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いつものとき、いつもの朝、いつもの日々・・・・・。
がやってくる。
今日も朝がおとずれる。
薄暗い僕に部屋。南にある大きな窓から朝日が射しこんでいる。
白いカーテンごしにやわらかな光。
窓のすぐ傍にベッドがある。
僕の顔を朝日が照らす。その眩しさで僕は・・・、目覚める。
朝日は僕らをつつみこむ。なぜか、僕だけがいつも目覚める。
アスカは起きたためしがなかった。
朝をむかえる生命にふりそそぐ光。
人工の光では得られないもの。微妙な色合い、暁・・・。
僕とアスカは毎日いっしょに寝ている。
アスカが頑としてゆずらなかったこともあるが、レイがいっしょに寝たほうがいいと言い出した。ミサトさんは、面白がってレイの意見に賛成するし・・・・。
他に部屋もなかったから、結局、僕とアスカはいっしょの部屋になった。
本音をいえば、アスカの同じ部屋は嬉しい。
でも、やっぱり、異性といっしょの部屋というのは、意識してしまう。
レイはアスカを不安な気持ちにさせるなと僕に言った。
ドールはマスターの行動、言葉に敏感に反応する。嘘を簡単に見抜いてしまう。
マスター次第でドールは簡単に心を閉ざしてしまう。
もろい・・・・、はかない命。
でも、人間よりも輝いていいる命。
ドールは不死に近いけれど不完全な生命・・・。
それがドール・・・・・。
さあ、今日も1日が始まる。
今日からまた、忙しくなる。
僕はミサトさんのドールハウスの店、「クロス」で働いている。
主に店番をしているが、1週間に1度、人形教室を開いている。
ネルフという国は、人形の産業が盛んだが、そのわりに人形の産業に携わらない人々も多い。
1つの産業で国を支えていてはいけないとゆう考えから、ネルフはあらゆる産業に力をいれていた。
人形師達は、みなプライドと誇りをもっている。伝統を重んじていた。
そのせいか、一般の人々との交流が少なかった。
僕が人形教室を開講した当初は、「人形作りをなんだとおもってるんだ!!」とゆう
声が人形師達からあがった。
文句や苦情が多く出た。
でも、僕はミサトさんの応援もあってなんとか開講した。
開講してみていろんなことが見えた。
人形を作ってみたかったという人が思ったよりも多かったことに驚かされた。
そして、若い人形師達は、もっと人々と交流を持ちたがっていたこと。
など、新しいことに取り組んでいく意味がわかったような気がした。
自分から行動を起こす大切さ・・・・。
そうでなかったら、僕はアスカとも出会わなかっただろう・・・・。
過去を恐れていたら、グリーンハウスへは行かなかっただろう。
思い出せない記憶。
母親。
幼いあすか・・・。
人形教室を開講して、もう1年がたとうとしている。生徒は増える一方。
一ヶ月に1回の授業をしていたのを1週間に1回にしたくらい・・・。
一応ネルフには、学校はある。
しかし、隣国のゼーレのように義務教育ではないので、行っても行かなくてもよい。
本当に行きたいと思う人が勉強すればいいとゆうのがネルフの方針。
小学校までは行かなければいけないが、それ以後は自由。
どんなに貧しくても、本人にやる気があれば、才能や学力に関係なく国が保証してくれる。
人形師になるための学校もある。
この学校は国が経営している。国の経済の柱の1つである産業を支える人材を育てるために力が入っている。
システムもしっかりしていて、入学倍率はとても高いらしい。
僕はふうつの学校もこういった特殊な学校も通わなかった。
人と触れ合うことが怖かったのが大きな原因。
幼いころは今よりも内向的な性格だった僕。
今の僕があるのは、レイ、ミサトさん、加持さん、リツコさんに・・・・・。
そして、数人の友達などのおかげ。
本当に僕は幸せだと思う。良い人達にかこまれて生きてきたのだから。
学校に通わなかったけれど、僕は多種多様なことを学んだ。
のみこみがはやかったのもあって、すぐに新しいことをどんどん覚えて行った。
ミサトさん、リツコさん、加持さん。
この3人が僕の先生だった。
語学はもちろん、ありとあらゆる分野を学んだ。
そして、人形師としての修行も・・・・・。
父さんと同じ人形師の道。
今、僕は人形師の1人。
ミサトんさんは無理に人形師になる必要はないと言った。
でも、僕は物心ついたときにはもう、人形をレイやみんなと作っていた。
創造。
作る楽しさ。
完成したときの喜び。
僕はもう、人形師になると決めていた。
父さんの存在の大きさをかんじる。
あの、碇の息子か・・・。という声。
今でも父さんは、天才人形師として語られている。
その血をひいている僕。
最近では、僕を指名して注文してくるお客が増えた。
自信がないといったら嘘になる。
はっきりいえば、指名されるのは嬉しい。
それだけ僕が認められていると感じるから。
でも、時々考えてしまう。
どうして、僕なんだろうと・・・。
父さんの息子だから?
