一応これで話は終わります
最終話にしないのは、少々もったいないからです(;;)
話の続きも考えてはあるんですが、ここまでが一番おもしろいと思ったので
何かもっと面白い続きを思いつけば、書くかもしれません
愚痴になってしまいましたが、読んでないのならば番外編とCGもよろしく
でぇわ でぇわ、暴走小説「こんな日もあるさ・4」始まり始まりー







ブリッジ



「3人分も作って損しちゃったな」
1人文句を言うアキト

「わたしのせいですか?」

「えっ そんなんじゃ ぜんぜん違うよ ルリちゃんのせいじゃない!」
今まで眺めているだけだった ルリルリのいきなりの質問にアキトは否定の答えを返す ホントはそのとうりなのだが アキトはまったくそうは思ってはいない

「そうですか 安心しました」
相変わらずの調子でルリルリが答えるが どうやらアキトはその調子では話しにくいようだ





重苦しい雰囲気だが 先に口を開いたのはルリルリだ

「テンカワさんもどうですか?」

「えっ?」

「料理」
慌てていて理解できていないアキトに説明を付け加える

「あっああ」

「あの2人は当分帰ってきませんから」

「そうなの?」

「はい」

ルリルリの話にアキトは愕然とする
^んじゃ 当分このままかぁー ルリちゃん苦手なんだよな俺 俺よりずっと頭いいからな ナデシコは馬鹿なやつだらけだからな ルリちゃんだけがまともだからな・・・仕方ない 腹ごしらえでもするか その間はしゃべる必要ないしな よし^

カチャカチャ

片ずけを放り出して自分で作った料理を食べはじめるアキト

カチャカチャ


^自分の作った料理を食べるのってどんな気分なんだろう?気にしない?それとも・・・やめよう またいつものわたしじゃなくなるかもしれない^

1人妄想にふけっているルリルリを尻目にアキトは無言で食べつづける

「はぁー食った食った ごちそうさま」

ようやく食べ終わったアキトがお決まりのようにつぶやく

^ルリちゃん 何してるんだろ?怒りはしないよないくらなんでもって なんでそーなるんだ俺 ルリちゃんのこと怖いのかもしれないな・・・^

恐る恐るルリルリの方を向いてみる ルリルリはまだアキトを眺めている

^うー もしかして俺はモルモットみたいにか何か実験されているのでは^

いつもと違うルリルリの行動にアキトはどんどん猜疑心が大きくなっていく そして ここから離れないと という感情が芽生える

「じゃあ 俺は後片ずけをしてくるから」
アキト自身 これはうまい!と感じ 密かに助かったと思っていたところだが またしてもルリルリは予想に反した行動を取った

「じゃあ わたしも行きますから」

「えっ」

「ダメですか?」

こう言われるとアキトには断れない どうにか自分から行く気をなくしてもらおうと
「いっいや別にー でもここを動いても大丈夫なのかなーと思ったりなんかしてー」
と 情けない口調で訴える

「大丈夫です」

予想どうりの答えだったが 最後の望みをかけてもう一度聞いてみる
「ほんとうに?」

「大丈夫です」

「そ・・う じゃっじゃあ いっ行こうか」
最後の望みもたたれ がっくし肩を落とすアキト



ここまではイネスの思惑どうりにいっている 後はアキトとルリルリが楽しそうに歩いている処を誰かに目撃されればいいだけだ

「・・・・」

「・・・・」

ところが そううまくはいかないようだ 2人はまったく話そうとしない 話をしていなければ無表情のルリルリとただ歩いているだけになってしまう

^何とかしないと行けないわね^

IFSのテレメーターのモニターを眺めていたイネスは 予想以上のアキトの苦手意識に頭を悩ませている

このままではうまく行かないことはルリルリにも判っていたが 何かするとまたあの自分になってしまうかもという不安と 今までのことですっかり満足してしまっていたのだ このこともイネスには予想外だった

^残る手段は・・・^

「テンカワさん わたしの事嫌いですか?」

突然の声に2人は驚く 今の声はルリルリの声だが声の主はルリルリではない つまり誰かがルリルリの声を真似してアキトに話し掛けたのだ もちろん誰かとはイネスである

「・・・・・・」
アキトは声が出ない あまりにもショックだからだ 唯一まともだと思っていたルリルリがあんなことを言ってきたのだ もちろんほんとうはルリルリじゃないのだがアキトは気付いていない

^・・・イネスさんね こんな事するのは まあいいけど^
一方ルリルリはあっさり落ち着いていた イネスの仕業だとすぐ解ったし 別に言われて嫌なことでわ無い いつかは聞こうとしていたことだ

「無視しないでください 何言われても平気です 覚悟はできていますから」

「・・・・・・」

「怒りますよ さっきから無視ばっか いくら温和なわたしでも」

その言葉は怒っているのだが アキトは自分の早とちりか と別の意味で安心し口を開く
「嫌いじゃないよルリちゃんのこと 何でもできるし 尊敬したいぐらいだよ」

「尊敬?」

「うん!」
力強くアキトが答える その話にルリルリはがっかりしていた 答えもショックだが途中で質問の内容が変わってしまったからだ

^イネスさん焦っているのかな? 無理に話を続けようとして 気が利かない ホント^

しかし ルリルリの意思と反対にイネスはどんどん話を続ける 好きな料理や好み・果てには女性経験からユリカとの昔話など 幾つかは興味があるものもあったがほとんどがルリルリには関係の無いことだった


