ぱ〜と1・出会いと別れ


 

おこんばんは、焼きメロンです。え?誰に話してるのかって?それは、これを見てる皆さんにきまっとるがや。

「ふぅ〜、高校初めての夏休みもあと3日でおしまいかぁ。」

今年こそはなんかでかいことを仕出かしてやる! なん〜ておもっていたのだが、結局、なぁ〜にもないままここまできてしまっていた。旅行(?)といえば、夏コミと市民プールだけのなんともあっさりとしたなつやすみだった。

「お〜い、ちょっと近くのコンビニまでいって明日の分の牛乳かってきてちょうだ〜い」

ふいに、母の声がする。今は夜の9時、僕はこう返す。

「え〜、今ゲームやってるのにぃ〜」そう、僕はゲーム好きなのである。まぁ、マニアというやつもいるが。すると母。

「あまったおつりで好きなもの買ってもいいから〜」 なにぃ! 僕はこういうのに弱い(笑)

「しょうがねぇなぁ〜いってやるかぁ」と、しょうがなく(?)コンビニに行くことに。

そのコンビニっていうのは、いまから、約1年前にできた。「ジェラート」だっけ?とかをうってるコンビニだ。結構品揃えが良い。駄菓子とかもうってるので、10円しか残らなくてもなにかしら買える。うっしゃーとばかり僕は、自転車でさーっと(別に歩いたってそう遠くはないのだが)家を後にした。と、半分ぐらいきただろうか、ふいに「にゃ〜」と猫の鳴き声がした。しかし、駄菓子のことであたまが一杯だった(笑)為、

「どーせ気のせいだろう」 ちなみに、僕は小動物がすきだ。特に猫、あの肉球がぁ〜 おっと、こんなことをいってるまにコンビニに着いた。いやぁ、コンビニが近くにあるといろんな面で便利だねぇ〜。ちょっと高いのが欠点だけど。

僕は、どうせとばかりゲーム雑誌を立ち読みする。じっくりよんでても、あんまり店員にへんに思われないのがまたいい。しばらく読んで、だんだん首がいたくなり(笑)もう限界になってくると、さっそく牛乳を取りに行く。僕はあの「雪の結晶」がマークになっている牛乳を一本取ると、そのままレジにもっていく。

「消費税込みで350円になります。」  「これでお願いします」

と預かった500円玉をさしだす。おつりは150円、これじゃ雑誌は買えないし、駄菓子じゃ多すぎる。別に全部使わなくったっていいのに、そんなことかんがえてなかったので、真剣に考えたあげく、それを使わずにコンビニをでた。これで150えん儲けっ!、おい!そこの「セコイ」っていってるやつ、これはセコイんじゃなくて「金を大事に使う人」といってほしいな。まぁ意味はおなじか。

帰りは、なぁ〜んも考えずにぼぉーっと自転車をこぐ。ふと、また「にゃぁ〜」と猫の声。今度は、はっきりときこえた。その声のするほうにいくとみかんの箱のなかに、子猫がいた。

「うわぁ〜 かぁ〜い〜」僕は思わずこうつぶやいた。(それもそのはずである。僕は猫好きなのだ。まぁ、それとはちょっと違った猫のほうが好きなのだが・・・それは置いといて)まだ子猫、みかんの箱、とくれば知っての通り、捨て猫だ。僕は自転車を置いて、その箱の前にしゃがむと、その猫に、手を差し出した。

「ぺろっ、ぺろっ。うにゃ〜ん すりすり(顔を摩り付ける音)」  

ぐはっ、このとき、僕は、精神に250のダメージ(のこり23)を受けた(笑)。本当は、少しだけかまって帰ろうと思っていたのだが、こんなことをされては非常に名残惜しい。でも、その誘惑(?)をふりきって、後ろを向いたとたん、

「うにゃ〜、うにゃうにゃ うにゃ〜〜ん」といかにも

「まってよぉ〜 かえらないでぇ〜 もうすこしそばにいてぇ〜」 とでもいっているようなきがした。

これにはさすがの僕も勝てなかった。相手が悪すぎる(笑) 僕は、その子猫を抱きかかえ顔をなすりつける。え?なんでこんなことをするかって?それは僕にもわからない。ただ、むしょーにかわいかったので、自然に行ってしまったんだろう。

家にかえってもその猫はおとなしかった。幸い親達も「ちゃんと面倒を見るなら飼っても良い」とOKがでたので、はれて家族の一員と化した。自分の部屋にもどると、手軽な箱を持ってきてその中に猫をいれる。中にはなぜか物置のなかにあったオムツをしいた、これでトイレはOK!

