偽・GUESS WHAT!?

〜第W話〜

作 Koujiさま

 


第W話 とある休日と西宮という純愛野郎

 

 

 

 

 

「誰かを強く想っていても、その想いを伝えなくてはいけない

 

 

伝えられないものは、奪われるのを黙ってみているしかない

 

 

伝えたことでできる恐怖、伝えられずに奪われる恐怖

 

 

・・・少なくとも、奪われる恐怖だけは味わいたくないものだ」

 

 

 

 

 

 

1.休日の前日の事(あと電話)

 

 

 

 と、いう訳でケイ。

 

 なんだかしらんが、しょっぱなから、怪しいことをしていた。 それもベターっと。

 

 こんな事をされて困るのはマコトなのだが、リクはかまっちゃいない。

 

「うん・・明日?なにもないけど・・・」

 

 なんとか平静を装うマコト。  語尾が震えていたりするのだが、それがかえってリクを暴走させていた。

 

 いま、リクの全神経は10本の指に注がれているのだから。

 

 リクは、微かに震えるマコトを抱き寄せ、しばらく考えていたようだったが、不意にニヤリと笑うと ツツツーッと、マコトの背中を撫で上げ、顔を近づけると、『フッ』と、息を耳元に吹きかける。

 

「きゃぁ!」

 

 電話の喋る部分を慌てて抑えるマコト。通話中だというのに迷惑なこの行為。

 

 しかし、どうせ相手は『またか』と思うだけである。(おなじみなのだ)

 

「だめだよぅ、お兄ちゃん!」

 

「ほら、ちゃんと話さないと怪しまれちゃうよ、マコト」

 

 両手を駆使してマコトをいじりながらニッコリと笑っているリク。意地悪な顔のリクだが、 それでも美貌は変わらない。

 

「そんな・・・あっ・・電話・・・だめ・・・」

 

「こんなに感じてるのに?・・」

 

「・・・あ!・・・ひゃ!・・そこは・・・」

 

 自分が元凶なのだが、それを棚に上げて、マコトをいじりまくるリク。

 

 かなわぬことは判っていながら、マコトが、なんとかリクの手を外そうともがく瞬間。

 

『じゃぁ・・・また。カチャ』

 

 向こうから電話が切られた。受話器を戻したマコトはぐったりと、リクにもたれかかった。

 

 リクは吸血鬼のようにマコトのうなじに顔を埋め、首筋に跡が残るようキスをする。

 

「だめ!跡が残っちゃう!お兄ちゃん・・・」

 

「・・・明日の予定、どうなってる?」

 

 手は休めずに意地悪に笑って見せるリク。

 

「あん・・・あ、あしたは・・」

 

 自分でも抑えきれない欲求に震えながらマコトは、 書き留めていた手帳を広げて見せた。

 

「・・・明日10時に・・ん・・・駅であって・・・んんん・・・」

 

無理矢理マコトを振り向かせ、キスをするリク。マコトの舌を絡めとり、きつく吸う。

 

「・・・ん・・・はぁ・・・お兄ちゃん!!」

 

 キスで一気に崩壊したマコトとリクの理性。高ぶるままにどちらが押し倒したのか、引き倒したのか解らないまま二人はベッドに倒れ込んだ。

 

 

 

 

 

「おい!そこでなにしてんだよ!?」

 

 横からかかってきた男の声を、リクは完全に無視した。ちょっと戸惑う警官。

 

 とある露天のアクセサリー屋。

 

 リクの視線の先には、マコトともう一人、加奈子がいる。 マコトがマコトなので、何とはなしに、姉妹のように見えてしまう。もちろん超美人が付く姉妹だが。

 

 で、そんな二人は放っておいて、問題なのはリクである。 リクはいつものように変装していた。いや、リクの変装はリクの能力ゆえ確実にリクだとは解らないが、本当に怪しかった。

 

警官が見たら速攻で職務質問並の怪しさである。いや、その場で逮捕しても構わないくらい怪しい。

 

でケイ。変装のつもりなのか、帽子を目深にかぶっているのだが、これがものすごく怪しい。 元はカッコイイのだが、「女は化粧で変わる」を実践するかのように怪しいさを出している。

 

目つきが悪いし、ぼさぼさ頭にコート。そのコートの下からの属す足とボロイ靴。もう、ほとんど、 このCD屋に強盗にきた兄ちゃんか、露出狂のような姿である。 店員の方もそう思っているらしく、チラチラと、リクの方へと視線を向けている。

 

「うぅ、マコトぉ(;;)」

 

「あぁ?なにいってんだてめぇ!?」

 

 物欲しげにマコト達を影から見ているリクに、先ほどから絡んできている ガラの悪い男達。

 

そしてようやく振り返るリク。だが、改めてその怪しさに男達は後ずさった。

 

 また無視して、リクは再び全神経をマコト達へ向けいた。

 

「あぁ、マコト・・・秘密のお出かけなんて一体なにを?お兄ちゃんにも教えてくれないのか?・・うぅ・・泣けてくらぁ・・・」

 

