夢の終わりに

 (Last「夢の終わりに」)

作・あくあ@ねおさま


「碇君・・・・」

私は歩いていた。再びみんなに会うために

 

 

 

−−−−−−−−SINJI SIDE−−−−−−−−−

「ねえ、アスカ。」

「なあにシンジ」

僕は寝っころがって本を読んでいるアスカに声をかけた

「みんなどうしたのかな?」

「・・・そうねあしたでちょうど1週間ね」

「うん、はやく逢いたいねトウジやケンスケにさ」

「ヒカリにもね。でもその前に・・・」

僕はアスカが言葉の後の方を言わずに近づいてきたアスカを見つめながら

「どうしたのアスカ?」

「シンジ・・・・・」

なぜかいやな予感がする

「疲れたから・・・寝よ!」

「ほ・・・なんだそんなことか」

いままでの緊張がいっきになくなり思わずため息をついたが

「なによ、シンジそのおもいっきり安心したような顔は」

「え・・・・いやなに言われるか心配だったんで・・・つい」

「そういうこと・・・じゃあ言うわ。シンジまた腕枕してね」

「・・・わかった。じゃあ寝ようか。」

「うん」

大喜びのアスカを見ながら明日はどうなるのかと思ってしまった

「じゃあ、おやすみ、アスカ」

「お休みシンジ」

そういってアスカは僕の腕を枕がわりに眼を閉じた。数分しないうちに

かわいい寝息を立てはじめたアスカを見ながら僕も眼を閉じた。

 

 

 

 

「・・・・ジ・・・・・ンジ・・・・・シンジ・・・・・・バカシンジ!!」

「うん・・・おはよう、あすか」

「おはようじゃないわよちょっとこっちにきてくれる」

アスカはそういってリビングの方にいってしまった

「・・・なんだろ?」

僕は急いで着替えリビングにいった

「どうしたのアスカ?」

アスカはベランダにでて望遠鏡をのぞいている

「ねえシンジ、あれ見てよ」

「どこ?」

ぼくはアスカから望遠鏡を借りてアスカの示す方向を見た。それは人である!

「ア・アスカ、あれって・・・・」

「うん人よまちがいないわよね」

「あれ・・・・あのふたり・・・・トウジと・・・・・洞木さん?!!」

「え・・・ほんと?」

そういってアスカに望遠鏡を返した。

「うん、見てごらんよ」

「・・・・・ほんとだ。ヒカリに鈴原・・・でもなんかあの二人、手つないでるよ」

「え・・・トウジが?」

「うん・・・・とりあえずどうする?シンジ」

「どうするもなにも、迎えにいこうよ、アスカ!」

「そうね、いきましょう」

そういってアスカは僕の腕に自分の腕をからませた

「ちょ・・・アスカ」

「なに?シンジ」

「これ・・・はずかしよ」

「別にいいじゃない。」

「・・・・・・」

「そ・それよりはやくいきましょう」

「うん」

僕はそういってアスカといっしょにトウジ達の元にはしっていった。

 

 

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

「トウジ!」

「やっぱり、シンジ達やったな」

「ひさしぶり、アスカに碇君」

「ヒカリに鈴原、よかった。元に戻って!・・・それにしても、ヒカリもけっこう

だいたんね」

「う・・・アスカに言われたくないわよ!自分こそ碇君と腕組んでいるくせに」

「いいでしょ。シンジとアタシは恋人なんだから」

「あらー。ずいぶん素直ね。」

「ふん。それよりそっちはどうなのよ?」

「私?・・・まあ・・・その」

「惣流いいかげんにせえや。いいんちょいじめるのはわいがゆるさへんで!」

「ふーんヒカリも願いかなったんだ・・・よかったね!」

「・・・うん!!」

アスカと洞木さんの会話がひととうりすんだのをみて僕は他の人のことを聞いた

「ところで、トウジ他に人は見かけなかった?」

「さあいいんちょみたか?」

「いいえ、みていないわ」

「とかなんとかいっちゃってほんとは鈴原しか見てなかったんじゃないの?」

「アスカ!そんなことしてないわよ!!」

「まあまあふたりともそこらへんでやめにして、一度マンションに戻ろうよ」

「そうね、シンジのいうとうりね。ヒカリに鈴原もいい」

「わかったわ」

「おう」

 

