GUESS WHAT!?

5「レイカのお料理教室(前編)」

作・三月さま

 


 

 1 お弁当作戦!!

 

 宇瀬学園。県内有数の進学校である。

 そこの学年トップともなれば、かなりの学力のはずだ。

 が、彼は今、お弁当をもって、いそいそと、彼女の席へと向かっていた。

 そのトップ、誰とはいわない。勿論リクである。

 今日も今日とて、リク、お弁当を持って、レイカの席へと通っている。

 教師の目の前で勉強するのが気に入らないリクと、何でもいいから前に座りたがるレイカ。恋人同士なら、近い席に座りたがる様なものだが、この二人、全然席が離れている。いや、離れているどころではない。クラスで一番遠い所にいる。

 クラスのはじっこから、はじっこへ。

 リクも何が楽しいのだか、偉くご機嫌である。まぁ、美人だからいくら笑っていてもいいい。これが山南なら、速攻で加奈子のパンチか蹴りが飛んでいるはずである。(鞭かもしれない)

 ともあれ、レイカと加奈子が席を合わせたところに、リク登場。お弁当組みである。山南は、購買部のほうに走っているので、今だ留守。山南を走らせている加奈子は、手ぶらのまま、うらやましげにレイカを見ていた。

「いいわねぇ、レイカは。リクちゃんの、おいしい料理が毎日食べられてぇ」

「日曜は食べられないよ?」

「あー、はいはい(^^;」

 しっかり突っ込んでくるレイカを、呆れながらあしらう加奈子。

 そうやって、レイカがリクから弁当を受け取ったところで、山南がダッシュで帰ってきた。彼も、このお昼の時間が、リクと正々堂々と接することのできる時間帯なので、この間の行動は、何事も迅速である。

「あ、カッちゃん、焼そばパン、あったぁ?」

 山南を購買部まで走らせて、焼そばパン買わせに行かせた加奈子。言っておくが、山南には、ちゃんと弁当はある。ちゃんと、母親が朝、作ってくれた。が、加奈子は自分の弁当がないものだから、山南を購買部まで走らせるのである。まったく。

「ゼーゼー・・・ほら!」

 そう言って、ビニール袋ごと、加奈子に差し出す山南。中には5個の焼そばパンがはいっている。って、おい、5個も食べるのか、加奈子(^^;

