聞きが悪いなぁ」

 

「あら?本当よ」

 

「ははは、僕は別に監視するためにつけたんじゃないよ。」

 

「じゃあなんのためにつけたの?」

 

「防犯用だよ」

 

(碇君て…物凄い人?)

 

「なんせ私達の上司でもあるからねぇ」

 

「そんなつもり無いよ…」

 

「碇君…」

 

「あの…それで…あなた達って…」

 

「だから、EVAのパイロット。私とシンジは大学を出ていて、シンジは博士号と、

大体の格闘技が出来る。」

 

「……私達も碇君に教わって少しできるようになった…」

 

(すごい…碇君って…可愛い顔して、強くて…ほれちゃった)

 

「霧島さん。碇君なら狙わない方がいいわよ。アスカとレイがとっちゃってるから」

 

(え!2人で?……戦って勝ち残ったものだけが手に入れる…父さんの言葉…)

 

「ねえ、2人とも格闘技少しできるんでしょう?」

 

「ええ、出来るわよ」

 

「じゃあ私と手合わせしない?」

 

「え?」

 

「レイ、戦ってみな」

 

「……碇君が言うなら…」

 

「じゃあいいわね」

 

「レイ、始めにあれ張って、当たらないようにしな」

 

「?なんの事?」

 

「さあ?」

 

かくして、レイ対マナの戦いが始まった。

 

「いくわよ、綾波さん」

 

「…どうぞ…」

 

「でいや!」

 

キン!

 

「え〜!」

 

「どうなっているの?」

 

「レイ!あんたそれって…」

 

「そうだよ、レイも張れるんだ」

 

「でもそれじゃあ霧島さんかわいそうじゃないの?レイ」

 

「そうかしら?」

 

「そうだったかもなぁATFは」

 

「は!へ?」

 

「霧島さんは今日驚いてばっかりだね」

 

「そうみたいね…私つかれちゃった。碇君を奪うなんてムリよね」

 

「でも、友達なら…」

 

「いいの?」

 

「いいよ、霧島さんなら歓迎だよ」

 

「じゃあ友達から…」

 

「あんた…友達からどうするって?」

 

「いや、奪えないかなって…」

 

「…あなた…」

 

「嘘よ!綾波さん怒らないで」

 

「あんたねぇレイを怒らせたらいまやシンジでさえ殺されかねないからね」

 

(わたし…上手く行くかしら?この人たちと…)

 

「平気だよ、霧島さん」

 

「だったら、マナって呼んでシンジ君」

 

「シンジ君ってあんたねェ」

 

「いいよ、マナよろしくね」

 

(いい人…私シンジ君に完璧にほれちゃった)

 

「じゃあ午後の授業が始まるよ」

 

僕は、カヲル君を殺してしまったことを後悔はしているが、カヲル君は「それは忘れ

てくれ」って言うから…

僕は新しい友達が必要なんだ…

 

 

僕は、つい眠くなって5時間目に居眠りをしてしまった…そこでまたカヲル君が…

 

「やあ、シンジ君。新い友達が出来たらしいね、よかった…結果的に僕はシンジ君を

苦しめてしまったから…」

 

「いいんだよ…もうね、」

 

「あ、そうだ、綾波君のお腹の中に二つの新しい命がいるよ」

 

「え!うそ!」

 

「本当さ。僕が綾波君のお腹の中で確認したんだよ。歌を歌ってあげたら喜んでいた

よ」

 

「……ありがとう、」

 

「じゃあまたね」

 

 

僕は泣いていた…カヲル君と話せたから?それとも、子供が出来ているから?多分両

方だろう。

 

「シンちゃん!居眠りしたあげく泣いているなんてなんなの!」

 

「すみませんミサトさん…カをル君が…いろいろ教えてくれる物ですから…」

 

「え!」

 

僕のこの言葉で、4人ビックリして3人不信がった。

 

「どう言う事?シンちゃん」

 

「カヲル君は僕の夢のかなに出てくるんですよ」

 

「シンジ、もう平気よね?あなたは悪くないんだから…」

 

「碇君…」

 

「平気だよレイ。カヲル君は僕が殺したのに許してくれてている。

自分が使徒だったから…だから僕等を守るために死んで…」

 

「シンちゃん。もう死んでいるのよ!だから…」

 

「いいえ、死んではいません。僕の心の中に今も生きているんです。

そして、僕が困ったときに助けてくれるんですよ。

EVAの中に入っていない父さんみたいな存在です」

 

「……碇君…」

 

「渚が居なくなった理由はわかったし碇と綾波がとことん仲がいいのがわかったが

な、おのれら今授業中だちゅうの!」

 

「あ、そうか…ありがとうトウジ…」

 

「ありがとうやないわ!なに自分でEVAのこといってんのや!」

 

「あ!そうか…最近父さんと話してないな…」

 

「なに寝ボケとんのや!」

 

「あ、ああ買い物して帰らないと…もう冷蔵庫空っぽだよ…レイ、今日のご飯なにが

いい?」

 

「おいワレ!オノレお世界から帰ってこんかい!」

 

「……ぁあまだカヲル君をこのてで握りつぶした感覚が…」

 

「おい!センセ!おきろ!」

 

「あ!ああ僕なにやっていたの?」

 

「なにやっていたのじゃないわ!立ちながら寝るな!」

 

「あ・・うん。ごめん…で…なんだったけ?」

 

「シンちゃん!あなた居眠りの罰で、英語ドイツ語フランス語で反省文書きなさい

!」

 

「あ、じゃあ紙ください…今書きますから…」

 

「センセ…今授業中や…秀才なのはわかっているけどな、お前の秘密5分で全部ばれ

ちゃってるんや」

 

「うぇ!あ!うそ!なに考えてるんだろ?」

 

「それはおまえや!」

 

この時間はミサトさんの説教と、僕の自己紹介をやり直しで終った。

 

 

 

 

「ねえ、レイ」

 

「なに?碇君」

 

「カヲル君が言うにはレイの体の中に二つの命があるって」

 

「え?ほんと?」

 

「ああ、カヲル君が言う事なら間違いないよ」

 

「…嬉しい…双子?」

 

「ああ」

 

「いつだろう…」

 

「今度聞いてみるよ…」

 

「シンジ!私にも!」

 

「え!」

 

「私にも宿してぇ」

 

「ちょ、ちょっと…」

 

「ふふふ」

 

「まったく…」

 

「じゃあレイ、これからは私とシンジがね」

 

「え!いや!」

 

「わがままめ!」

 

「や!」

 

 

ぼくは…これからどうなるんだろう。

誰か助けてよ…

 

「なんだいシンジ君。悩み事かい?悩んだら歌を歌いな。歌はいいよぉ」

 

