『レイ・〜四人目のレイ〜』
第四話「親愛」(完結)
作・D・Sさま
ど〜もD・Sです
レイちゃんも今回で完結!
さて頑張ろっと
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『レイ4〜四人目のレイ〜』
〜第四話『親愛』〜
『これで、探す必要は無くなったわね』
アスカはそういった
ここはレイの家.....中にはシンジ、アスカ.....そして四人のレイ
僕はこの家に来て....綾波が横になっているのを見て....アスカを探して....
そして、アスカが二人の綾波を連れてきて全て分かった.....
これで四人の綾波が揃った
『どうする、これから?』
僕はどうすればいいか分からなかった.....ただこのままではいけないと思った
このまま隠れていても必ず見つかる....そうしたら三人の綾波が殺される
処分と言う名の獣によって.....
それだけは避けなければ、と僕は思っていた
どうしてこんなことを考えるのか...自分でも不思議だった
-----人のことじゃないか
-----僕に関係があるのか?
-----関係ない.....そう思いたい
-----きっとそれは綾波だから....気になってるんだ....
-----僕は綾波をどう思ってるんだろう
-----いや、綾波は僕をどう思ってるんだろう
『シンジ、じゃ後は任せたから』
『え?』
『え、じゃないわよ!あんたはこれからネルフに行くのよ』
『え、なんで?』
『あんた、本当にバカね、このままじゃしょうがないのよ?』
『でも、ネルフじゃ....処分されちゃうよ?』
『そんなの分かんないでしょ?どこにいるか言わなきゃいいのよ』
そう、そうだ
僕らが綾波を先に確保したことを教える.....悪くない
『でも、なんていえば....』
『でももストライキも無いわよ!そんなの
ちゃんと言えばいいの!自分の考えを!』
『自分の.....考え.....』
『そう、じゃ、あたし帰るから』
そういってアスカはくるりと後ろをむいた
『え、アスカ?一緒に行ってくれるんじゃ無いの?』
アスカはシンジ達のほうを向かず答える
『あんたね〜、数行きゃいいってもんじゃないわ、ま、頑張りなさい』
そういって手をこちらにひらひらと振った
そしてドアを開け出て行った....
不意に僕は今綾波と二人っきりだと思い、居ずらさを感じた
実際綾波は四人いるのだが....
アスカがひょいっとドアのすき間から顔を出した
そして狡猾そうな笑みを僕らに向ける
『シンジ〜、襲っちゃ駄目よ?』
僕は頭に急激に熱が昇り恥ずかしさを覚えた
アスカはそれだけ言うとまたドアを閉めエレベータの方へ向かっていった
-----綾波と二人っきり.....
僕は何かいわなきゃと思いつつも言葉が何も出てこない
-----あ、綾波?
僕は自分が何か...宙に浮いているような....そんな気分だった
『碇君...』
『え、何?』
『行きましょ....』
『そ、そうだね』
僕の声は震えていた.....どうして
『あなた達はここにいて』
他の三人のレイはこくりと頷いた
男達は待ち続けていた
そして少年と少女が出てくるのを確認し、電話を鳴らす
『確認、指示を待つ』
『(了解、待機を続行)』
ネルフの会議室は朗報を待ち続けた
静寂が会議室を満たしていた
ゲンドウの電話がその静寂をけたたましい音で破壊する
電話を取るゲンドウ....
『あぁ、分かった.....そう、そうしてくれ』
電話を置き、他の三人を順番に眺める.....そして言葉が出始めた
『シンジとレイを確認した....レイはまず本物の方だろう』
『で、どう指示した?』と冬月
『いや、まだ尾行を続けるよう指示しただけだ....これからそれを決める』
『確保を最優先にすることを提案します』とリツコ
『冬月、お前も同じか?』
『あぁ、そう考えるがね』
『葛城三佐、君は?』
『私も同じですが....それを力で行うのは良作では無いと思います』
ゲンドウはまた、ゆっくりと三人を見回し、電話に手を伸ばした
一回目のコールで相手が出た
『私だ、確保を進めろ....そう、しかし強引に事を運ぶ必要は無い....そうだ、頼む』
電話を切り、ゲンドウは三人を見て言う
『さて、パイロット達の考えを聞こうか』
男達はスマートに事を運ぶつもりだった
しかし、最初を間違えた.....それが全ての失敗だった
『碇シンジ君だね、我々と来て貰おう』
それは失敗では無かった....ただその時シンジの肩に手を置いたのが失敗だった
シンジ達は危険と考え、走り始めてしまった
追い付くのにそれほど時間はかからないはずだったが
初めの差がシンジ達に有利に事を進めさせ、ビルのすき間に逃げ込む時間を与えた
『はぁ、はぁ、はぁ』
シンジは自分の呼吸が必要以上に荒くなってるのを感じた
-----僕はどうしてこんなに焦っているんだ?