 と、山南の視線が、レイカの弁当で止まる。で、涙。

 レイカも律儀なもので、ちゃんと山南が来るまで、お弁当にも手を付けず、彼を待ってやっていたのである。で、さて食べようとしたところで、山南が泣き出した。

 リク以下、この場にいたクラスメート全員が、毎度の光景にあるものは白け、あるものは呆れ、あるものはうなだれる。

 唯一人、まともに山南の涙をショックとして受けてしまっているのはレイカだけである。レイカ、かなり慌てている。

「え、え、山南!?」

「うぅ、なんで、よりにもよって、レイカなんだよぅ(;;)」

「え、え、え??」

「鳶にアゲをさらわれた気分(;;)」

「えぇ??」

「まさか、レイカに、佐伯を持っていかれるとはぁ!!」

 そう言って、椅子に『ダン!!』と肩足を乗せる山南。半ば熱血している。

 回りが完璧に白けている中、レイカだけが、悲観にくれながら、何故か熱血している山南の相手を、真面目にやっていた。

「山南ぃ!?」

「毎日、毎日、正門の前で待ってたのにぃ!!」

 ほえる山南と、『多いに迷惑だった』とのたまうリク。

「毎日、毎日、ラブコールかけたのにぃ!!」

 ほえる山南と、『毎回、毎回、夜中の12時にかけやがって』と、怒りに肩を震わすリク。

「毎日、毎日、追っかけ回したのにぃ!!」

 ほえる山南と、『おかげで、ケイより早くなったよ』と、こめかみを抑えるリク。

「毎日、毎日、ファンクラブの連中から、写真買いあさったのにぃ!!」

 ほえる山南と、『初耳だ・・・』と、ゾッとなるリク。

「毎日、毎日、行きと帰り、暖かい目で見守っていたのにぃ!!」

 ほえる山南と、『・・・・・・』無言のまま、青くなってしまうリク。

 その後も、続々と暴露されていく、山南の愛の行動。

 無署名の、訳の判らんことが羅列されたラブレターだの、リクちゃん人形の存在(リカちゃん人形みたいな発音だな・・・)、さらには、極まって、リクの傘をかっぱらってしまった事など、etc.、etc.。その悪事(?)、数え上げれば、本当に、切りがない。

 今や、クラス全員が、白けるどころか、青くなっている。

 さすがの加奈子も、初耳のことが多いので、顔が、青くなり、赤くなり、紫になってしまった。

 一人感心しているのはレイカである。この子はよりにもよって、山南の絶叫が終わった時点で、拍手までしている。

「レイカ、拍手なんて、しなくていいわよぉ!!」

 レイカのおぼけに、加奈子が半分呆れて怒るが、レイカはキョトンとしているだけだる。

「なんでぇ?」

「なんでも!!」

「だって、すごいよぅ。レイカも見習わなくっちゃ!」

「見習わなくても、よろしい!!」

 キャッキャと喜んでいるレイカを叱る加奈子。まるで保護者である。

 さて、山南といえば、絶叫が終わったとたん、また、シクシクと泣き出していた。

「いいよなぁ、レイカは。俺なんか、まるで報われなかったのに、レイカの方は、弁当まで作ってもらってさぁ」

 床に座り込み、足元に『の』の字を何回も書いている山南。はっきりいって、暗い。ドヨーンとしている。

 よほど、リクとレイカが付きあい始めたというのがショックなのであろう。近ごろは、毎度この調子である。もっとも、今日はひときわ酷いが。調度、一ヵ月目だからだろうか?

「あぁ、うっとおしい(−−;」

 ジクジクと、イジケている山南を冷たい目で見下ろす加奈子。しかし、アンタ何している?ちょっと、何手にもってるの?ちょっと、何履くの?

「おーっほっほっほっほっほ!!うじうじするなんて、カッちゃんらしくないわよぅ。私がイヂメて、ア・ゲ・ル!」

 突然、女王様モードに入った加奈子。制服のまんまだが、しっかりハイヒール履いて、鞭まで手にしている。

「うぎゃぁぁ!!」

 加奈子の高笑いに素早く反応する山南。

 慌てて逃げようとするが、やっぱり逃げられない。ビシビシ叩かれている。

「やめろぉ、加奈子ぉ!!」

「おーほほほほほほほ、女王様よ、女王様とお呼びぃ!!」

 今や、もう、教室内には、リク達4人しかいない。クラスメート全員、現状に耐え兼ね、避難していってしまった。

「ありゃりゃぁ、加奈ちゃん、かっこいぃ!」

 加奈子の女王様に、パチパチと拍手を送っているレイカ。

 そして、そんなレイカを暖かい目で見つめているリク。

 なんか、おかしい。

 