「カヲル君…いつ産まれるの?」

 

「来年の一月一日」

 

「元旦なんだ…」

 

「男の子と女の子だよ」

 

「そうかぁ今のうちに名前決めないとぁ」

 

「そうだね。シンジ君今幸せでしょ」

 

「うん、ただ学校でね…」

 

「幸せは一気に来るものじゃないよ。わかれてくるんだ」

 

「そうだね、じゃあこれから頑張ろう」

 

「そうそう、霧島君は君を狙っているから綾波君が妬いてるよ」

 

「ははは、気をつけるよ」

 

「じゃあね、これからもよろしく…あ、僕の魂は君の子供に半分入るから」

 

「大事にするよ…」

 

 

 

 

 

「さあ、レイ起きて」

 

「いかりくぅん…」

 

「起きて、朝だよ」

 

「ん……ぅん…ふ……ぁ……ぇ…ふ」

 

「起きて」

 

「ん?碇君…」

 

「おきた?」

 

「まだぁ」

 

「これでどう?」

 

だきっ

 

「あ、碇君」

 

「起きたね、カヲル君が言うには来年の元旦に産まれるってさ」

 

「ほんと!」

 

「本当、それでね、カタッポにカヲル君の魂が半分入っているんだって」

 

「そう、じゃあ元気な子ね」

 

「うん、シャワー浴びてきな」

 

「わかったわぁ」

 

「いってらっしゃい」

 

 

 

普通に始まって普通に終る日常が続いた。

日に日にレイのお腹が大きくなってくる。

みんなには、ちょっと太っちゃったっていっているようだ。

 

 

 

9ヶ月半後

 

時間はすぐに走って行っちゃった。

レイは学校を辞めて、入院している。

今日は大晦日。

明日産まれる赤ちゃんを僕は待っている。

先生が言うには、レイの体力じゃ普通は出産なんて出来ないそうだがEVA

に乗るんで鍛えていたので手術なしで頑張ってみるそうだ。

レイには頑張って欲しい。

 

僕は、赤ちゃんを待っているはずだ…もしかしたらカヲル君を待っているのかも…

カヲル君は、名前を自分で決めなかった。

どうなるか知っているくせに。

カヲル君らしいや。

 

女の子はレイナ

男の子は…シンヤ

 

カヲル君はただ、僕の名前に近い物にしてくれと言った。

だから…そうした。

 

 

そして、レイは頑張った。

 

除夜の鐘が鳴り始めるときに産まれた。

あまり間がなく産まれたが、シンヤのほうが先に産まれた。

 

これからさらに楽しみだ。

 

 

 

それからアスカも。

産まれてしまった。

これまた双子。

 

男の子と女の子

アスミとシンゴ

カヲル君は最後まで教えてくれなかった。

アスカの子は3月に産まれた。

物凄いことだ…

さらにもう一つ。

ミサトさんも加持さんの子供を身ごもっていた。

誕生は3月の終り

女の子だった。

名前はミユキ

 

 

 

僕は、卒業をした。

 

僕は、レイとアスカと結婚した。

 

高校に行かないで、育児に専念している。

 

よくミサトさんが来る。夕食目当てで。

 

そして、すくすくと育っていった。

 

 

4年後

 

「パパ〜おしっこぉ」

「シンヤ、廊下でおしっこしないの」

「パパ〜うんこぉ」

 

「アスミ!ちょっとまって!」

「ま〜て〜な〜い〜」

 

「お願いだからまってよ(とほほ)」

 

「ぼくもおしっこぉ」

 

「シンゴ…みんなぼくの敵だぁ」

 

「シンジさん、大変そうねェ」

 

「レイ!たすけてよぉ」

 

「がんばってぇ」

 

「そうよ!シンジ」

 

「アスカまでェ」

 

「シンちゃん、私今度出版社に勤めることになったの」

 

「そうですか」

 

「それでね、シンちゃんに書いてもらいたいのよ。」

 

「は?」

 

「シンちゃんに、産まれてからの半生を書いてもらいたいのよ」

 

「え?」

 

「だから」

 

「あの…育児が……」

 

「うるさい、上司の言う事が聞けないの?」

 

ミサトさんはいまだに上司だ。

ネルフと出版社を掛け持ちでやっている。

給料が安すぎてやってられないらしい。

 

しょうがないから引き受けた。

 

「わかりましたよ!」

 

「それでよろしい!」

 

「「「「しょれでよろしぃ」」」」

 

「みんなそろって…」

 

それからぼくは、生まれれからのことを書いた。

 

大学であったこと、日本に帰ってきてからどんなことがあったか。

 

それが出版されたら、ベストセラーになってしまったから大変だ。

ぼくの人生が面白いとの事だ。でも、EVAに乗っている事どか、カヲル君のことは

書きたくなかったけど…

ミサトさんが許してくれなかった。

それからと言うもの、ミサトさんが原稿を取りに月一回襲ってくる。

 

そのたびぼくは、書斎に設けた秘密の出口で逃げる。

 

そんな事があって、また時間が飛ぶ。

 

9年後

 

子供が中学校に上がった。

 

レイとアスカは中学校の教職免許を取得している。

どうも、自分の子供を教えたかったそうだ。

 

ぼくはいまだに書いている。

ミサトさんがそろそろ襲って来る時間だ。

 

今日は子供の授業参観があったはずだ。

それを口実に、置手紙を書いて学校へ向かった。

 

「起立! 礼! お願いします」

 

懐かしい風景だ。

担任はレイ。

隣のクラスはアスカ、

逆隣は加持さん。

 

「今日は授業参観でみんなの保護者が着ていますね。」

 

「レイ!」

 

ぼくは極力小さい声で、レイに言ったけどみんなに聞こえたらしい。

 

「あ、シンジさん」

 

「「パパァ」」

 

このクラスには、レイの子供、レイナとシンヤがいる。

つまり仕組んでいるのである。

 

アスカのクラスには、アスミとシンゴ

 

加持さんのクラスにはミユキ。

 

「ねえ、あの若い人って…小説家の碇シンジじゃない?」

 

「そう言えば、このクラスの担任の名前って、碇レイよねぇ」

 

「隣は、碇・アスカ・ラングレー…」

 

「とにかく、大先生がいるって事は…」

 

「サインね!」

 

「あの…碇先生ですよね?サインお願いをお願いしたいんですけど…」

 

「え!」

 

「あの…」

 

「(やばい…)レイナ!シンヤ!レイまた後で!」

 

「あ、逃げないで下さいよ!」

 

ぼくは隣のクラスに逃げこんだ。

アスカのクラスだ。

アスカは、ぼくが入ってきたのが気づいたようだ。

アスミとシンゴも。

 

そしてここでも、サインをせままれたので加持さんのクラスに逃げこんだ。

 

