『夏祭の夜』
秋祭りの夜、第2話「乳の悩み」
作・めざしさま
大空洞の前で、少女は佇んでいた・・・視線の先には寄り添う男女
それを見た時彼女は自分の恋がかなわないことを予感していた
最後の戦いに参加するかどうか考えろ。
そうクラウドに言われた時、彼女は一旦故郷へ帰ったものの、悩みぬいた末、セフィロスと戦う事を決意していた。
「最後まで戦わないとマテリアくれなさそうだし・・それに・・・・・」
「あーんなおっぱいお化けに負けてたまるか!
クラウドがティファとラブラブになったら死んだ、貧乳友達の
エアリスも悲しがるだろうしネ・・・」
エアリスが生きていて聞いていたら怒りそうなことをユフィは言った。
「もし、戦いが終わって・・メテオも防げて、全部済んで平和になって無事マテリアもらったら・」
「クラウドはアタシが落す!!」
「マテリアだろうが何だろうが欲しいものは手に入れる!人がもってるなら奪う!それがアタシの生き方だもんね!」
「ふっ・・・・クラウド、アタシは気が付いたんだマテリアよりも自分よりも大事なものに・・それはねクラウド・・アンタだよ」
「なーんてね・・・・きゃ〜〜!!
もう何言ってんだかアタシってば!!」
ユフィは道バタでジタバタともがいた。小石が転がり砂埃が立つ
「もし、いざとなったらキスされたこと持ち出して・・・
お嫁に行けないわ責任とってよ攻撃でいけばいいや、アイツは押しに弱そうだしネ」
キスされたのではなく、こっちからキスしたという事は当然彼女の頭に入っていなかった・
大空洞の入り口の側まで来た。
ハイウインドが止まっているのが肉眼でわかる程度の距離になる
ユフィは岩場にいる人影を見つけた。
「あっ、クラウドかな?おーい!帰ってきてやっ・・・」
ユフィは大声で言いかけた言葉を口の中に飲み込んでしまった
クラウドのとなりにはティファが寄り添っている
二人は寄り添ったまま岩にもたれかかり眠っていた
死闘をひかえてるのとは思えないほど二人は安息に満ちた顔を
していた
お互いに安らぎを感じ会っている・・そんな様子におもえた
ふとクラウドが目を覚ました
彼はそのままの姿勢でティファを優しく見つめていた
そのうちティファも目を覚ます
目と目が合うと二人は微笑んだ
クラウドの優しげな眼差しにティファも同じような瞳で答える
二人に言葉はなかったけど見ているだけで二人が思い合ってい
るのが伝わるような仕種だった
この二人の間には何者も入り込めない・・そんな思いが一瞬
脳裏をかすめる
同時にティファに深い羨望と嫉妬を感じている自分に驚いた
「・・・・・・・・ちぇ、なんだよ見せ付けちゃってさ」
呟いたその唇から小さな溜め息が漏れる
お似合いってカンジじゃん・・・認めたくないけど・・・・
遅すぎた初恋・・・・・・
その時はそう思い、あきらめたはずだった
それでも簡単に自分の思いに決着がつくわけはない
事実、彼女はすぐ隣にいるクラウドを見ていると胸が高鳴るのを感じた
人を好きになるなんて、前は馬鹿にしてたのにナ・・・そーゆーの似合わないと思ったし
マテリア以外興味なかった
ユフィは、強引に奪うだけでは手に入れないものがあることに気が付いた
欲しくてもアタシのものにはならない・・・
そんなものが存在するなんて思いもよらなかった
空は橙色がすべて消え、あたりは一面暗くなっていた。
いつもなら闇に覆われているこの景色が明るく見えるのは祭りの
提灯の明かりがあちこちに付きはじめたからだろう
薄暗くなり、二人きりなことに改めて気がついたユフィはドキドキしてしまう
とクラウドの方を見るとそんなユフィの様子に気がついてもいない
ただ景色を見てぼーーっとしている
ムカツクな〜こーんなに可愛い女の子と二人っきりなのにさ・・・全然なんも感じてないみたい・・・・・・
ふう・・・・アタシは結構・・・ううんかなりの美少女だと思うよ
あーんなおばさんなんかよりずうっーーと・・・・・・・・・・ね
ただ・・・・・
アレが・・・・・・・・・・アレさえもちょっとでかければ
「はぁ・・・・・・・乳がなぁ」
ユフィは恨めしそうに自分の胸を見つめたぺったんとしている