 何やら、危ないことをブツブツとつぶやき出したケイ。もう、こうなれば、いや、こうなる前に既に唯の危ない人である。

 

 もちろんマコト達も怪しい存在には気付いていた。ただ、それがリクだとはさすがに気付かなかったが。

 

 

 

 

 さぁて、その後も、リクはマコト達の後を影に日向に付け回していましたとさ。

 

 で、その間のトラブル。

 

 結局リクが絡まれ、余裕のないリクの拳によって意識を失う。

 

 血にまみれた拳のリクをみて、子供が泣き、犬猫が逃げ、警官が追いかける。

 

 その間マコト達が20回以上ナンパされるが、加奈子の機転と実力行使によって解決していた。

 

 

 

 マコト達のお出かけそのものは、平穏無事だったようである(しつこい若者とオヤジとスカウトマンが路上に転がっているが、それはたいした問題ではない)。

 

 マコト達の行く先々は、まぁ、通常の場所であった。(服を見たり・・・等々)

 

 で、帰り、加奈子は、しっかりとマコトを家まで送っていってくれた。偉いなぁ。  時刻はすっかり夕暮れ時。別に、目的もなくブラブラしていたのに、どうしてこんな時 間になるのだが。(楽しい時間というのはいつも早く過ぎるものである。嫌な時間は長いように・・・)

 

「加奈ちゃん、送ってくれて、ありがとうぅ」

 

 お昼をおごってもらって、すっかりごきげんなマコト。お腹が満腹なら、それで、機嫌 はいいらしい。単純な・・・

 

だが、加奈子はその笑顔を見て姉のような気分になってしまうのであった。

 

 で、そんな二人の様を、電柱の影から見守っている怪しい人影。

 

「う〜ん・・・喫茶店での話は聞き取れなかったが・・・まぁなにもなくて良かった」

 

 ボソボソと呟くリク。怪しさ爆発だ。

 

「・・・あの?リクさん?・・・」

 

「なにぃ!?」

 

 あっけなくばれてしまって慌てて振り返るリク。そこにはリクの姿に困惑した顔の少年がたっていた。

 

「な、な、なんのことかな!?ぼ、僕はただの怪しい男だよ!!」

 

「はぁ・・・」

 

 その少年は呆れたようにリクを見ていたが、諦めてリクが変装をとくと、 その顔がぱっと輝いた。

 

「・・・あ!今日だっけ?」

 

「はい・・・あの・・すいません、迷惑かけて」

 

 真っ赤になって、俯く少年。

 

 まぁ・・・契約だし、とは口が裂けても言わないリク。そして少年の顎を持って上向かせると、すぐさま唇を奪った。

 

「ん!・・ああ・」

 

 ほんの一瞬だったが、少年はその甘い感触に酔いしれ、気付いたときには走り出していた。 恥ずかしくて逃げ出したと気付いたときには既に家に付いていたが・・・恐るべしリクのキス。

 

「・・・み〜た〜ぞ〜」

 

 怪しい声に振り向けばそこには加奈子がいた。リクが止める間もなく、即座にリクの唇を奪う。 しかも、少年が触れるキスなら、加奈子のは奪うキスだ。しっかりと舌を絡めてくる。

 

「・・・はぁ!」

 

 一分近いキスの後、ようやく唇が離れた。リクの首に腕を回す加奈子。ついついリクも加奈子の腰に手を回す。もはや条件反射に近い。

 

 マコトと言えば、既に家の中に入っている。もっとも今回のお出かけで加奈子は自分のリクに対する気持ちと計画を話してしまったので、特に慌てはしなかっただろうが。

 

「・・・加奈子?」

 

「今日のこと、聞きたい?」

 

「・・・・うん」

 

「・・・・・・・・・・・・・」

 

 ボソボソと加奈子がリクの耳元で呟くと、リクは驚いた顔になり、そして再び加奈子を抱きしめた。

 

その後、リクは加奈子の家にマコトを呼び出し、兄妹+加奈子は一つのベッドで眠ったのだった。

 

 

 

 

「あたしが正妻で、マコトの旦那にレイがなって貰う・・・そしてみんなで暮らすの」

 

 

 

 

 

2.休日の後日

 

放課後。これは、いかなる教師にとっても至上の時間である。

決まってやっかい事をおこす生徒達から解放され、ようやく自分の時間をもてるのだから。

 

その開放感から、教師の中には、酒を飲みに行ったり、やたら怪しい場所に行ってやたら怪しい行為をしてしまったりする。 だが、プライベートタイムに文句を付ける気はない。

 

自分が教えている生徒と同い年の女子高生を39800円で1時間買おうが、 街角にたたずむ外国人から不純物だらけの粉をグラム4000円で買おうが、 自転車に乗って通行中の人間を鈍器で襲おうが自由である。

 

 我等が主人公リクと言えば、真直ぐ中学に行ってしまう。 当然、妹のマコト目的である。

 

今年のマコトの部の顧問がやたら生徒を口説くのが熱心で、リクが帰るような時間まで、 生徒を釘付けにしているからである。もちろん常に他の教師達からマークされているので、校内で行動に出ることはないが公私混同はしないで貰いたいものだ。

