『愛は静けさの中に〜幸福〜』
第四話「ある日どこかで」
作・D・Sさま
ど〜もD・Sです
ついに完結!
これで本当に完結!かな?(笑)
まぁ、疑問は後から!さぁ、行きましょう(どこへ)
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『愛は静けさの中に〜幸福〜』
〜第四話『ある日どこかで』〜
僕らは次の日ある場所へ行った
そう、それは元ネルフ本部....今や瓦歴の山と化した場所
その前に僕らは立っていた.....
『ここが...ネルフ本部?』
僕は久しぶりの太陽にも何とか慣れ、
眩しい光りに眼をすぼめながらその瓦歴の山を凝視していた
『そう、ここがそうよ』
アスカはもう既にここに来た事があった...だからこそ目の前の惨状にも耐えられた
『ここに....父さん達が?』
『いいぇ、亡くなっていたらもうここにはいないはずよ
遺体は全て回収され、今は戦自の研究所に送られてるわ』
『戦自の、なぜそこに?』
『さぁ、ただ何かを隠蔽するためなのは間違い無いとこね』
僕らはネルフの中を一歩一歩進んで行った.......
かつて父さんと冬月副司令がいたあの高台も今はなく....
ただ、変色した夥しい血が現実を僕らに押し付けていた
『ここで.....戦闘が行われた....』
『そうね...それも間違い無い事実よ』
僕らはまだ動き続けていたエレベータでセントラル・ドグマへと降りて行った
何かが僕らにその行動を強要していた
そこもまた僕らに悲惨な現実を押し付けていた
そこは.....地獄とさえ呼べるかもしれなかった
人間の部品....部位が散乱し....その場に悪魔がいた事実を見せつけていた
血と怨念が残る地獄だった
『こんな無残な....』
アスカはその現状を瞬間見ただけで顔を背け僕に顔を押し付けていた
部屋の中央に見覚えのある物があった
僕はアスカを横に感じつつそれを拾う.....
『これは....やっぱり』
父さんの眼鏡だった
父さんは上の司令室にはいなかった.....その事実が僕に強襲した
周りを見渡しても父さんはいなかった....
それは喜ぶべき事実だった
父さんはここにいた、死体が無い....可能性が僕の中で弾ける
----父さんが生きているかも知れない.....
----だって他の人の死体はまだここにあるから......
『.....シンジ?』
僕はアスカの方を見ずに答えた
『分かってる...分かってるよ』
『シンジ?』
僕はアスカのその問いには答えずただ生まれつつあるもう一人の自分の意見にただ耳を傾
けていた
それからの一週間.....僕は別な人間になってしまっていた
現実も急ピッチでその姿を変えていった
ネルフという組織は解散し....作戦部はその全員を戦自へと移行
技術部、諜報部ははネルフに変わりNEOSと呼ばれる組織へと変貌した
名は新世紀.....ネオン・ジェネシス....から引用したものらしい
アスカも変わっていこうとしていた
学校はいつも通りに通っていたが将来を見据え始めていた
僕はその反対にいた
過去を見据え、真実を探り始めていた....
この一週間の間に父さんの財産を完全に整理した
それは莫大な額に昇る財産で.....今の僕に必要なものだった
それを使い、僕は慈善団体を設立しようとしていた....
それは表向きの顔としては粗末なものだったが、逆に目立てば裏の顔を知られずに済むと
いう自前の心理からだった...
そしてその裏の顔とはそう.....父さんの情報を求めること
それは失敗でも構わなかった
ただ可能性が僕を動かしていた
僕は確かに考えも無く動かされるまま動いていたかも知れなかった
その頃から狂った歯車が動き出していた.....
