【リナ狙わるの巻】

 

作・さおきちさま

どーも。さおきちです。やっと書きあがりました。お題はスレイヤーズです。

 

拙い文章ですが読んでやってください。テーマはもちろん愛です!


「やっと見つけたぞ!おまえ!リナ=インバースだな!」

 

やたらと威勢のいいセリフであたしたちに声をかけてきたのは、若い戦士風の男だった。

 

「リナ=インバース!今日こそおまえの・・・」

「おばちゃーん!おすすめランチ3つ追加!」

 

もぐもぐはむはむムシャムシャがつがつ・・・・・・・・

 

一心不乱で目の前のお皿と格闘しているあたしたちの横で、男は背を向けて泣いている。

 

おいおい・・・泣かんでも・・・

 

「おい・・・リナ。そろそろ相手にしてやったらどうだ?泣いてるぞ。こいつ。」

 

半ばあきれつつ、あたしに声をかけるガウリイ。

 

「そうね。いいかげんうっとーしいし。」

 

あきらめてフォークを置き、男を見るあたし。

年は二十前後といった所だろうか。妙な模様のレザーアーマーに同じ模様のマント、腰にロングソードとショーソードを一本ずつ挿している。顔は、うーんいまひとつ。

・・・・そのマントの模様は変だと思うぞ。まじで。

 

「ふっ。ようやくこの時が!リナ=インバース!おまえの命もらい受けにきた!」

 

涙を拭うと威勢のよさを取り戻した男は、びしぃっとあたしを指差して言った。

 

「どういうつもりか知らないけど、まあ、名前を先に名乗るのが礼儀ってもんじゃない?」

 

あたしは飲みかけのお水をくいっと飲み干した。

 

「なるほど。リナ=インバース!さすがは俺の未来の妻!俺は・・・」

「なっ・・・」

 

どがっ

 

あたしは完全に硬直した。ガウリイなど鳥のから揚げに顔を突っ込んでいる。

 

「・・・さおきちってんだけど・・・・どしたの・・・・・・」

___________________________________________

 

「だっ、誰がンな事決めたのよ!」

 

しばらくして復活したあたしは、”自称婚約者”のさおきちにつばを浴びせながら叫んだ。

さおきち君マントでつばをふきふき、

 

「俺だ。」

 

と一言。

 

「あんたねえ!俺だっ!じゃないでしょお!だいたい、初対面のあんたとなんでいきなり結婚しなきゃいけないのよおお!はあっ、はあっ、はあっ、はあっ・・・・・」

 

肩で息をするあたしに対し、さおきちはきょとんとして言った。

 

「初対面?おまえあの夜のことを忘れたのか?」

「????」

 

あの夜・・・・??全くもって思い当たることはないはずだが??

 

「リナ・・・・おまえ、まさか盗賊を襲うだけでは飽き足らず、男を襲ってたのか!」

 

めきょっ

 

確かに”あの夜”なんて言われると誤解されるが、あたしは断じてそんなことをしたことは無い(はっ倒すことはあるけど・・・・)。

金属製のお盆を帽子のように頭にかぶってピクピクしているガウリイを無視してあたしは言った。

 

「あの夜って何のことよ。」

 

さおきちはやれやれといった感じで首を横に振ると、話し出した。

 

「そうか・・・忘れてしまったか。ちょうど半年前のあの晩・・・・俺の盗賊団”カラクサマント”がおまえに襲われた。おまえはわれわれのアジトを呪文でふっ飛ばすと、宝を根こそぎ奪って帰りやがった。俺の盗賊団は壊滅。正直言ってあの時、おまえが憎かったね。でも・・・・おまえのあの卑怯さ、ずうずうしさ、強さ。盗賊にはもってこいだ。それに・・・」

「それに?」

 

あたしはさおきちを鼻で笑いながら言った。

 

「・・・俺は胸の無い女が好きなんだ!」

 

・・・・ぶちっ

 

