EVA13設定集

PART−1

作・テンプラさま

 


☆神暦1948年以降の有人宇宙計画に関する年表

 

神暦1948年 オネアミス王立宇宙軍が人類史上初の有人宇宙飛行に成功。このときの飛行

時間は約8マール。

 

1949年 共和国が連邦宇宙局を創設。宇宙飛行技術の開発に着手。

オネアミス王国国防総省、宇宙軍の存続と計画の続行を決定。

 

1951年 連邦宇宙局、初の有人宇宙飛行を成功。飛行時間は約30マールにも及ぶ。

 

1952年 王立宇宙軍、宇宙旅行協会を正式に組織内に吸収。今後は王立科学アカデミ

ー及び大手重工業企業数社と提携し、共同で宇宙計画を進めることを発表。

 

1954年 王立宇宙軍、“ヤシマ計画”を始動。

連邦宇宙局はこの時点で、すでに5度の打ち上げを成功させていた。

 

1955年 連邦宇宙局、史上初の宇宙遊泳を行う。

 

1957年 連邦宇宙局、史上初の有人宇宙ステーション“ゼーレ”の建造計画を発表。

 

1958年 連邦宇宙局、“ゼーレ”建造に着手。

 

1960年 “ゼーレ”完成。連邦宇宙局、無重力空間での実験計画を始動。

 

1961年 王立宇宙軍、“ヤシマ計画”を終了。新たに、月への進出という壮大な目的

を含む“アダム”“エヴァ”両計画を発表。

 

1963年 王立宇宙軍、“アダム計画”を始動。

 

1965年 王立宇宙軍、“アダム 6”“アダム 7”を同時に打ち上げ。両宇宙船によ

る史上初の宇宙空間でのランデブーに成功した。この時の“アダム 7”の

飛行は14日間にもおよび、連続宇宙滞在最長記録を樹立。

王立宇宙軍、無人宇宙ステーション“ジオ=フロント”建造に着手。

 

1966年 “ジオ=フロント”完成。“アダム 12”の“ジオ=フロント”へのドッキ

ング成功をもって“アダム計画”は終了、“エヴァ計画”に移行する。

共和国連邦宇宙局、月への進出計画を発表。すでに月着陸船の開発などを進

めていることを明らかにした。

 

1967年 “エヴァ 1”の打ち上げリハーサル中に船内で火災が発生、3人の宇宙飛

行士が焼死した。このため“エヴァ 2”から“エヴァ 6”までは、機体の

安全確認のため無人で打ち上げられた。

 

1968年 “エヴァ 7”打ち上げ。初の“エヴァ”による有人飛行。この年の末には、

“エヴァ 8”が人類史上初めて月の周回軌道を飛行した。

 

1969年 7月20日“エヴァ 11”が月に着陸、人類が初めて地球外天体に到達した。

11月“エヴァ 12”による2度目の月面着陸成功。

 

 

 

 

 

 

☆背景解説

 

オネアミス王国

:北半球最大の軍事超大国。工業・商業とも盛んであるが、基本的には農業国家でもある。

南半球の共和国連邦とは長年対立関係にある。

 

ゲルマニア王国

:オネアミス王国の北西部に隣接する国。この国の王家がオネアミス王家と婚姻関係を結

んで以来、表向きは同盟国だが実質上オネアミスの属国となっている。世界でも有数の工

業地帯を擁しており、それゆえに非常に高い工業力を持っている。また学問と芸術の国と

しても有名で、多くの著名な学者や芸術家を輩出している。オネアミスで著名な学者や芸

術家の中にもゲルマニアに留学していた経験を持つ者が多い。

 

共和国連邦

:オネアミス王国と対立する南半球の超大国。ゲルマニアと同様、世界有数の工業地帯を

いくつも擁する工業大国でもある。オネアミスがゲルマニアを属国としているのも、共和

国連邦の工業力に対抗するためである。

 

王立宇宙軍

:神暦1927年設立。設立当初は軍事面での成果をかなり期待されていたが、10年たっても

ほとんど成果が上がらないため、やがて国家の首脳部は軍の廃止の機会をうかがうように

なる。1948年の史上初の有人人工衛星打ち上げを機に国民の宇宙開発への期待が高まり、

また共和国連邦が宇宙局を設立したことをきっかけに、国防総省は宇宙軍の存続を決定。

1952年より、軍としての体制を残しつつ、旧宇宙軍・王立科学アカデミー・大手重工業企

業数社による共同プロジェクトユニットとして再編成される。

 

連邦宇宙局

:リマダ駐屯軍によるオネアミス王国のロケット奪取に失敗した共和国が、王国側に対抗

すべく1949年に設立。のちに警察局(国内の治安維持のほかに対外諜報活動を担当)が入手

した王国側のロケットの設計を元に開発に着手。以来急ピッチで開発を進め、有人宇宙計

画においては、1960年代半ばまで王立宇宙軍に対し完全に優位に立っていた。

 

“ヤシマ計画”

:新体制になった王立宇宙軍により1954年に始動。自ら移動・軌道修正を行うことができ

る、つまりロケットエンジンを搭載した宇宙船の開発が目的。計画が始動した時点では、

すでに連邦宇宙局が完成させており、王国側は共和国側に5年以上の遅れをとっていた。

 

“アダム計画”・“エヴァ計画”

:有人宇宙計画で共和国側に遅れをとっている状況を打破すべく、王立宇宙軍が1961年に

発表した月開発プロジェクト。“アダム計画”では、宇宙空間おいてのランデブーとドッ

キングが可能かどうか、長期間無重力空間に滞在することによる人体への影響などをテス

トし、その結果が良好ならばそのまま“エヴァ計画”に移行、本格的に月への飛行・調査

を行う。1963年の計画始動から6年後、連邦宇宙局よりも先に月への到達を果たした。

 

 

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というわけで、「EVA 13」設定集Part-1です。

ここに書かれていることの多くは本編の内容には直接関わってはいません。

「だったら書いても意味ないんじゃないの?」と思われるかもしれませんが、

僕にとってこういうものを書くというのは、自分の中にある物語の世界を立体的に捉える

ことができて、これから本編を書いていくうえでとても役に立つんです。

読者のみなさんがこれを読んで、より深く「EVA 13」の世界を楽しんでいただければ

と思います。

 

テンプラでした。

 

 

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