「ふぅ…」

 

「お、シンジ君久しぶりだね」

 

「加持さん、授業を優先してくださいよ」

 

「いやぁ、君がこれから災難に会うのは見ていられないからね」

 

「え?」

 

「窓の方を見てみな。怖い赤鬼が睨んでいるぞ」

 

「は!」

 

ミサトさんだった。

ここであったが100年目で逃げるにも足がすくんで逃げられなかった。

 

「あらぁシンジ先生!早く原稿を渡してくれないとお父さんに相談しようかしらぁ

!」

 

「み、ミサトさん…あの…まだ書けていないんです…それにミサトさん今日授業参観

だから休んだんじゃないんですか?」

 

「いいえ、家に行ったら置手紙があるから授業参観がてらきたのぉ!」

 

本当に怒っている。レイ、アスカぼくはここで死ぬかもしれない。

 

「シンちゃん!上司の言う事聞きなさい!」

 

「ミサトさん!もう四十路なんだからムリしない方がいいですよ!」

 

「そうよねぇ私はどうせ年よ!レイやアスカみたいに15で産んでいないから!」

 

「う!……あの…とにかく原稿はまだですので…」

 

「ミサト、シンジ君もああ言っているんだし、ここは学校だよ。」

 

「そうね、今日は追いかけないでおいとくわ、その代わりシンちゃんにはサインと握

手をお母様方にしてあげなさい」

 

ううう…結局僕は、

 

筆まめが出来るまでサインを書いて、手が腫れるまで握手をした。

 

キーンコーンカーンコーン

 

「これからも頑張ってくださいね」

 

「え、あ、はい…」

 

「シンジさん!」

 

「あ、レイ、授業は終わったの?」

 

「まったく…シンジさんが来るとこうなるのはわかっていたのに」

 

「ははは、ごめんよ」

 

「シンジ君災難だったねぇ」

 

「加持さん、もっと早く教えてくださいよぉ」

 

「シンジ君が入って来たとたんもう目がそっちに行っていたからね」

 

「ミサトさんはぁ」

 

「シンジ先生!明日までにデータを送信しておいてください」

 

「ははは…ちょっとムリかな?」

 

「シンジさん一枚も書いていないもの」

 

「ちょっとシンちゃん!私が怒られるのよ!」

 

「今はミサトさんが怒ってる…」

 

「うるさい!」

 

「はははは…(苦笑)」

 

「パパがまたミサトおばさんに怒られてる」

 

「お・ば・さ・ん?」

 

「お姉さんです…」

 

「ははははははははは…」

 

僕は…大変だ。

 

 

 

「シンジさん、今日のご飯はなにがいい?」

 

「なんでもいいよ、早く終えないとミサトさんに殺されちゃうよ…」

 

「きゃははははは!パパかわいそ!」

 

「パパ、レイ母さんがなんか怒ってる…」

 

「ヤバイかな?」

 

「アスカママも…」

 

「僕はこの家でいる場所はないのかな?」

 

「パパ、宿題教えて」

 

「なんで僕なの?」

 

「アスカママが博士号を持っているパパに聞いてって」

 

最近の勉強は中学1年でも高校1年のレベルだ。

「僕は今ダメだよ、早く書かないと…」

 

「パパかわいそうだね」

 

「仲間はシンヤとシンゴだけだよ…」

 

「レイナとアスミは?」

 

「母親に似ているね」

 

「「……大体わかった…」」

 

「ありがとう…」

 

                    <家族旅行>

 

 

今日は僕の誕生日。

6月6日だ。

よりにもよって、こんな日にミサトさんが来る。

 

今日は誕生日だから家族そろって日帰りの旅行に行った。

場所は、ほとんど沈んでいる南伊豆の青野だ。

 

ここに新しくネルフの保養施設が出来たので、司令に頼んで貸し切りにしてもらっ

た。

そして、僕の運転で向かう。

アスミとシンヤは山道のクネクネの道で車酔いしてしまった。

そのせいで休憩しながら行ったので4時間かかってしまった。

 

「レイ母さんは車酔いしないの?」

 

「ミサトさんにならされたの」

 

「パパも?」

 

「そうだよ。」

 

そして、青野についた。

ここはもともと山だったらしいにだが、セカンドインパクトで水面が上昇して海に

なってしまったのだ。

 

「さあ、着替えておいで」

 

僕もレイもアスカももうすでに着替えていた。

 

シンヤとシンゴには小さいときから格闘技を教えていたからスポーツ万能だ。

アスミとレイナは、勉強と格闘技を両方教えていたので成績優秀だ。

でも、シンヤとシンゴは僕のが遺伝したのか何も教えないで成績は良い。

 

パーフェクトな家族なのである。(何自慢しているんだか…)

 

アスカとレイナは母親に似て可愛い。

シンヤとシンゴは細いが力はある。

 

こんかいはシュノーケリング(素潜り)でも教えようかと考えている。

 

保養施設は、優しそうな管理人がいて露天風呂とプールが備え付けてあり、

どちらも50uほどの広さがある。

まわりは山に囲まれていて緑豊かだ。

今の時期がちょうどよく、8月にもなれば虻(アブ)が噛み付くのでとても外に出ら

れない。(ハエの親玉みたいな奴)

そして、クラゲが大量発生するので6月がちょうど良いのである。

 

 

海は遠浅で、多少沖に出ても水深10mほどで、素潜りしやすい。

しかも今日は暑いので水温は28℃あるので丁度いい。

 

「軽く泳いでおいで」

 

4人とも4種目泳げて、体力があるので一回に800mは泳げる。

 

「シンヤ!競争しよう!」

 

「シンゴ!いいよ」

 

「レイナ、私達はどうする?」

 

「ん〜一緒に泳ごうか?」

 

「シンヤ達!私達も泳ぐわよ!」

 

 

「ははは、アスミはアスカによく似ているね。」

 

「一つ問題があるの…他の人が見ると、シンヤとシンゴが似すぎて見分けがつかない

の。」

 

「素振りでわかるだろう?」

 

「友達はね、初対面の人は混乱しているわよ!」

 

「…そうね…」

 

「レイナも黒髪のレイだからね。家族そろってよく似ているよ」

 

 

僕は、海へ入った。だって…二人を見ていると下半身が元気になってくるんだ…

 

シュノーケルを5つつもって、つけ方を教える。

 

「いいか、まず口にくわえるところを軽く噛みながらくわえて、メガネの部分は髪の

毛が挟まらないように、

付ける。」

 

「ゴムが強いぃ」

 

「それは自分で調節して」

 

「ほえはら?(それから?)」

 

「喋るときは口から出して良いよ。

筒に水が入ったら、筒の先っぽを水平より下に傾けて息を吐く。

これで水が出るから」

 