『碇君、こっちよ』
綾波は僕を引っ張るように連れていく
-----どうして僕は焦っているんだろう
ゲンドウは少々の苛立ちを感じた
『確保に失敗した』
冬月は少々の落胆を言葉に感じさせつつ言う
『どうする?手だてが無いぞ』
ゲンドウは電話を掴み、電話越しの相手に一言二言指示を与えた
『.....そう、レイの家だ.....頼む』
ネルフは入り口、出口が嫌というほど存在する
それは侵入者が入りやすくなる危険をはらみながらも逆に目的の場所までは遠くなる事を
優位点としていた
目的の場所を知っている僕らにはそれが優位に働いた
『.....もう直ぐ会議室よ』
『....綾波、父さんに言うことを決めた?』
『いえ、まだよ....なぜ?』
『だって、綾波の命が関わってるんだ、決めとくのが当り前じゃ無いか』
『そうね、私は私だから.....』
『そうだよ、綾波は綾波なんだから』
会議室が近づくにつれ.....言葉が少なくなっていた
『パイロット両名がここに来たそうだ』
ゲンドウが今日何度目かの電話を受けた後そういった
そして、シンジとレイが彼等四人の前に現われた....
『シンジ君、レイ』
ミサトが彼等の中で一番初めに声を出した
『ここに座って』と隣の席をシンジとレイに薦めた
シンジとレイはそれに大人しく従い、着席する
それを確認し、ゲンドウが口を開いた
『何の用があってここに来た?』
シンジはその威圧的な声に少々の恐怖を感じつつもそれを表情に出さないように努めた
『綾波を殺してもらいたくない』
『殺す?殺しはしない』
『そんなの言葉の言い方だ、処分するんだろ、父さん!』
シンジは今日、変だった
やけに焦ったり、感情にむらが在り過ぎていた
『それは今決めている、お前の口出しを許すことではない』
シンジは恐怖を隠せずにいた....ゲンドウはあまりに巨大だった
レイはシンジの様子を見、切り札を出した
『.....私たちは.....他の私の居場所を知っています』
『それは、取り引きのつもりか?レイ』
『いぇ、ただ.....一考を願う発言です....』
『それはもはや何の意味も持たない、レイ....残念だがな』
シンジは恐怖が薄らぎ、思考も回復し、疑問が湧き始めた
『どういうこと、父さん』
『レイ、他のお前は既に確保済みだ』
レイはそれをじっと聞いていた
『そ、そんな....そんなこと』とシンジ
『シンジ、隠すというのは難しいことだというのを知れ』
シンジは何がどうなっているのか分からず呆然としていた
レイは少々の抵抗を見せた
『.....どこに....いたんですか?』
ゲンドウは笑みを浮かべ、言う
『この葉を隠すなら森とは言うが』
その言葉でレイもやっと抵抗を失った
『間も無く本人達がここへ来る....処分はそれからだ』
シンジはそれを言った父親に無性に怒りを感じ、立ち上がった
もう自分が恐怖を感じてもしょうが無いと開き直っていた
『父さん!綾波を返せ!』
『シンジ、お前に何が出来る?』
『そ、それは....』
『お前にはレイを守る力は無い、それを知るのだ』
『守る、何から?』
『全てだ、この世の全てから、偏見、環境、人間関係、全てだ』
シンジはその父親の言葉を考え、言った
『守る!守るよ、全てから綾波を!』
『そうか』
ゲンドウの表情は狡猾そうな笑みに支配されつつあった
シンジはどっと椅子に倒れ込んだ
シンジは疲れ果てた.....もう何がどうなっているのか分からなかった
-----守る、そう守る.........守る.....