「ほ〜らここがトイレだよ〜 ほかのところでしちゃだめだよ〜」 と俺、

「うにゃぁ〜〜ん」 どうやらわかったらしい。

それにしてもかわいい。こういうかわいい猫を見ると手を差し出したくなる。僕はもう一度手を差し出した。

「ぺろっ」 くう〜〜っ、いいわぁ〜。僕はその猫を抱きかかえた。

「うにうに うにゃ〜ん」  ん?ああトイレに行きたいんだね、はい、どうぞ。

「うにゃぁ〜〜」

じょ〜〜〜〜〜っ......どうやら無事におわったようだ。 アレ?なんでいま猫の言いたいことが分かったんだろ?まぁいいや、でも、もしかしてとおもい、抱きかかえた後、今度はぼくが問い掛けてみる

「ねぇ、僕のほっぺたなめてくれる?」こう猫に問い掛けると

「うにゃ」 と僕のほっぺたをなめてくれた。

すご、僕の言葉が通じてるんだ。しかも、この仔がなんていってるのかもわかる......これっていったい?

でも、これは偶然かもしれない。そう思うと僕は、仔猫を降ろすと僕はあぐらをかき、その前に猫をすわらせた。

「ねぇ、もしも僕のいってることがわかるなら、ぼくの、あぐらの上にうずくまって、軽く僕の指を噛んでくれないか?」

「うにゃ うにうに、かぷっ」 うわっ、ほんとに言ったとうりにした。こりゃいい。じゃなくてかわいい。

なんか、猫と人間以上の感覚になってきた。まるで、人間みたいだ......。

こうしてるうちにもう12時を回っている。今日はインタネはいいや。と僕は、寝ることにした。本来は猫と別に寝る予定だったけど、こんな感じじゃとてもいっしょには眠れない。僕は猫を抱き、そのまま、ねることにした。

「おやすみ、またあしたね」 と僕。

「うにゃ うにゃ〜〜」と仔猫。やっぱかわいい。

僕は何か生き物を抱いて寝たことがなかったので、とっても暖かくかんじた。夏の暑いさかりなのに、なぜかここちよくかんじた。

「・・・・・・ん...あぁ、まだ3時か」  僕はふと目が覚めた。

見ると仔猫はすやすやと眠っている

「う...にゃぁ〜〜  うにゃぁ〜〜〜〜」 ほぇ〜何度見てもかわいいなぁ〜

僕は仔猫をまじまじとみつめ、こう呟いた

「ふぅ〜こんなかわいい子がにんげんだったらなぁ〜そんでもって、めろでぃちゃんそっくりでぇ〜、僕のことは『おにぃ〜ちゃん』で〜、元気一杯のかわいい猫耳っ娘だったらなぁ〜〜。 ふう、まぁしょうがないか」

改めて、ねることにした。なかなか寝付けない。仔猫をすこ〜しだけ強く抱いてみる。なんかあんしんする。

「もう、ずっと、ずっといっしょにいような...」

「うにゃん うにうに にゃん」

この時、なんか...はっきりと−何か決心でもしたかのように−猫の声がしたようなきがしたが、そのまま仔猫を抱いたまま僕はねむってしまった。

 

 

・・・・・・・・これがこの仔猫との最初で最後の夜になろうとはだれがおもったろうか......

 

 

あさ、起きると、仔猫のほうをみた、しかし、仔猫は息をしていなかった......

 

(ぱ〜と2に続く)