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−注意書き−
1)この作品は本編とも他の番外編とも関係ありません。
2)これは、お遊びです。
3)ヤヲイにある程度の耐性がない方のご使用は禁止されています。
4)この作品はヤヲイではありません・・・多分。
5)作者は気が狂っていました。
6)この作品はメール専用だったものを、ほとんどそのまま使用しています。
7)これで三月の性格を判断しないよーに!
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神のいない大地
番外編−Adeana−
クスクスと、アルディスが笑っている。
だが、その笑い声が不意に止んだ。
「ルドラ?」
「ん?」
漸く、アルディスも落ち着いたと、一安心していたルドラだったが、アルディスを
見てギョッとなった。彼・・・いや、この時点では彼女だろうか?ともあれ、アルデ
ィスが酷く真摯な表情をしていたからだ。
「ど・・・どうした、アルディス?」
「・・・抱いてくれないか?」
「おい・・・」
また来たかと、ルドラはこめかみを抑えた。
(どうしてこう、こいつはマイペースになると、人をおもちゃにすることしか考えね
ぇんだろうなぁ)
どうやって、アルディスのからかいを跳ねのけるか。何時も考えてはみるものの、
結局は遊ばれてしまっているのだ。無駄だろうと、すぐに諦めてしまう。
「お前なぁ、なに考えてそんな事、言ってるんだ?」
「色々だよ。ただ・・・」
アルディスは、ジッとルドラを見上げ、小さく笑った。
その笑みが、まるで少女の物のようだったので、思わずドキリとする。
そんな、ルドラの心中を知っているのか、知らないのか、アルディスは、ふと、目
を伏せる。
「俺がルドラにしてやれると言えば、これくらいしかないからな・・・」
そう言って、自嘲的な笑みを浮かべるアルディス。
「俺はお前に何もしてやれない。お前は、こうやって俺の傍にいて支えてくれてるの
に・・・」
「まぁ、お前に何かしてもらった覚えなんか、ほとんどねぇけど・・・って、おい
!!」
グラリと、ルドラの体がよろめいた。
アルディスが押し倒したからだ。
「ちょ・・・ちょい待て、アルディス!」
「なんでだ?」
ベッドの上。ルドラを覗き込みながら、アルディスは纔に首を傾げる。
「何が悪い?」
「おおいに悪いだろうが!」
「・・・嫌か?」
まるで女性の表情。意識してのものかもしれないし、無意識に出てしまったものな
のかもしれない。アルディスは、そんな表情で、ルドラを見下ろしている。
「俺が・・・『男』だからか?」
「あのなぁ・・・なんと言うか・・・やっぱり、そう言う問題だろ?」
「ルドラ・・・じゃぁ、俺はお前に何かしてやれるのか、他に?」
「それは・・・」
思わず言い淀むルドラ。
その間に、アルディスは身を屈め、唇を重ねてきた。
始めは重ねるだけ。だが、次ぎには、貪るように、舌を入れ求めてきた。意識して
応えようとした訳でもないのに、体がわずかに熱くなる。
ツッと、アルディスの激しさを物語るように、唇を離したとき、一筋線が通った。
「アルディ・・・」
ルドラが、非難の声を上げようとする。が、それも、人さし指一つで封じられてし
まう。
「今は、その名でなくていい」
「てめぇ、何を・・・」
「アディアナでいい・・・」
アディアナは、アルディスの幼い頃の愛称だ。同時に、『妹』の名としても使って
いた。
「お前、正気か?」
「いたって正気だよ、ルドラ・・・」
愛称ではなく、本名で呼ぶ。
ルドラの首筋に、アルディス、またはアディアナは顔を埋めた。クスクスと、くす
ぐったい笑い声が、耳もとで聞こえる。
体温が重なるような感じ。ごく近くにある、アディアナの体温に、ルドラは小さく
顔を歪めた。
「いい加減にしろよ・・・」
男として、欲情しないわけではない。
だが、『相手はアルディス』だというストップもかかっている。
その歯止めを壊すように、また、アディアナは唇を求めてきた。
どうして、こんなにも求めてくるのか。狂おしいくらいに、アディアナは、ルドラ
の応えを要求してくる。
詰まるような息の辛さに、ルドラは思わず、アディアナに応えてしまう。
それに、アディアナはニコリと微笑む。その笑みは、ゾクリとする程、欲望をかき
たてるものだった。清廉だが、どこか影がある笑み。アルディスの笑みそのものだ
が、今はまるで違って見える。
「・・・本当にいいのか?」
ここまでされて、止まる男もいまい。だが、あえてルドラはもう一度問いかけてみ
た。彼にとっては、ここが、拒まれてそれで終わらせられる限界だ。
だが、アディアナはそれに小さく頷いてみせた。
拒否しなかったのだ。
「後で泣いても知らねぇからな、俺は」
ルドラはそう言うなり、巧みにお互いの立場交代させた。逆に、アディアナを組み