「あれ 面白くない?」

アキトにしてみればいろいろ言葉を選んで気を利かせて話しているつもりだが ルリルリは質問だけでほとんど意見を言わない 疑問に思うのも無理が無いだろう しかし ルリルリにしてみれば聞きたくも無いことを 勝手にもう1人の自分が言っているのだ こちらも面白くないはずだ

「はい とっても」

^くー きついな今日のルリちゃんは^
普段ならもっと疑うのだろうが 今日のルリルリがいつもと違うので自分の中で納得しているようだ

^嫌ですね これ わたしがすごく嫌な女に思われそう ・・・もう嫌われちゃったかな さて次は・・^

あっさり諦めるルリルリ もう次の男をのことを考えているようだ


「あっ」

コソコソ

2人を見て隠れる人物が1人 それに気付いたイネスはアキトの一番喜びそうな話題にもっていく

「ゲキガンガーって どこが好きなんですか?みんなさん」

「えっ・・・えーと やっぱかっこいいからかな 正義の味方だし」

「ふーん そういうもんですか」

自分の好きな分野に入ってアキトはもっと話したそうだ それを察知してイネスは不気味な笑顔を見せ さらに続ける

「アキトさんビデオ持ってましたよね」

「それがどうかしたの」

「今度貸してください」

「いいけど 急にどうして?」

「ちょっと気になるんです みんな見てるからわたしだけ仲間はずれみたいで」

「そう!それなら喜んで貸してあげるよ」

「よろしくお願いします」
その言葉に反応してルリルリは頭を下げてしまった ゲキガンガーのビデオを借りることなんかどうでもよかったが アキトとなにかしら約束ができた事が嬉しかったからだ