 

 が、ここにもう一人、マコトを待っている人がいる。

休日の最後に出てきた少年。マコトの『彼氏』役である、西宮良である。この人も、マコトをしっかり待ってあげていたりする。もちろん彼は自分の立場をわきまえている。

 

 で、当然、会ってしまう二人である。

 

「あ、佐伯先輩・・・」

 

「・・・西宮君か」

 

 この『西宮君か』には複雑な響きがあった。が、事実は、過去、まだリクが高校に上がったばかりの頃、西宮がリクのロッカーに「好きです。付き合って下さい」という、ある意味爆弾的な手紙を仕掛けたこと である。もっとも、その後、丁重に丁重を飾ったぐらい丁重に断られている。

 

 だから二人の仲ははっきりいって、超堅い。セメント漬けで東京湾に沈んだヤクザ並に堅いのである。

 

 マコトが出て来るであろう昇降口の前で、漫画なら手足が四角で表されるくらいぎくしゃくしている二人。

 

 それを、下駄箱の前でマコトはキョトンとした様子で見ている。

 

「あれぇ、お兄ちゃんと先輩だぁ」

 

「どしたの?」

 

 同じ部の友人が、マコトの横から、リクと西宮を見る。

 

「あ、リク様!!いいなぁ〜お迎え・・・」

 

「そうなの?」

 

 そう言って、友人を見るマコト。もう、迎えに来るのが当然というか、日常的に続いているため、気付かないらしい。

 

 当然、頭を抱える友人。

 

「マ、マコちゃぁん(^^;」

 

(何故こんなヤツが・・・いや、マコトだから、リク様の妹だから許されているのよ!!!他の女だったら・・・ふ・・ふふ)

 

 友人の瞳の底にある嫉妬の炎に気付かないマコトは、ゆっくりと靴を履く。 いつも以上に動きがスローモーなのは夕方7時近くまでの部活が、 かなり応えているからである。

 

「うん。判った、早く帰ろうね」

 

 自分は家に電話して親に車で向かえに来てもらっていることになっている友人 は、ちょっと目を伏せてマコトに言った。

もし、今マコトと目があったら彼女を殺してしまいそうだからだ。

 

リクを取り巻く女性には二つの考えがある。 一つ目は好意だ。リクを慕い、リクが可愛いがっているマコトにも優しくする事で、リクへのコネを作ろうという 、 ちょっと以上に打算の入った、まだ優しい考えである。

 

で、二つ目。嫉妬だ。リクに可愛がられているマコトを許さないという、女の情念の絡んだ妬みだ。

これはマコトに意地悪することで、リクに嫌われたくない為に行われることはない。

 

そして彼女は見つけてしまったのである。自分の中にある狂おしいまでの嫉妬を

 

 リクは幼稚園生から熟女まで、合計・・・・・数え切れないほどに慕われている。

 

 しかし、いくらリクが恋しくても、リクの可愛いがるマコトに 何が出来る訳もない。(中には、自分をマコトに似せるために整形手術を受ける者もいたりする)

 

 そう言う訳で、堪りに堪った鬱憤が、いかなる形にしろマコトに降りかかることはない。

 

 マコトと言えば、彼等の間にあるぎくしゃくした空気も、疲労にまみれた意識では感知することができなかった。

 

 リクと西宮の無言のみつめあいはかなりの間続き、気が付いて見れば、すぐ目の前にマコトが立っていた。

 

 ちなみに、マコトに付いていた友人だが、リク達の背後から女の群の嫉妬の視線の強烈さに恐れを成し、 後で自分の仕出かしたことの重要さ及び恐ろしさに気が付き、一週間、登校拒否になってしまったという。

 

加奈子もいるのだが、彼女はそんな視線に臆することはないし、加奈子を実力で排除できる女はいなかった。

 

リクは、西宮から視線を外すと、マコトと手を繋いでゆっくりと歩いていくのだった。 西宮の捨てられた犬のような視線を背中に感じながら・・・そしてこの後リクはケイに初めて出会うのであった。

 

 

 

3.西宮君の家庭環境

 

 

 

 西宮良。

 

 佐伯兄妹のマコトの彼氏役である。結構・・いや、かなりの美少年なのだが、彼はホモセクシュアルなのだ。

 

 だからマコトの彼氏役とは、リクとの契約によって付いた役目だった。

 

月に一度、リクの唇と引き替えに、 リクが部活や、副会長に任せきりの生徒会で出られない時、マコトをガードするという契約。

 

 喜ぶべきなのか、悲しむべきなのか・・・・ところがどっこい、西宮、結構タフなようである。

 

そこら辺りの中学生のように、リクにふられて登校拒否になったり、 ヤケになってマコトの彼氏役をやめようと思ったりしたことは、一度もない。

 

 あたりまえである。

 

 実は彼はリク以前の相手に体と心を弄ばれている。

 

 誰でもない姉にである。

 

 

 

