「くっ、くじけた・・・・」
作・鰹節さま
続ユリの花束
;前編作者注
;これは「性の価値は」の外伝のパラレルな世界のお話です外伝「ユリの花束」をお読みになった後にお読み下さい
ここは葛城家
何事もないある平日の夕食後和やかな会話が交わされていた
「やっぱり
白か薄いブルーなんかが良いんじゃない?」「ねえ?なんの話」
話に入れないシンジが訪ねる
「
赤なんかアンバランスで良いんじゃない」構わず話す二人
”無視された・・・・・・・・・・”
「でもイメージがちょっと・・・・そんな派手なのいったい誰に見せるのよ」
「そりゃもちろんアスカあなたに決まってるじゃない」
「な、なんであたしがシンジのを・・・・・・」
真っ赤になって否定するアスカ
ミサトの口元が”ニヤリ”とつり上がる
・・・・・・やっぱり噂の信憑性は高いわね・・・・・・・・・・
その邪な笑いはゴシップ好きのおばさんその物である
ミサトはネルフで流れる噂を元にカマを掛けるべく話を誘導した
その試みはほぼ成功し満足のいくモノだった
これは要チェックよ・・・・
ミサトは新たなる酒の肴の予感に頬をゆるめる
「どう?シンちゃん女の子の身体にはもう慣れた?」
シンジに軽く振ってみる
のけ者にされていたとばっかり思っていたシンジは咄嗟に返事できなかった
「えっ、あっ、慣れたと言えば慣れたんですけど・・・・・」
ミサトの口がまたつり上がり始めたのを見たシンジは
危険を感じたのか慌てて話をすり替える
「それより、さっきから何を話していたんです?
白とか赤とか」「そりゃもちろんアンダーのことよ」
「アンダーって・・・」
「下着よ、し・た・ぎ」
「ほら、シンちゃん今はごくフツーのリツコが持って寄こしたヤツしか
無いでしょ。女の子なんだからもっとかわいいヤツをって思ってたの
今度の非番の時見に行きましょ(はあと)」
「そ、そんなのいいですよー今ので・・・・」
赤くなってうつむくシンジ
その新鮮な反応が返ってミサトの心をくすぐる
「ふふっ、シンちゃん恥ずかしがること無いのよ女の子だったら当然の事なんだから」
「・・・・・・ミサト、せっかくの休み潰さなくても私が連れてくわよ」
黙っていたアスカが横から口を挟んだ
ミサトは心の中で舌打ちした
・・・・冗談じゃ無いわよこんな面白いこと他人に譲れるもんですか・・・・
心の中の邪な考えをおくびにも出さず続ける
「珍しいわねアスカ、いつもならこういうことはめんどくさいって言ってやらないのに」
「あたしがいつ言ったのよ?それにシンジのこういうことについて
面倒見ろってミサトが頼んだんじゃない!人に押しつけといて
おもしろ・・・・あわわ・・・・・・・・・・・・・・(やばいやばい)
面倒じゃ無いこと以外をやるって言うのは都合が良すぎるんじゃない?
人に頼んでおいてそう言うことをするわけ?ミサトは」
・・・うっ・・・
さすがにミサトは言い返せない
忙しいのを理由にシンジの”女の子教育”をアスカに押しつけたのは
他ならぬミサトだからだ
悔しいがここは負けを認めるしかない
「それじゃお願いするわアスカ、下着だけじゃなくて服とかも見てきてね」
ミサトは無理に笑おうとして失敗した・・・・・口元が完全に引きつっている
この上なく不気味・・・・・・・
シンジは引いた、その表情には怯えすら入っている
アスカはミサトに対する勝利を感じたためか冷たく笑っている
異様な雰囲気
シンジはこの場から逃げ出したかったがそれはかなわなかった
<翌日ネルフにて>
「リツコ、シンちゃんに持って寄こした下着何処で調達したの?」
「ああ、あれね」
と、言うとリツコは端末に向かって何かのデータを引き出しにかかる
「ちょっとこれ見てくれる」
そう言ってミサトの前に出されたのは
チルドレンのパーソナルデータだった
チルドレンのパーソナルデータは機密として扱われ
作戦部や技術部に居るからと言って見れるレベルの情報ではない
部長職に有る二人だからこそ見れるのだが
今回はそれが仇となっているような・・・・・・・・
「これってシンジ君・・・・」
「もう一つ・・・・・こっちも見てみなさい」
「こっちは”00”ってレイのデータ?!」
「殆ど同じじゃない!!」
「そう、身長が微妙に変わるけど身体のサイズは殆ど同じなの」
「これって偶然なの?」
当然と言えば当然の疑問と言える
「そうとも言えるしそうとも言えない・・・・・だからこそ偶然って言葉が有るんだけど」
リツコの言いように今ひとつ釈然としないミサト
「だからどう言うことなの?」
「言ったでしょ、偶然と言っても大過はないわよ」
「そんなことが聞きたいんじゃないわよ
なんでこんなに似たのか!それが聞きたいの」
「偶然よ」
「ううっ・・・もういいわ聞かない!それより最初の質問は答えられるんでしょうね」
「ああ、下着の事ね・・だからこれよ」
リツコはまたディスプレイを示した
「って・・・もしかしてレイの!」