^前言撤回しないとね イネスさんありがと わたしはやっぱりテンカワさんが好きなようですね^

ここまできて隠れていた人物は自分の幸運に感謝して艦長にに報告しに言った それを見てイネスが腹話術やめ 今度はほんとうの会話が始まった 2人とも実に楽しそうだ



「ほんとうだってば ユリカ」

「信じられないよ アキトはあたしの為だけにいるのに わたし 確かめてくる!」

^これでアキト君との仲は終わりだ そして僕の・・・そうだ!^


「と言う訳なんだ 今 ユリカが確かめにいっている」

「ウソです アキトさんがこのわたしをほっといてほかの女の子と仲良くするなんて 信じられません!」

「でも もしほんとうだったらどうするの?」

「そんなこと絶対にありません!!・・・見てきます」

^良し!次^
どんどん噂を振りまいているのはいわずと知れたジュンだ やっときたアキトとユリカの破滅の予感にジュンは狂喜しながら話しまくった 手当たり次第に



ボカッ
「おい退きやがれ 俺がミエネイだろ ・・うーむ 楽しそうだ」

^ルリちゃんも意外とかわいいな 笑うと^

フム
「まあ わたくしといたしましても あの2人の問題の多いカップルよりはこちらの真面目なカップルの方がいいと思いますがね」

「だめです!アキトさんは・・うううんアキトはわたしの・・わたしの・・」
ウウウウッ クスン

チラッ
「あれは何かの見間違いだよ そう・・そうに決まってるよ だってアキトはわたしの王子様だもん」

ウーーーン

「テンカワァー 軽蔑するぜ俺は ロリコンだったとは思わなかったぜ」

フフフッ
「意外とお似合いかもよ ほら 見てみなよあんなに楽しそうだ あんな嬉しそうな顔するルリちゃん はじめて見たよ」

「「だめぇーー!!!!」」

「アキトは」「アキトさんは」

! 「あっみんな揃って何してんすか こんなところで」

「ああ これかい? これはね・・・」

「ウソだよね」「ウソですよね」
必死の形相の2人 それに圧倒されるアキト

「なっっっなっっなにが?」

「「ルリちゃんと付き合ってるって」」

「はっ?・・・・・・・・・プッ・あははははっ」
意味を理解するのにだいぶ掛かったアキト 解ったとたんに吹き出してしまった

「何が可笑しいのよ 笑ってないでアキト!ちゃんと答えて!!」

「そうです それじゃ女性に対して失礼ですよ アキトさん!」
怖いぐらいに食って掛かる2人 答え次第では宇宙に放り出しそうだ

「ごめんよ 2人とも でもそれは早とちりだ 俺はルリちゃんと世間話してただけだけど」
その言葉に安堵する2人 周りのギャラリーも一気に冷める

「それだけじゃありません わたしテンカワさんに告白しましたよね」

「「「「「「い"」」」」」」
その言葉に周りの誰もが驚く もちろんに言ったのはイネスだ しかし突然のことにみんな混乱している

^・・・・・・バカばっか^

「振られてしまいましたけど 確かにしました」
自分でさらに付け加えるルリルリとさらに驚くみんな

^そんな事してないだろ ・・・もしかして いやそんなはずは・・・あ・・れなのか?^

「ほらね!アキトはいつもユリカだけを見てくれてるんだよ」

「違います!違いますよね? アキトさん」

「おう! どうなんだ はっきりしろい」

^この3人とわたし・・・どこが違うんだろ テンカワさんはどれが好みなのかな わたしだとうれしいな^

3人+ルリルリの思惑のなか議論は果てしなく続く


「まあ あいつらはほっとこう テンカワ・アキト!」

「はっはい!」
急なウリバタケの呼びかけに 1人ほっとかれていたアキトが怪訝な顔をして振り向く

「おまえはどうしてルリちゃんを振ったんだ?」

「いや 別に振ったんじゃないんすけど 振ったのかな俺?」
アキトのあやふやな答えにウリバタケは呆れ顔をする

「まあいいだろっ じゃあなんて言ったんだよ おまえは」

「えーとその 尊敬してるって言ったんすけど俺は」
その答えにさらにあきれるウリバタケ

「おまえなー 告白してきた女の子にそれは無いだろ それじゃ好きなのか嫌いなのか 解るわけ無いだろが」

「はい すみませんでした」

「俺に謝ってどうする!・・・ところで ホントのところどうなんだ?」
ウリバタケが急に近ずき小声で話をはじめる

それに合わせアキトも小声になる
「はっ?何がですか」

「ルリちゃんの事どう思ってるかだよ」

「どうって 尊敬してるんだから嫌いではないっすよ」

「ふーん それでおまえはどうするつもりなんだ ルリちゃんとはお友達か?それとも尊敬してる教官か?もしかして恋人か?」
鈍感なアキトが聞き返さないように 今度は説明をつけて話すウリバタケ

「今は教官かもしんないっすけど 仲良くなりたいとは思うっすね」

「じゃ ルリちゃんに友達になってくださいとでも言いに行かないとな」

「なぜです?」
意味が理解できないアキト

「もぉー じれったいな あれを見ろ!」
ウリバタケがルリルリを指差す

「ルリちゃんですか?」

「そうだ!今のあの子は何してるんだ」

「さあ?」

「ふぅー 仕方ない 説明してやろう」

「お願いします」


ピクッ
説明と聞いて反応する人物がいた もちろんイネスだ 説明に行きたい しかしそれをすれば・・・ これは|説明・命|のイネスにとってはとてつもない苦痛だった
^ああぁ あたしの説明魂がぁ 暴走する!いやぁー壊れるー^
そのままイネスは気を失った


「ルリちゃんはだな 今艦長たちを見てるんだよ それでな なぜ振られたのかどこがあの3人と違うのか考えてるんだよ」

「それで?」

ガクッ
「くぅー じゃ聞くがおまえの恋人は誰だ?」

「急にそんな事言われても・・・」
答えに困るアキト どれかを選べばきっと世にも恐ろしい仕打ちが選んだ人に降りかかるからだ

「あのなかに恋人って はっきり言えるやつがいるか? いや いないはずだ違うか?」
鋭く指摘するウリバタケ

「・・まあ 確かにそうっすね」

「だろう あの3人とは友達なんだよおまえは だからさっき言ってたように友達になればいいんだよルリちゃんとは それだけでもルリちゃんは喜ぶはずだぞ」

「そうっすね よくわかりました ありがとうございます!」

^そうなんだ 別に友達でもいいんじゃないか^

「あの ルリちゃん」
アキトの声に反応して3人とルリルリがアキトのほうに振り向く

う"
その反応に少なからず緊張するアキト いまさらながら恥ずかしくなってきたのだ

「はい なんですか テンカワさん」

「えーと・・・まず そのテンカワさんていうのやめようよ なんか 他人行儀みたいだしさ」
そこまで言ってアキトは顔が赤くなる 多かれ少なかれルリルリを意識してしまったようだ

^・・・・・・かわいい テンカワさんてきちんと恋ができないと思ってた でもこんな顔もできるんだ^
赤くなるアキトにルリルリは新しい一面を見た気がして アキトに軽く笑顔を見せた

「えっ あっ とっ そのっ 恋人とかそういうのじゃなくて・・・ほらっ えーと 友達としてルリちゃんと付き合っていきたいと思って あのっ だから そのっ・・・アキトって呼び捨てでいいよ ルリちゃんも・・さ」

「はい!アキト!・・っさん」 こんがらがってうまく言えなかったアキトだが 意味は通じたようだ ルリルリは嬉しそうに答える

^一歩前進 次はHeartをGet なんちゃって 嬉しいけどもっとスマートに言ってほしかったな エヘヘッ・・・・・・私も結構バカよね^
ペロッ
思わず舌が出るルリルリ 本人は気付くいていない様だが 周りから見れば真っ赤になりながら告白するアキトと その告白で浮かれておかしくなっているルリルリという風にしか見えない

もちろん ユリカたちが文句を言っていたが 晴れてルリルリはアキト追っかけ4号(5号?6号?)としてみんなに認められるようになった しかし 今は気絶しているイネスの思惑どうりに事が進んでしまっている事には誰も気付いていなかった









密かに自分の目的のために動き出したイネスさん それに協力するわたし まっ ただじゃ難だから熊のぬぐるみ1つで手を打ったんだけど まさかあんなことになるなんて思ってもみなかった・・・