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

僕はマンションに戻り洞木さんとトウジが経験したことを聞いていた。

「じゃあ、綾波が二人に選択を持ち掛け、それで戻るって答えたら、戻ってこれた

のね?」

「うん」

「そうや。」

「そう・・・・じゃあ他の人にも聞いているのかな?ねえシンジはどう思う?」

「・・・恐らくこの事件・・・サードインパクトに直接関係あった人物に聞いて

いるんじゃないかな?他の何も知らない人は被害者だからね」

「・・・・まあとりあえずこれで4人!話相手もできたことだし、今日はお祝いよ。

そうと決まればシンジ!ごちそうおねがいね!」

「はは・・・・」

「なんや惣流、自分ではなにもせえへんのか?」

「うっさいわね」

「まあまあ、じゃあ作るからアスカ、いつもどうり外見ててね!」

「うん!」

「へえいつも外をみているんだあ」

「あたりまえでしょ。いつだれが戻ってくるかわからないもの」

「じゃあ私と鈴原も手伝うよ、アスカ」

「そうやな、やるか」

「ヒカリ、鈴原・・ありがとう」

 

−−−−−−−−−−−−−−−−

「大丈夫か?ユイ」

「ええ大丈夫よあなた・・・・それよりあそこにいるのは人じゃない?」

「・・・ふむ、シンジの友達の相田君だったと思うが」

「それじゃ、あの子もこっちに戻ってきたのね。」

「そのようだ。声をかけるかユイ?」

「あたりまえです!相田君!」

「・・・・あのなんで僕の名前を?」

「確か、君は初号機のエントリープラグに入った子だったと思うが」

「ええ・・・・もしかしてネルフの方ですか?」

「ああ、ネルフ総司令 碇ゲンドウだ。」

「ええーーー総司令・・・つまりシンジのお父さん!とそちらは?」

「私?私はシンジの母の碇 ユイよ相田君」

「そうですか。それじゃあお二人もシンジのところへ?」

「うむ。いっしょに行くか?相田君」

「はい、一人じゃあ結構心細かったので」

「じゃあ行きましょう。ところで相田君。レイちゃん見なかった?」

「綾波のことですか?」

「ええ、私のもう一人の子供よ」

「じゃあシンジと兄妹だったんですか?」

「いえ、まあ養子みたいなものかしらね。あなた」

「そうだな、ユイ」

「はあ、いちおうあっちの世界では見ましたがこちらでは」

「そうかまあしかたないそれでは行こうか」

 

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

「ねえアスカ。あそこに三人組が見えるんだけど幻かな?」

「え、ほんとヒカリ!」

「うん・・・一人はひげメガネ・・・もう一人は若い女の人・・・もう一人は・・・

相田君!!!」

「え、ほんと!それにひげメガネ・・・・碇司令?」

「碇君のお父さん?」

「それしか思い付かないわ。ひげメガネなんて・・・」

「まあそれはいいわ。とりあえず私と鈴原で呼んでくるからアスカはここでまって

いてね。鈴原、行くわよ!」

「なんでわいなんや」

「つべこべいわずついてくる!」

「ヒカリ・・・鈴原を下僕にしている・・・」

 

−−−−−10分後−−−−−−−−−−−−−−−−−

「シンジ、もうすぐヒカリが人をつれてくるからちょっと来なさいよ」

「え・・また見つかったの?」

「それが相田と・・・碇司令らしき人と、女の人なの」

「とうさん?」

「・・・・」

 

