LUCKY STRIKE!

第二話

作・SHINさま

 


ゆふぃは悩んでいた。

 

 最近あるヤツのことを想うと、胸が痛くなるのだ。

 

 もちろんこんな事は今まで一度たりともなかったので、それが何かもわからない。

 

 その幸せな男とは、クラウドである。

 

『はあっ、なんでアイツのこと考えただけで、こんなに胸が苦しくなるんだよ』

 

 ゆふぃはため息とともに、そんなことを考える。

 

 そして、クラウドの方を見てみると、

 

 クラウドはエアリスやティファと話している。

 

 ズキン

 

 ゆふぃの心に胸の奥を突っつくような痛みが走る。

 

 そして同時に言い様のない焦燥感が、ゆふぃの身体を突き抜けた。

 

『アタシいったいどうしちゃったの?

 

 何でこんなに胸が痛いの、苦しいの?ねえクラウド助けてよ』

 

 しかし、クラウドがそんなゆふぃの気持ちには気づくはずもなく、

 

 ティファ達と楽しく話している。

 

 そのクラウドを見たとき、ゆふぃはやっと自分の気持ちに気づいた。

 

『そっか、アタシクラウドに恋してるんだ。

 

 我ながらどうしてこんなヤツ好きになっちゃったんだろ?

 

 ・・・まあ、それがわからないから恋なんだろうね。

 

 よーしそうと決まったら意地でもクラウドを振り向かせてみせるぞー

 

 あんな、乳がでかいだけなヤツや、

 

 何考えてるかわかんないヤツにクラウド渡してたまるもんか』

 

 ゆふぃは拳をギュッと握りしめ、決心した。

 

「ねえ、クラウドちょっと来てくれる?」

 

 上目遣いでクラウドを見るゆふぃにちょっと揺らぎながら、

 

 クラウドはゆふぃにたずねた。

 

「なんだ?何か用か?」

 

 ゆふぃは少しうつむきながらそれに答える。

 

「うん、ちょっと二人だけで話したいことがあって・・・」

 

 そう言うとクラウドは何の疑いもなく、

 

「わかった、それじゃあ俺ちょっと行って来る」

 

 ティファ達にそう言ってゆふぃの後についていった。

 

 そこからしばらく離れて、ぎりぎり二人座れるような岩に二人は腰を下ろす。

 

「それでゆふぃ、話って何だ?」

 

 クラウドのその問いに、ゆふぃは今まで使ったことのない程の勇気できりだした。

 

 ゆふぃは少し上目遣いでこういった。

 

「あのね、アタシって今まで恋とかそんなものにまったく縁がなかったんだけど・・・」

 

 そこで、少しいいずらそうに言葉をつめる。

 

 そして、うつむきながら小声になりながらも言葉を続ける。

 

「あの・・その・・・なんて言うか、その・・・」

 

 しばらく、もじもじしてから、吹っ切れたようにいつものように宣言した。

 

「あ〜もう、こんなの全然アタシらしくないじゃない、

 

もういいやはっきり言うよ?クラウドアタシはあんたが好き!!」

 

 しばらく何がおこったかわからず、呆然としていた。クラウドだったが、

 

 突然クスッと笑いゆふぃのあたまをなでながら、こういった。

 

「ああ、確かにそっちの方がゆふぃらしいや、俺も好きだぜゆふぃの事」

 

 最初はクラウドが何を言ってるのかわからなかった、

 

 ゆふぃだったが「好きだぜ」の一言で理解したゆふぃは、

 

 泣きながらクラウドに抱きついた。

 

「クラウド、クラウド、クラウド、クラウドー!!」

 

 クラウドはやれやれという顔をしながらも、

 

 内心は嬉しいのか口元にしまりがない。

 

 

 

 

 

−−−そしてクラウドはなかなか泣きやまないゆふぃを、

        しばらくそのまま抱きしめていた・・・

 

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