握りこぶしを握って力説するさおきち君。あたしはこめかみをピクピクさせながら、ゆらりと立ち上がる。

 

「あなた・・・たしか、あたしの命をもらうとかなんとか言ってたわよね。外に出ましょうか。」

「・・・そうか。ちょうどいい。おまえを張り倒して俺の女にするつもりだったからな。」

 

にやりと笑うと席を立つさおきち。

 

・・・・こいつ・・・・コロス。

___________________________________________

 

 

ここは町の外れ。日もそろそろ沈みかけている。

正面にはさおきちがロングソードを片手に立っている。

 

「さあ!来いよ。」

 

さおきちは両手を大きく広げ無防備な格好である。

・・・しかしこの男、身のほど知らずな奴とはいえ、この余裕どこから来るのだろう?

単に身の程を知らないだけかもしれないが、油断はできない。

 

「後で泣いても知らないわよ。」

 

先手必勝!あたしは呪文を解き放つ。

 

「炎の矢(フレア・アロー)よ!」

 

十本近くの炎の矢が・・・・はれ?現れたのは一本。しかも小さいのである。

 

「ご、GO・・・・・」

 

あたしの掛け声同様、その炎の矢は何かためらったかのようなスピードで進む。

 

「がははははは!やはりそうだったか!」

 

さおきちは勝ち誇ったように笑っている。

どうも最近調子が悪いと思っていたら・・・・あの日である。

最近お仕事無かったからなー。なーんて思ってる場合ではない。

 

「もう勝負はついたようなもんだな。リナ=インバ−ス!」

「まだよ。終わってみないと分からないもんよ。勝負なんて。」

 

言いながらショートソードを抜き放つあたし。

 

「悪あがきを・・・ぬべっ!」

 

おーおー燃えとる。いつでも避けられると油断したな、さおきち君。あのちっこい炎の矢をまともにくらって転げまわっている。

 

「よくもやってくれたな!リナ=インバース!」

 

ようやく火が消えて立ち上がるさおきち君。

 

・・・・あんたが勝手にくらっただけだろーがっ!

 

「今度はこちらからだ!」

 

ロングソード片手に走り出すさおきち。

 

「光よ!」

 

あたしはさおきちに向かって光明(ライティング)を飛ばす。

 

「ぬあっ!」

 

目を押さえるさおきちに間髪入れずに切りかかるあたし。

 

「くそっ!」

 

あたしの一撃をかわし、間合いを取り直すさおきち。

 

「あの日だと思って油断したが、今度ばかりはそうはいかん!」

 

ガチャン、ふぁさっ・・・・

 

さおきちは、そう言い終わると装備をはずし始める。

 

「な、何やってんのよ!」

 

さおきちの謎の行動にあたしはうろたえる。

 

「なぁに。この方が戦いやすいんでね。」

 

さおきちは装備をはずし終わると、準備体操などをしている。

 

「さて、続きを始めようか。」

 

さおきちの気が膨れ上がる。

 

・・・こ、こりはやばそうだな・・・・

 

かくして、あたしは盗賊さおきちにあっさりと捕らえられてしまったのだった。

ガウリイをお盆で殴るんじゃなかった・・・・反省。

 

___________________________________________

 

 

 

「いやー。どうやって料理しちゃおうかなー。このちっちゃい胸。」

 

さおきちはあたしを縛り付け、さきほどからずっと周りをぐるぐる回っている。

 

「ふぬーふぬー」

 

しっかりと口に猿ぐつわなんかをはめられていたりする。こういうところはしっかりしているらしい。

 

「まあ、悩むこたないか。まずは脱がせてっと。」

 

さおきちが近づいてくるが、抵抗などできるはずも無い。

 

・・・・殺してやるぅ。いつか殺してやる。

 

恨みがましい目で見ているあたしなどまるで無視して服に手をかけるさおきち。

 

びりっ

 

・・・・ああー!この服新しいやつなのにー

 

さおきちは胸のあたりを破くと胸を触った。

 

さわさわさわー

 

・・・・こ、こら!変な触り方をするんじゃない!