数日後



「敵 来ました」

「えっどこどこ?」
ルリルリの言葉にあたりを見渡すユリカ もちろん船の中に来た訳ではない

「バカ」

トタタタッ プシュッ

息を切らしながら走ってきたイネス 自分で敵の中にある物が居るのを確認するとルリルリに声を掛ける
「ついに来たわね ルリルリ行くわよ」

「はい じゃあ艦長 後はお願いします」

艦長=ユリカはその行動を不審に思い声を掛ける
「おーい ルリちゃんにイネスさん どこ行くんですか?」

「あなたには関係ない事 あなたは自分の仕事をしなさい」
ユリカの質問を一蹴するイネス

「はいっ そうですか じゃあ行ってらっしゃい」
聞きたい事はあったが イネスを敵にしてまで討論する気はない むしろライバルがどこかに行ってくれた方がいいと感じたのだ

「行くわよ」
ユリカに水を差されたイネスが気を取り直して言う

「はい」

プシュッ タカタカタカッ


格納庫


「アキトくん!」
格納庫にイネスの高い声が響く

「あれっ?どうしたんすか みんな揃って 今戦闘中っすよ」

「アキトくん よく聞いてね」
この調子じゃいけないと早々に話を切り出すエリナ

その感じに気付いて慌ててまじめな顔になり答える
「はっはい」

「わたしたちは木星へ行くつもりなの わかる?」

「はっ?なに言ってんスか 冗談きついっスよ」
まじめに話を聞いているのにという顔をするアキト

その顔を見て不満そうにエリナが話を続ける
「冗談じゃないわ 理由は後で話すけど 今すぐあなたのエステバリスで|ゆめみずき|まで飛んでってほしいの」

「なに考えてんスか! そんな事できるわけないっスよ」
少し強めに反論するアキト
^冗談じゃない なんで俺が・・・^

バンッ
ビクッ

「もう!! じれったいわね 行くといったら行くの あなたは言われたとうりにすればいいの!! さあ わかったわね! 行くわよ!」

「あのっ ちょっとぉー」
さっきまでの勢いはどこへ行ったのかエリナの凄い形相にアキトはもうヘロヘロ状態だ

「なにっ!まだなんかあんの!」

「いっいや べつにぃー」

「じゃあ さっさと用意して!!」

「はひぃー」

ドタドカドカ
エリナに押し負けて泣きそうになりながら駆けていくアキト それを見てエリナがため息をつく

「ふぅー まったく」

「恥ずかしがり屋さんですね」
いきなり声を掛けるルリルリ

「えっ!」

「好きな人の前では強い自分を見せて 心の中ではそんな自分を責めている 無理しない方がいいですよ」
淡々と無表情で語るルリルリ エリナはそれをボーゼンと聞いている

「!? ・・・ 何をっ ・・ !あなた!」
気がついたエリナはルリルリに否定をしようとするが 先にふと気がついた もしかしてイネスが教えたのでわと

ジロッ
どういう事 そう言いたげにイネスを鋭く睨み付けるエリナ しかし イネスは悪びれずに答える

「別にあたしは何も言ってないわ この子が勝手に気付いただけ」

「はい そうです バレバレですよ たぶん みんな知ってると思いますよ 艦長とアキトを除いたら」

「そんなっ」
その話にエリナ驚愕する 自分では知られないように行動していたつもりだったからだ

そんなエリナを見ていたルリルリは ライバルを蹴落とす妙案が浮かんだ
「エリナさん エリナさんが焦らないように良い俳句を考えちゃいました」

「俳句?」
言い聞かせるように話すルリルリに エリナが聞きかえす

「はい 聞いてください|恋の道 焦るな止まるな 素直にね|字余り ・・・ どうですか?」

^エリナさんの性格からして これで当分静かにするでしょう 偉いぞ!わたし ・・・ でも これって季語が無いから俳句じゃなくて川柳だよね ・・・ バカ ・・・ ・・・ でいいや^

さらに落ち込むエリナだが 最後に付け加えるのを忘れなかった
「まっ 気にしない方がいいですよ 子供の独り言ですから」

^要するにそんなお子様にも解っちゃうぞっ! てとこかな^



「なんにぃー エステに4人で乗るだとー そんなんで戦えるかぁー」
ウリバタケの野太い声が響く

「俺もそう思うんっスけど ・・・」

タタタッ
「何やってんの あなた! わたしたち別に戦う為に行くんじゃないんだから 乗れればいいのよ別に」

^おお 反省の色無し!意外に図太い^ エリナはじれったいアキトを見て またお節介を焼きに行ったのだ これはその時のルリルリの感想

「でも ギリギリっスよ」
力無ーく反論するアキト

「それがどうしたって言うのよ!?」

「いや ・・・ あの その 俺だって一様男だし」
もじもじ
アキトはこれで諦めてほしかったが もちろん諦めなどしない

「あなたが男? そんな事 解ってるわよ最初から」

そして 今まで黙っていたイネスが止めを刺す
「時間がないわ 早くしましょ」

その言葉を皮切りに3人が順にコクピットに入ってくる

ストンッ ・ ギュー ・ トンッ


「うー 重いぃぃー」

その反応に女性陣から 抗議の声が来る
「何よ! 女性に対して失礼よ それは」
「同感です」
「どっちにしても あなたの体重が一番重いのよ アキトくん」

ピッ
そんな話をしているうちに 電子音とともにコンソールが現れた ウリバタケからだ

「いいかー よく聞けよー 4人も乗ったら重量オーバーだ あっという間にエネルギーは切れる だいたい10分が限度だ 急ぐんだぞ!」

「10分もあれば大丈夫」
ウリバタケの怒鳴り声にも冷静に返すイネス

「・・・ まあ いいだろう 艦長にはホントに報告しないでいいんだな? それか ・・」

「ええ 何なら 裏切ったとでも伝えてちょうだい さあっ行って!」

ウイィーーーン シューーンッ

^死ぬなよ^
言いそびれた言葉を静かに心で囁くウリバタケ



「さて まずはこれね」
イネスがおもむろに取り出したのはMDだ 中に入っているのはゲキガンガーのOPだ そして いつの間にやらエステに付いているデッキの中に入れる