「ハイ先生!わかりました」

 

「じゃあ水面を泳いでみよう」

 

すいぃ〜っと50mほど泳いで感想を聞いてみた。

 

「息が楽だね、」

 

「うん、そうだね」

 

「魚がいたぁ」

 

「岩の影にね」

 

「じゃあ潜り方。息を吸いこんで頭を真下に向けて一気に下に泳ぐ。

少しすると、耳が詰まるようになるから、鼻を摘んで鼻にで息をしようとすると、楽

になるから。」

 

「じゃあいくよぉ」

 

みんな結構上手い。教えたことをどんどん覚えるからいいね。

 

「ふぅ〜海はいいね」

 

「え!?」

 

つい、シンヤの言葉に反応してしまった。

カヲル君の口調…まさか…それはないだろうけど、少しずつ似てきた。

 

「カヲル君…」

 

「え?なに?パパ」

 

「なんでもないよ」

 

「じゃあ楽しんでおいで」

 

「うん!」

 

僕も、4人を見ながら軽く潜った。

なかなかいい場所だ。

レイとアスカクリームを塗った後に泳ぎ始めた。

 

2人は僕のそばを泳いでいる。子供達も僕の半径20m以内を泳いでいる

水は透き通っていて、30m先までは見えるだろう。

 

「あまり遠くに行くなよ」

 

「わかってるよパパ」

 

海は入江のようになっていて波は静かだ。

ここなら流される心配は無いだろう。

気が付くと、もう5時半になっていた。

 

「みんなぁもう帰るよぉ」

 

「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」

 

「えぇぇじゃ無い!」

 

「レイ母さん!明日学校あったけ?」

 

「えっと…」

 

レイは、手帳を取り出して予定を確認する。

 

「!明日は創立記念日だから学校は休み!」

 

「やったぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

「……じゃあ今日はここに泊まっていこう。」

 

「しょうがないわね…アスミ!レイナ!お風呂行くわよ」

 

「じゃあ僕等も行こうか」

 

僕は、シンヤとシンゴを連れて露天風呂にい向かった。

ここで僕は大きな間違いに気づいたが、入ってしまったので後の祭。

 

「パパ、何慌ててんの?」

 

「忘れてたんだけど…露天風呂は混浴なんだ…」

 

「え!それはそれは…(久しぶりだ!あいつらの発育状態を見てやる)」

 

「シンゴ…お前もしかして…」

 

「シンヤ、やるか?」

 

「当然!」

 

「……僕がここにいる事を忘れちゃいないよね?」

 

「パパなら見逃してくれるから」

 

「……」

 

「むしろ、一緒に見ようとするんじゃない?」

 

「……実際…見たいかも(自分の子供なんだし…)」

 

「商談成立だねパパ」

 

「……レイ達は用意があるからいつも少し遅いんだ。今のうちに体洗って岩の影に隠

れよ」

 

「ふふふふふふふ…さすがパパ」

 

 

「広いわねぇネルフもこんな予算あったんだ」

 

「…そうね…ここって混浴なのよね」

 

「え!」

 

「でもシンジさんなら大浴場に行ってると思うわ」

 

「そうよねぇシンジに私達の裸を見る勇気なんてあるわけ無いじゃない」

 

「…パパって凄い言われよう…」

 

「レイナ…このことはシンジに内緒ね。知られたら何されるかわかったもんじゃな

い」

 

「(パパ、どういうこと?)」

 

「(前にもそう言うことがあったんだ。それでちょっと怒った振りをしたらね)」

 

「(どうなったの?)」

 

「(お前達が15になったら僕が書いた小説をあげるよ)」

 

「(それって…)」

 

 

「あ〜気持ちいわねぇ」

 

「アスカママおばさんくさい」

 

「なんかいったぁ?」

 

「いいえ」

 

「アスミったらなかなかいい体しているじゃない」

 

「ママ!」

 

「レイナはいいスタイルしているわぁ」

 

「アスカママ!」

 

「…私が碇君に捧げたときと同じくらいの体…」

 

「レイ母さん!」

 

 

「(パパ…本当に…中学生でしちゃったんだよね…)」

 

「(僕は今28でシンヤ達は13、だから15でだよ。あ、あの時まだレイは来てい

なかったから…14かな?)」

 

「(……僕もパパみたいな人生送るのかな?)」

 

「(ムリだよもう。僕がお前達の頃は博士号を持っていたもの)」

 

「(パパって人間じゃないね)」

 

「(なんで?)」

 

「(だって…パパが作ったあの機械って、今でも最高の性能を誇っているじゃん)」

 

「(あ、ネルフで使っているMAGI2ね、)」

 

 

「それでね、シンジってその時可愛い顔してね、私を押し倒したの」

 

「え〜パパがぁ?」

 

「そう…シンジさんは私にも…私がお願いしたらちょっと戸惑っていたけど…」

 

「うそ…私達もそうなるのかな?」

 

「ふふふ、シンジにやってもらったら?」

 

「パパと?」

 

「それとも、シンジに似ているシンヤとシンゴでもいいのよ」

 

「う〜ん…いいかも…」

 

「うん、それでもいいかもね」

 

 

「(パパ…下が元気になってきた…)」

 

「(僕も…パパ、暴走したら止めてね)」

 

「(僕も…子供を襲っちゃうかも…)」

 

 

 

「あ〜あ、シンジったら最近全然だし」

 

「そうね…ここ二年ほどね…」

 

なんでもいいが、13歳の中学一年生にはいけない会話だ。

 

「あのバカシンジが…」

 

 

 

「バカ?僕がバカだって!いい加減にしろアスカ!」

 

「うぇあ!シンジ!そのかっこで立たないで!」

 

「あ、ごめん…バカってなんだ!」

 

「もしかして…私達の会話全部聞いていたの?」

 

「うん、アスカママ」

 

「レイ母さん…」

 

「うそ…シンゴ」

 

「…シンヤも…」

 

「シンジ!あんたいつからそこにいたの!」

 

「えっと…アスカ達が入ってくる5分ほど前」

 

「まったく…今日は2年ぶりに…覚悟しなさいね!」

 

「…私も…シンジさん」

 

「もしかしてそれじゃあ…3○?」

 

「……いや?」

 

「そんな目で見るなよアスカ…」

 

僕は結局、尻にしかれている…」

 

「あの…レイナ…」

 

「シンゴ…兄弟でやるつもり?」

 

「………………」

 

「じゃあ、親は退散するから。後は好きにしてて」

 

僕は…せめてコ○○○ムくらい置いて行けば良かったと…後で思うことになる。

 

夕食後

 

 

「だって…パパぁ…」

 

「シンゴ…」

 

「シンヤったら、まだ生えそろってないのよ」

 

