雪に願いを

 

作・ぽんたさま


「あ」

「どうしたの?」

「ほらほらっ、見て見て、雪よぉ」

 ぐいぐい

「いつのまに……」

「すごーい! 外が真っ白ね★」

「おぅ、少し積もってる。この分なら学校午前で終わりかも」

「ほんと? わーい★」

「うーん。でも、久し振りの雪、それもこんなに降ったことないんじゃないかな」

「記録的豪雪かぁ。あっ!」

「どうしたの?」

 ごそごそ

「ちょっと……待って……」

「なに?」

「じゃーん!!」

「使い捨てカメラ? 何に使うの?」

「雪撮るに決まってんじゃないっ! ほら、行くわよ」

「えー!? 外行くの?」

「そうよん。早くしないと、休み時間終わっちゃうじゃない」

 とっとっとっと……

「ちょっ……わかったよ……」

 たったったった……

 がちゃ

「うわぁ、一面真っ白ね!」

「……うん」

「すごい雪! 山が全然見えないし、どんどん積もってくね」

「あっという間に、頭の上とか真っ白になっちゃうな」

 ばさばさばさ

「無駄よぉ。今払っても。それより、はい」

「へいへい」

「キレイに撮ってね★」

「はーいはいはい」

 

「36わる18はー?」

「えーと……」

 かしゃ

「あー、ひどいぃ」

「“2”だろ? そのくらい暗算暗算」

「あーん、もう一回ぃ」

「んじゃあ、いくよー。1たす1はー?」

「にー★」

 かしゃ

「ありがとー。じゃあ、今度はあたしが撮るね」

「いいよ。俺は」

「そんな事言わない! それっ」

 どんっ!

「うわっ……おっとっ……」

 ぱた

「あー、転んでるぅ。格好わるーい★」

「こらー! いきなり押すことな……」

 かしゃ

「あははは。撮っちゃったよー」

「……いてて」

「? どうしたの?」

「ちょっと、ひじが痛いよぉな……」

「うそっ! へーき? 大丈夫?」

 とてとてとて

「いたたた」

「どーしよー。ちょっと見せて」

 ぎゅっ、ぐい

「きゃー」

 ぱた

「ひっかかったひっかかった」

「うー、怪我人のフリをして油断を誘うとわ、卑怯な……」

「ごめんごめ……ぷっ」

「なによぉ、いきなり吹き出してぇ」

「だって、雪まみれで面白い顔してるんだもん」

「それはおたがいさま……よっ!」

 どん

 ぱた

「やったなー!」

「やったよー★」

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「あー、遊んだ遊んだ」

「なんかさぁ、雪見ると子供みたいにはしゃいじゃうね」

「ほんと。雪合戦なんか子供の遊びだと思ってたけど、結構楽しいもんだよな」

「そうねぇ」

「なんかさ、雪は現実を忘れさせてくれるような魅力があるのかな?」

「そうね。わくわくするもん」

「銀世界=別世界って感じかな?」

「そうねぇ」

 

「とりあえず、今日無事に帰れるかな」

「そうねぇ」

 

 

(おしまひ)

 

 

 ぽんたのあとがき\(^▽^)/

 

 会話と効果音おんりー(もとい手抜き)第3弾です。

 今回は、ごくふつーのおはなしになっちゃいました。タイトル負けしてたりします。

 先日の雪の降った夜、ぼーっと思いつきました。ちなみに今作は一部ノンフィクション

だったりします。

 

 でわでわ、雪の大好きなぽんたがお送りしました。