敷く体制になる。
アディアナは、アルディスがどちらかと言えば小柄だったせいだろう、それに輪を
かけたくらいに華奢だった。女性にしてみれば、背の高い方かもしれないが、ルドラ
にしてみれば丁度いい。
『聖王』としての簡略の正装。それを脱がせていく。アディアナの方も、纔に身を
ずらしたりして、それに協力してきた。
後は、薄いシャツ一枚。そこまで来て、また口づけた。
長い、息詰まるようなキス。どうしてここまで、お互いを求められるのかと思うく
らい、貪りあう。
アディアナの手が、ルドラの腕にかかる。そこを掴む力が、アディアナの思いなの
かもしれない。
唇を離れ、首筋に、肩にと、ルドラの舌が伝っていく。同時に、手のほうはシャツ
の内側に回っている。
少しばかり、小さい気もする乳房。少し力をこめると、アディアナが小さく震え
た。
その反応にたまらず、シャツを押し上げ、胸元を露にする。小ぶりだが、形のよい
胸。すでに起立している場所を口に含み、軽く歯を立てる。
「あ・・・!」
思わず上げられた声は、アルディスのものではない。
アディアナと言う『女』のもの。
その声を聞き届けて、右手を下腹部に伸ばした。
(これでアレだったら、恐いよな・・・)
一瞬、馬鹿な考えが浮かび、それに笑いを誘われる。
手を伸ばした先は、すでに大分濡れていた。その中心部から纔にそれた場所に指を
這わせて見る。
「ん・・・あぁ!」
アディアナがまた鼻にかかった声を上げる。
胸への愛撫を続けながら、そうやって刺激していく度、アディアナは律儀に反応し
ていってくれた。おもしろいくらいに。
十分反応させ、さらに濡れさせた所で、指を入れて見る。その反応も、予想通りだ
った。
アディアナは、息を飲んだかと思うと思い切り痛そうな顔をしたのだ。
「・・・平気だから」
ルドラの頭を抱きながら、彼女はそうつぶやく。
「経験ないわけじゃないから、知ってた」
「そっか・・・」
とは言うものの、そんなに激しく反応されて、無理じいするほどルドラも切れては
いない。
ルドラは、身をずらすと、アディアナの脚を開かせ、そこに舌を這わせた。始め
は、抵抗を見せたアディアナだったが、すぐにそれを甘受する姿勢を見せる。
「ん・・・あ・・・あぁ!!」
アディアナの両手が、シーツを握り締めている。体がこわばったように、背が弓な
りになる。
「あぁ・・・ルーエル!!」
先程まで、名前で呼んでいたのに、堪らなくなったのか、つい愛称が口をついた。
だが、もう、ルドラもそんなことは気にしなくなっていた。アディアナの女として
の性に翻弄され始めている。
「ルーエル、もう・・・俺!」
アディアナは、迫ってくる感覚に、そう懇願した。プライドも理性も何もない。あ
るのは、ルドラを求める欲求だけ。
ルドラに対して『与えた』のか、それとも、ただ『求めている』だけなのか、そん
な事も、もう判らなくなっていた。
ただ、体が熱い。思考も何もかも、ストップしてしまう。
ルドラは、一端アディアナから離れると、自分のそれを出し、アディアナの秘所に
あてがった。
一瞬、迷いがよぎる。馬鹿な事をしていると言う、理性の訴え。
だが、それも、重ねてアディアナの口から漏れた懇願の声に打ち消された。
「一度できて・・・」
囁くように、アディアナがつぶやく。
グッと、腰を押し出す。アディアナを労ってやりたかったが、彼女はそれを拒絶し
ている。
「ん・・・」
アディアナは、キュッと自分の動きで乱れていたシーツを掴んだ。
『アルディス』もまた、何か違うと判って居る。
ルドラも判っていた。自覚している。
それでも、ゆっくりと、アディアナの中に入って言った。中は暖かく、それでいて
きつい。間違っていると思っているせいか、余計に気持ちが高ぶっていた。
「ん・・・いたっ!!」
思わず上げられたアディアナの声。それに、ルドラが止まりかけるが、それを許さ
ないと言う様に、アディアナは腕を掴んでいた場所に爪を立てた。
ゆっくりと、一つになっていく。解け合うように。
決してなかったはずの、結合。
絶対に、なかったはずだったのだ、これは。
「・・・ルーエル・・・ルーエル!」
完全に一つになったところで、アディアナはたまらなくなったのか、ルドラの名を
連呼した。
それに衝き動かされたかのように、ルドラは動いていた。
快感がかけ上がってくる。繋がりが、女の声が、そして、背徳が、快感を強めてい
く。
「うっ・・・」
もう、お互い限界だと思った瞬間、ルドラはアディアナの中に放っていた。
アディアナもまた、朦朧となる。
彼女の頬に、そっと振れて見た。これは、欲望の対象ではなくて、友情の対象だっ
たはずの者の面だ。
「・・・アルディス」
「・・・ん?」
ぼうっとしたようすで、アディアナはルドラを見た。
「なに?」
「馬鹿みたいだな、なんか・・・」
「でも、いいだろ?」
「まぁ、な・・・」
クスクスと、アディアナが小さく笑う。