そう、狂った戯曲〜ロンド〜を僕は踊り狂っていた
まず必要だったのは僕の助けになる人、これは信頼が重要だった
真っ先に浮かんだのはミサトさんだった
あの別れから一週間後....ミサトさんは荷物を約束通り取りに来た
そしてアスカとの別れを言い、僕とミサトさんは公園に立ち寄った
それは僕が望んだことだった
『ミサトさん....手を貸してくれませんか?』
『え?』
ミサトはシンジが自分との別れを惜しみ、ここに誘ったと思っていた
だから何とか止めようとしてくるとは考えていたがこの切り出しは予想していなかった
『手を貸す?』
『そうです....助けです』
『何の?』
『父さんの情報収集です』
ミサトの表情には明らかに驚きが表われていた
『どういうこと?』
『僕は父さんはまだ生きていると、そう考えています』
ミサトは少しの焦りと共に否定する
『私が言ったあのことなら...』
『それはきっかけに過ぎません....これは現実からの僕の回答です』
『でも、報道を見たでしょ?』
『あれは事実に沿ってないです』
ミサトはフーと息をはいた
『そうね、でも生きている可能性は....』
『かなり低い事は分かっています....でも僕はそれしか出来ないんです』
『でも、私には出来ないわ』
『何故です?』
『私は死んだ人間だからよ』
『でも、そうで無いと困ることもあるはずです』
『でも、表舞台には出られないわ』
『それはいいんです、ただ僕の助言者になってもらいたいだけです』
『.........ならいいわ』
『良かった』
ミサトは後で気付く.....シンジがどれほどこの一週間で変化していたかを
シンジは既に個人の域を越え、組織を作り上げようとしていた
そう、『Cleaner』.....
しかし、ミサトにもメリットはあった
組織の諜報の強さから個人ファイルの抹消を行い堂々と別人として生きることが出来るよ
うになったのだから....
数か月後.....
ゲンドウの調査は遅々として進行を見せなかった
それは組織のやり方にあるとシンジは睨んでいた
もっと力の在る人間が必要になった.....そう力の在る
そして....アツシとの出会い.....
それは運命とも呼べる
アツシはCIAの非正式要員〜イリーガル〜として属していた
イリーガルとは正式では無く裏仕事を本業として働く雇われ兵を意味する....
つまり切り捨ての利く駒である
そこには裏切りが所狭しと存在する
アツシもそれに引っかかっていた
場所は第三新東京市.....その中の一角
銃声は聞こえ無かった....サイレンサーの小気味のいい乾いた音だけが響いていた
『くっ...』
一発の銃弾がアツシの肉を剥ぎ取っていった
しかし、アツシは走ることを止めようとはしなかった
停止することは死を意味していた....そう、絶対的な死
なんとかビルのすき間に逃げ込み、やり過ごそうと息を殺した......
『............!』
後ろに誰かが立っていた.....殺気は感じられなかった
『こちらに....来て貰おうか?川中アツシ....』
アツシは黙って従う他、手だては何も無かった
『川中アツシさんですね?』
目の前にいるのは間違い無く小僧だ.....アツシはそう眼で測った
しかし、雰囲気は並の大人以上のもので.....威圧感を伴っていた
『俺の名前を知っている君は誰だい?』
『僕は碇シンジといいます』
アツシの心には疑問のみが蓄積されていった
----僕?僕だって?
『君は俺に何の用がある?俺には無い』
『あなたに僕の仕事の全責任者になってもらいます』
----優しい言葉遣い....しかし断定的な言い方だ
『ほぅ、その仕事とは?』
『諜報分野、とだけ』
『それで俺の力が必要になったわけか?』
『そうです、あなたの腕は信頼が置けますから』
『もし、嫌だ........といったら?』
『あなたはここで死にます』
----ほぅ、言ってのけたか.....
『それは怖いな.....報酬は?』
『この仕事が片付き次第その報酬を払います』
『金か、それとも裏切りか?』
『あなたの望むほうで』
『俺は信頼が欲しいな』
『では、それを払いましょう』
シンジの口調は淡々としていた
狂った歯車は既に動き出していた....
