いけいけGOGO!アスカ様!

 

作・儚さま

 


 

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ディップスイッチ変更。アスカ様乱暴者モード、ON(笑)

 

ヤマなし、オチなし、イミもなし?

今日の儚、壊れてまぁす♪(笑)

(でもヤヲイじゃないぞ)

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惣流・アスカ・ラングレーさんは悩んでいた。

「はあ……」

と、本日三度目のため息を吐く。

悩みと言うのは、もちろん14才の少女にふさわしい「恋の悩み」

と言うヤツである。

もう相手のことを考えるだけで夜も眠れない。

そんなに悩むのなら自分から告白してしまえばいいのだが、世間体

と高いプライドが邪魔してくる。

となると相手が告白してくれれば話が早いのだが、相手が相手だけ

にそれもままならなかったりする。

と、まあこんな具合で八方ふさがりの恋心を抱えこんだアスカさん

は今日も今日とて連続ため息記録を更新し続けているのだ。

ああなんとプライドの高さの恨めしいことか、自分で自分に腹が立

つ。

と、そこへ掃除機持ったシンジ君がてくてくと前を通り過ぎていく。

(大体、全部コイツのせいじゃないのよっ!)

アスカさん、例によって怒りの矛先をシンジ君に方向転換。

 

ひょい。

 

がっ。

 

ばったーん。

 

つい足を引っかけてシンジ君を転ばせるアスカさん。

あわれシンジ君、フローリングの硬い床に顔面スライディング。

「いたっ……な、何するんだよ!」

「るっさいわね。足元をよく見て歩かないアンタが悪いのよ」

ひどい言い草もあったものである。

「そ、そんな……」

「ふんっ」

よほど痛かったのだろう(まあ顔面からモロに突っ込んじゃあ痛い

に決まっているが)、涙目のシンジ君を尻目に、アスカさんは自分

部屋へと戻っていった。

 

翌日、学校。

シンジ君と並んでご登校のアスカさん。

教室に入ると、黒いジャージのトウジ君が早速二人を冷やかしにか

かる。

「よう、おふたりさん。今日も仲良く夫婦でご登校ですか?」

瞬間閃く、アスカさんの腕。

トウジ君の喉にクリティカルヒット。

「ぐふぅっ!」

悶絶するトウジ君。

「ふざっけんじゃないわよ!何が悲しくてあんなネクライジケ虫と

結婚しなきゃいけないのよっ!!」

「……な、なあシンジ、惣流のヤツいつもよりちょっと…いやかな

りデンジャラスじゃない?」

メガネのケンスケ君がシンジ君に問う。

「実は昨日から急にあんなんなっちゃって……」

「悪いものでも拾い食いしたのかな?」

「そこ!何か言った!?」

地獄耳アスカさん、振り向いて二人を睨む。

「「め、滅相もない!」」

思わずハモるシンジ君とケンスケ君。

と、シンジ君の表情が何やら少し変わった。

どうも少し嬉しめのようだ。

アスカさんが振り替えると案の定、綾波のレイさんだ。

とたんに不機嫌3割り増しのアスカさん。

「ああったくもう………!」

シンジ君の首根っこ引っつかんで怒鳴りつける。

「このバカシンジ!どこ見てんの!!」

「いや、別にどこも見てないよ!」

シンジ君、必死の抵抗。

「なに嘘ついてんのよ!ファーストの方を見てたわねぇ!!」

「な……べ、別に僕が誰を見てようがアスカには関係ないだろ!」

シンジ君、逆ギレ。

しかしアスカさんもプッツン。

「言ったわねぇ!」

そして始まる大乱闘。でも暴れてるのアスカさんだけ。

で。

ふと我に帰るとレイさんがこっちを見てる。

まるで、

「何でそんなことするの?」

と問い掛けてくるように。

アスカさんはすこし悔しそうな表情で教室を出ていった。

もちろん、シンジ君お手製弁当は忘れずに。

そして放課後。

保健室で寝過ごしたアスカさんが教室に戻ってくると、そこには

既にシンジ君とレイさんの姿はなかった。

やられた!