『お前は卑怯者だな、昔から』
会議室には冬月とゲンドウだけがいた....会議は先ほど終了した
『そうか.....そうかもしれん』
『自分の息子を追い込み、言わせたいことを無理やり引き出した』
『そうかもしれん』
『あの台詞は君は言えないからな』
『そうかもしれん』
『初めから作られた会議の中で....君のシナリオ通りに進んだ』
『そうかもしれん』
ゲンドウと冬月は笑みを浮かべていた
会議は鶴の一声で解散した
『レイの処分は無しだ』
ゲンドウはそういった
リツコはその声に反対を表わす
『しかし、司令』
『もはや、決定した....反対は許されん』
ゲンドウは疲れ果てたシンジの方に向き直り、言う
『シンジ、約束は守るためにあるのだ』
いつもと変わらぬ日常の中.....
『トウジの奴、まだ来れないんだな』
ケンスケはシンジにそうつぶやいた
『そう、そうだね』
屋上の空気に触れつつ.....なんとなしにシンジは同意した
『碇君.....』
屋上にレイが現われるのはそれほど珍しくはない
緊急召集がかかった時などである
しかし、今日は別な理由がありそうだった
それは次の一言で分かった
『相田君.....はずしてもらえるかしら』
ケンスケはシンジの方をちらりと見、小首を傾げて屋上を後にした
『あ、綾波、どうしたの?』
レイの表情は相変わらず無表情だったが、ホンの少しの紅が見え隠れしていた
『碇君に....お礼をいわなきゃと....思って』
『え?』
『ありがとう....処分されずに済んで.....感謝しているの....』
『あ、あぁ、そんな感謝だなんて.....生活はどう?』
『えぇ.....四人で分担しながら』
『そう、じゃ大丈夫だね』
シンジはそういったがレイはその場でうつむいていた
『どうしたの、綾波?』
シンジは心配になり近くに寄り、下から覗き込もうとした
-----え?
シンジは何も分からなかった
ただ真っ赤になって走り去るレイを眼で追い続け......
そして自分の唇を指で何度もなぞっていた.....
シンジに起きたこと.....
それはホンの数瞬の.....唇が触ったか触らないかの軽い、軽いキス
でも、まだその瞬間のレイの表情がシンジは忘れられなかった
赤い瞳の少女、綾波レイ....彼女の眼には愛情の色が溢れていた
『レイ4〜四人目のレイ〜』
〜第四話『親愛』〜完
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<メッセージ>
ど〜もD・Sです
どうでしょうか?
途中ムチャ強引な展開が見え隠れしましたが....(笑)
まぁ、一応形になったかな?と勝手に思っています(笑)
みゃあ様、DEADEND様
D・Sのレイちゃん、お楽しみいただけたでしょうか?
D・SもD・Sなりに頑張ってみました
だから大目に見てやってください(爆)
<後書き>
え、今のはちゃんと書いてあるでしょ?メッセージです(笑)
これから後書きです(爆)
え〜、まず今回の話はっと
当初ギャグになりそうな気配があったんですが....止めました(笑)
レイちゃんが13人位出てきてドタバタになりそうだったのを無理やり変えました
そのせいであまり納得しきれない部分ばかりに(泣)
なんか話が単純一本になっちゃって
は〜〜〜〜〜(後悔のため息)
でも、満足してもらえればそれが一番ですので(笑)
満足できなかった方は伝言板へ
まぁそんなとこです
で〜は、今回のみゃあ様はどうなる?
D・Sの個人悦コーナー(笑)(毎度毎度感謝しておりますみゃあ様)
ではみゃあ様頼みます
D・Sでした
みゃあと
偽・アスカ様(笑)の感想らしきもの。
レイ1「……碇くん…気持ちいい?」
レイ2「……ふたりだと…もっと気持ちいい?」
レイ3「……さんにんだと…もっともっと気持ちいい?」
レイ4「……よにんだと…もっともっともっと気持ちいい?」
シンジ「だめだって…そん…な、こと……ああんっ」
みゃあ「うーん、うらやましいやつ(T^T)」
どげしっ!!
みゃあ「はうっ」
アスカ様「ちょっと!全然解決してないじゃないのっ!!」
みゃあ「だ、だから…これはD・Sさまの作品だから……」
アスカ様「D・Sっ!!落ちてないじゃないのっ!!このまま4人でいさせるってぇの!!」
みゃあ「……いいと思うけどなぁ」
シンジくん「あっ、あっ、あっ、あっ、あやなみぃぃぃぃぃぃぃぃっっっ!!」
レイ1(キス担当)「…ふふふ…」
レイ2(胸まさぐり担当)「…うふふ…」
レイ3(…ちょっと言えない部分担当)「…うふふふふ…」
レイ4(…もっと言えない部分担当(笑))「…うふふふふふふふ…」