「これだけ似てるんですもの・・ま、実際ピッタリだって聞いたときには驚いたけど・・・・・」
「もしかして使用済みじゃないわよね?」
「あら、洗濯はしてあるわよ」
「だあぁぁぁぁ、それを使用済みというのよ!」
「良いじゃない新しいの買うまでの繋ぎよつなぎ」
「全くもう・・・・シンちゃん聞いたらどんな顔するのよ?」
それはそれで楽しみなミサトであった
<買い物前日ミサトのマンション>
ミサトが帰れない夜
アスカとシンジは同じ(シンジの)部屋で話をしている
「駄目よ!きちんとしたの付けないと崩れちゃうんだから」
「けど・・・・・」
「けどじゃない!いいからあんたはあたしの言うことを聞いてなさい」
「でも恥ずかしいよ」
「だーめ、可愛いんだからもっとかわいくしなきゃ罰が当たるわよ」
「罰って・・・・・なんでぼくが・・・」
アスカは何か思いついたように目を輝かせる
「これが罰よ」
言うが早いかアスカはシンジにのし掛かっていた
ふむっ・・・んんん・・
アスカは素早くシンジの唇を奪う
アスカの舌はシンジの口内をまさぐり
舌を絡み取り、唾液を交換する
”ピチャピチャ”と激しさを示す音が繋がりから漏れる
シンジもアスカに答えるようにその舌を絡ませる
二人の舌は軟体動物のように
妖しく絡み合う
シンジの意識がぼんやりしかけたときようやくアスカのキスから解放された
軽い酸欠のせいか息が荒くなり頭がハッキリしない
シンジのその目は既に陶酔したような鈍い輝きに変わっていた
アスカと関係を持ったあの日から
シンジはミサトが居ない夜は必ずアスカと床を同じにするようになっていた
アスカはシンジを激しく求め
シンジはアスカに身を委ねた
誰かに必要とされていると言う精神的安堵と
繊細な肉体がもたらす快楽に
シンジは溺れていった
もう、引き返せないくらいに・・・・・・・
アスカの独占欲はまさしく男のそれで
か弱い保護の対象としてのシンジは
アスカの保護欲と征服欲を同時に満たす存在だった
アスカはシンジとの行為の最中必ずシンジに言わせることがある
「ねえ、この身体は誰のモノなの」
「誰のって、僕のに決まってるじゃないか」
「そういう事言うの・・・・・・分かったわ」
いつもの会話・・・この後に何が待っているかシンジも十分知っている
これは二人の合い言葉の様なもの・・・・
アスカが求めシンジが答える
二人の確認作業はこの上なく淫靡なものだった
「あっ・・」
「アスカそこは・・・・・・」
「あんっ・・・」
「シンジ・・・この身体は誰のモノだったかしら」
「・・・・・・・・・・・」
「あら?じゃあもうしてあげないわよ」
「アスカのだよ」
何回か繰り返したからと言って慣れるものではない
そんなシンジの初さがアスカには愛おしい
「聞こえないわね」
アスカの微笑みにはサディスティックな感じすらする
シンジの股間に据えた手を妖しく動かしながら続ける
「さあ、もう一度聞こえるように言って」
「ああっ、アスカ、アスカだよ・・・・僕はアスカのものだよ
あぁぁぁぁあああぁぁぁぁぁぁぁ!
アスカ、イッちゃうよおおぉぉぉぉ・・・アスカァァァァァァァァァァァ」
”ビクビクビクッ”
シンジは足がつったようにつま先を伸ばし痙攣した
やがて痙攣が収まると
ぐったりとしてベッドに沈んだ
一休みしたい所だったがアスカはそれを許さない
まだ夜は始まったばかりだ
中編へ続く
後書きみたいなもの
こいつで連載って訳じゃありませんけど、考えてる話が長くなったのでここいらで切ります。長くないって?いい加減ふざけた書き方はやめろ?などと言われたらなにもいえない・・・・。日本語が下手な私(かといって外国語を話せる訳じゃない)ですがなにとぞおつきあいを。中編は次なるHitの時に。頑張ってサービスします・・・・・・。でも”アスカのものだよ”このセリフに異常にこだわってる私(笑)。
みゃあと
偽・アスカ様(笑)の感想らしきもの。
みゃあ「さあっ!やって参りました、ズーレ小説第二弾!(笑)今回もすんばらしい出来が期待できますねぇ。…どうですか?解説のアスカ様」
アスカ様「………」
みゃあ「アスカ様?」
アスカ様「だーーーーーーーっっ!!だっかっらっ!なんであたしとシンジがレ○に走らなきゃなんないのよっ!」
みゃあ「それはもちろん、
自然の摂理っていうやつですよ、アスカ様」
ずどきゃっ!
アスカ様「何が自然の摂理よっ!!全部あんたたちの妄想じゃないっ!」
みゃあ「あうう……でもでも、今回は幸せみたいでしたけど?本編よりは…」
アスカ様「まあ…そりゃ、本編よりは……って、そういう問題じゃないわよっ!」
みゃあ「あ〜あ、短気ですねぇ。作中では『シンジは誰のもの?』『僕はアスカのものだよ!』…な〜んてすんごいコト言わせてたくせにっ!もうっ、アスカさまのえっち!!」
ずばしぃっ!
アスカ様「……だから妄想だっつーの!」
みゃあ「あうううう……(^^ゞ」