「うーいてて(;;)」

 散々加奈子に踏みにじられ、ようやく解放された山南。

 気が付いて見れば、昼休みは後15分である。

 あの騒ぎの中、それでも平然と弁当を食べたリクとレイカ、さらに授業中に食べるつもりでいる加奈子は置いておいて、山南、一人で弁当をかき込んでいる。

「うわぁ、山南、食べるの早いね」

「うっせ」

 喋るのも惜しいと、食べ捲る山南。しかし、本当に早い。5分で食べ終わってしまった。

「はい、山南、牛乳!」

 購買部で、ついでに買ってきた牛乳を、レイカが袋から出してやる。

 それを受け取り、腹の具合を見る。と、何か気が付いた様子で、山南はレイカの顔を見た。

「なぁ、ふと思ったんだけどさぁ」

「ん?」

「なんで、お前じゃなくって、佐伯が弁当作ってんだ?」

 ピシ。

 聞いてはならない質問に、リクと加奈子が凍り付く。

「なんでって・・・」

 キョトントなるレイカ。どうやら、わかっていないらしい。すぐに、答えを求めるかのように、加奈子のほうを見た。

「どうして、加奈ちゃん?」

「あー・・・それはねぇ・・・」

 チラリとリクを見てみる。

 なんとなく、怒っている。これは、下手な答え方をすると、やばいかもしれない。

 さすがの加奈子も冷や汗ダラダラである。

「あのね、ほら、リクちゃん、お料理上手じゃない。だからよ!」

 半ば強引に、そう決着を付けようとする加奈子。

 が、山南がそこで、大きな声を上げる。

「あ、俺、判った!!」

 その声に、ビクリと震える加奈子。すぐに山南の口を塞ごうとするが、山南が喋るほうが、早かった。

「レイカの料理、食えたもんじゃないからだ!」

 シーン。

 いってはならないその台詞。

 そのはずだった。が、当のレイカが気にしていない。

 それどころか、レイカ、なる程というように、相槌をうっている。

「なるほど、山南、かしこい!」

「だろ?」

「そっかぁ、レイカ、お料理駄目だもんねぇ」

 と、そこで、レイカ、ハタと黙ってしまう。

 どうしたのかと、一同、レイカを見守る。

「そっか・・・」

 リクの持ってきてくれるお弁当。奇麗にカラにしたそれを見ながら、フルッと、レイカの肩が震えた。

「ふえぇ(;;)」

 肩を振るわせたのを前触れに、大粒の涙が、ポタポタと、膝の上で握り締めた手の上に落ちる。

「な、レイカァ!?」

 泣かした当の本人、山南は、予想だにしていなかったことに、当然慌てた。

 が、次の瞬間には、生命の危機を感じて、背筋をゾッとさせねばならなくなっていた。

「カッちゃん、無神経すぎるわよ?」

「山南、今日は手加減なしだからな?」

 目が座っている加奈子と、完全険悪モードのリク。二人とも、ほぼ同時に席を立ち、山南に迫る!

 二人にすごまれ、思わず後退りする山南。

「お、おい、加奈子?佐伯?」

「問答無用よ、カッちゃん?」

「そういう事だ、山南」

 どっから持ち出してきたのか、ナイフが片手にある加奈子。はっきりいって、恐い。

 しかし、さらに恐いのがリク。制服の上着を縫いで、山南が喜びそうなシチュエーションなのだが、いかせん、雰囲気が恐すぎて、さすがの山南もボケられない。

「シクシクシクシク(;;)」

 泣いているレイカを横に、今まさに、山南は人生最大のピンチを向かえていた。

「ちょ、ちょっと待て、二人とも、話せば判る!!」

「「だから、問答無用!!」」

 そろそろ昼休みも終わると、教室に戻りかけていた一般生徒達。だが、その瞬間に響いた山南の悲鳴に、皆、一様にその場で凍り付いたのであった。それくらい、山南の悲鳴は凄かったのである。いや、本当(^^;

 

