『Wie geht es Ihnen? 〜恋慕〜』
第一話「盗人」
作・D・Sさま
ど〜もD・Sです
今回は次回最終話に向けてのステップです
まぁ、前回もそうですけど(笑)
全二話構成でいきます
まず『Wie geht es Ihnen? 〜恋慕〜』第一話『盗人』
です
日本語名は『元気?』とでもしておきます
今回は漫画版とアニメ版の違いが判明したので
それを埋めるための努力をしています(こじつけの念)
ではどうぞ御試食ください
『Wie geht es Ihnen? 〜恋慕〜』
〜プロローグ〜
いつも通りの日常...
なにも変わらず、
安定した、
何の疑問も持たない、
それを当り前にしている自分すらも当り前に感じている自分がいる
何の疑問もない
僕は碇シンジで...となりにはアスカ...惣流・アスカ・ラングレー....愛しい人....
『アスカ...』
『うっ、うん?』
『もう服を着よう?』
『もうそんな時間?』
『うん』
僕らは長い夜の中で永遠ともいえる中にいた
なんの....疑問も...持たない...
『アスカ?』
『なに?』
パジャマに右手と右肩を通しながらアスカが聞く
『いや、なんでもないよ』
『変なシンジ...?』
そしてお休みのキス....何の疑問も湧かない
『んっ...お休み..シンジ』
『お休み..』
アスカは僕の部屋を抜け自分の部屋へ向かって行く
不意にその姿が僕の見るアスカの最期の姿じゃ、なんて疑問が湧いた
『アスカ!』
『今度はな〜に?』
『あっ、いや、その....アスカが僕の目の前からいなくなる気が...したんだ』
アスカはホンの少しのため息と共に息を吐いた...
顔は優しい笑みを浮かべていた
『シンジ、あたしはずっと、ずっと傍にいるわよ?』
『うっうん、わかってるんだけど...』
『今日は変ね?どうしたの?』
『べっ別に...』
僕は自分が紅潮していくのがわかった..自分でも何をいっているのか...わからなかった
そんな僕をみて..アスカはふっとため息を一つ
『わかったわ』
『えっ?』
アスカは僕の問いには答えず僕のベッドへ滑り込んできた
『あたしは何処へもいかないから...安心して....眠って』
『今日は...もうすぐミサトさんが...』
『も〜、ミサトが知らないわけないじゃない、とっくに知ってるわよ』
僕らは抱き合いながら...夜を共に過ごす...
その行為の途中でミサトさんが帰ってきた
僕らは途中で断念し....深い...安心感のある眠りに落ちていった
『Wie geht es Ihnen? 〜恋慕〜』
〜第一話『盗人』〜
『...エホバの日がまさに夜の盗人のように来ることを、
あなたたち自身がよく知っているからです...』
テサロニケ人への第一の手紙 第五章二節より〜
『ユ...イ?』
『ユイ?ユイ!ユイ!!』
その、ユイという女性を激しく揺する男....かなり錯乱していた
『私だ!....はやく医務班をここへ呼べ!............緊急事態だ!........ちっ』
男は倒れている女性を肩に担ぎ....長い廊下を走った
母さんの名を僕は叫ぶ
『母さん!?ねぇ母さん?ねぇ!!』
父さんが僕の肩に手を乗せる....僕は躊躇しつつも振り返る
『シンジ、止めろ...ユイには聞こえん』
『でも....』
『今は見守るのだ...じっとな』
『........』
『いいな?』
『はい...』
母さんは仕事に復帰していた....IDは昔のまま保管されていた
そして....仕事中に倒れた....父さんがここまで連れてきたらしい
医務の人がそう教えてくれた
母さんの状態は芳(かん)ばしくない...
疲れと、再構成の影響がもろにきたらしい
今は僕の話も聞けずチューブに囲まれ...呼吸も装置がなければままならない状態だった
父さんは、少しの間頼む...といい、部屋を後にした
この頃父さんは変わってきていた
外見は元のままだけど...ずっと話ができるようになっていた
人をはね除けるような、絶対的イメージが薄らいでいた...
それは弱さへも通じている....逆に強さへも
僕は母さんをじっと見ていた
可愛そうな母さん....辛いだろうに
アスカは花を取り替えにいっていた
母さんは若い....25から29....30代はいってないとおもう
L.C.Lの中では時が止まっていたのだろう...
記憶の混乱も多少見られた
リツコさんをその母親...赤木博士と間違えたりもした
でも今は...ここ何週間も元気だった....安心しきっていた....
当り前になっていた
僕は母さんをじっと見ていた
父さんは6時頃病室に戻ってきた
僕にもういいぞ...帰って、といいアスカにありがとう..といった...
アスカは少し複雑だった
あの司令が頭を下げるとは....愛はあそこまで人間を変えるものなのかと
その事実に少しぞっとする自分がいた
シンジは相変わらず心配そうな顔をしている
そりゃわかるけど...あんたが心配してもしょうがないでしょ、と言いたくなったが
それは口が割けてもいえない
家には誰もいなかった
つまり...ミサトさんはまだ帰ってなかった
ふと、眼の端に捉えるものがあった......
留守電が恨めしそうにランプを点灯させていた
僕はなにげなくそのランプを押した....
メッセージは一件....