だが、どこか、ルドラの心は晴れなかった。重いものが、心に支えてとれないよう
に。一度、身を離してみても、その思いは強くなるばかりだった。たまらなくなった
ように、アディアナをまた、抱きしめる。
そんな彼を労るように、アディアナの指先が、彼の頬を伝っていった。頬から、首
筋に。愛しそうに髪をかき上げ、背を手のひらで撫でた。
「嫌なら、嫌でいいんだ・・・」
ルドラを抱き寄せて、そっと、耳もとでささやく。
「ただ、俺は・・・今は『女』だから、その目でしか、お前のこと、見られなかっ
た」
「アル・・・?」
「お前が気にするのは、嫌だからな」
「なに言って・・・!?」
アディアナが何をしようとしているのかが判って、ルドラは慌てて、彼女の手を抑
えようとした。だが、それよりも、彼女の『言葉』の方が早い。
ルドラには聞き取れない言葉。魔術で使う、高速言語だ。それも、ずいぶんと短
い。
「お前・・・!」
ルドラが、顔をしかめながら、なんとか、そうつぶやく。
それに、アディアナは華が咲いたような、柔らかい笑みを浮かべた。
「ごめん、ルー・・・」
「ちくしょう・・・」
「俺は・・・自己偽瞞の塊なんだ」
ポウッ。
ルドラの背を撫でていたアディアナの手は、いつの間にか、ルドラの頭にまわって
いた。そこに、小さな『光』が灯っていた。
魔法の明りだと、ルドラでも判る。
ゆっくりと、ルドラの身が崩れる。それを、アディアナは優しく抱きとめてやっ
た。
「『女』って、ときどき、不便なんだな・・・」
自嘲気味につぶやいて、クスクスと笑った。
眠ったように自分に身を預けているルドラの頭を、かき抱く。唇を寄せ、また抱き
しめた。
「不便だ・・・」
彼の頭に頬を寄せながら、どうしようもないと言うかのように、何度も何度も、そ
うつぶやいていた。
「ルーエル!」
後ろからかかってきた声に、ルドラは面倒くさそうに振りかえる。
「なんだよ!」
「これから、城下に行くんだが、お前もいくか?」
聖王としての略式の服ではなく、一般的な服装。それを一目見ただけで、彼がまた
お忍びしようとしているのは一目瞭然だ。
一ヵ月経って、ようやくアルディスの体も元に戻った。それまで、『子供達っての
は聡いからな』と、お忍びを控えていたアルディスだったが、今日になってようや
く、大手を振って子供達に会いにいけるようになったのだ。
「あぁ・・・行く」
ルドラもまた、妙に子供達のことが懐かしくなっていた矢先だ。いつもなら、怒鳴
って突っぱねるアルディスの誘いに、簡単に乗ってしまう。
「でもさ、バルスはなんだって?」
「内緒でいく」
「おいおいおいおいおい、俺が後で嫌味言われるんだぞ?」
「大丈夫。俺も一緒に聞いてあげるさ」
ケラケラと、明るい笑いをこぼすアルディスに、ルドラは軽い頭痛を覚えた。
どうやっても、このアルディスの質は変らないらしい。一度、頭でもどこかにぶつ
けて、記憶喪失にでもなればいいと思う。それでも、性格が変らなければ、アルディ
スの性格は本物だ。
「さぁってと、行きますかぁ」
元気よくそう言って、先に立って歩き出すアルディス。
そんな彼に、ルドラは小さく笑って後に付いた。
「なぁ?」
ふと、アルディスが足を止める。
何かを、言いかける。だが、苦笑したかと思うと、ゆっくりと首を振った。
「・・・なんでもない」
「あぁ?」
「なんでもないんだ」
アルディスには珍しく、殊勝な態度。ルドラの目には、そう写った。アルディスの
そんな態度は、一種、不気味でもある。
「変なやつ」
本来、聖王の『脱走』を止める立場でありながら、ルドラはいまいち歩みの遅いア
ルディスを急かした。
割り切りのよいルドラに、アルディスはふっと笑みを浮かべた。
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−作者の言い訳−
うわぁぁぁぁ、やっちまったぁぁぁぁぁ(T-T)
全部、みゃあ様が悪いのよぉぉぉぉ(嘘です。全部、某シャム嬢が悪いのです)
・・・ぜぇ、ぜぇ、ぜぇ。
ともあれ、とうとうキャラを汚してしまいました。よくもまぁ、自作キャラを汚す
奴だぜと思った人、アンタは正しい。三月は、こういう奴です(^^;
本来、ここに聖王&大武聖のお二人を呼ぶところですが、ネコの命がなくなるの
で、急遽とりやめにしました。いや、それどころか、ここも、すぐにトンズラせね
ば・・・
18禁と言うか、えっちぃなのは、ここでは始めてですが、どうでしたでしょう
か?
(ネコは、投稿するにあたって、これを少し読み直し、ぶっ飛びました。こんなの
書いた覚え、ありませんよ・・・やっぱり、小人の仕業だな)
では、ご意見ご感想、お待ちしております(__)
さぁて、トンズラ、トンズラっと・・・へ?
メキ!
ドカ!
ドォオン!!
ぷち!
何があったかは、察するべし・・・
後に残るは、ネコの・・・残骸なり。