というわけで番外編です(爆)
気軽に読めるショートストーリーを目指して書いてみました
ほとんど台詞しかない 想像型の小説です がんばってその場面を思い浮かべてください
ちょったしたムフフな(?)話です






^ムニャムニャ 今日は目覚しが鳴るのが遅い気がする イマ何時だろ?^

ふと目が覚めたルリルリは時計を覗き見る 時計の針は10時30分頃を刺している


^10時30分か 今日は8時に起きて仕事だから・・・!10時半 寝坊しちゃった^

バッ シュルル シュルシュル

大慌てで着替えるルリルリ 時計の針がカチッカチッと進むたびに罪悪感が募る




タタタタッ プシュッ

「すいません!」

ハァハァ息を切らしながらブリッジに駆け込んだルリルリは大きくそう言って自分の持ち場に滑り込む

「珍しわね ルリルリが寝坊するなんて初めてじゃないの? なにかあったの」

「いえ 別に ただの寝坊です」

「そう じゃあいいけど その髪型も似合っているわよ こんどからいつもそうしたら? ルリルリ」

言われてみれば 髪の毛をくくった記憶がない 今のルリルリの髪はお風呂の後のようにストレートだ

「あっあのあの 変 じゃないですか?」

「プッ ルリちゃんたらおっかしい そりゃ女の人は身だしなみに注意しなくちゃいけないけど そんなに慌てなくても大丈夫」

「はぁ」

「そうそう ユリカなんかしょっちゅう寝坊して ボサボサ頭でブリッジにくるんだぜ 艦長なのにさ」

「ユリカ そんなに寝坊しないもん!」

「艦長はやっぱり身だしなみに注意しないと」

「メグミちゃんまで そんなに意地悪しないで」

「じゃあ聞くけど 今週何回寝坊したんだユリカは?」

「うーんと えーと 昨日とその前の日と えーと えーと あれ毎日だ」

「ほれみろ」

「たまたまだよ そんなの」

さらに続けようとする2人だが おもしろくないメグミが割ってはいる

「そんなことどうでもいいでしょって ねっ アキトさんっ」

「うっうん」

「そうそう気にしないのが一番だよね ルリちゃん」

「艦長と一緒にしないでください」

「え"っ」

いつもなら「バカばっか」で終わらすルリルリだが 今日はいつもと違う様子だ

「あっ すいません艦長 別に艦長の悪口を言っているわけじゃありません」

「ううん 気にしなくていいよルリちゃん あたしバカだから 「バカバカ」言ってる方がルリちゃんらしいけど」

「そうそう」

「もうっ アキトさんっっっ! ユリカさんを相手にしちゃだめ」

「むー」

「うー」

「あのっ メグミちゃん? ユリカ?」

「わたし 負けませんから!」

「わたしだって!」

「ルリルリ そんなのほっといて 気になるんだったら直してきたら 髪」

ミナトの声に静かにうなずいて ルリルリは自分の部屋に戻って髪を直してくる事にする




「アキトさん アキトさん ちょっと」

ルリルリが出て行くのを見計らって ユリカと睨み合っていたはずのメグミが小声でアキトを呼び付ける

「なに?メグミちゃん」

「ルリちゃん落ち込んでるみたいですから 慰めてあげてください」

「俺が?」

「そうです ああいう時は誰かに甘えてみたいものなんです アキトさんは優しいですから」

「わかった メグミちゃん」

「今だけルリちゃんにアキトさん貸してあげます ただし 終わったらちゃんとわたしのところに帰ってきてくださいね」

「あっああ」

アキトはメグミに曖昧な返事をしてからルリルリを追いかける




タタタタッ

^あっいたいた^

「ルリちゃん」


! クルッ

「はい なんですか」

「あのさ さっきの事気にしてる?」

「さっきの?・・・いえ 全然」

「そう よかった」

ルリルリと一緒に歩き出しながら その反応に安心するアキト


「それだけですか?」

「いやっ メグミちゃんにルリちゃんを慰めてこいって言われたんだけど 何していいかわかんなくてさ」

^メグミさんがテンカワさんを貸してくれるなんて そんなにひどい顔だったのかな? でも わたしの事心配してくれてたんだ なんか ちょっとだけ うれしい^

「そうですか わたし別に落ち込んでなんかいま・・・?わっ」


ドシーン ペニャ

^いたあい^

アキトの方を見て歩いていたルリルリは床に落ちていた物体に 見事に蹴つまずいたのだ

「ああっルリちゃん大丈夫?ゲガはない?立てる?」

「・・・大丈夫です 心配ありません 自分である・痛っ!」

「どうしよう イネスさん呼んでこようか?」

「そんな大袈裟な物じゃありません 鼻血と軽い捻挫ですから」

「じゃあ おんぶしてあげようか」

「いえ 大丈夫です 歩けない事はないですから」

「遠慮しないっ ほらっ よっと」

「あっ」

「ルリちゃんの部屋に行けばいいんだよね?」

「はい すみません お願いします」




「あの」

「なに」

「重くないですか わたし」

「はははっ 軽い軽い 俺はこう見えてもユリカを運んだ事があるんだ それに比べたら」

「そうですか」

「そうだよ」



そんな事を言っているうちに2人は部屋の前についてしまった

「おろすよルリちゃん 足 気をつけてね」

「はい」


ピョン スタッ

「痛っ」

「大丈夫?」

「はい 大丈夫です」

「今日 もう無理だろうから 休むってユリカに伝えておくから」

「・・・すいません」

「気にしない事だよ みんな人間なんだからさ」

このまま別れてしまうのがもったいない気がして 2人は何か話題を探していた

^そう言えばこんなにルリちゃんと話すの初めてだな いつもを気味悪いぐらい冷静だからなんとなく話しずらかったけど やっぱりルリちゃんも女の子なんだな^

^なんか わたし "変" テンカワさんとずっといたいなんて考えるなんて ・・・・・・決めた!^

「テンカワさん ありがとうございました!」

「えっああ どういたしまして」

「あのっ しゃがんでください」

訳が分からなかったがアキトはいうとうりにした


チュッ

「じゃあ」

プシュッ

すべては一瞬の出来事だった ルリルリがしゃがんだアキトの額にKISSをして そのまま部屋に飛び込んだのだ

^今のは何だったんだろう 今のはKISSと言っていいのだろうか 今日までまともにしゃべった事もなかったのに^




^しちゃった FastKISS アキトさんと KISSなんて呼べるものじゃなかったげど ・・・あたしもバカの仲間入りかな^

後から考えれば考えるほど恥ずかしかったが ルリルリはとても幸せな気分になってスキップしようとする

グキッ

「痛っ うー バカ バカ」