バンッ ポチッ
スイッチの入る音とともに刻みの良い曲が周りの宙域に流れる

^いつの間に付いたんだ こんなもの^
アキトは疑問に思ったが 予想以上に敵が避けてくれるところが 自分がマクロスの主人公になったようでとても良い気分だ

これはイネスがウリバタケに頼んでつけた物だ 多少ウリバタケが事情を知っていたのもこのためだ

「さて これも」

ピッ ・ ッピ バサバサッ
音と共に作動したのは白旗だ

「はぁ」
それを見てアキトはため息をついた 雰囲気がだいなしになったからだ

「あら?心配そうね 大丈夫よ あれはあたしが開発した・・・」
またまた イネスの説明病が・・・

「そんな事どうでもいいから 前っ前ぇーー」
エリナの懇願するような声が漂う

「うわぁー」

ドンッ バンッ チュッドーン
「「「・・・・・・」」」

「やっつけちゃいましたね ・・ 敵」

「予定と違うわ どうするの?」
2人がイネスに目で問い掛ける

「大丈夫 どうせ無人兵器 気にする事はないわ」
^もっとも 人が乗っていても 変わらないけどね^
イネスがククッと喉を鳴らす

2人はその答えとその行動に納得したのかしてないのか 考えにふけってしまった

ヒュンッ キュイーン パッ
「うわぁー 大魔人だ!」

1人驚き焦るアキトだが 他の3人はこうなれば占めたもの とばかりに落ち着いていた

「おい そこのパイロット どういうつもりだ! 白旗などだして!!」

「降伏に来た と言って信じてもらえるかしら?」
相手の質問に対してどんでもない事を言いだすイネス

^なんだって!?^

「降伏? ならばなぜ ナデシコは攻撃を止めないのだ」

「わたし達はナデシコを裏切ってきたのよ」

^裏切る? ナデシコを?^

「本当なのか?」

「ええ」

「うーむ ・・・ まあいいだろう 武装を解除すれば信じてやる」
どうやら向こうはイネスの説得に応じたようだ とりあえず最初の目的達成と喜ぶ3人

そのとき やっと事態が飲み込めたアキトが動き出す
「冗談じゃないっ!! そんなことしたら! ・・ !? ・・」

カチャッ
アキトの額に黒光りする銃が突き付けられる

「えっエリナさん?」

「撃たれたい? もうここまで来たらあなたは用済みなのよ」
エリナは含み笑いをしながら 殺すのなんて ・・・ という顔をしている 恐い

「そんなっ!」

「どうするの? ここで無駄死? それとも未来を信じて生きる?」

「・・・ ・・・ ・・・やりますよ! やりゃいいんでしょ」
無駄死にも考えたが 未来を信じるという言葉に釣られてしまった アキトは仕方なく武器を捨てる

ポイッ
^^うまい! さすが オバサン^^

「よし! 認めよう 付いて来い」

「行って」

カチャッ
「はいっっっー」



「えっ あれってアキトのエステじゃ?」

「アキト・・・さん」
目の前で起こった事に2人は困惑していた アキトのエステらしきものが武器を捨て 大魔人に着いていったのだ

ピッ ピッ
「アキトっ アキトっ アキトだよね? 返事をしてよアキト 意地悪しないで」

「だめよ ユリカちゃん こっちからのアクセス 全部拒否されてるわ」
必死にエステとの通信を繋ごうとしているユリカに ミナトが冷静に声を掛ける

「そんなー」

プシュッ
「おいっ! どーなってるんだよ これは!? なんであいつのエステが向こうに行くんだ!!」
ドアの開く音とともに リョーコの怒声が響く

「そうですよね ちょっとおかしいですよね〜」

「お菓子はおかしいー(おいしい)」
リョーコの後に続いてヒカルとイズミが口を挟む

ポカッ
「テメーは黙ってろ!」
大きな音を立てて リョーコがイズミをぶっ飛ばす 面白くもないダジャレに話の腰を折られたからだ

「大丈夫ですよ あれはアキトさんじゃありませんから」
黙っていたメグミが落ち着いた口調でそう宣言する

「ホント? ホントなの メグミちゃん」
その声に飛びつくように反応するユリカ よっぽど心配なんだろう

ユリカの問いにメグミが肯き 訳を説明する
「だって アキトさんがわたしやユリカさんに 何も言わずに出るなんてこと考えられませんし それに逃げちゃうんだったら 一緒に逃げましょうって約束しましたから」