「アスミぃ」

 

「シンゴも」

 

「レイナぁ」

 

「ふふふ、いけない親子ね」

 

「レイ達は教師なんだよ」

 

「だから教えるの」

 

「……」

 

「シンジさん…今夜はよろしく…」

 

「ね、シンジ」

 

「…………」

 

「パパ…弱いよ…」

 

「シンヤとシンゴまでもが尻にひかれているなんて…」

 

「ごめんパパ…やっぱし女の子なんだから乱暴は…」

 

「それにその時すでに握られてたし…(口に)」

 

「やっぱり今日は帰ったほうが良かったかな?」

 

「え?だって、まだBぐらいまでしかしてないわよ」

 

「……(どこが…)」

 

「とにかくレイナ達!ミユキには絶対にこのこと言わないでよ」

 

「吉野にも!」

 

「じゃあ…原田に言わないで」

 

「伊澤君にも」

 

「頼むよ」

 

「ま、いいわ。でも私達最後までいってないしぃ」

 

「お前達、最後まで行ったら勘当するからな」

 

「うそ!パパだってやったんじゃないの?」

 

「兄弟ではなかった」

 

「でもレイとは近いわよねぇ」

 

「アスカ…」

 

「あの・・レイ、ATFを手の先に集めるのはちょっと…」

 

「ごめんレイ…それはやらないで…ダイヤモンドでも切れるんですもの…」

 

「あ、そうだ、僕達も出来るよ」

 

「なんで!」

 

「シンヤとレイナがやり方教えてくれたの」

 

「なんでシンヤとレイナが」

 

「…遺伝ね…」

 

「ちょっと困った…僕より子供達が強くなってる…」

 

「さあ、シンジさん。夜はこれからよ」

 

「子供たち…覗くなよ」

 

「「「「は〜い」」」」

 

僕の家族は…先が思いやられる…

 

 

 

「おはようレイ、アスカ」

 

「あ……ふん……まだ感触があるぅ」

 

「シンゴ!覗くな!」

 

「「うそ!」」

 

「嘘だよ、さすがに子供には見せたくないよね」

 

「当然」

 

「じゃあ、風呂はいろう」

 

 

 

 

 

ざざ〜

ジャブジャブ

 

「朝から風呂って言うのは気持ちいね」

 

「そうね、でも朝早くに風呂って言うのは体に悪くない?」

 

「そうだね」

 

 

 

 

 

 

「帰るぞぉ」

 

「もう一泊!」

 

「学校があるだろう!それに昨日みたいになったら…パパはあったことを書かなきゃ

いけないんだよ」

 

「あのことも書くの?」

 

「こんかいは見逃す」

 

「「「「ありがとパパ!」」」」

 

「まあ、これから山道だから。その余裕は無くなるよ」

 

「お願い…山道は通らないで…」

 

「僕の運転ならまだいいよ。これでミサトさんだったら…」

 

「山道でも60kはだすわね」

 

「怖い…ミユキって良く生きてるね…」

 

「そうだね…」

 

 

 

 

 

僕は、ようやく帰れた。

このことは、書かないで置くけど…

ミサトさんが書けって言うだろうなぁ。

 

これで夏休みになったらもっと大変だよ。

 

 

 

 

僕の家の朝はあわただしい。

僕は、レイとアスカを起すと新聞を読んでいる。

 

ここからが問題だ。

 

アスミは結構目覚めがいいのだが、レイナは低血圧で寝起きはゾンビのようだ。

息子2人は、簡単には起きない。

 

「レイナ!ちゃんと起きなさい!」

 

「ん〜イザワクゥゥゥゥゥゥン」

 

「寝ぼけんな!」

 

「ん〜……伊澤……ぼこっ」

 

「起きた?」

 

「いたいわね…もっと静かに起せない?」

 

「あなたは寝言がうるさい」

 

「うるさいわねぇぇぇぇ」

 

「ネボスケ起すわよ!」

 

「はいよぉ」

 

2人は、隣の部屋に向かう。

 

「いくわよ…」

 

「ええ…」

 

かちゃ…

き〜

ぱたん

 

「ふふふふふふ…」

 

「やるわよ…」

 

2人は、ゆっくりと布団を剥がし、まだ夢を見ている下半身を軽く手で握る。

そして、寝顔を確認するのだ。

 

「ふふふふ…表情が変わっていく…」

 

「もっと強く握る?」

 

「いいわね…」

 

きゅ!

 

「んぁ……」

 

「ふふふふ、おもしろい」

 

「クスクスクスいいわね」

 

「おうぇ!なんだ?」

 

シンヤは、すぐは起きないが起きたらすぐまわりの様子がわかる。

 

「こら!レイナまたやってるよ、放してよ!」

 

「ふふふふふふ、今子のこの様子教えてあげようか」

 

「自分のだからわかるよ!」

 

「じゃあ早く起きなさい」

 

「まったく…これはミユキちゃんにやってもらいたいよ…」

 

 

「ふふふ…まだ起きないの」

 

「じゃあもっと強く」

 

ぎゅうぅぅぅぅ

 

「お、お、お、お、お、お、お、お、お、お、お、」

 

「?」

 

「んあにゃ?う、くぅ……」

 

「おきた?」

 

バタン

スピースピー

 

「むかつくわね…」

 

「毎朝まったく…」

 

「じゃあもっと強くする?」

 

「それじゃあ出ちゃうよ」

 

「じゃあ…口で…」

 

「……いいわね」

 

自主規制  書く勇気がありません。

 

「うを!」

 

「うわ〜」

 

 

 

 

「まったく…パパ!レイナ達どうにかしてよ!」

 

「……問題無い」

 

「大有りだよ!」

 

「……多分…問題無い」

 

「御父さんみたいね」

 

「僕が?父さんに似てるなんてやだよ」

 

「あら?最近自覚が出てきたから会うの怖いんじゃなかったの?」

 

「そういえば…おじいちゃんにあった記憶が無い…」

 

「僕も」

 

「私も無いわね…」

 

「うん…」

 

「シンジ、9年ぶりに行く?」

 

「でもなぁ」

 

「会わせてあげなさいよ」

 

「そうね…シンジさん」

 

「しょうがないな…」

 

「じゃあ私達は今日学校を休むからシンジさん赤木博士に連絡して」

 

家の電話は…違うな。家の電話回線は、MAGI2家庭版に直結されているので、感

情がある。

口で言うだけで電話してくれるしレンジやオーブンなんかも自動でやってくれる。

だけど…感情があるからうるさいんだ…名前もある…マギーだ。

命名はアスカだ。

 

「マギー、リツコさんのところに電話して」

 

「はいよぉ、ピプププペポパポ…ツツ〜ツツ〜ツツ〜……ガチャン。(はい、赤木で

すけど…)

