Like a innocent
children
(題・MIYA)
作・あくあ@ねおさま/加筆・MIYA
<<この話は私の初投稿作品です未熟なところは勘弁してください。又TV板の第?話をアレンジしたLASです>>
[「いやー!!!!!!」]
「アスカー!!!」
僕はEVA初号機のコックピットで叫んだ
つい先ほど遥か上空、衛生軌道上に第16使徒が現れ、弐号機と零号機、アスカとレイがせん滅にむかった。
初号機は先の戦闘で暴走、S2機関の捕食と未知の部分が多い事から凍結、ケイジにて待機を命じられていた。
「ミサトさん!早くしないとアスカが!アスカが!!」
僕はコックピットの映像を見て叫んでいた。弐号機が使徒の放つ光に精神汚染され苦しんでいるからだ。
「ミサトさん早く初号機を出してください!じゃないとアスカがやられちゃいます!ミサトさん!!!」
アスカがこのままじゃ危ないのは知っているはず。ミサトさんならわかってくれるはず!と考えはやる気持ちを抑えながらミサトさんの返事を待った。しかしこうしている間にも目にみえてアスカの苦しみ方が変わっていった。
ところがミサトさんから返ってきた答えは・・・・・
「ダメよ!」
!!!
「な・なんでですか!!!!!」
「アスカが苦しんでいるのにどうして助けに行っちゃだめなんですか!」
「ミサトさんはアスカのことが心配じゃないんですか!?」
その言葉を発するや否やミサトさんの言葉が帰ってきた。
「心配に決まってるでしょ!!」
「じゃあ、なんで・・・」
「ここで初号機を出して弐号機の二の舞になるんだったら・・・・」
「・・・!」
「・・・・それでも・・・・・・・行きます!」
僕とミサトさんの会話に発令所の面々は1人として入ってこようとはしなかった・・・1人を除いて・・・
「葛城3佐、初号機との通信をこちらのデイスプレイに回せ!それと主モニターを弐号機のコックピットに変えろ!」
今まで沈黙を守っていた父さんが初めて口を開いて言った言葉がそれだった!
初号機コックピットの画面が変わり父さんの顔以外見えなくなった。
「シンジ・・・・・・」
「父さん!お願いだから僕をアスカのところに行かせてよ!」
いつもなら目を合わせることもできない父さんの目を見て僕は叫んだ。
もちろん父さんはいつも通りの冷たい目線で僕を睨みつけている。
と、突然父さんは僕に問いかけてきた・・・
「シンジ、弐号機パイロットの事を守り切れるか?」、と。
突然の事で動揺してしまった僕は答える事ができなかった。
「どうなんだ?」
父さんは再度聞いてきた。それに対し僕は・・・
「守れるかわからないけど・・・・守ってやりたい!!」
自分の正直な気持ちを言葉にして答えた。無論父さんしか聞いていないから言えたのだが。
「この戦闘が終わった後、お前は彼女の側にいて支えてやれるか?」
この質問を聞いて僕は躊躇せず頷いた。
「そうか・・なら問題はない」
父さんのいつも通りの言葉に、僕はどういうことなのか飲み込めなかったが次の瞬間、
「現時刻を持ってEVA初号機の凍結を解除。直ちに発進,弐号機の前面に射出!」
「それと共に零号機は回収!」
僕は唖然として父さんの言葉を聞いていた・・。無論、発令所の者も・・・。
呆然としていた僕は、ふと我に返り大声で叫んだ!
「ミサトさん早く!!」
と、その後に続いて父さんが静かな声で言った。
「何をしている!早くやれ!!」
その言葉を聞いたミサトさんは只一言、
「わかりました」
としか言わなかった。その後に続いてリツコさんがスタッフをせかした。
それで正気を取り戻したかのようにスタッフはキーボードをせわしなく叩く。
「EVA初号機、射出口へ」
マヤさんの声がきこえると初号機は動き出した。
ゴンゴンゴン……という、重低音の中で、僕は自分の想いに気づいていた。
アスカ。
アスカへの想いが、僕を強くしてくれる。
今はただ、そりに応えてくれた父さんの、そしてみんなの気持ちに感謝したかった。
「もうすぐ行くよ、アスカ!!」
そう言うと僕を乗せた初号機は発進した。
(SHINJI−side:ende)
−−−−−−その頃地上では−−−−−−
「いやーアタシの心を覗かないで!!」
「そんなの見たくない!!!」
「誰か助けてよ!!!!」
「なんでファーストは戻るのよ!!!!!」
アタシは誰も答えてくれないのを承知で叫んでいた。
スピーカーからはミサトの声が聞こえるけど今のアタシにはそんなの聞く余裕はなかった。
ただなぜかシンジの声だけは聞こえた・・・・・
「もうすぐ行くよ、アスカ!!」
次の刹那、
アタシの前にシンジを乗せた初号機が出てきた!
