Take it easy−第二部−

プロローグ

作・SHINさま

 


 

今日も晴れわたる空。

 

少し暑いくらいの陽光に、そよそよとそそぐ風が気持ちいい。

 

眩しい陽光の中に相変わらず木々の緑が映え、

 

木々の立てる音も耳に優しい。

 

ハディネア王国の大地は、今日も変わらず美しいままだ。

 

今日は少し前までなら、絶好の仕事日和になっていただろう・・・

 

そう、あいつに会う前なら−−−

 

 

--------------------------------------------------------------------------------

Take it easy

−−第二部プロローグ−−

--------------------------------------------------------------------------------

 

アイツにあってから、今日で丁度一週間になる。

 

あの日アイツに雇われてから、私たちはお互いの名前すら知らないことを思い出して、

 

私たちは自己紹介をした。

 

アイツの名前はシンジ。年齢は十四歳アタシと同い年だ。

 

実家はハディネア王国の王都にあり、身分は貴族らしい。

 

何でも父親に五年間旅をしてこい、それまで帰ってくるな。

 

と言われ家を追い出されて旅をしているそうだ。

 

さっきのならず者達もその父親が送り込んできたそうだ。

 

息子も息子でとんでもないヤツだが、その父親もやはり普通じゃないようだ。

 

あれからシンジはとりあえず東へ向かうとか言って、今アタシ達は東へ向かっている。

 

しかしその移動手段が普通じゃない、馬でも使うのかと思っていたけど、

 

歩きなのだ。何でもアイツに言わせると、

 

「旅の醍醐味は歩く事だよ」

 

だそうだ。そのおかげでアタシは今日も足が痛い。

 

「アスカー、そろそろ行くよー」

 

あ、そろそろ出発みたい。

 

「わかった、今行くー」

 

 

 

--------------------------------------------------------------------------------

第二部第一話へ続く

 

ご意見ご感想は下記まで

nasubi@purple.plala.or.jp

 

 

BACK←Take〜5→GO