 土曜の半ドンで、早く帰ってきた西宮。 三年なので部活免除状態になっている。

 

 本当はマコトと一緒に帰り、リクに一目でも会いたいのだが、 マコトは二年なので、部活で帰られない。 と、言うか、公私混同音楽教師(だが有能)のせいで、帰らせてもらえない。

 

 で、一人寂しく家に帰って来た訳である。 ちなみにその教師の周りにはPTAからの監視者が常につきまとい、教師はおろか、全生徒からも要注意人物扱いされているので、危険はない。

 

「たっだいまぁ・・・」

 

 こぢんまりとした住宅地の自宅に帰った西宮。

 

 玄関で、『姉』の靴をみて、顔をしかめた。別に、靴に問題がある訳ではない。ただ単 に姉が先に帰って来ていたことが、気に入らないだけである。

 

「・・・姉ちゃん!?」

 

 とりあえず、呼んでみるが、返事はない。

 

 靴は登校用なので、別の靴で出かけたのかと、半ば安心、半ば不安がりながら、トテト テと階段を上がり、二階の自室に向かって行った。

 

 が、自室の引き戸を開けたところで、西宮、見事にのけ反った。

 

 部屋の中に姉がいたからである。

 

 いや、いたどころではない。ポーズを決めている。

 

「あ、ほはへり」

 

 西宮姉、結構美人(と、言うか、加奈子並みに美人)なのだが、 いかせん、制服のまま、 口に玩具をくわえて、足をM字開きで床にねっ転がって・・・・している。

 

ちょっと離れたところには、スキン一箱がお盆の上に乗っていたりする。

 

「だぁ、姉ちゃん、人の部屋で何やってるんだよ!」

 

「何って・・・言わせたいのねアタシの口から・・・ああ・・・・」

 

 くわえていた玩具をはずして、そう答える西宮姉こと、 西宮泉。ついでに、手元にあった読んでいた雑誌を、西宮に見せてやる。

 

「うわぁぁぁ!!!!!」

 

 とたんに響く、西宮の絶叫。

 

 泉はそれを聞いて、ニッコリ笑っている。

 

「やーね、良ちゃんたらぁ・・こんなコトしたいんでしょう?」

 

 泉がご機嫌でみているのは、何でもない、『いかがわしい』類の物である。

 

 簡単に言ってしまえば、唯のH本である。が中身が少し違った。男と男である。

 

 しかし、姉は全然動揺していないのに、西宮のほうは動揺しまくりである。もう、これ でもかというくらいに慌ててしまっている。

 

「ど、ど、どこで見つけたんだよ!!」

 

「ベッドの下」

 

「そんなところ、あさるなぁ!」

 

「やぁねぇ。自分の趣味を暴露されたからって、人のせいにしないでよ」

 

「なんだよ、その、暴露って!!」

 

「あら。どうせ隠すんだったら、もっと旨く隠せってことよ。あたしてっきり、あたしに見て欲しくて くて、ベッドの下に置いてあるもんだとばっかり、思ってたわよ?」

 

 そう言って艶笑している姉。

 

 別に弟がH本を持っていたからといって、何を言うわけでもない。ただ、からかっている。

 

 いや、弟をおもちゃにして遊んでいる。今まで通りに

 

「あぁ、もう、人の部屋に勝手に入ってくるなよ!」

 

 頭を抱えてそう叫ぶ西宮。

 

 だが、その悲痛な思いは、まぁるで泉には届いていない。

 

「そんなに言うなら、『鍵』つけなさいよ」

 

「この『引き戸』で、どう付けろって言うんだよ!」

 

「頭使いなさいよ、頭」

 

 泉、自分の方が成績がいいので、弟を馬鹿にしまくりである。

 

 西宮のほうは、いいかげん切れそうなものだが、いかせん、小さい頃から、『あたしに逆らうな 』と姉に調教され続けているので、姉に手が出せない。サブリミナルかインプリンテ ィングと言ったところだろうか?・・・いや、洗脳だな

 

 泉のほうも、嫌なことにそれを判っている。しっかり、西宮の理性の境界線あたりでキ ープしながら、弄んでいる。

 

「ほほほ、アンタは、私の物ぉ。私は、私の物ぉ」

 

 まぁるでご機嫌で、立ち上がった泉。

 

 発見したH本を、西宮に手渡して部屋を出る。ついでにディープキスもする。手で西宮の股間も撫でていく。

 

「姉ちゃん!」

 

「今度はしっかり、隠しときなさいよ。さもなきゃ、彼女にみつかるぞぉ?」

 

「そんな、マコトちゃんが・・・」

 

「私、マルチネスの所で見つけたわよ?」

 

 その泉の一言で思わず凍り付く西宮。

 

 ちなみに、マルチネスとは、日本名アキラであり、人間で泉の彼氏である。 というかペットである。西宮が拒みだしてからは、自らの欲求を満たすために新しいペットを調教しはじめたのだ。

 

「い・・・泉ぃ」

 

「ま、別にいいわよ。バイの方が性的には気持ち良いし」

 

「誰のせいだとおもってるんだ・・・」

 