その場所は何度見ても小さい
「父?おまえの親父がどうかしたのか」
クラウドはそっちの乳の話しとは思いも寄らない
「・・・・・・・ちちはちちでも父親じゃないよ」
コイツいつもティファの乳、見てるのかなぁ・・・・
あの巨乳と比べたらアタシなんか男同然だろうな
「父親じゃない?まあ・・・・そう思いたい気持ちもわかるけどな・・・おまえも大変だよな、こんな若いうちから跡継ぎだのなんだのさ」
クラウドは勝手な勘違いをしている
「・・・・・・・・はあ、もういいよ・・父でもなんでも」
それにしても揉みごこちが良さそうだよなティファの乳
クラウドは揉んだことあるのかな・・・ユフィはふっとそんな事を考えた
「なあ、クラウド・・・ティファの胸触ったことある?」
「は!?触るって・・・・・」
「だから、揉んだかなって思って」
「い、いきなり何を言う!?」
突然のユフィの過激な質問にクラウドの頬がみるみるうちに真っ赤に染まってゆく
「で、結局触ったの?」
「・・・・・・なんで、そんなこと話さなきゃいけないんだ」
「いいよ、話さなくてもその代わり色々想像しちゃおっと。」
「・・・・・想像するなよ」
「じゃ、話してくれてもいいじゃん減るもんじゃないだろ?」
ユフィはどうしても聞くぞという姿勢だ、クラウドは仕方なく話した
「・・・・・・・・・・・・・・まだ、キスだけだ」
「意外と奥手なんだ、クラウドって」
「・・・・・・・・・・・・・」クラウドはまるでトマトのように赤くなっている
ユフィは内心ほっとするのが分かった
まだ同じ条件だ、アタシもキスしたことあるもん
その反面、クラウドがティファを大事にしているという事がわかり
複雑な気持ちも交わってくる
・・・・あれから数ヶ月もたつのにまだそれだけしか進んでないってことは・・・・・・・やっぱり大事にされてるんだな・・・・ティファ
二人を沈黙が包んだ
風にのって祭り囃しの音が聞こえてきた
そういえばなんだか町の様子もにぎやかだったな・・・
「・・なんかあるのか?」クラウドはユフィに尋ねた。
「うん、毎年、夏の終わり頃になるとね、水神様のお祭りがあるんだ、今年はメテオ降ってきそうになったりとか色々あったし、秋になっちゃったみたい」
「ふーん、来年はみんなも連れて来てみようか」
「うん、退屈だし遊びに来てよね他のみんなも連れてサ
ここって遠いから遊びに来にくいだろうけど」
ユフィの声は明るいがどこか寂しげだった。
「ああ・・・・」
「そうだ、ねぇ!ちょっと下見して行ったら?来年のためにもさ。」
「え・・・そろそろ俺、帰ろうかと・・・・・・・・」
「いいじゃん、どうせ暇なんだろ?はいはい決まりね、
案内はユフィちゃんにお任せ!」
クラウドが何か言いかけたがみなまで言わさずに、ユフィは強引にその手を引きずるずると引っ張っていく
「お、おい・・待てってば」
「なんだよ!アタシとは行きたくないってんのか?」
ユフィはクラウドの顔をきっと睨んだ
「う・・・別にそんなことはないが」
「じゃあいいじゃんぶつくさ言わないでほらほらっ!下の所で待ってるからね」
ユフィは駆け出して先に行ってしまう
「はあ・・・・・・・」
仕方ないな・・・・付合ってやるか
クラウドは深い溜め息をついた
第二話終わりですぅ♪
みゃあ
の感想らしきもの。
みゃあ「おおっ!どうしたことだ…あのユフィが、可愛い」
ユフィ「……どういう意味だ、そりゃ?」
エアリス「いいなぁ、ティファ。クラウドとらぶらぶだったじゃない」
ティファ「い、いやあれは別に……(ぽっ)」
みゃあ「いやいや、さすがヒロインは違いますなぁ……」
ユフィ「こらこらこらこら〜っ!このお話の主人公はあたしだろっ!?」
みゃあ「ぷっ……乳の悩みか。…うぷぷっ、ユフィも女の子だったか」
ユフィ「(かぁ〜〜〜)う、うるさいっ!あたしは別になぁ……」
みゃあ「クラウドが好きなんでしょ?」
ユフィ「ち、ちがっ……」
みゃあ「でもやっぱり好き」
ユフィ「ぐぐぐ……」
みゃあ「あ〜あ、お馬鹿をからかうと面白〜い」
ばきゃっ!
みゃあ「ぐはっ!」
ユフィ「フンッ!」