「で、こうなるのな、結局」

 3日前の傷が今だ回復しない山南。

 自宅のテーブルに座りながら、ブータレている。

 山南の目の前では、エプロン姿の加奈子が、キャラキャラと笑っていた。

「罰ゲームでしょ、カッちゃん(はーと)」

 やけに楽しそうな加奈子。その横には、これまたエプロン姿のレイカが立っている。

「ごめんねぇ、山南ぃ」

「いいよ、いいよ。お前に言っても無駄だから」

 今だにブーたれている山南。

 せっかく向かいの席にはリクがいるというのに、今日は自棄に機嫌が悪い。

「なんで、俺の家で、やるんだよ・・・」

「だって、アンタの家が、一番、台所が広いじゃないの」

 当然というように、そう答える加奈子。手のほうは、レイカに三角巾を付けてやるのに忙しい。レイカはおとなしく、加奈子にされるがままになっている。

「アタシの家はお姉ちゃんやら妹やらがいるし、リクちゃんの家には例の有名な弟がいるでしょう?」

「あのケダモノ?そりゃ、レイカは近づけられんなぁ」

「おい、なんだよ、そのケダモノって(^^;」

 弟の悪行は知っているものの、その噂にはさして関心を払っていないリクである。聞いた事のない弟のあだ名に、呆れている。

「なんで、ケダモノなんだよ?」

「だって、あれだろ。道であった女は片っ端から・・・モグ」

 18禁発言のため、加奈子に口を塞がれる山南。もっとも、レイカがいなければ、加奈子のほうが、ベラベラと、山南より多い情報を喋ってくれるはずである。

 ともあれ、山南の最初の言葉だけで、何となく察しの付いたリクは、一人歩きしている噂に、苦笑するしかなかった。

「うちの弟、アレだけど、そんなことはしないよ」

「へ、そうなのか?」

「ま、あれで以外と純情だから」

「なるほど、兄弟だわ」

 リクをからかっているのか、思わせぶりにそういう加奈子。彼女の思惑はめでたく当たったらしく、リク少し赤くなっている。

「うっさいなぁ」

「おーほほほほ。リクちゃんたら、カーワイイ。さすがは、わが演劇部の主演女優!」

 自分は、女王様や、イヂメッ子役ばっかりやっている加奈子。ちなみに、演劇部の劇はいつも部長の加奈子の趣味で選ばれている。

「で、なんでレイカの家じゃないんだ?だって、これ、レイカの『料理特訓』だろ?」

 赤くなったリクをカワイイなと思いつつ、さらに聞く山南。

「だって、あの家には私、いきたくないもん」

「なんでだよ」

「あの家にも、ケダモノいるじゃないの」

「あぁ、あれねぇ・・・」

 何故か遠い目になる山南。

 今だ、レイカの家に入ったことのないリクは、訳が判らず首を傾げる。

「『アレ』って?(^^;」

「佐伯は知らないんだっけ。つまりは、世紀のケダモノだよ。女好き。しかも、やつの歩いた後には、草木の一本も残らないってやつ」

「しかも、信じ難いことに、このレイカの兄なのよ」

 そう言ってレイカを前面に出す加奈子。

「この純情可憐なレイカの兄上は、まるで対局のケダモノなのよ。二人で足して、割ったほうがいいってくらいね」

 何か恨みでもあるのか、加奈子の言葉はやたらトゲトゲしている。

「でも、シン君、優しいよ?」

「変態じゃないところが、唯一の救いよね」

 ウンウンと頷く加奈子と山南。

 この二人がここまで言う存在に、何となく怯えてしまうリクだった。

 

 ボム!!

 何かが小さく爆発した音に、『またか』と、リクも山南もテーブルの上に突っ伏した。

 世紀の試み、『レイカのお料理特訓教室』。会場は、罰ゲームと称して山南の自宅の台所。講師は加奈子(作らないけど、作れる)でやっているのだが、当然、内容は困難を極めていた。

「どうして、卵焼が爆発するのよぅ!」

 真っ黒になったフライパンを眺めながら、呆然とする加奈子。そりゃ、卵焼が爆発すれば、驚きますね、当然。

 レイカと言えば、照れたように、頭を掻いている。が、すぐに山南に怒られる。

「また失敗したんだぞ、反省しろ!!」

「してまぁす!」

「してない!!お前、毎回、後退してるぞ!!」

「あれぇ?」

 おかしいなと、首をひねるレイカ。

 だが、首をひねりたいのは、リク達のほうである。ちゃんと測量もし、いちいち加奈子がチェックしているにもかかわらず、レイカの料理はかならず失敗する。いや、失敗するどころではない。もっと凄いことになっている。

