オリジナル

■シンデレラ■

第2話

作・山田さま


 

 

シンデレラ  Act.2

 

 

「まったく・・・。呼んだらすぐに来いといいってるだろ??」

「これだから、金持ち育ちのお嬢様は・・・・っほんとに!使えやしない・・・ぶつぶつ・・・」

 

・・・はあ・・・・・

あの人は一体何者なのかしら??

ホームレス??にしては綺麗だったし・・・。

痴漢??のぞき魔??・・・・だとしたら・・きゃっ!!!

あの恥じるべき行為も見られてたって事???やあーーー!!!!!(=>△<=)

 

「シンデレラッッッッ!!!きいてるの??!!」

 

「・・・っは!はい!」

 

「この野菜を明日の朝までに全部剥いておきなさいっ!!!」

「それと・・・この野菜全部を使ったスープを明日の婦人会でお出しするから・・・」

 

・・・・・バンッッッ!!!・・・・・・

 

激しくドアを閉めると、継母は自分の寝室へと向かっていった。

 

台所・・とゆうより・・古びた地下室とでもいおうか・・?

壁は炭や灰で真っ黒になっていて・・・床はきしきしと今にも抜けそうだ・・・。

テニスコート2面くらいの部屋の真ん中にとてもでっかい机があり、一人で皮を剥いていたら

1日以上かかりそうなくらいの量の色とりどりの野菜がどっさりとのっている。

 

「こんなの、一晩でできるのかなー・・・」

 

と、借金が多大なこの家の家計でよくもこんなに野菜を買えたなあ・・とシンデレラは思いながらも

黙々と野菜の皮をむき始めた。

 

この家、もともとは借金などなくとても裕福な家であった。

その理由はおそらく、シンデレラの実母が贅沢などしないで心が清らかでとても家庭的な女だってからであろう。

彼女は、野菜や花など・・を好み自分で栽培などもし、庭はとても綺麗な場所であった。

それにくわえ、性生活もとても順調であり・・夫にとても尽くしていてまさに、理想の妻であった。

が、その妻が病気でなくなった後・・・・

夫はあまりの寂しさに、娼婦をとっかえひっかえにあさっていった。

そして、出会ったのが今のシンデレラの継母である。

継母は、SMの女王であり・・・・シンデレラの父は抵抗もあったが

継母のテクニックと前妻にはなかった強気な性格にあっとゆうまに虜になってしまった。

そして結婚・・・。

継母と2人の娘達は影ではシンデレラをいじめ・・父には贅沢をしほうだい。

そして、借金がだんだんとたまり・・・妻のために・・と一生懸命働いた父もとうとう病気で亡くなり・・

借金とシンデレラを残して今にいたるのである・・・。

 

「はあ・・・・疲れたー!!」

野菜をむき始めて1時間・・まだまだ、1/3もむき終えていない状態で12時である。

もうやだー!!なんで、毎日毎日いじめられなきゃなんないの??

もう・・・こんなに辛いことばっかりなら・・死んだ方が・・・・・・・・・・。

シンデレラは・・・自殺という逃げを考え・・果物ナイフを・・そっと手首にあててみた・・・・。

 

 

「やめとけよ!!死なない方がいいとおもうけどなあー・・」

 

 

「きゃっ!!!」

いきなり後ろから声がした。

ビックリしたシンデレラは果物ナイフをぽろっと床に落としてしまった。

 

「あ・・・あなた・・・さっきの・・・」

そう・・声の主は、さっき小屋であった男であった。

さっきは、暗くて顔がよく見えなかったが明るいところで見ると、なかなか男前の顔であり

どことなく死んだ母に似ている感じの顔であった。

 

「おう!さっきはいきなりお前の継母がじゃまにはいってよ!言いたいこと何も言えなかったからよ!」

「え・・・??あ・・・。あの・・・えー・・・。」

聞きたいことはいっぱいあるのに・・・頭に浮かんでこない・・・。

「おまえさー・・おれの事、痴漢とかのぞき魔だとかおもってんだろ??」

「えっっ?!!」

「図星かヨー・・・。違うんだよ!誤解すんなよ!」

「おれはな!お前を幸せにしてやろうと思ってここにきたんだよ!!」

「んー・・・しいていえば・・お前の母の知り合い・・友人ってとこだな・・??」

「え・・??ママの友人??あたしを幸せにする??」

いきなり、こんな事をいわれて理解できるはずがない・・。

シンデレラはわけがわからずあたふたとしていた。

「んー・・・とにかくだなー・・俺はお前の味方だ!お前を助けてやる!」

「・・・・・・(え・・・・)」

この言葉を聞いたとき・・シンデレラは、体の全身に電撃が走ったようなそんな感じがした。

母が死んでから今まで、誰一人・・・父親でさえ、シンデレラの味方になってくれるような人は現れなかった。

だから・・この男の言葉が、嬉しかったのである。

 

「うう・・・・」

「っおい!泣くことはないだろ??どうしたんだよ・・・??」

「あああ・・・あたし・・・嬉しいの・・・味方になってくれる人・・い・・今まで・・誰もいなくて・・・」

「・・・そ・・そーか・・!じゃあ!俺がお前を幸せにしてやるからな!!」

「だから!もう泣くな!!」

「うう・・・ありがとう・・・・・」

 

このとき男が言った”幸せ”と言う意味をシンデレラはまだ、考えようともしなかった。

そして・・・これからこの男と過ごす日々がどんなものになろうか・・・・・・・・・・・・。

まだ・・・シンデレラは・・・知らない。

 

 

 

(つづく)

 

 


(update 99/08/01)