【自然保護会の陰謀】

その1

作・watosonさま


少年が、何やらメモを取っている。

『今日は椿の木を百五十本植える。』

この少年は自然保護会という会に入っているのだが、この会はただの自然保護団体と

は違う。噂によると国を一つつぶす事ができる事ができるくらいの組織らしい。そし

てなぜか30歳以上の人間がいない。若い人に人気がある組織だ。しかし表向きは自然

保護団体と変わらなく、実際植物を育てている。

この少年の名は駿。最近組織のリーダーに気に入られ、入会した新人である。「何で

も見た目が農家のさわやか少年にみえるから。」とのことだが、ボスはそんな事で入

会を許可するような人間ではない。ましてはボスの推薦でなんて絶対ない。本当の理

由はこの少年の能力がすばらしいからである。組織のテストでもほとんど一位でAQ

も350とのこと。しかしこの組織も良い噂しかないわけではなく、断るのではないか

とおもわれたが、すんなりオーケーしたようだ。さてこの少年は何をしているかとい

うと植林作業に関して全てを任されているので、スケジュールの発表が会員に発表さ

れている。会員からの人気も良く、そのために駿が選ばれたのではという噂も立っ

た。

「今日は椿を百五十本植えます。」

駿が言うと早速会員は取り掛かった。駿も取り掛かると二人組みの男がやって来た。

彼らは駿の友人である。

「よお、駿。」

元気な声で呼んだのは佐助である。

「みんなの話題はいっつもお前ばっか。」

暗い声で話して来たのは勘輔である。

「今日も五人の女子に『お前の事紹介しろ。』ていわれたぜ。」

駿は農家のさわやか少年なんて言っていたが、はっきし言ってかなりかっこいい。

よって女子にもてるのだが、逆に佐助と勘輔はまったくもてない。但し佐助には恋人

がいるのだが。

「お前ばっかもててずるいぞ。今日、なんかおごれや。」

佐助はいつも強引でつじつまの合わない事和言う。まあ、いい奴なんだけど。

作業が終わると、一人の少女が駿の方にやって来た。彼女の名前は真樹。こいつらの

仲間であるが、駿に並ぶ天才である。ただちょっと性格が歪んでいる所がある。

「ねえ、駿。今日ボスがレストランの無料券もらったの。でも誘ってもだれもいけな

いって言うから仕方なく誘っているのよ。いかない。」

「ごめん、今日はいけないんだ。」

すると真樹は不機嫌そうな顔をして、

「あ、そう。いいわよ駿なんて二度と誘ってやらないから。」

そう言うとどっか言ってしまった。

「鈍いなー、駿も。」

佐助と勘輔が駿の方を見て言う。

「そんな事言ったって、今日はボスに頼まれた仕事を終わらせなきゃいけないん

だ。」

「わかってねーな、おまえ。せっかく女の子が誘って来たのに、あっさり断るなん

て。男だったら仕事ぐらい何とかしろよ。」

「そんなむちゃくちゃなー。」

するともう一人の少女が来た。彼女の名前は緑。佐助の恋人でもある。どうやら一緒

に帰ろうと誘いに来たらしい。それを察して勘輔が言った。

「じゃあおれは駿とかえるから、じゃあな佐助。」

そうして勘輔は帰ろうとしたが、駿がボーとしてたので駿を引っ張った。

「おい、駿。帰るぞ。」

しかし事態が飲み込めていないようで、

「なんで帰るの?」

と聞き返す。

しかし勘輔は強引に駿を引っ張ってある程度佐助たちから離れた所で言った。

「馬鹿だなーお前は。」

「だからなんでだよ。」

「とことん鈍いなーお前は。いいか、佐助と緑は恋人同士なんだぞ。」

しかしまだ駿はわかっていない。

「それがどうかしたの。」

「おれたち邪魔物がいるより二人っきりの方がいいだろ。」

やっと理解したようで、ほっと肩を落とす。

「じゃ、お前は仕事があるみたいだからな、今日はここらで別れよう。じゃ。」

そう言うと勘輔は帰っていった。

そして駿も家に帰り、早速たっぷりもらった仕事に、取り掛かった。阻止手仕事を終

わらせ、寝る前に、ふと真樹の事を思い出した。

「断ったかわりに明日どっか誘ってみるかな。あしたは午前で仕事が終わるし。」

そう考え駿は寝た。

そして次の日の朝。駿は真樹の来る道で待ち伏せをしていた。そして真樹がやって

来た。

「あ、あの、真樹。」

「何よ。」

真樹はかなり不機嫌そうだ。よっぽど断られた事が気に入らなかったようだ。

「昨日はごめんよ、でお詫びといっちゃ何だけど今日の午後、どっかでかけない?」

少し真樹はうれしかったようだが、あまり顔が嬉しそうでない。

「ごめんなさい、今日は四時まで仕事なの。」

「何だそんな事か、いいよ、五時にレストランの前で。もちろん、真樹が行こうって

言っていた所でね。」

「ちょっと勝手に、てもういないじゃない。まったく強引なんだから。」

しかしそう言う真樹の顔は嬉しそうだった。

こうして駿はまた作業に取り掛かった。すると佐助たちがやって来た。そこで今日

の事を佐助たちに話した。

「お前にしてはなかなかいい判断だな。」

「でもそこで遅れたりしたら話にならないからな。」

と佐助たちが言った。

「でも僕は午前中で仕事が終わるから。」

「そういや駿、ボスが呼んでたぞ。すぐ来てくれって言われてたんだ。」

「何のようだろう。」

そして駿はボスの所に言った。

「何か御用ですか、隆介さん。」

ボスの名前は隆介。ほんとはボスと呼ばないといけないのだが、駿には名前で呼べと

ボスが命令したのだ。

「いいか、今日は四時までここから出るな。いいな。」

その口調はなにか厳しさを感じた。

「はい、わかりました。」

いくら駿が偉くなったとはいえ、ボスの命令は絶対なのだ。そして作業場に戻ってそ

の事を佐助たちに話した。

「そりゃまたご苦労なこった。まあせいぜいがんばってくだせえ。」

「そんな無責任な事言わないでよ。」

すると勘輔が何かひらめいたようだ。

「わかった、その事はおれたちに任してお前は行ってこい。」

「でも大丈夫かい。」

「いいからまかせろって。」

そうしてすぐに家に帰らせられてしまった。

まだ時間は十一時半だった。駿はゆっくり食事をし、仮眠を取った。そして起きた

ら三時だった。約束の場所へは三十分で着く。そこで遅れないように早めに出かける

事にした。そこでついたらゆっくり歩いたが、三時四十分には着いてしまった。そし

てそこで何もする事もなく、五時まで待ち続けた。が真樹は来なかった。

「どうしたのかなー真樹。仕事が遅れているのかなー。」

しかし真樹は七時になっても来なかった。

 

なんでもありの小説を作ってみたんですが、キャラがエヴァのパクリになってしまっ

た。

こんなもんでもよかったら載せてやってください。