あ、マギーです、ご主人様が御用だと。(わかったわ、かわって)」

 

「あ、リツコさん。久しぶりに父さんに会いますので、用意しておいてください」

 

「シンジ君…どう?来月にでもサルベージしない?」

 

「……母さんがリツコさんを殺そうとすると思いますが…」

 

「え?なんで?」

 

「全部知ってましたよ。僕の弟がいることも…」

 

「あちゃ〜」

 

じつは…今13、子供達と同い年の弟がいる。

リツコさんと父さんの子供だ。

僕で言うと、腹違いの弟だ。

何考えているんだか・・父さんのやることはわからないよ…

 

「サルベージすると、母さんも出てくる可能性があるんでしょう?」

 

「っていうか…セットね」

 

「僕はそれでいいですけど?」

 

「……再検討するわ」

 

「その方がいいと思います…子供を連れていきますので」

 

「わかったわ…」

 

 

 

「レイ、じゃあいくよ」

 

「うん」

 

「アスカもキョウコさんとあうだろ?」

 

「だれ?」

 

「おばあちゃんだよ」

 

「アスカママの?」

 

「そう、」

 

「レイママは?」

 

「ん〜…何ていったらいいんだろう?」

 

「…シンジさん…あとで、赤木博士に聞かせればいいわ…」

 

「いいの?レイ」

 

「いいわよ…」

 

「じゃあいこう」

 

「「「「「「うん」」」」」」

 

僕は車をジオフロントへと走らせた。

子供には、何も話していない。

僕が出版した小説は年齢規制があるので子供達は読んだことが無いから分からないの

だ。

 

「パパ、ここってみんなが言うには正義の味方がいるって言うネルフ?」

 

「そうだよロボットのことだろ?」

 

「最近動いてないんだって」

 

「でしょうねぇ(13年乗っていないもの…)」

 

「父さんはお前達のことは知っているよ。産まれてすぐ見せたからね」

 

「へ〜そうなんだ。なんで今までパパは会いに行かなかったの?」

 

「う〜ん…話し方が少しずつ似てきてるからかな?」

 

「はずかしいんだ!」

 

「わるかったねぇ」

 

「パパが怒ったぁ」

 

「ふふふ、4人とも静かにしなさい」

 

 

 

「久しぶりね、シンジ君」

 

「子供達は違いますよね」

 

「ふふふふふ、いっていないものね、あの子が自分達のおじさんだなんて」

 

「同い年のおじさんがいたら怖いですよ」

 

「でもいるわよ」

 

「用意は出来てますか?」

 

「ええ、」

 

 

「あ〜リツコおばさんだぁ」

 

「おばさんってだれのことかな?」

 

「(ビクッ)リツコお姉さん」

 

「良く出来ました」

 

「なんでこんなところにいるの?」

 

「私はここで働いているから」

 

「そ〜だったんだ〜」

 

「えっと…どっちがシンヤ君でどっちがシンゴ君?」

 

「「どっちだ〜?」」

 

「ふふふ」

 

「リツコさん。ちょっときつい気がするのですが…」

 

「前と着心地は変わっていないはずだけど?」

 

「パパが変な格好してる〜」

 

「シンジ久しぶりじゃないその格好」

 

「シンジさん…」

 

「アスカも着替えろよ」

 

「だって〜」

 

「怖いんだろう?13年会っていないから」

 

「……悪かったわねぇ着替えればいいんでしょう?」

 

「それでよろしい」

 

「じゃあシンジ君。先に行きましょう」

 

「じゃあおいで、会わせるから」

 

「「「「は〜い」」」」

 

「じゃあ船に乗って」

 

 

 

「久しぶりですねここは」

 

「そう?私は結構来るけど」

 

「あいつには事情を話したんですか?」

 

「いいえ」

 

「じゃあ、今日は子供達に全て事情を話してやってください」

 

「いいの?」

 

「レイにも了解を得ました」

 

「最近出動してないわね」

 

「大きな災害が無かったからですよ」

 

「あれから使徒も現れなくなったし」

 

「それはアダムがいないから…」

 

「あら、アダムとリリスが呼ぶと言うだけで、使徒自体は地球で眠っているよ。

模試なんかで目覚めたらまた出てもらいますから」

 

「今の兵器でどうにかならないんですか?」

 

「実際は前と何も変わっていないわよ」

 

「そうなんですか」

 

「だってシンジ君が全然顔出してくれないから新しいものが作れないのよ。

ここではシンジ君が一番頭いいのよ」

 

「今もですか?」

 

「だから新のが出来ないの」

 

「でも…書かないとミサトさんに…」

 

「あ、今日来ているわよ」

 

「え!僕帰っていいっですか?」

 

「もうついちゃったわよ」

 

「ねえ、パパなんでおじいちゃんに会うのにこんなところまで来るの?」

 

「それは内緒よ」

 

「エ〜意地悪ババァ」

 

「なんですって!」

 

「嘘です」

 

「まったく…レイには先に制御室にいってもらったわ」

 

「そうですか…」

 

「(レイ!扉をあけて)」

 

「(ハイ、博士)」

 

「レイ母さんが服従してる…」

 

「訳があるのよ」

 

がががががががが

ぱち、ぱち、ぱち

パッ、パッ、パッ

 

「うわ!」

 

「なにこれ!」

 

「頭でけぇ」

 

「……こわい…」

 

「えっと…エントリープラグは…」

 

「あそこよ、」

 

「あの…錆びてません?」

 

「ちょっとほっといただけよ」

 

「(まったく…これだから)」

 

「じゃあいってらっしゃい」

 

 

「あの…パパは何をやっているんですか?」

 

「もうじき分かるわ」

 

「(A10神経接続完了)」

 

「(レイ、今日は久しぶりに起動させるから拘束もはずして)」

 

「(わかりました)」

 

 

「あの…なんなんですか?」

 

「ちょっとまってて」

 

「はい…」

 

「(じゃあ、アンビリカルケーブル接続して、)」

 

「(ハイ)」

 

ガチャン

 

「(準備完了)」

 

「(シンジ君。いいかしら?)」

 

「(いいですよ)」

 

「パパの声がスピーカーに…」

 

「(シンジ君、今はもう外部に会話が聞こえるようになっているから普通に会話して

いいから。

脳はを解析して、どう言う会話しているかわかるようになってんの)」

 

「(分かりました)」

 

「(じゃあシンクロスタート)」

 

「(ハイ)」

 

「(レイ、私もそっちに行くわ)」

 

「(じゃあ子供達も一緒に…)」

 

「(分かっているわよ)」

 

「じゃあいきましょう」

 

「あの…どこに」

 

「レイのところ」

 

「あれは…」

 

「もう少しまって」

 

「はい…」

 

 

「(なんか子供達がビックリしてるね、レイ)」

 

「(そうね…当たり前か)」

 

「アスカ、やっと来た。早くいってちょうだい」

 

「わかってるわよ」

 

 

 

 

 

 

 

「さあ、ここが制御室よ。」

 

「……さっきのロボットが…」

 

「じゃあ始めましょうか。アスカ、準備できた?」

 

「(いいわよ)」

 

「じゃあ二つ同時に動かしましょうか」

 

「はい、分かりました博士」

 

「ごめんねぇレイにやらせちゃって。マヤったら今日に限っていないのよ。シンジ君

がくるって行ったからそろそろ…」

 

だだだだだだだだだだ!