「あたしのせいだけどねぇ」

 

 泉はニッコリ笑ってそう言うと、

 

「で、何か食べる?」

 

と、聞いてきた。一応、受験生の弟を気づかっている。と、言うか、毎回この調子である。

イヂメたり、優しかったり。アメと鞭でしつけるのだ。

 

西宮としては、どう対応していいのやら。もっとも、生まれ たときから付きあっている姉である。調教されきった精神は、既に屈服していたのである。だからこそ男に走ったのかも知れない。

 

「あー・・・ラーメン」

 

「おっけ。作ってあげるから、呼んだら来なさいよ?」

 

「ほいよ」

 

 その場で制服を脱いで、全裸になるとエプロンだけを付けて 去っていく姉の後ろ姿を見送る西宮。

 

 基本的にやさしいので、姉は好きなほうである。ただ、5才から今まで性奴として調教されなければの話だが・・・

 

「はぁ〜・・・」

 

姉が誘うようにお尻を振って出ていく。そしてパブロフの犬状態の自分の股間を見て溜息をつく西宮だった。

 

 

 

 

 

4.西宮君の友人関係

 

 

 

「西宮ぁ、ここ、判らないぃ!」

 

 数学の授業の直後。

 

 次の授業である理科の準備をしていた西宮の席に突進してきたのは、マルチネスこと友人アキラである。

勢い余って西宮の机に突っ込み、怒った西宮に数発蹴りを入れられたのはご愛敬である。

 

 教室内、移動のために大分人がバラけているが、それでも残っている者が特に注意を払 わないところを見ると、お馴染みの光景なのだろう。

 

「アキラ・・・」

 

 小犬宜しく・・・いや、。子犬そのもののように、目をキラキラさせて、数学のノートを広げてくる姉のペット・マルチネス・・・じゃなくて友人・アキラに、西宮は 思わず頭を抑えた。

 

 明朗快活と聞こえはいいが、本当は唯の犬畜生。そんな友人を持つ西宮は自分の不幸を嘆く。

 

 今日も今日とて、ひっつかれている。・・・腰を振るな!

 

「西宮?」

 

「なんでもない」

 

 一年の頃は、まぁるで勉強しなかった友人が、二年の中頃から必死になって勉強し始め た理由を知っているがゆえに、西宮は頭が痛い。

 

 が、友人であるアキラの方は、まるでそれが判っていないというか、考えるだけの脳もないので、 どうして西宮が何か諦めたような表情をしたのかも、判っていない。

 

 アキラはちょっとチビっこい(あそこも)が、それを補って余るほど、 元気である。本当に元気である。元気というかタフである。 どうしてそんなに・・・と思うほど絶倫である。一日に二度は余った血液が鼻からこぼれている。

 

 今日もその元気さで、西宮を押している。舌を出して息をするな!

 

「早く教えてくれ」

 

 アキラは、数学のノートを西宮の前に広げると、後はジーッと待っている。

 

 西宮のほうも、面倒見が良すぎるほうだから、それに付きあってしまう。

 

 

 

 さて、この山乃瀬アキラだが、二年になるまで、西宮とはまぁるで関係なしの一般ピープルであった。 一年のときはクラスも違えば部活も違う。さらに、学区域の関係で、小学校も別だっ た。その結果、一年の間は、ただ単に、『こんな犬みたいな奴がいる』程度の顔見知りだったのであ る。

 

 が、運命の転機と言うか、運命という名の悪魔の手によるものか。

 

 二年になってのクラス替え、西宮は見事にアキラと同じクラスになってしまった。 (余談だが、ここの学校のクラス替えはサイコロで決めているというまことしやかな噂がある)

 

 が、そこまでなら『友人』とまでは、ならないだろう。いや『友犬』か?

 

 西宮とアキラが仲良くなった背景には、アキラの方から寄ってきたと言う裏事情がある。

 

 が、アキラの場合、打算からであった。 西宮との暖か〜い友情にくっついてくる『おまけ』に引かれたのである。

 

 何でもない。目的は西宮の姉の泉である。

 

 そうなのだ。このアキラと言う奴、西宮の姉目的で近づき、友人面し、旨く泉のペットに収まったのである。

 

 もっとも、ここまで言うと、唯の酷い奴である。 しかし、アキラも根っからのMだし、西宮も姉からの呪縛が薄くなったことに感謝している。

今は純粋に西宮の友人をやっている。ちなみに生粋のMだ(しかし、純粋な友人とはいったいなんだろうか・・・)

 

 

 

「お前も良く続くなぁ。いくら泉に(いつものように)馬鹿にされたとはいえ、感心ものだよ」

 

 姉の調教を知っている西宮には、その調教に付いていけるアキラには頭が下がる。

 

アキラの数学の間違い(+と−を間違えていたらしい)を指摘して、理科室までダッシ ュする西宮。後ろでは、アキラもダッシュである。足だけで走れよ!