 一回、レイカ一人に米を炊かせたら、炊飯器を使ったにもかかわらず、米は炭になってしまった。炊飯器がいかれたのかと、続けて加奈子がやって見たが、その時はまるで大丈夫。なぜ、米が炭とかしたのか、まるで不明である。

 その次の回。加奈子が厳しく見守る中、レイカ、再度炊飯に挑戦である。が、その回はもっと酷かった。『ピ、ピ、ピ!』という音の後、しばらく待って炊飯器の蓋をあけて見れば、そこには、何か輝かしい物体がいくつも転がっていたのである。何か知らないが、重大な化学変化が起こったらしい。ちなみに、そのとある物体は、

『売り飛ばそう!』

と言う山南の意見を無視して、加奈子の判断で捨てられてしまった。嫌ですよ、突然炊飯器の中に現われたダイヤだなんて。

 しょうがないので、この時点で炊飯は諦められる。

 つぎ、一般的なタコさんウインナー。切って炒めるだけである。誰だって出来そうである。が、ここでもやはり、問題発生。

 ちょっと加奈子が目を話した隙に、なんと、そのタコさんが、スライムと化していたのである。もう、そりゃ、フライパンいっぱいに、得体のしれないブヨブヨとしたものが、溢れ返っているという、加奈子も絶叫する状態。しかも、レイカ、それを平気で炒めていたのである。

 タコさんウィンナー(すでにウィンナーではない)は、即刻破棄された。

 次に、シメジのバター炒めもやらせて見たのだが、この回のときは、スライム再び発生。さらに奇怪なことに、それが生きていると言う事態にまでになる。しかも、何故か色はグリーン。あわれなグリーンスライムは、すぐに、悲鳴を聞きつけたリクによって、ブスブスと燻されてしまった。

 で、ファイナル・トライ。時間的にも、これが最後の挑戦である。

「レイカ、やります!!」

 すっかり意気込んでいるレイカ。しかし、山南としては、意気込んで欲しくない(^^;

 今度はミートボールである。難しそうなメニューだが、実は、レトルト。これなら、失敗のしようはないだろうと、加奈子の判断で最後はこれになった。

「はい、これをゆでるの。やりなさい!」

 お湯を沸騰させて、放りこむだけ。絶対に、失敗しないはずである。

 で、レイカにパッケージをお湯の中に入れさせ、そのまま、しばし待つ。

 待つ。

 まだ、待つ。

 で、取り出す。

「熱いから、気を付けてね」

 お湯から取り出し、皿にあけるのだが、そのあいだ中、加奈子、レイカが火傷をしないか、ハラハラしている。

 で、身長に皿にミートボールを出すレイカ。真剣そのものである。

 と、パッケージから、ソースが一滴、床に落ちた。が、レイカも加奈子も気が付いていない。

 そこへ、今日この家に引っ越してきたばかりのゴキブリが一匹、素早く走りよった。人がいるのに、ソースにたかるゴキ。根性があるのか、はたまた、浅ましいのか。

 ともあれ、そのソースを口にする。

 上のほうでは、加奈子が出来具合を見ていた。

「あら、ちゃんと出来・・・・きゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 再三に渡る加奈子の悲鳴。