バタン

 

「シンジ君どこですか?」

 

「もう乗ってるわよ」

 

「(あ、マヤさんお久しぶりです)」

 

「シンジ君久しぶり。」

 

「伊吹さん…かわってください」

 

「あ、レイちゃん。ありがとう」

 

「いえ…」

 

「これをやるのも久しぶりね。じゃあいいですか?先輩」

 

「いいわよ、初号機、弐号機起動」

 

「ハイ」

 

「シンジ君、どう?」

 

「さあ…」

 

「シンクロ率…両方とも100」

 

「いいわね、じゃあシンジ君頼んだわよ」

 

「(はい、父さん、母さん、起きてよ)」

 

「じゃあアスカも寝ね」

 

「(ママ、起きないとスクラップにするわよ…)」

 

「(アスカちゃん!今までほっといたあげくスクラップですって!?あなた…取り込

むわよ)」

 

「(ごめんなさい!だって…私おばさんになっちゃったんだもん)」

 

「(平気よ、十分20代で通るわ)」

 

「(……28なんだけど…)」

 

「(間違えたわ…10代で通るわよ)」

 

「(ありがとう…見える?私の子供)」

 

「(ええあなたに似た子がいるわね)」

 

「(それと、右隣のシンジに似てる子)」

 

「(分かるわよ。)」

 

「(あの子達、ちょっと困ってるわね。どうしたらいいのか分かってない)」

 

 

「あの…赤いロボットは…」

 

「アスカのお母さんがいるわ…」

 

「え?」

 

「あのロボットは、サードインパクトを防いだときのもの。あの中には、あなたのお

ばあちゃんの魂がいるの」

 

「たましい??」

 

「そう、実験中に魂だけあの中に入っちゃったの」

 

「??」

 

「マヤ、切り替えて」

 

「はい」

 

「(父さん母さん…)」

 

「(シンジ…見そこなったぞ…13年も捨てるなんて…)」

 

「(だって…父さんに似てきちゃったんだもん…そんな姿母さんに見せたくない

よ)」

 

「(あら、シンジ。全然似てないから安心して。口調はぐらいは治そうとすれば治る

から)」

 

「(ひどいじゃないか…シンジ!私に似ろ!)」

 

「(やだ!似たくない)」

 

「(ほほほほほほ)」

 

「(あ、リツコさんがサルベージしたいって。ただね、母さんがセットなのが嫌なん

だってさ。

子供を認知してもらうのに、じゃまだって)」

 

「(リツコらしいわね…許さない…シンジ、出すように頼んで)」

 

「(僕の意思は関係無いの?僕がいないと出来ないんだよ)」

 

「(シンジ…やっぱりお父さんに似たわね…)」

 

「(やだから。わかったよ。頼んでおくから。子供達はわかるね?)」

 

「(ああ、問題無い。ちゃんと見える)」

 

「(大きくなったわねぇ)」

 

「(子供達にも父さんを見せてあげたいんだけど…今は無理だから…)」

 

 

 

 

「えっと…緊急回線が…」

 

「出て」

 

「…ハイ、ハイ…ハイ……は、わかりました司令。」

 

「なんだった?」

 

「長野の山中を発掘していた研究員達が、地中に眠っていた使徒を見つけて怒らした

そうです」

 

「タイミングよすぎね…それで?」

 

「司令が言うには、EVAでどうにかして欲しいとの事です」

 

「冬月司令は…いつこっちに来る?」

 

「……あと…7時間ごです」

 

「住民に非難させてあと…ミサトと青葉君と日向君も呼んで」

 

「はい、シンジ君たちは…」

 

「久しぶりだからこれからシュミレーションで、訓練」

 

「(リツコさん!平気ですよそんなことしなくても。)」

 

「(そうよ!久しぶりに暴れたいわ)」

 

「変わってなくて良かったわね。じゃあ5時間後にもう一度起動させるわね。今は上

がっていいわよ」

 

「(わかりました。あとでね、父さん母さん)」

 

「(ええ、わかったわ)」

 

 

 

 

 

 

 

 

「さあパパ。事情を説明してもらいましょうか?」

 

「そうだよ!」

 

「そうだそうだ!」

 

「…教えないと…切り刻むよ」

 

「はははは、わかったよ…」

 

「そうね…教えようかしらもう」

 

「セカンドインパクトとサードインパクトって知っているかい?」

 

「うん知っているよ。サードのほうは誰かが防いだんでしょう?」

 

「そう、サードが起きる前に、使徒っていう怪物が現れてそれを倒すためにさっきの

ロボット。

エヴァンゲリオンが出来たんだ。」

 

「それで?」

 

「僕はその頃アメリカの大学にいてね、急に父さんに帰ってこいと言われたんだよ」

 

「で、帰ってきたんでしょう」

 

「うん。そうしたら、さっきのエヴァンゲリオンに乗れって言われてて」

 

「なんでパパなの?」

 

「あの中には母さんがいるんだ。リツコさんに聞いたと思うけど実験中の事故でね。

取りこまれた人の肉親なら動かせるからって僕が選ばれたんだ。」

 

「ママは?」

 

「同じ理由でドイツで訓練を受けてた。」

 

「私達は大学であった事があったの」

 

「そう、レイは僕が小さい頃にいっしょに遊んでいたのを父さんがひいきとっていた

んだ。」

 

「え?」

 

「レイの両親は死んだと言われていたんだ。」

 

「それじゃあパパとは、義理の兄弟だったの?」

 

「そう言うことになるね」

 

「それで?」

 

「その時の技術じゃあんなもの作れないから僕は疑って、調べてみたんだ。そうした

らどんどん出てきて…」

 

「どんなこと?」

 

「まず…人間と、EVAと使徒は似ている存在だと言う事がわかった。」

 

「あれが?」

 

「遺伝子の構成が、99%近く似ているんだ」

 

「?」

 

「あとは、人類補完計画」

 

「なにそれ?」

 

「人間を人工的に新化させようとする計画さ。」

 

「??」

 

