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「ねえ、やっぱりやめようよ〜」
ここはシンジ達の学校の校舎。
辺りはすでに闇に包まれ、灯りは通りにある街灯の光と月の光くらいしかなく。
はっきり言って不気味である。
何故シンジ達がこんな所に居るのかというと、
アスカが突然暇つぶしに学校に行こうとわがままを言い出したからで、
シンジはもちろん反対したのだが、そんなことをアスカが聞き入れるはずもなく、
有無を言わせず連れてこられたと言うわけである。
ちなみに今はアスカがあらかじめ昼のうちに開けておいた窓から、
校舎に侵入するところである。
「今更何言ってんのよ!つべこべ言わずさっさと入りなさい!!」
アスカに怒鳴られ、シンジは仕方なくおずおずと中に入っていく、
中は暗いが窓から月明かりが入ってきて、窓の周りは薄暗い程度だが、
これから進む奥の方は、段々と暗くなっていってかなり不気味である。
「さっさと、先に進みなさいよ」
横からアスカの声がした。
どうやらアスカも入ってきたようだ。
何気なく僕らの入ってきた窓を見てみる。
「え?窓がない!?」
アスカがバカバカしいと言う感じで振り返る。
「アンタバカァ!?そんな嘘今時小学生だって・・・」
アスカは「小学生だって言わないわよ?」と言おうとして固まった。
窓が無い。
そう、窓が無くなっているのだ。
シンジは見間違えかと思って、何度も見てみるがやっぱり無い。
アスカも目をこすって何度も見たがやっぱり窓は見えない。
そこにはただ壁があるだけだ。
シンジ達はその「以前窓があった壁」に近づいてよく確かめる。
やはり窓は見えない。
「・・・やっぱり無い」
シンジが窓があった辺りの壁を触ってみる。
しかし、それは紛れもなく壁の感触だった。
窓では無かった。
「ちょっと・・・冗談でしょ?」
アスカも恐る恐る壁に触れる。
壁の感触がする。
「・・・嘘?」
叩いてみる。
やっぱり壁だ。
「嘘でしょ?嘘だって言いなさいよ!!」
アスカは狂ったようにドンドンと壁を叩きだす。
「・・・アスカもう止めなよ」
シンジがアスカにそう言う。
どうやらシンジはアスカを見ていて冷静になったらしい。
「うるさい!!」
アスカはシンジが止めるのも聴かず、壁を叩き続ける。
「アスカ、止めろって!!」
シンジがアスカを後ろから抱きしめる。
身動きできないように、
「これ以上やっても無駄だよ。それより先に進んでみようよ、
もしかしたら出口があるかもしれないしね」
アスカはその言葉で我に返りシンジの方を向かずにこう言った。
「ちょっと、アンタいつまでこうしてるつもり?」
シンジはアスカの言葉に慌てて手をほどく。
アスカは我を忘れて壁を叩いていたのが恥ずかしかったのか、
シンジに抱きしめられてたのが恥ずかしかったのか赤くなった顔を隠すように、
後ろを向いてこう言った。
「ほら、さっさと先に進みなさいよ!まさか女の子に先に行かせるつもり?」
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第二話へ続く
<後書き>
どーも、SHINです〜♪
最近エヴァSSが好調なの♪
けど、リレーSSはまだまだかかりそう・・・
今同級生スランプ状態なんです(;;
それでは、また。
SHIN
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