 

(理科室に遅れて入ると、実験やらの 後片付けやらされるのである。一説には、最後の時限で後片付けをさせられると、金髪女理科教師の玩具にされると言う話しもある、が、試したものは翌日から学校に来ないので、真相は闇の中だ)

 

「だって、大山受かったら、させてくれるって言ったもぉん」

 

「は?」

 

「だから、ご主人様が」

 

 キーーーーーーーーーー!!!!!

 

 廊下で急ブレーキをかける西宮。

 

 不思議なもので、車は急に止まれないのに、西宮のほうは急に止まっている。しかもピ タリと。

 

 が、アキラの方は、犬だったらしく、まともに西宮に突進してしまった。ひらりと避ける西宮。

 

『ドグワシャァ!!!』

 

 コンクリ壁に突っ込み、首が変な方向を向いているアキラ。

 

 交通事故である。いや、闘牛・・・闘犬か

 

 大分ド派手な音がしたのだが、三年の仕業と判っているのだろう、一年は怯えて、覗きにさえ出てこない。

 

 結果、十分程、壁に血の大輪を咲かせたアキラは、廊下に転 がされたまま、自力で復活するまで放られたのだった。

 

 なんともおかしい連中である。

 

「に、西宮ぁ、急に止まるなぁ・・・・」

 

 十分も経過して、やっと、アキラが気が付いたらしく、頭を抑えながらそう呻いた。 もはや人ではないな・・いや、この程度の傷はしょっちゅうなのだろう。姉の調教で。

 

ちなみに、血の大輪にびびったままの西宮のほうも、アキラを恐怖の目で見ながら、

 

「ち、ちかよるな・・・」

 

と、呻いている。

 

「お前が変なこと言うからだろ・・・」

 

「変?」

 

 どうやら、天性のMであるアキラは最近特に頑丈になったらしく、 そっちはもう、以前頭を抑えているとはいえ、廊下に座りこんでいる。子供の頃から調教されている西宮をびびらすアキラ=マルチネスのMの才能恐るべし。

 

「何が変なんだ、西宮?」

 

「だから、うちの姉ちゃんが・・・」

 

「ご主人様?」

 

「大山受かったらってやつ」

 

「あぁ、あれ?」

 

 アキラ、やっと判ったのか、頷いた。

 

 何とか精神的失調から回復した西宮をみながら、ニヘラと笑う。

 

「ご主人様がね、俺が大山受かったら、いいって」

 

「おい・・・」

 

「へへ、いいだろう」

 

 アキラ、気持ちの悪いほど笑っている。本当に嬉しそうである。

 

 西宮と言えば、頭を抑えて悩んでいる。

 

「姉ちゃん・・・」

 

「へへぇ、ご主人様、やっさしぃ」

 

「お前、馬鹿にされてると、思わないのか!?」

 

 ヘラヘラと笑ってばかりいる友人に、突然怒鳴る西宮。多分に嫉妬も入っているだろう か。

 

 が、怒鳴られたアキラの方は、どうして怒鳴られたのか判っていない。キョトンとなっ てしまっている。

 

「なんだよぅ、西宮」

 

「姉ちゃん、お前が受からないだろうと思って、そう言ったかもしれないんだぞ!」

 

「そうかもね、ご主人様は意地悪だから・・・でも、もしそうなら、勉強教えてくれる訳、ないじゃん」

 

 自身をもってそう言うアキラ。

 

「う・・・」

 

 西宮のほうも、それは見て知っているので、何も言えない。

 

 もう、アキラ、爆走である。もう、ニヤニヤしまくって、手におえない。

 

「だから、俺、絶対に大山合格するもんね。ご主人様の『聖水』を飲むために!!!」

 

 熱血なのか、一瞬、アキラの後ろで、黄色い波がザパーン!となったような気がした。

 

 見えないはずの幻覚に、『最近飲んでないなぁ』と昔を思い出し、すぐに悲壮になってしまう西宮。

 

 が、ふと、聞き捨てならないことを聞いた様な気がして、こめかみにやりかけた手を止 めた。

 

「な、アキラ、お前、いま、なんて言った?」

 

「ほへぇ?」

 

「だから、何のためだって?」

 

「なんのって・・・決まってるじゃん。ご主人様の『黄金水』を飲むため」

 

 沈黙。

 

 沈黙。

 

 沈黙。

 

 んでもって、西宮の心の叫び。

 

(なぁんだってええええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!)

 

 頭を抱えて、ムングになってしまう西宮。

 

 そんな友人をアキラは面白そうに見ている。

 

「おもしろいリアクションだな、西宮」

 

「お前、まだ、飲尿も済ませてなかったの!?」

 

「『飲尿も』って・・・やだなぁ、そんなふうに言わなくったって」

 

 ポッと赤くなってしまうアキラ。本当に、さっき熱血してた奴だろうか。感情やら、反 応やらのはばが大きい奴である。

 

 その横で、西宮の心の叫びはいまだ続いていた。

 

(姉ちゃん、付きあって、2年目入ってるだろぉ!?)

 

(なんで、いまだに飲尿もやってないんだよぉ!?オレなんか姉ちゃんにやられてから三日目には・・・)

 

(アキラも、そんなので赤くなるなぁ!?)