「それはそうだけど」
^むぅー アキト メグミちゃんとそんな約束して! 見つけたら ・・・^

安心して妄想にふけるユリカに対して リョーコはまだ納得していない
「じゃあ 誰が操縦してんだよ あのエステは?」

「それはー・・・」

「あいつ意外に誰がエステを操縦するやつがいるんだよ パイロットはみんなここに居るんだぜ」
答えに詰まるメグミにリョーコが更に追求する

「いますよ」

「「「え"」」」

「もう1人 アカツキさんっ」

「あっ そうかそうですよね」
妄想にふけっていたはずのユリカの助け船に メグミは相づちを打つ

「残念だが それは違うな 俺はここに居る」
いつから居たのか アカツキがコンソールにもたれ掛かり 苦笑しながら答える

「じゃあ テンカワなのか? あのエステは」

「アキト ・・ さ ・・・ ん ・・ ?」
くらーい顔になる2人

「違います! あれは木連の無人兵器が操縦してるんです!!」
突飛に凄い事を言うユリカ あれがアキトならヤバイかもしれないが 木連に最新型エステバリスを奪られるのは 完全にヤバイ! ユリカの頭はアキトを中心に回っているのでは? と疑いたくなる

「証拠は?」

「えっ わたしの勘です」
冷静なアカツキの質問にも突飛な答えを返すユリカ

「そんなのは当てにならないと思うけどなぁ 僕は」

「大丈夫です わたし 信じていますから! あのエステにアキトが乗ってないって」
不満の声を上げるが こうなってしまっては もう ユリカの考えを変える事は不可能だろう




「もしかしてルリルリ?」
しばらく小康状態が続くが 不意にミナトが自分の意見を言った

^ナノマシン処理を施していない人間がエステに乗る事などできないはずだしー だとすると アキトくんにルリルリ か他の人間しか考えられないのよねー^

「ルリちゃん 操縦できるんですか?」

「さあね?」
ユリカは一番の疑問を口に出すが 答えは返ってこなかった しかし ルリルリもナノマシン処理をしている限り 可能性は0ではない

ピッ
「ヤッホー 心配しないでください わたしじゃありませんから」
ルリルリの明るい声が聞こえる 通信元はあのエステバリスだ

「ルリルリ!」「「ルリちゃん!」」

「はい 何ですか?」
驚きに声を上げるが もういつものルリルリだ

「どこにいるの? ルリちゃん!」

「アキトのエステの中ですが それが何か?」

「アキトさんはっ?」

「居ます」

「「そんなっ!」」
疑問を口にした2人に ルリルリがいつもの調子で答える そして 返ってきたのは聞きたくない答えだった

「ルぅリルリ 替わってちょーだい」

「はい」

青くなっている2人をよそに イネスはさっさと用件を終わらせるためにルリルリと交代する


「みなさん わたし達は ナデシコにはもう利用価値無しと観て 今からナデシコを離れます アキトくんには人質としてこちらに居てもらいます 彼の安全を保障してほしいのなら! 今すぐその無意味な攻撃を止めなさい!!」

「アキトっ! アキトを出して!!」
イネスの口から とてつもなくヤバイ話が持ち掛けられるが ユリカにとってはそんなことより アキトの方が心配なようだ

「うむぅーむぅむぅー(助けてくれぇー ユリカー)」
ユリカの言葉を聞いて イネスが猿轡をしたアキトを前に出す

「アキトさん!」「アキト!」「テンカワぁー」
それを見て 悲鳴のような声を出す3人

「どう これで気が済んだ? 早く止めなさい!」
さらに追い討ちを掛けるイネス そして 制止する間も無くユリカが攻撃を止めてしまう

シューーーーン

「そうそう それで良いのよ じゃあねー」

「待って! アキトを返して!!」

熱くなるユリカの問いには答えず イネスはまた話を始める
「フフフッ もう一つ言い忘れていたわ」

ピッ
「なっ! ・・・ エリナさんまで」

「フフッ 解ったかしら エリナさんもこちらの味方なの そして 彼女はアキトくんに銃を向けている ・・・ どう 解ったでしょ わたし達が木星に着くぐらいまではそのままでいてちょーだい わたしもアキトくんを殺したりなんかしたくないから それとも! ネルガルの社内規則に従ってわたし達を撃つ? フフッ できないわよね あなたには」

イネスの挑発に頭を悩ませるユリカ このまま行かせれば さらにこちらが不利になる

「・・・ ・・・ ・・・ ・・・ アキト ごめんね!」
意を決したユリカはそう呟く

「むっ(えっ)」

「グラビティーブラスト! 敵戦艦ゆめみずき及びアキト機に照準合わして!!」

「ユっユリカさん? どうしたんですか? どうしちゃったんですか?」

「オメー テンカワを見捨てるつもりかよ? オイ」

「ユリカちゃん! 頭冷やしてっ ねっ ねっ」
ユリカのとった非情な行動に 周りが慌てて止めようとする

しかし ユリカは首を振り 静かにしゃべり出す

「いえ わたしは冷静です ・・・ ・・・ わたしは今まで自分の信じるように行動してました でも ダメなんです それじゃ ・・・ 何も救えませんでした ・・ 火星のみんなも ・・ 月の人達も ・・ みんなダメなんです ・・・ ジュンくんにも言われました|敵は敵だって| ・・ だからもう! わたし迷いません!! 木連を倒して 地球が平和になるまでは!!!」