『Asuka? kehst du schnell !dener Vater fallt soeben !.........』
ドイツ語だった....僕には聞こえない
『アスカ?なんだって?』
アスカの表情は血の気がなかった....その表情からもあまり良い事とは思えない
『パパが....倒れたって...』
アスカはその場にペタンと崩れる
『アスカ...元気出してね....きっと大丈夫よ』
『わかってるミサト...』
『アスカ...ご免...一緒に行きたいんだけど』
『なにいってんの?あんたは自分のほうよ』
『無事を祈るから...』
『あたしもよ』
アスカは次の日急遽帰国....僕らは離れ離れ...”当り前”が....見えなくなる
『シンジ...ちょっとのお別れだから...そんな顔は止めて』
僕はかなり沈んでいた....
『アスカだって』
アスカの顔も負けじと暗かった
『シンジ...んっ』
僕らは口づけを交す....空港の真ん中で....時は僕らのために緩やかになる
今...この時が永遠だった....
アスカを乗せた飛行機がドイツ....遠い国へと飛び立って行った
僕は昨日に戻っていた
『...シンジ』
『....なに?』
『あなたに黙っていたことがあるの』
『...えっ』
アスカはベッドで僕の隣に座り....そう切り出した
『あたしが試験管ベビーだって前にいったわよね?』
『うっうん』
あれは信じられない話だった....現実が分からなくなるような
『そして..あたしのママがパパの浮気が原因の一環で...
自暴自棄になった...ともいったわね』
それは僕らの初めて愛し合ったあの大切な日のことだった
『あの話でね...パパは2人なの...それぞれ別な人...』
『.........』
『あたしを作ったパパはあたしを知らない科学者...聞いた話じゃもう老人らしいわ....
そしてあたしを育てたパパは最低の人間....ママは泣いてばかり...』
アスカは涙が出始めていた...僕はなにも言わず....アスカの話したい様に...させた
『だから...あたしにはパパはいらないの....』
『.....』
『でも..さっきの...さっきの電話を聞いたら....駄目だった...やっぱりパパだった』
『......戻るんだね?』
『そうね...何日か...分からないけど...早めに戻ってくるわ.....まだ使徒だっているから』
『それは僕と綾波で....』
そうだった....零号機はない...つまり僕は一人...
その僕の表情を読み取ったアスカがいう
『早めに....戻ってくるわ...いざとなればレイに乗ってもらうわ』
『うん....』
夜はその帳を降ろし....僕らを包みこむ
僕は....突然の不幸の連続に....ただなにも出来なかった....
僕はアスカが望むことをするしかなかった.......
『Wie geht es Ihnen? 〜恋慕〜』
〜第一話『盗人』〜完
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作者の独り言
ど〜もD・Sです
今回の泣き虫ちゃんはアスカ...といいたいんですが
特別賞でゲンドウに決定!!
あまり錯乱状態のゲンドウは想像出来ないかも知れませんが
想像できるとなかなか笑えます(自爆)
え〜と....今回はちょっと予定を変更しました
昨日漫画版を見たら試験管ベビーだっていうんだもん(笑)
びびりましたね〜
そうしたら父親は不倫出来ないですもん(笑)
だから急遽別な父親が出来ました(笑)
これでまた新事実を発見したらどうしよう(でも結構嬉しい)
あと、ドイツ語の電話あれは『アスカ父さんが倒れたの!早く帰ってきて!』です
まぁ、アスカが説明してますけど(笑)
では次回
アスカはドイツへ
シンジは日本
離れる二人は何かを見つける
そしてユイ、アスカの父は?
シンジはアスカに一体何を告げるのか....
次回 『Wie geht es Ihnen? 〜恋慕〜』
〜第二話『時刻』〜(とき)
さ〜て次回もサ〜ビス、サ〜ビス〜(注:リツコ)
私は何の恥辱も屈辱も感じません.....でもあなたに見られるのはべっつ・
たいへん長らくお待たせしました
この↓から『みゃあと偽・アスカ様(笑)の感想らしきもの。』です
D・Sでした
みゃあと
偽・アスカ様(笑)の感想らしきもの。
みゃあ「ふう……これで何本目だろう(笑)」
アスカ様「あんた、そればっかしね」
みゃあ「でも、昨日からず〜〜〜〜〜〜っとコメントつけっぱなしですから、頭がぽーーっとしてますよ」
アスカ様「一本書いたじゃないの。「希望」の番外編」
みゃあ「ええ…まぁ」
アスカ様「……って、こんなこと書いてていいの?」
みゃあ「……やっぱりまずいですかねぇ」
アスカ様「まずいに決まってんじゃないっ!ここはあんたの愚痴を書くとこじゃないのよっ!」
みゃあ「はぅぅぅぅ……しゅみましぇん」
アスカ様「ようやくターニングポイントなんだから……ほら、がんばんなさいよ」
みゃあ「はっ!あ、アスカ様が優しい……ゆ、夢みたい」
アスカ様「ほら……全部終わったらいいことシテあげるから……」
みゃあ「はうっ!アスカさま〜〜〜〜〜ん」
どばきっ!
アスカ様「寝言で何口走ってんのよっ!」
みゃあ「あう……夢だったのね(T_T)」
しゅ、しゅみましぇん、D・Sさま。(^^ゞこれじゃコメントでもなんでもないなぁ……でももうネタが……(T_T)。
元気?1