 

 その他にもエトセトラ、えとせとら。

 

 まぁるでご機嫌なアキラと、悩む西宮。

 

 しかし、二人とも、忘れてないか?とっくに授業、始まってる時間だぞ?

 

 

 

 後片付け、決定。ついでに金髪女理科教師から性的虐待を受け、それをネタにさらに後年まで性的虐待を受ける。西宮君の女嫌いは深まり、アキラ=マルチネスは新しいご主人様の調教に大変喜んでいた。 さらについでに翌日、校内中にアキラM説が流布したが、そうそうに本人が認めたためかえって納得されてしまった。

 

 

 

 

 

5.西宮君の部活事情

 

 三年・西宮良。

 

 水泳部所属。

 

 水泳部は2年前までは、毎日数十、数百のギャラリーを呼ぶ、全校、いやこの市内最高の劇場と化していた。もちろんその元凶は、リクである。

が、リクの卒業後、すっかり寂れてしまっていた。

 

中学生の間、心肺機能を鍛えるために水泳部にいたリク。2年の時には全国大会にまで出場し、 さらに、1位もかっさらいその能力の高さを誇っていたリクが消えて、部と しての入賞数はがた落ちだが、逆にある意味おおいに平和になったのである。

 

 部長もごくごく平穏で幽霊部長をやっている。(一部の噂では、リクの能力の高さに自らの未来を諦めたとも言われている)

さらに副部長は非常に面倒身がよく(部員がいればであるが)、ある西宮。

 

 部活らしい部活をしていない水泳部に部員が入らないのもしょうがない。

 

そして今日もリクの妹、マコトの部活が終わるまで、一人プールで泳ぐのであった。

(もちろん泳いでいるのは彼だけで、プールで遊んでいる人間はごまんといるのだが・・・)

 

華の去った部活動とはそんなものである。

 

 

 

6. 西宮君の恋愛顛末

 

 

 

 さて、マコトと西宮は今現在付きあっている。

 

 が、このおつきあい、結構日が浅いのである。

 

 実はまだ、1ヵ月しか、経っていない。

 

 

 

「あ、先輩こんにちわ!」

 

 とある昼休み。

 

「あぁ、マコちゃん?」

 

 その声に西宮は振り返ると、笑顔で微笑んだ。その笑顔に廊下にいる女子連中が、 一瞬惚けたような顔になるが、すぐに立て直す。これはリクによって免疫ができている性だ。

 

「どしたの?」

 

 普段でも優しいのだが、マコトには、さらに輪をかけて優しい西宮。 しかも西宮、やたら幸せそうなのだ。

 

なんせ今日契約の日(リクのキスが貰える日)だからだ。

 

 

 

彼がマコトに告白する事になった事の顛末を語るとしよう。

 

 

 

 

「あ、あの、さ?」

 

「はい・・」

 

「悪いけど・・もうじき受験だし、そう言う趣味無いから・・・」

 

 リクが西宮からの手紙を受け取り、彼の告白を断ったところだ。 ところがリクは、彼の性癖を利用しよう!と思い立ったのであった。

 

「すいません・・・ご迷惑をおかけしました・・・」

 

「あ、ちょっと待って!」(悪知恵が働いたリク。アニメで言えば豆電球だ)

 

「えっ?」(一瞬顔が輝く。が振り向いたとき既にリクが手を振っているので、再び暗い顔になる)

 

「あ〜・・・取り引きしない?」(その顔にちょびっと良心が咎めたが、愛するマコトのためと心を鬼にする)

 

「はぁ!?取引ですか?」(ちょっと明るくなる顔。でももし告白したことをネタに体を要求されたら・・・なんて考えて一人赤くなる)

 

「そう。もうすぐ卒業だろ?でも入れ替わりに妹がこの中学に入るんだ」(赤くなった西宮を見て、一瞬止めようかなと想ってしまう・・・)

 

「はぁ・・・」(さっぱり見当が付かないで、困惑している)

 

 二人とも、考えがちぐはぐのメチャクチャである。が人同士の会話なんてこんなものである。

 

「でさぁ、変わりに守って欲しいんだ、妹のこと」

 

「え・・・妹さんを?狙われているんですか?」

 

 再び手をぱたぱたと振って、疑惑を晴らすリク。そして西宮の耳元で、

 

「悪い虫が付かないようにさ・・・な?」

 

「はぁ・・・」

 

近づいたままのリクの顔に、ボッと赤くなる西宮。だが次第にその目が、リクの唇に吸い込まれ離れられなくなる。

 

「代償として、これでどう?」

 

そしてゆっくりと近づいてくる唇。ずっと見ていたいのに、西宮は何故か瞳を閉じてしまった。

 

「ん!・・・はぁ・・・解りました」

 

唇はすぐに離されたが、なぜかずっと柔らかな感触が離れなかった。

 

 

そしてマコトが入学してすぐに、リクによって引き合わされたのであった。

 

 