「シンジ・・・助けてよ・・・・」
いつものアタシでは考えられない位ようなかぼそい声を出していた・・・
「アスカ待ってて、今助け・・・・・うあああああああ!」
いままで自分のことしか考えていなかったアタシはシンジのうめき声を聞いて、初号機のコックピットの様子を観た!するとシンジも今のアタシのように苦しんでいる!
「シンジ・・・・・・・」
「アス・・・・・・カ・・・・・・」
「まって・・・・て今・・・・・・・たす・・・・・・け・・・・るか・・・ら」
「もう・・・・すこ・・・・・し・・・の・・・・・・・・・しん・・・ぼう・・・・だよ」
その時…アタシの頭の中に何かが流れ込んできた。
「これは・・・シンジ・・・の・・・・・?」
シンジの・・・・・・・・想い!アタシへの!
言葉では言いあらわせないような感じが頭に浮かんでは消え…消えては浮かんできた。
シンジの心のおかげで幾分気が楽になったが、それでもアタシは弐号機を思い通り動かすことはできなかった。
しかしシンジの初号機は違った!
アタシが動けないのを知ってか、弐号機を今出てきた射出口の所まで担いでいった。
そして・・・・
「ミ・・・サト・・・さん、弐・・・・号機・・・・・を早く・・・・・回収・・・・・して・・・・・ください」
そういったシンジはアタシの前に立ちA.T.フィールドを全開にして壁になった。
ミサトがシンジの言葉を聞いて急いで回収をマヤに命令した。でもアタシは・・・・
「シンジ、アンタはどうするつもりよ・・・・」
「そんなことより・・・・・早く・・・」
「シンジ・・・・・・」
と突然、目の前が暗くなって弐号機は地中へと消えた。
−−−−−−−再び初号機コックピット−−−−−−−−
「よく・・・もアスカ・・・・の・・・心を・・・・傷つけたな」
「そしてよくも・・・・人が大切に・・・・していきたい・・・想いを・・・・・壊そうと・・・・してくれたな!」
僕はただアスカの心が傷つけられたことで頭がいっぱいになった。
その瞬間、初めて怒りに身をまかせようと思った・・・・・・・
次の瞬間初号機は吠え、背中に光の翼を生やしていた。
僕は怒りでその時の事を覚えていなかったが、後で聞いた所によると・・・
その姿は・・・「「曙の明星と言われた神話の中の堕天使・ルシファー」」のごとく6対の翼をはやしていたそうだ・・・・・・・・・
そのまま初号機はその翼ではばたくように上昇し、衛星軌道上の使徒を一撃で消滅させたのだ、と。
気がつくと僕は地上に立っていた
自分ではどうやって倒したのか覚えていないけど…まあ敵はいなくなったんだからいいか。
僕はコックピットのディスプレイをぼんやり見ながら、そんなことを漠然と考えていた。
「……そうだ、アスカ!!!」
思い出したように僕は叫んだ。
「アタシなら・・・・だいじょうぶよ・・・」
アタシは…アイツのアタシへの想いを知ってしまってちょっと恥ずかしかったのだが・・・
「その割には・・・元気ないようだけど・・・」
せっかく使徒から開放されたのに、なぜ元気がないのか解らないシンジ。
その言葉にアタシは・・・・
「このバカシンジ!!!」
心にもないことを口走る。……本当は嬉しいくせに。
「なんだよいきなり!」
案の定、シンジは真っ赤になって怒り出した。
「あんたがバカだからよ・・・」
その顔が懐かしくて、嬉しくて……。
「とにかく・・・アリガト・・・」
アタシは泣き出しそうになるのを悟られないように、そう言って通信回線を切った。
「それにしても今日は良い1日だった…かな」
「まあ使徒が来たことは別として・・・」
自分の気持ちをも誤魔化すように、あたしはひとりコクピットの中でおどけてみせる。
「使徒は倒せたし、シンジの想いは解ったし・・・それに・・・・・・・・・」
アタシはその後の言葉を口には出さず、心のなかで呟いた。
アタシのアイツに対する想いも解ったし・・・・・・・・
−−−−−−−数日後−−−−−−−−−
アタシは病院のベットの上に横たわり、隣に座ったシンジと話していた。
使徒の放った精神汚染の光を長時間浴びていたので大事をとってということらしい。
病院は退屈で面白くもなんともないけどシンジが毎日お見舞いに来てくれるし、お弁当もつくってきてくれるから、そんなに苦にはならないけど。
「ねえ、シンジ・・・」
明るい顔で話すシンジの笑顔があまりにも眩しくて、あたしは言う。
「なにアスカ?」
きゅんっ。
……だめだ。
あたし……もうだめだ。
「毎日ありがとう」
もう、誤魔化せない……。
「それと……これはアタシからのお礼!」
チュッ!