何がやられたんだかよく分からないが、とりあえずそこらへんの

男子生徒A(アスカさんにはシンジ君以外の男子生徒の区別がつ

かない)をふん捕まえて、二人の行方を聞き出す。

男子生徒A、メガネをずりあげつつ答える。

「え、い、碇と綾波?ああ、二人なら一緒に帰っちゃったよ」

この答えにピシリとくるアスカさん。

「…やってくれるじゃなぁい」

そのアスカさんの表情に嫌な予感を覚える男子生徒Aこと相田ケ

ンスケ君。

しかしもう遅かった。

「…アンタたちの思うようは行かせないわよ!!」

叫び声とともに凄い力で目の前の男子生徒を投げ飛ばす。

何の罪も無いケンスケ君が、悲鳴を上げながら廊下を転がってい

く。

「まってなさい!」

気合とともに猛スピードでダッシュをかけるアスカさん。

……走る事15分。目標を発見。

夕日に染まる坂の上で、何か二人でイイカンジだ。

「し、しまった!」

歯噛みするアスカさん。しかしまだ間に合わないわけじゃない。

思いからだを根性で引き摺り、坂を駆け上る。

「あ、あのさ…綾波…」

「なに、碇クン?」

アスカさんの目の前では、今まさに告白タイム(死語?)といっ

た雰囲気だ。

「ちょっとまてぇーい!!」

そしてアスカさんは間に合った。

「くらえぇーー!!」

アスカさんはドロップキックをお見舞いした。

シンジ君に。

「うわあああああぁぁぁぁぁぁぁぁっ…………!!」

ごろごろごろごろごろごろごろごろごろごろ

シンジ君がまるでマンガのごとく坂道を反対側に転がり落ちて

いく。

そしてアスカさんの目は。

レイさんに「熱っぽい瞳が」ロックオンされていた。

「だ、大丈夫?バカシンジに何かされなかった?」

思わずレイさんを抱きしめるアスカさん。

「ああ、ふぁあすと……あんな変態男になんか渡すもんですか……」

そう、アスカさんの標的はシンジ君ではなくレイさんだったのだ。

次の瞬間、アスカさんは自分の体勢に気付き、体を離す。

「あ……!」

ついでに自分がいま何を口走ったかも気付いた。

勢いで告白。

あっという間に広がる噂。

身の破滅。

あっという間に自分の転落人生が頭の中で高速にシミュレートさ

れていく。

「うううううううう……」

アスカさん、もはや半泣き。

「………」

しばらくその様子を眺めていたレイさんだったが、何を思ったの

か不意にアスカさんの頭に手をおき、いーこいーこしはじめる。

「え……?」

アスカさん、半泣き中断。

レイさんの目には何の感情も伺えない。

「あ、あの…アタシ、その、いっつもファーストに辛くあたって

たけど…その、ホントは好きって言うか…いや、お友達からでい

いの、ほんと」

自分で言ってて支離滅裂だと思う。

「…しってたわ」

「え!?………何で?」

アスカさん、ビックリ。

「だって、私を見る貴方の目は碇クンと同じ目だもの」

なるほど。自分の手のうちは全てお見通しだったという事か。

しかし、気になる事が一つだけ。

「でも……気持ち悪くないの?」

「どうして?」

なんと。自分の気持ちを知った上でこの少女はアスカさんが気持

ち悪く無いと言ってのけたのだ!

「え、と。じゃあ…お友達に…なってくれる?」

「……今までは違ったの?」

この一言で、アスカさんはもう後のことはどうでもよくなった。

例え世界の全てが敵に廻ろうと恐くない。

矢でも鉄砲でもN2核でも使徒でもどんと持ってこいって気分だ。

まあ実際の所、レイさんはミサトさんに、

「仲間=お友達」

公式を吹き込まれていただけだったりするのだが。

そんな事など当然知らないアスカさんはしやわせ最高潮だった。

「あの…じゃ、一緒に帰らない?」

「いいわ」

そして二人は手を取り合って、愛に包まれ家路についた(アスカ

さんの主観に基づく)。

二人とも、坂の下でお約束通りごみ捨て場にはまって目を回して

いるシンジ君には目もくれなかった。

「ぼ、僕が何したって言うんだよぉ……」

シンジ君はそう呟いたが、答えてくれるのはカラスのみだった。

シンジ君の目の前で、夕日が滲んだ。

「くっそー、ま、負けるもんか……!」

シンジ君の叫びは虚しく夕暮れ空に吸い込まれていった。

 

 

お・わ・り(はあと)

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あれー、オチてーら(笑)。

ごめんなさい。

あ、怒んないでください、皆さん。

ぼくがわるかったよー、前のヤツの続きがうまくかけないから

別なのかいちゃったんだよー。

しかもこんなの(爆)。

だめじゃん、僕(T-T)……もういあーん。

今度はマトモなの書くんで許して。

 

うう、じゃあこれで。

 

追記:前書いたヤツ、綾波レイの三人称が「レイ」なのに、途

中で二回ほど「綾波」と表記してしまいました(T-T)

それに冒頭で「或る冬の午後」ってエヴァに季節があるかーい!

もし読まれたらそこらへんは気にしないでください(T-T)

じゃ、今度こそさよなら。

 


 

みゃあの感想らしきもの。