「アダムとリリス。人間や、使徒はこいつ等から作られた。

そして、使徒はアダムとリリスに帰る。人間は出来そこないだったために帰らなかっ

た。」

 

「???」

 

「そして…レイは、母さんと、リリスから作られたクローンだ」

 

「!!!!!!!」

 

「だから、レイは使徒と人間の中間。ATFも張れる」

 

「僕たちだって」

 

「遺伝と、奇跡だね。ATFは人間が心に持っている壁なんだ」

 

「?????」

 

「そして、ネルフとゼーレ。ゼーレは人類補完計画を実行しようとしていた組織で父

さんはそこで働かされていた」

 

「????!!??」

 

「サードインパクトも、ゼーレが起そうとしていた。それを、僕とアスカとレイで、

阻止した。」

 

「???」

 

「細かいことは僕の小説に書いてあるから今度見せてあげるよ。規制なしの奴ね」

 

「んんん??????」

 

「レイはタダ利用されるために作られたもので、体だけなら何十体とあったよ。」

 

「?」

 

「でも、レイはレイで、人間だっていって、取り上げたんだ」

 

「?」

 

「サードインパクトを起させるために作られた量産機。

中にはレイの分身が乗るはずだったけど、僕が取り上げたから中身は機械になった。

そいつ等を倒した半年後にこんどは…かをル君が乗っている量産期と戦った。

その後…カヲル君が…僕に殺してくれと…」

 

「…殺しちゃったの?」

 

「ああ、まだ手に感触が残っている。カヲル君は、アダムから作られた人間…

みんなは使徒だったからきにするなっていいったけど…

その後、カヲル君は僕の心の中にいた。子供が出来てくれたことを教えてくれたし、

僕を助けてくれた。

シンヤ!お前の魂は半分はカヲル君のものだ。カヲル君がよろしくって言ってお前に

宿ったんだ」

 

「??????」

 

「良くわからないどろう?」

 

「うん」

 

「僕でも説明できないよ…とにかく、さっき言ってた正義の味方は僕等だよ」

 

「?」

 

「これから13年ぶりに戦うんだ」

 

「??」

 

「今は父さんが望んであの中に入っている」

 

「…帰ったら小説見せて」

 

「いいよ、広辞苑ぐらいの厚さがあるけど…」

 

「!!!良く書いたね」

 

「当然じゃない!私が書かせているんだから」

 

「ミサトさん。すみませんまだ原稿は…」

 

「違うわよ!作戦部長として呼ばれたの。作戦および開発副責任者さん」

 

「!?」

 

「もうその呼び方やめてくださいよ…」

 

「やだ!早く原稿上げなさい」

 

「……今は使徒でしょう?」

 

「あ、そうね、じゃあ三人で頑張ってもらいましょうか?」

 

「「「はい!」」」

 

「そうだ、子供達はまっている間これ読んでて」

 

「み、ミサトさん…なんで持ち歩いてんですか?一冊3キロはありますよ…」

 

ミサトさんは、4冊持ってきていた。

 

「リツコに頼まれたのよ」

 

「さすが行動が早い…」

 

「じゃあみててね」

 

「あの…ミサトおばさ・・お姉さん。もの凄く量があるんですけど…」

 

「えっとね…804pから読めばわかるわよ」

 

「「「「わかりました」」」」

 

「あと4時間…2人とも、体動かさない?武術で」

 

「「いいわよ」」

 

RRRRRRRRRR

 

「携帯」

 

「はい、シンジですけど」

 

「センセ!どういうことや!非難命令って?」

 

「あ、使徒が寝ていたんだよ」

 

「は?」

 

「どっかのバカが起したからご機嫌斜めで暴れているの」

 

「??まあ今度話聞かせてもらうわ」

 

「じゃあね」

 

 

「鈴原ね」

 

「良くわかったね」

 

「声でかいもの」

 

「はははははは……」

 

「じゃあやりましょう」

 

「アスカママ…ここで暴れないで…読書のじゃま」

 

「そうだよ…」

 

「あんたたち…はまってんの?」

 

「うん、パパかわいそう」

 

「……向こうでやりましょう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「長野の山中って言ったってここからそう離れていないのよね」

 

「そうですね、じゃあもう行きますか」

 

「兵装ビルの場所は変わっていないから」

 

「わかりました」

 

「子供達は…ここで見てて」

 

「うん、レイ母さん」

 

「じゃあいって来るね」

 

「いってらっしゃい」

 

 

 

 

 

「(なんか、父さんたちに会いに来たのに大変なことになっちゃったね)」

 

「(そうね、バカシンジの腕前はどうかしら?)」

 

「(アスカって…性格が戻っちゃったよね…)」 

 

「(うるさいわね!)」

 

 

 

「パパたち喧嘩してる…」

 

「まったくあいつ等は…」

 

 

「(アスカ!シンジさん期が抜け過ぎてるわよ!)」

 

「(ごめんよレイ)」

 

 

 

 

「じゃあいくよ。零号機、初号機、二号機発進」

 

「(く!Gが…きつい)」

 

「文句言わないで!」

 

「あのリフトすごぉい」

 

 

 

 

 

「以上に出たわね。もう目に見えるでしょう?」

 

「(ええ、目玉が三つついている変な奴が…)」

 

「ATFを展開して町に突っ込もうとしているわ。すぐに阻止して」

 

「え?」

 

「あ、あれなら僕等も張れるよぉ」

 

「は!?」

 

「じゃあポジトロンライフルでも撃って見ます。」

 

「アスカとレイは真下に回りこんで」

 

「はい」

 

どぉん!

きん

 

 

「効かないわね…」

 

「じゃあヤリで…」

 

「そうして」

 

ブンッ!

 

「ATFを侵食中」

 

「突き破るわね…」

 

「突破しました。コアを貫いて…完全に沈黙です」

 

「良くやったわねシンちゃん。でもなんか気合が入らなかったわね」

 

「そうですねぇ、前は今の生活を守るために頑張っていたけど…」

 

「今は守りたくないの?」

 

「違いますよ、ただつかれただけで…」

 

「じゃあ私は報告書を書かなきゃいけないので」

 

「ではミサトさん。原稿は…待ってください」

 

「このことを書けばすぐ終るでしょ」

 

「ははは、そうですね」

 

「じゃあ帰っていいわよ」

 

「はい」

 

 

 

 

 

 

 

僕は久しぶりに動かした初号機を久しぶりに動かしたけどどうも緊張感がないので…

まあ、父さんたちのおかげで勝ったようなものだ。

 

子供達は、全て1日で読んでしまった様だ。

たしかあれって…3000ページくらいあった記憶が…

良く読めたもんだよ。

 

 

 

そして、いつもの様に朝が始まる。

 

 

 

 

 

 

続く

 

 


(update 2000/10/22)