父さんの同じ人形は僕には作れない。
僕と父さんは違う存在だもの。
父さんの人形に魅せられた多くの人たち・・・・・。
僕が父さんの息子だからといって人形を注文してきた客もいた。
僕をとおしてあなたはなにを見ているの?
僕は父さんじゃない!
僕を見てよ!
どうして、僕なんだろう・・・・・。
ミサトさんの人形のほうが、はるかにすばらしいのに・・・。
でも、完成した品物を取りにくる客は、いつも満足して帰っていく。
お客さんの「ありがとう」。
この一言が次の創作意欲につながる。
僕はミサトさん、リツコさん、加持さんの影響から、ドールハウス・からくり人形・
ガラス、陶器の人形など、一通りの人形を製作できる。
でも、得意なのは布地を使ったマスコットや人形、自然のもの(貝・石・木の実・木
・ドライフラワーなど)を使って作る人形。
なぜか親しみを感じるんだ。これらの素材に・・・・。。
人形教室で教えている人形もこのたぐい・・・。
誰でも簡単に作ることのできるし、決まった人形の作り方もない。
自分の思ったとおりに創作できることが良い点。
だから、人形に個性がでてくる。
生徒の作った人形を見るのはとても楽しい。
生徒の多くは、女性や子供が多い。
裁縫の勉強のため、子供に作ってあげたい、人形に興味がある、自分の人形が作りたいなど、さまざま。
でも、誰かのために作りたいという気持ちは大切。
その気持ちが大事。
人形はそもそも、飾るためでなく遊び道具の1つだと思っている。
どんなに高くて出来が良くても、名人の人形でも子供にとっては同じ人形。
ただの人形・・・・・・。
人形は遊び相手。
子供の幸せを祈って作られる。
どこの国の子供も人形で遊んでいる。
人形は、子供だけでなく大人も愛する。
誰にだって幼いころ、お気に入りだった、友達だったとゆう人形があっただろう。
僕はどうだったかな?
僕の手。
いつも、アスカにそっくりの小さな女の子あすかとつながっていた。
蘇る記憶。
おさるのぬいぐるみを大切そうに抱いているアスカ。
僕が初めて作った人形だ。
僕はいつも、女の子のあすかとそのぬいぐるみを間にはさんでいっしょに寝ていた。
9話aパート書きました。
いやー。夏風邪にきました。
寝込む直前までss書いてました。集中力がなくなってついに寝込んで(^_^;)
シャレにならんかったねえ。
みなさん、夏風邪にはご注意を!(T_T)
さて今回はやっと本編に内容がもどることできました。
いつもの日々にもどった生活。
ただ、違うのはアスカがいること。
人形師のシンジ。
といっか感じです。
いかがでしたでしょうか?
感想くださるととっても嬉しいです。
次回はアスカを起こすところからはじまります。
なんか、アスカを起こすシーン多いのは気のせい?
まあ、いいか。
気にしなーい。気にしなーい。
さて。この辺にて。