ユリカは最後は大きく決意するするように言い放つ

「そんなっ! 今までのユリカちゃんで良いじゃないの!! なぜ変えなくちゃいけないの」

「オイ 艦長! おまえ艦長だろが 今まで散々我侭言って 俺達を危ない目に遭わしといて 急に変わるんじゃねえっ!!! 信念ってのは 信じ続けるから意味があるんじゃないのかよ!!」

ミナトとリョーコの話が終わって みんなはユリカの口から中止の命令を待つ

「わかってます でも・・」
しかし ユリカはまだ決め兼ねるようだ

「いいんじゃないの 前のままで ・・ 俺は前の艦長の方が好きだな ドジだったけど 何かこう やってくれそうって感じがあってさ」

「そうですよー アキトさんと一緒にゲキガンガー見れなくなりますよ 艦ちょっ」

ピッ
「そうだ!そうだ! 優柔不断だがあいつは嫌いじゃないぞ! 俺は」

ピッ
「ユリカちゃん 戦争を終わらせるのもいい事だけどね 人の命ってもんは二度と戻ってこないんだよ 何もしなけりゃ何もしないってんだから ほっといたらどうだい?」

「まあ 艦長 皆さんがこう言っている訳ですから わたくしといたしましても アキトくんを見捨てるのはちょっと」

「アキトくんが アーキトくん(あー危篤) さあ大変だ」

みんながアキトを庇う アカツキ・ヒカル・ウリバタケ・ホウメイ そしてプロス ・・・ 最後はイズミだが みんな無視

^アキト 凄いよね みんなアキトの事心配してるんだよ^

「どうすんだい? あんたが最後に決めるんだよ」
ホウメイがユリカを促す

ピッ
「どう まだ決まらないのかしら 早くしないと木星に着いちゃうわよ」
イネスが再びウインドウを開き 軽蔑の眼差しでユリカ達を見つめる まるで自分との違いを確かめるように

その様子にメグミが腹を立てる
「イネスさん! 酷いですよ 急に裏切ったりなんかして それなのに・・」

「さらにもう一つ!! ナデシコはわたしが設計したのよ その手の戦艦わね 情報の隠蔽の為 自爆装置が付いているの もちろんスイッチはわたしが持っているわ」
メグミの言葉を遮るようにイネスが話す

「そんな物が付いているのか! この艦には!!」

「しゃべる機会 探してたでしょ?」

カァー
「いっいや」
ミナトの鋭い突っ込みに 顔を赤らめるゴート

^^バカばっか^^

「さあ! どうするの!! ナデシコの全クルーの命と アキトくんの命 どっちを採るのあなたはっ!!?」

^・・・ ・・・ ・・・ 前と同じ 助けられなかった ・・・ 誰も^

イネスの話す事が本当ならと仮定すれば さらにユリカには決断が重く 重要な物になる みんながユリカに注目する

「・・・」

注目

「うっ ・・・」

タラタラ

「うっ何?」

さらに注目

「撃ちます!!!!!」

^/¥:;@[%&^
「むうぉー(止めてくれぇぇーーー)」

ポチッ
「ちょっとぉー! どうするつもりなのよ!! この状態じゃ逃げれないわよ!!! 爆破するなら早くしてぇー」

「フフフッ」
こんな非常時にイネスは 死ぬのが楽しそうに笑っている

^ちょっと 何笑ってんのよ 死ぬのよ ねえ! ・・・ ああ もうダメよ お終いだわ^

「イネスさん?」

「な・あ・に? ルぅリルぅリちゃん」

「いえ なんでもありません」
^大丈夫みたい きっとアレをどこかに隠し持っているのだろう 安心安心^

ゴーン ウィーン ゴトンッ

「おのれ! 味方に刃を向けるとは 地球人めー」

「逃げろ! 生態ジャンプだ!!」

「しかし! 彼女らをほってはいけんぞ 戦士は死を誇りにするが 女性にはそんな事はできない!!」

要するに 彼は一緒に死のうって言ってるみたいだ
^まあ |赤信号みんなで渡れば恐くない|とも言うし|旅は道ずれ|ってか^

ピッ
「大丈夫! 早く生態ジャンプを!!」

「しかし!!」

「早くっ!!!」

ドォーン

「はっはい!」

キュイーン

大魔人は生態ジャンプ=ボゾンジャンプした さすがの優人部隊の艦長も イネスには圧倒されたようだ


ボボボボボッ ドンッドドン
爆音の中 逃げ遅れたバッタなどと一緒にアキトのエステバリスは消え去った



「アキトさん!!!!!」
「ウっウソだろ! テンカワーーーーー」
「うおぉーー! 死ぬんじゃねーーーーー」
「「「「「アキトくん!!!」」」」」

クルー達の叫び声がこだまする しかし 答えは返ってこない

「・・・ ・・・ ・・・ !! ・・ ア・キ ・・ ト? ・・・ アキトッ!アキトッ!!アキトッ!!!アキトーーーーー」
ハッと我に返ったユリカ 泣きながらアキトと繰り返している