「ただいまーアスカ、碇君ちょっときて」

僕は洞木さんによばれ玄関に向かった

「なに、ヒカリ・・・・碇司令」

「父さん・・・・それに母さん?」

「シンジ・・・」

「シンジ、ほんとにシンジなのね!」

僕は写真でしかみたことない母さんにいきなり抱き着かれた

「母さんなの?でも確か母さんは・・・・」

「シンジ、ユイはおまえの価値ある選択によりEVAから戻ってきた」

「え・・・EVAから?どういうこと父さん」

「つまり初号機のコアには人の魂が入っている。その魂は体とともにかつておまえが

初号機に取り込まれたのと同じ状態でいるわけだ」

「そうなの。ところで母さん・・・」

「なにシンジ?」

「ハズカシイよ。」

「あ・・・私ったらつい・・ゴメンねシンジ」

「うん。ところでケンスケ・・・戻ってこれたんだね!」

「ああ・・・俺の存在価値がなんなのかわかんないけど。綾波が言ったんだ。俺が

いなくなるとみんなが悲しむから。戻れって。シンジ、ほんとにそうか?」

「当たり前だよ、ねトウジ」

「あたりまえや、おまえがいなくなったら3バカトリオじゃなくなってしまうやろ」

「シンジ・トウジ・・・ありがとう」

「さってともういいかしら、シンジはやくご飯の用意してよ。アタシおなかすいちゃ った。」

「アスカ・・・わかったよ」

「えっと、シンジのお母さんですよね。アタシ、惣流・アスカ・ラングレーって

いいます。EVA弐号機のパイロットです」

「わかっているわ。キョウコから聞いているわ」

「え・・・ママから?」

「ええキョウコもじき戻ってくるわ」

「ママが・・・」

「大丈夫よアスカちゃん。キョウコはちゃんとあなたを見ているわ」

「おばさま」

「それより、シンジのことこれからもおねがいね」

「ハ ハイ、シンジの側にずっといますから」

「ふふふ、シンジもやるものね」

「お おばさま」

「とあとはレイだけだな」

「そうねあなた」

 

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

僕はごちそうをつくりながら考えた。

「「父さんに母さん・・・これからうまくやっていけるんだろうか。

また捨てられるんじゃないか。でもできることなら・・・」」

いつのまにか手は止まり思考の海に沈んでいった

「・・・ジ・・・ンジ・・・シンジ!」

「は・・・ア アスカ、なに?」

いつのまにかアスカが隣にきていた

「いくら呼んでも返事がないから心配になってきたのよ」

「なんでもないよ。ただ父さんと母さんが戻ってきてこれからどうなるんだろうって

おもってさ」

「なんだそんなこと、いっしょに暮らせばいいじゃない。みんなでさ。」

「みんなって?」

「もちろん、アンタとアタシ、それにおじさまとおばさま、ヒカリに鈴原、ケンスケ にファースト、それに・・・アタシのママ。そうせればアンタとも別々になんない しね!」

「アスカ・・・そうだねみんなでいっしょに暮らそうか!」

「そうよ・・・でもアタシはシンジと二人っきりでもいいんだけど・・・・」

「ア・・アスカ!」

「うそよ・・・それよりご飯まだ?アタシ おなかすいちゃった」

「いまから運ぶからアスカも手伝って」

「うん」

 

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

テーブルの上にごちそうがならんでみんなが座ったところで玄関の扉を叩く音がした

「ねえシンジ 今 音がしなかった?」

「うん、した。だれかまた戻ってきたのかな?」

「いってみましょう」

僕たちは全員で玄関に急いだ

「だれ?」

「碇君・・・アタシ」

「その声・・・綾波?」

僕は急いで扉を開けた。その先には青い髪と赤い目が印象的な見慣れた女の子が居た

「綾波・・・戻ってこれたんだ」

「ええ・・・・第17使徒 渚 カヲルのおかげで・・・」

「カヲル君?」

「ええアタシの役目を継いでくれたの」

「そう・・・」

「レイ・・・すまなかったな」

「レイちゃん、おかえりなさい」

僕はおどろいた。母さんが綾波におかえりということもさながら父さんが謝ったことに。そして・・・

「レイ・・・よく戻ったな」

「司令・・・それにお・・お母さん・・・ただいま」

綾波ははずかしそうに父さんと母さんに言った

 