『それで、探す人物は?』
『碇ゲンドウ、僕の父です』
『分かった、しかし情報はただじゃ無い』
『分かっています、だからこの組織をあなたに譲歩しましょう』
『なに、この組織全部を!?』
『えぇ、しかし表の顔にもなってもらう事を条件に』
アツシは相手を測っていた.....しかしどうにも測り切れない
『この組織の表の顔は?』
『慈善、福祉団体です』
『そして裏の顔が諜報組織、か』
『いぇ、あくまで碇ゲンドウ調査組織です』
アツシはシンジに引かれる自分に気付き始めていた
シンジの一見あけすけとも言えるこの態度が好きだった
しかし、実際は違う....シンジは計算高かった
『そうか、この仕事はかなり大変だな』
『えぇ、組織を運営しはじめて数か月になりますが....情報は成果があまりないんです』
『俺が指揮を取ればそれを変えられるかも知れないと踏んだのか?』
『えぇ、その通りです』
アツシはシンジをもっと知りたくなっていた
『もし、父親が見つかったらどうする?』
『.....難しい質問です』
『だから聞いてるんだ』
『そう、あえて言うなら......殴るかも知れません』
アツシはその答えに満足感を得た
『分かった、必ず殴らせよう』
『じゃぁ?』
『引き受けよう』
そしてアツシはCleaner代表として表の顔と裏の顔、二つを巧みにこなしていった
そしてその集大成をその人生の最後に飾ることになる
そう、見事に碇ゲンドウを発見するに至ったのだ
アツシはよく考えていた
なぜ自分がシンジに引かれるのか?
それは簡単明瞭だった
そう、生きる目的のある人間はそれだけで素晴しいということ
それだけが彼を生かしていた
だからこそシンジのために死を選ぶことが出来たのだった
そう、だったのか......アツシ.....
シンジは七年前の記憶を探りその事実を知った
『シンジ?』
僕はいつの間にか声に考えを出していたらしい.....それがアスカの心配を呼んでいた
『アスカ、僕はまた答えを見つけたよ』
もう夜は明けきり、太陽が僕らの時間を申し分けなさそうに終りにした
今日もいい日になりそうだった
『愛は静けさの中に〜幸福〜』
〜第四話『ある日どこかで』〜完
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ど〜もD・Sです
ごめんなさ〜〜〜〜い(笑)
完結しなかった(爆)
総集編にしようとしてたらあれもこれもとだらだら続いてしまって...
しかも前々回あたりから話が七年前から戻ってこれないし(笑)
分かりにくいことをここにお詫びいたします
でも、今回のラストから現代に戻ってきました(笑)
しかも今回の後半は自分の世界にどっぷり入ってるし.....
アツシなんか関係無いのに.......申し分けないです
だ〜〜〜〜どうしようかな、この後?(爆)
まだ考えてないけど....ミサトさんを出そうかな?
レイちゃんは南極いってるから出れないし....(笑)
まぁ、後一二回だと思うんで.....どうかお付き合い下さい(笑)
初めて真面目なのをプロットなしに書いてるけど....まぁまぁかな(爆)
まぁ、どうにかして最終らしくいい形にしますんで
さて、HPもつくんなきゃ.....疲れるけど
あ、やばっ関係ない話が続いてる!
みゃあ様の感想らしきもの級だ!(自爆)
では次回予告
『愛は静けさの中に〜幸福〜』
〜第五話『ある愛の詩(うた)』〜
お楽しみに
<言い訳タイム〜三分〜>(笑)
嘘!嘘です、みゃあ様!
みゃあ様!D・Sはほんと〜〜〜に感謝してるんです
こんな馬鹿にお付き合い頂いて....
もぅ、感想なんて同じの何回読んだかわかんない位です
いつも爆笑しながら読んでるんです
特にやっぱあのアスカ様のシンちゃんへの想いが分かったのなんか
あ〜〜〜〜(叫び)たまらん!って感じで(爆)
ほんっとに感謝しております
だからこんな事を書くのは本当は嫌なんですけど....(本当か?)
一応規則だから....(ミサト)(何の規則や?)(笑)
では!皆さんお待ちかね!
エヴァ二号機に話しかけた変人、原人、性格破綻者(笑)でも身体は最高の(爆)
アスカ様の御入場です!
D・Sはまた逃げさせてもらいます
みゃあ様!後の処理はお願いいたします!
D・Sでした
シュタタタタタタ〜〜〜〜〜(逃げる音)
みゃあと
偽・アスカ様(笑)の感想らしきもの。
アスカ様「へ…変人、原人、性格破綻者ぁ?(ぴくびく)」
みゃあ「う……(こ、こめかみが震えてるよぅ…D・Sさま、あんまり挑発するから…)」
アスカ様「ほ、ほほほほほ……ナ、ナイスジョークってやつかしら」
みゃあ「おおっ!まだこらえるとは……アスカ様成長しましたねぇ」
アスカ様「ほほほほほほほ………(ぴくぴく)」
みゃあ「……そろそろヤバいかなぁ(-_-;)」