「オイっ! おまえ!! 自分でやっといてなんだよ それは!!」

ブンッ パシッ
カッとなって殴り掛かるリョーコ しかし ゴートがそれを止めさせる

「やめろっ! 殴っても何も変わりはせん!! アキトくん達は死んだんだ!!!」

「おっさん」

しかし ユリカはそんな事が起こっても まったく気が付かない

「アキト消えちゃったの? いやだ ・・・ そんなの ・・・ ねえ1人にしないで! ・・ アキト? ねえ返事して」

「オメーがーーー」

「止めろといってるんだ! 今はそっとしといてやろう」
ユリカの様子を見て 再び殴り掛かろうとするリョーコ しかし またゴートに止められる


「はははっ ウソですよね ねえ艦長? 艦長がアキトさんを撃つなんて ははっ そんな事あるわけないですよね! だって いつも アキトッ アキトッって 追っかけてましたもんね 夢ですよね これっ」

「メグミちゃん ・・・ 残念だけど ・・」
ユリカに続いて 今度はメグミがおかしくなり ホウメイが現実逃避しているメグミに 本当だと伝えようとする


「いやっ!! その先は その先は言わないでください ははっ 夢ですこれは! 寝て明日になれば また アキトさんの笑顔が見れますよね! 艦長 気分が悪いので先に寝さしてもらいます」

プシュッ

^メグミ ・・・ ちゃん しっかり ・・・ するんだよ^

「アキト!!? ははっ 酷いよ そこに居るんなら居るって言ってくれればいいのに ユリカ心配しちゃった」

フラフラ
もちろんアキトがそこに居る訳でわない ユリカは幻覚を見るまでになっているのだ ユリカはアキトを求めてさ迷う

バタッ

「ユリカ!!」

ずっこけるユリカ 慌ててジュンが駆け寄る
「ああ ジュンくん あれっ? アキトは? さっきまでここに居たのに アキトー どこ行ったの アキトー」

「ユリカ! しっかりしろ!」
声を掛けながらユリカを揺さぶる 反応はない

「だめだよ ほっといてあげな」

「そうだな みんな! 自分の部屋に戻るんだ!」

「あんた!! 何とも思わないの? ・・ 今まで ・・」

パスッ

「うんぐっ」
ゴートが熱く語ろうとするミナトの口を塞ぐ

「それ以上は話さなくていい みんな 自分が泣くところを他人に見られたくないだろう」

「あんたは ・・ 泣くの?」

「ああ」

「・・・ そ ・・ う」
話しながらゴートにもたれ掛かるミナト

「どうした?」

「何か思い出すと 怒る気も無くなっちゃった ・・・ ねえ 一緒に行っていい?」

「あっああ」



「馬鹿」「バカ」

「フフッ やっぱりね 誰も気付いてはいないようね わたしがそんな危ない事するはず無いのにね」

いかにも面白いという顔でモニターを眺める イネスとルリルリ

「2人とも失神してますし 艦長とメグミさん おかしくなっちゃいましたね 結構酷かったです」

「そう?」

「そうですよ でも ちょっと楽しかったかな」

「あら 言うようになったわね ルリルリ まあ あなた達を騙したのは悪かったわね ルリルリは気付いていたの?」

「はい!」
得意そうに答えるルリルリ その顔に満足しながら イネスはもう一つ聞いてみる

「気付かなかったら ルリルリも気絶してたかしらね?」

「たぶん それは無いと思いますね」

「あらあら 自信満々ね どうして?」

「さあ どうしてでしょう?」
とぼけて見せるルリルリ

「まあいいわ 木星に着いたら忙しくなるわよ 覚悟は良い?」

ヴィ

返事の替わりにルリルリは ヴィサインを出す ユリカの真似だ

^ルリルリもだいぶ成長したわね わたしとアキトくん ううん お兄ちゃんとの子供にしちゃおうかしらね^


じぃー

話が終わったところで ルリルリはさっきから気になっていた事に 目を付ける

「! ・・ んっ ルぅリルリ どうしたの?」

「イネスさんて エステの操縦出来たんですね」

「それがどうかしたの?」

「いえ! なんでもありません です はい」

プッ

それから暫くの間 2人の間には笑い声がこだました

^アキトって 不幸の星に生まれた少年ですね ホント 凄いぐらい^



締め



「ハロ〜 エブリバ〜ディ! あたしは未来の国からやってきたプリンセスルリルリ(もののけ風にね!)。
ねえねえ みんなは面白かった? あたしはちょっーとナンセンスかな、最後に艦長がでしゃばりすぎすぎー。
おーっと。でもでも 突然自分が主役なんて言われたら、ちょーっと困っちゃうよね。
てなわけで、話はここで終わっちゃうけど、ホントは続きあるんだよね。書かないけどがんばって想像してしてみてね!。
らいち♪らいちぇる♪らいちぇら♪らいち♪ あたしはどれ?









読まなくていい後書き



Yeah! YUASHIです
こんだけ長くしといてまだ後書き?
まっ 気にせず気にせず
この小説は2週間ぐらいで一気に書いた物で、 誤字脱字が一杯かもね
(番外編+CGも合わせて)

でも よく読むと アニメ観てた人にはニヤリって ところもいっぱい
(例えば ヒカルの後にウリバタケがでしゃばるところ)

まあ モットーが「こんな日もあるさ」だから みんな暴走してたね
(書いてると勝手にしゃべりだすんだよこれが 楽しかったけど)

意味の解らんところがあったら最初から読むベシ、またはアニメを観よう
(宣伝じゃないよ 確かに面白いけど)

という事で、 主役は途中からルリルリ姫。
だから最後はこれでいきましょう



ばかばっか

by ホシノ・ルリ