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

「さてそれじゃあ食べようか」

僕は少し冷めてしまった料理をみながら言った。

「そうね。アタシもおなかぺこぺこよ!」

「アスカ、おもいっきり食べてね!」

「うん!!」

なんかみんながこっちを睨んでいるような・・・そしてみんなそろって・・・

「「「「「仲がいいな(ね)」」」」」

僕は真っ赤になりながらアスカの方をみた。アスカもトマトのごとく真っ赤になっていた。

「さあさあシンジの作ってくれた料理をたべましょう。ねえあなた」

「うむ、そうだな」

「「「「じゃあいっただっきまーす」」」」

 

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

ごちそうを食べ終わって後片づけもすましてリビングに集まった

「さてとシンジ。シンジの決意をみんなに聞かせてあげたら」

「そうだね、アスカ。みんな聞いてくれるかな。僕が人類補完計画を否定したわけを 。綾波は判るかもしれないけど。結局、僕の弱い心がみんなをLCLにしてしまっ た。けど綾波と話してわかったよ。人間は人と接し、傷つきながら生きてゆくんだ と。でもそんな中でもその傷を癒してくれる人を見つけることができるんだと。

まあ、僕の場合はアスカだけど。」

「シンジ・・・」

「・・・でアスカのことを考えたとき思ったんだ、人は自分の大切な人をみつける事 ができれば、計画の根本であるいきずまった群体を完全な単体へと進化させるとい うことのいきずまるということはないんじゃないかって。でそう思ったら、僕は

人と接するのは苦手だけど嫌いじゃないっておもえたんだ。」

僕は大方の考えというか思っていたことをみんなに言った

「ところで綾波」

「なに?」

「カヲル君は僕の話を聞いていると思う?」

「ええ・・・あの人は全てを聞き見ていると思うわ」

「そう、じゃあ、カヲル君聞こえているんだったらお願いがあるんだ。全ての人を

元に戻してほしい。なにも知らない人には突然選択を聞かれてもわからないだろう から。お願い」

「「わかったよ」」

「ありがとうカヲル君。さてとで最後に僕がこちらの世界にアスカとともにもどって

来たときかんがえていたことが一つだけあったんだ。それは・・・・

 

 

みんなにもう一度逢いたいと思った

 

 

その気持ちは決して忘れてはいけないものだと思うんだ。」

「シンジ・・・」

「さ、これでおしまい。これからは現実を見ていこうよ。綾波もいってたけど

 

 

夢は現実の続き、現実は夢の終わり

 

だからさ、もうおわりにしようよ。この悲しくつらい夢はそして新しい現実を

つくっていこうよ。 そうみんな夢の終わりを見つけたとおもうからつまり

 

現実という名のあたらしい生活を」

 

 

 

 

そう・・・・全ての夢の終わりにそしてそれを思い出として

 

幸せにいきていこうよ。

 

 

夢の終わりに・・・・・END

 

 

 

*************

後書きという名のおわび

どもあくあです。けっこう長くなってしまいました。すみません。それと

私の表現能力が低い為わかりにくいところがありましたのでそちらもすみません。

まあこれですべて終わりです。最初書こうと思ったきっかけはAIRのフィルムブックです。あれよんでどうしても書きたくなりました。まあなんとか終わったんで

良かったと思います。それではこれを全て読んでくださったに感謝します。

それとみゃあさん長くなりましたが、これで完結です。

 

1998 2/2 0:45 あくあ@ねお

夢の終わりに7(完結)