 

「どうしたーリナ?顔が赤いぞー?」

「・・・・・・・・・・・」

「これならどうだー?」

「・・・・・・・・・・・む」

「・・・・・ははっ!感じたか。そーかそーか。」

「こっちはどーかなー?」

「ふぬー!ふぬー!」

 

下に手を伸ばすさおきち。

 

・・・・・そこだけは!

 

「こらっ!暴れるな!えい!・・・・おおっ!」

「はい!そこまで!」

 

がすっ

 

「ぐっ・・・・」

「むうむー!(ガウリイ!)」

 

危ないとこだった。ガウリイが来てくれたのである。

 

・・・・おー神よっ!あたしの日ごろの行いがよかったのですね!きらきら

 

「なーにをそんなかっこで目をきらきらさせてんだ。」

 

言いながらガウリイは、猿ぐつわをはずす。

 

「ガウリイ!・・・・遅い。」

「ははっ、そーか。誰かさんに殴られてのびてたからなー」

 

ガウリイは笑いながら頭をぽりぽりかく。

 

「ごめん・・・・・」

「さあ!縄も解けたし。帰ろうか、リナ。」

 

ガウリイは優しく微笑みながら、そこら辺にあった毛布をあたしにかけてくれた。

 

「うん。」

 

大きな毛布を体に巻きつけるとガウリイが後ろ向きになってしゃがみ込んだ。

 

「おんぶしてやる。乗れ。」

「・・・ありがとう・・・」

 

暗い夜道をあたしはガウリイにおんぶされながら帰った。

 

・・・・まあ、いろいろ問題は合ったような気がするけど・・・今はそんなことどうだっていい・・・・

 

 

〜END〜

 

___________________________________________

おまけ

 

暗い裏路地、リナはむさいおっさんに組み敷かれていた。

 

「ぐへへっ。お嬢ちゃん、観念しなよ。そんな子供だましはきかないよお。」

「魔法がきかないって、あんた何者なの!魔族じゃないんだから無茶苦茶よお!」

「そんな難しいこといいじゃねえか。そおれ!」

 

びりびりっ

 

「きゃあー」

 

ごすっ

 

さおきち :ぐへっ。だっ誰だ!・・・・あっ・・・リナしゃん・・・・・・

リナ :なーに妙なもん書いてんのよ!本編は終わったんでしょ!

さおきち :いやあ・・・愛について考察を・・・・

リナ :ぬぁにが愛よっ!愛のかけらも無いじゃない!

さおきち :それなら・・・・

 

 

暗い裏路地、リナはむさいおっさんに組み敷かれていた。

 

「ぐへへっ。お嬢ちゃん、観念しなよ。そんな子供だましはきかないよお。」

「魔法がきかないって、あんた何者なの!魔族じゃないんだから無茶苦茶よお!」

「おじさんの目を見てごらん。」

 

きらきら

 

「・・・・きれいな目・・・・」

「これが愛なんだよお!さあ!おじさんとえっちなことしよー!」

「おじさーん」

 

 

ごすごすごすうっ

 

 

さおきち :・・・・・・

 

ピーポーピーポー

 

リナ :邪魔ものはかたづいたようね。

・・・いかがでしたか?この作品!展開が苦しい!とか文が変!とかいう苦情はパスパー ス!

楽しければそれでよしっ!むりやり、えっちな方向へ持っていったけど無視むーし!

 

さおきち :そ、そんな言い方は・・・

 

リナ :あら、生きてたの?ちょっと足りなかったかしら・・・(にやり)

 

さおきち :こ、今回は短くて物足りないという方々もおいででしょうが初めてということで許して ください!

そ、それと最後まで読んでくださってほんとにありがとうございまあああぁぁぁぁ(逃 走)

 

リナ :ちっ、逃げられたか。

 

おしまい。