るろうに剣心
■〜月之輪〜 操 編■
-5-
作・スイケンさま
もう月は沈みかけているようでここからでは見えない・・・
月明かりのおかげでこの部屋には明かりは灯っていない。
ひんやりした空気が今の二人には心地が良い・・・・。
もうすぐ・・・・夜が明ける・・・・・・
蒼紫があたしを包み込む。
あたしは蒼紫にゆったりと躰を委ねる。
そしてあたしたちの躰が少しぎこちなく動く。
蒼紫があたしの躰を上に突き上げる。
「あああっ・・・・」
あたしはそれに敏感に反応する。
体中が蒼紫を感じる・・・・・。
蒼紫の躰にしっかりしがみついて動く。
目を開けていられなくて・・・。目を開けるよりも躰が動く方が先になっている。
突き上げる痛み。それと同じくらいの快感・・・・。
あたしの中を蒼紫が掻き廻す。ゆっくりと。
あたしと蒼紫の躰から激しく音が発せられる。
くちゅぁ・・・・。ぴちゃ。
蒼紫と絡まっている音・・・・。
二人の躰が一緒になっている時間・・・。
グッと蒼紫があたしの躰を包む。
蒼紫の息づかいか聞こえる。
激しく・・・。少し苦しそうに・・・。
ゆっくりと動いていた蒼紫の躰は少しずつ早くなる。
波が襲ってくる。あたしを天までで突き上げる。
動きにつれてあたしの息が荒くなってくる。
蒼紫の性器が少しずつ大きくなってあたしを締め付ける。
その痛みと気持ちよさが入り交じる。
奥まで突かれた時に過敏にあたしの躰は動く。
蒼紫の動きがだんだん激しくなる。
それと一緒にあたしの声も大きくなっている。
背中か反り返ってくる。
指は背中に食い込むくらいしっかり蒼紫を掴む。
あたしを離さないように。
あたしは蒼紫の唇を求める。
二つの舌が絡まる。
あたしのアソコから放たれた振動は体中に駆けめぐる。
そして手先が痺れ、足が震える・・・。
あたしの体中からムズムズと何かか沸き立ってきた。
少しずつ大きくなってくる。
息が苦しくて唇を離す。
抑えられないくらい体の中が熱くなってきて手足が痺れだしてきた。
頭では何も考えられなくなっている。
ただ、蒼紫を体中で受け入れている。自分の性欲で。
そしてさっきのとは違う体の中からくる痺れ・・・。
体が熱い・・・。次第に指先までも熱くなった。
それが全身に回ったとたん、あたしの躰は自分のいうことを聞かなくなった。
「ああああああああぁぁぁぁぁー。」
頭が真っ白・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
っつぅ・・・。はぁはぁ・・・・。
蒼紫の動きがゆっくり止まる。
あたしは空気が吸えない。息ができない。
まだ心蔵が早鐘を打っている。体は全身が痺れていて、動かない。
体中で呼吸をしている。側で蒼紫の息づかいが聞こえてくる。
蒼紫はあたしの顔を見つめた。
「操・・・イッたのか・・・???」
「・・・いっ・・たって・・・???????」
あたしは蒼紫の言った言葉の意味が分からなかったと言うか
あたしの思考回路が正常に働いていないから
何のことだかその時は分からなかった。
蒼紫はそれが分かったのか分からないけどもこう言い直した。
「・・・でも気持ちよかったか?」
あたしはかぁっと顔が茹でたタコみたいになった。
気持ちよかったと思っているから。
何ともいえない感じで。何かに解放されたというか。
体が、頭が、全身が気持ちいいと感じていたのは
自分でもわかった。
あたしは素直にコクっと頷いた。
「そうか。」
蒼紫はあたしに微笑んだ。
あたしはなんだか嬉しくって。
胸がきゅと熱くなった。涙がでてきてしまった。
「どうした?操。どっか痛いのか?」
蒼紫はおろおろしながらあたしに訪ねる。
「・・ううん。なんかすっごく幸せで・・・。それで。」
「・・・操・・・」
蒼紫はあたしをぎゅっと抱きしめた。
嬉しくて幸せで。あたしもぎゅっと蒼紫を抱きしめた。
落ち着いてきたあたしは、考えてみた。
蒼紫ってまだイッてない・・・んじゃ・・?
あたしだけ気持ちよかったのは嫌。
蒼紫もやっぱり気持ちよかったって思ってほしいから。
恥ずかしいけどおそるおそる聞くことにした。
あたしは蒼紫の耳元に唇をつけた。
「あっあのね・・・蒼紫はまだ・・・イッてないよね・・・??」
きゃー!!!!・・聞いちゃった・・・。
そしたら以外な答えが返ってきた。
「・・・・操と一緒にイッたぞ・・・。」
いつもと違って少し恥ずかしそうに言った。
なんか蒼紫が照れてるとおかしいな。いつもなんか冷めたいって言うか
簡単なことでは動じない蒼紫が少し頬を赤くしてる。
少しおかしくなって吹き出してしまった。
「どうした。」
すこし怒りっぽく言った。あたしは満面の笑顔で、
「ううん。蒼紫大好きだからね。」
そう言った。
あたしたちはそこで眠りについた。
もう月は眠りについたのか・・・。朝の日差しが障子の隙間から少し見える。
あれから時間がたっていた。
ふと目が覚めると蒼紫があたしをしっかり抱きしめていた。
柔らかい寝息が聞こえる。蒼紫の頬に軽く唇をつけた。
蒼紫が眠そうに目を開けた。
「・・操、起きたのか。」
「蒼紫。・・・おはよう。」
ずごく満足感があった。あたしは蒼紫に抱かれたんだな。
この胸に。優しく、激しく・・・・。大事にされながら・・・。
蒼紫が起きあがったときに目に付いた。
背中に引っ掻き傷ができている。しかも結構深く。
「・・・どうしたの。これ。」
「操の爪の痕。」
「あ・・・・。ごめん・・なさい・・・。」
「べつにいい。大丈夫だ。」
何となくあたしは嬉しかった。二人の抱き合った痕が残ってると思うと。
この後みんなの目が痛いのは、この後知ることになるけどね♪
(劇終)
(update 2000/08/07)