 さて、二人でにこやかに話しているところに、アキラ=マルチネスがひょっこりやってきた。 というか、馬に蹴られて死ぬほど無粋なヤツといえば、今やアキラだけある。

 

「あれぇ、佐伯ちゃんだぁ。また来たの?」

 

 アキラも、飼い犬のごとく人なつこい方だから、平気な顔で、マコトのそばに立つ。

 

「佐伯ちゃん、こんなヤツのどこがいいの?」

 

 西宮の性癖と、裏の事情を知らないアキラ、ご主人様の弟を『こんなヤツ』呼ばわりである。 一瞬ムッとなる西宮だが、姉の罵詈雑言プレイで鍛えられた忍耐力で我慢する。

 

「おまえなぁ、友人に向かって・・・」

 

 それでも、一応、釘だけは刺しておこうと、口を開きかけた所へ、

 

「そうですねぇ・・・」

 

と、マコトの言葉が邪魔してきた。

 

「兄が信頼しているところ・・・かな?」

 

 兄の事を思いだし、頬を真っ赤にしてそういったマコト。この答えに、同じくリクを頭に浮かべた西宮、真っ赤になっている。(結構純情なのかも・・・・)

 

 アキラも、負けじとご主人様とのプレイを思い出し、ドバッと鼻血をこぼしていた。

 

 誰か、こいつらを止めろ・・・

 

 

 

 

 

 7 西宮君との対談、乱入者あり

 

 

 

獣『ちぇっす!更新が遅れてごめんなさい。年末は忙しくてね・・・いや、師走って言うじゃん? まぁ大目に見てよ、ちょっとHにしたし』

 

西宮『大変っすね、獣も(^^;』

 

獣『いやぁ〜そうなんだよ・・聞いてくれよ、部長ったらさぁ・・・・クドクドクドクド』

 

西宮『あれ?獣さんって学生でしょ?それはそうとして僕の場合は、割合、あつかい酷くなかったし、最後もほら・・・』

 

獣『まぁね、キーパーソンだし(嘘)っつーかー、俺の前で惚気るやつ?、家訓でさぁ、殺っちま え!なんだけどぉー、まぁ、ホモだからー勘弁してやんよ』

 

西宮『は・・はは、このシリーズでの僕は弱いですからね』

 

獣『っだよ、この性格?超うぜーけど、一途?ってのやってるヤツに酷いことできないっしょ?』

 

西宮『はぁ・・どうも』

 

西宮『・・・あれ?マコトちゃん?どうしてここに?』

 

マコ『あれ、ご飯は?』

 

獣『あら?これって本編の・・・』

 

 

 

     リクの作ったご飯が突然消えてしまったので、マコト、涙目である。

 

 

 

マコ『うえぇぇん、ご飯がなくなっちゃったぁ(;;)』

 

西宮『マコトちゃん?どうしよ(アタフタ)』

 

マコ『うえぇん、先輩ぃ、ご飯(;;)』

 

獣『っせんだよ!んなことでな泣くんじゃねぇよ!ぶっ殺されてぇのか?ああ〜ん?』

 

     獣に脅され、さらに泣き出したマコト、マジ泣きである。

 

 

 

マコ『うえぇぇん、獣がいじめるぅ!!うえぇぇん!(;;)』

 

西宮『獣さんそんなに怒鳴らなくても・・・ああ、マコトちゃん(オロオロ)』

 

マコ『うえぇん、ケイちゃぁん!!リクちゃぁん!!』

 

獣『っだよ!この女超うぜー!!おぉ?、やっちまうぞコラ!!』

 

 

 

     なんか、やけにいらだってる獣。今日がクリスマスだからか?

 

     が、世の中にはお邪魔無視がいる者だ。そうそう、旨くいくはずもなかった!!

 

 

 

どこか、遠くから聞こえてくる声『マコトォ!!!!!』

 

 

 

獣『あぁ〜ん?』

 

マコ『あ〜、ケイちゃんだぁ!』

 

獣『っち!さすがは、シスコン大魔王!!これからって時に!』

 

 

 

     『ドグワシャァ!!!!!!』

 

 

 

ケイ『誰が”シスコン大魔王”だぁ!!!!』

 

獣『おお?アブねぇじゃねぇかこの野郎!?また血ダルマにすんぞオラ!!』

 

ケイ『ふざけんなよこの野郎!!オレはあの後特訓して必殺技を編み出したんだ!!』

 

獣『きゃぁ、お助けぇ・・・ぷははははは!!! 

 

ケイ『こ、この野郎!!地獄みせたるわ!』

 

獣『上等だよ・・・その大口に免じて一瞬で死なせてやる・・・』

 

ケイ『死ねぇぇぇぇ!!必殺!死連撃!!(目への突き、金的への蹴り、頭部への蹴り、目への突きの4連撃)』

 

獣『・・・奥義「雷崩落」改、ジェノサイド・ヘル!!(「雷崩落」=一本背負いの後、頭部へ肘を落とす。ジェノサイド・ヘル=一本背負い後に頭部へヒザを落とす)』


みゃあの感想らしきもの

 

偽・GUESS〜5