 しかし、今回のはけた外れだった。

 ちょっとや、そっとのことでは、悲鳴を上げない加奈子の絶叫である。いい加減疲れてテーブルの上に突っ伏していたリクも山南も、慌てて起き上がった。

 で、その様を見る。

「な、な、な、な、なんだこりゃぁ!!!!」

 多分、山南でなくても叫んだであろう。

 リクなどは、信じられないといった様子で、『それ』を見た。

 何って、巨大ゴキちゃんである。

 そう、たかだが茹でただけのソース。それを、チョピッと食べただけのゴキ。それが、巨大化したのである。

 普通なら、訳の判らない不思議な出来事になるのだろうか、今回だけは、全員、原因が判っていた。

「ゴキブリが、大きぃ!」

 そう言って、感心し、歓声を上げているのはレイカ。

「ちょっと、レイカ、危ないわよ!!」

 あわててレイカを下げる加奈子。

 どうやら、ゴキブリ、飢えているようである。攻撃目標を加奈子達に向けている。

「ちょーっと、やばいんじゃないのぉ(^^;」

 さすがに、この大きさではスリッパも駄目だろう。

 しかも、このゴキブリ、2本足で立っている。はっきりいって、恐い。

「加奈ちゃん、すごいよ、このゴキブリぃ!」

「アンタの方が、100倍すごいわよぅ(^^;」

 身の危険に思わず構える加奈子。

 が、ゴキが一歩踏み出した。

『ズズン』

と、思ったところで、ゴキちゃん、あっけなく倒れた。

『ばたーん』

 倒れたゴキちゃんの向こうには、手をブンブンと振っているリク。

「きったね。ゴキブリ殴っちゃったよ」

 どうやら、巨大ゴキブリを一発殴ってくれたようである。

「助かったぁ」

 ふぅっと、肩の力を抜く加奈子。

「さすがはリクちゃん、強い、強い。素手で化け物倒すとは」

「いや、これくらいなら、ケイでも出来ると思うけどぉ」

 まるで楽勝な様子でそうつぶやくリク。

 おそるべし、リク(^^;

「すごぉい、リクちゃぁん!!」

 のされたゴキブリを平気で踏み付け、リクにかけよるレイカ。加奈子は、さすがに踏めずに、避けて通っている。本当は、踏み付けるのは好きなのだが、やっぱりゴキブリだと、乗らないのだろう。

「なんでゴキが巨大化するんだよぅ」

 そう言って、頭を抱え、ブツブツ言っているのは当然、山南である。

 しかし、レイカを除く3人、実は重大なことを忘れていた。

 来週の家庭科の授業、久々の調理実習なのである。


 

みゃあの感想らしきもの。

 

わ〜い、久しぶりにリクちゃん(ちゃん付けかよ、オイ(^^ゞ)のお話だー(^o^)/

しっかし、あのリクがレイカのこととなると別人なのがスゴイ(笑)。

男で美人という形容が似合うのは彼くらいであろう(再笑)。

性格的には一番好きである(男では)。

ともあれ、レイカが出てくるとらぶらぶな展開なのでみゃあは幸せである(笑)。

何だかんだ言って山南と加奈子だってらぶらぶだと思う(^o^)。

しかし…今回は山南、結構本性丸出しだが(^^ゞ

ともかく、リクちゃん人形には笑った。

かっぱらった傘で彼は何をしたのだろう。考えるとコワいので止めておく(爆)

レイカちゃん、性格いいなぁ…オオボケだけど。でも天然ボケだから許す(笑)

加奈子の姉妹…やっぱりみんな女王様なんだろうか(^^ゞ。

リク、赤くなると可愛い(みゃあも結構ヤバイ奴かも(笑))

レイカのケダモノ兄……想像ができないなぁ。どんなかなぁ…(さりげないリクエスト(笑))

脅えるリク…やっぱり可愛い(みゃあ、かなり危ない(爆))

ダイヤを作ってしまうレイカ……あんたは奇跡の人か?(笑)

ゴキ……みゃあはコイツが大っ嫌いである。飛ぶところが最悪。うぅっ…おぞましい。

リク。なんか今回はかっこ良かった。おいしいトコだけ取っていった感じである。

総評。早く続きが読みたい(笑)。

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と、これぐらい読みたい。

来週お願いします、三月さま(^o^)。

GUESS〜5_1