アタシは予備動作なしに、シンジのほっぺたにキスをした。
当然のことながら、シンジはおどろいて椅子から転げ落ちる。
「ちょ、ちょっと大丈夫、シンジ!?」
「いたたたた・・・!」
「ごめんなさい・・・・」
あたしはしゅん、となってしまった。
「う、ううん…そんなことないよ!」
でもシンジは、あたしに気遣うように、すぐさま答えてくれた。
「ごめんなさい……シンジ」
「……アスカ?」
普段からは考えられないようなあたしの態度に、シンジは訝しげに眉を寄せる。
「アタシ・・・シンジの想い・・・・知っちゃったから・・・だから・・・・」
「!!!!」
シンジは絶句していた。乾いた喉を湿らせるように、くくりと一度喉が鳴る。
「それ・・・って?」
「この前の戦いの時……。シンジがアタシをかばってくれた時。シンジの想いが……アタシの中に流れ込んできたの」
アタシはありのままにシンジに告白した。
かぁーーーーっっ!
頬が熱くなるのが分かる。
言っちゃった……。
「………そう…か」
シンジはわずかに頬を染め…それでも真っ直ぐにあたしを見つめている。
とくん、とくん……。
鼓動が大きくなるのが分かる。
言って……シンジ、言って!
「ならはっきり言うよ・・・・・ぼ・・・・僕は・・・・・ア・・・・・アスカのこと・・・・・・好き・・・・なんだ・・・」
!!!
胸がいっぱいで……何も言えなかった。
あたしは潤みそうになる瞳を伏せて、やがて感情の波が収まるのを待った。
そして……。
「実はね、あの時の戦いでもう一つ解った事があるの・・・それはね・・・」
真剣な顔で次の言葉を待つシンジに、あたしはとびっきりの笑顔で言った。
「アタシもアンタのことが好きってことよ」
それがあたしの気持ち。
万感の想いを込めて……あたしは……。
(ASUKA−side:ende)
次の瞬間、柔らかい光の射し込む病室に、ふたりの影が重なる。
その抱擁は、その後ゲンドウとミサトが病室に現れるまで続いた。
かけがえのないふたつの想いをひとつにして……。
(Fin)
〜作者あとがき〜
この作品は自分でも分けがわかりません(笑)でもゲンドウとシンジの会話は「希望」の二つの祝福みたいに
親子らしい会話にしたかったのですが・・・・・うまく書けているとよいのですが。
caa51220@pop06.odn.ne.jp
MIYA
と偽・アスカ様(笑)の感想らしきもの
MIYA「いっやぁ…また新人の方ですよ!嬉しいなぁ…。しかもあくあ@ねおさまには加筆まで頼まれちゃいました(^o^)」
アスカ様「……そう。それで分かったわ、なんで後半部がこんなに甘ったるいのかね!」
MIYA「あっ!アスカ様ではないですか。お久しぶりです」
アスカ様「ホントに久しぶりよねぇ…あんたがサボってたから」
MIYA「ぐさっ!……別に、サボってたわけじゃ(えぐえぐ)。今日はこれから25もコメントつけなくちゃいけないんですよ。もっと協力的になってくださいよ、アスカ様(;_;)」
アスカ様「あんたの都合なんて知ったこっちゃないわよ。…それより!あんたね、後半で余計な手直ししたのは!?」
MIYA「え?あ、はい。そうですけど……手直しっていうか加筆ですが…」
アスカ様「だからいつも言ってるでしょ!あたしとシンジをらぶらぶにするなって!どうせ加筆を頼まれたんなら、もっとカッコイイ男とあたしをくっつけなさいよっ!」
MIYA「そんな無茶な…それじゃ別の作品になってしまいますよ(^^ゞ。…だいたい、本心じゃないクセに」
アスカ様「…?どういう意味よ」
MIYA「本当は、抱き合った後のことを書いて欲しかったクセに(笑)」
どばきゃっ!
アスカ様「ふっ!あんた殴るのも久しぶりよね」
MIYA「あう(;_;)」