かちゃ、とセリーヌが服のベルトを外した。
それを足元に落とす。砂の上に当然、ベルトは落下する。
抑えの外れた薄絹は、柔らかな風にすら靡いてしまうほどだ。
紫色の薄い衣服に絡んだ布をも、セリーヌは外し出す。
シュル・・・と言う衣擦れの音が、クロードだけに聞こえていた。
紅潮した顔が、時折ちらっとクロードを見つめ、そしてその度、恥ずかしそうに視線を逸らす・・・。
ふぁさ・・・最後の薄絹が風に吹かれるように、海岸の上に落ちる。
今、彼女は、髪の毛と同じ様な、薄い藤色の下着だけを、申し訳程度に身につけていた。
クロードの視線は、セリーヌの体に張り付いて離れなかった。
薄絹の内に眠るその肉体は、余りにも魅力的だった。
普段からセリーヌは露出の高い服を着ていた。クロードはそんなセリーヌを見るたびに、
目のやり場に困ったり心臓の鼓動を早めさせたりしていたものだが、
彼女の今の姿はそんなものは比ではないほどに魅力的だった。
雪のように・・・陳腐だが、そう表現するのが最も的確なほどに白い肌。
華奢な体つきながら、ストラップのないブラジャーに包まれた二つの乳房だけはたわわに実っていた。
そしてそこから、急に細くなるウエストや、重心の高いヒップ、誘い掛けるような太股にかけての微妙な曲線は、
女だけに許された至高の美だった。
そこから放たれる、艶やかな「女」の匂いが、クロードにも届きつつあった。
セリーヌはまたも、クロードの懐に顔を埋める。
「クロードも脱いで・・・」
「セリーヌさん・・・」
セリーヌはまたも、クロードの口唇を奪った。
舌を挿し込み、絡め合う・・・そして唇を放し、またもう一度、二度、三度・・・
ついばむように情熱的なキスを何度も交わした。
二人の唇はもう、唾液で濡れ満ちている。
「・・・・・・あっ・・・」
声を出したのはクロードだった。
セリーヌの細く、そして白い指が、自分の股間に回されたからだ。
それは既に、固く怒張して異性を求めている。
服の上から、セリーヌは優しく「男」を刺激する。
「・・・それとも、わたくしが脱がせてあげてもよろしくってよ・・・」
あのとろんとした瞳が、クロードを誘っていた。
「えっ・・・?」
大人の女の、余裕の笑いが、セリーヌの顔に有った。
「うふふっ・・・クロード・・・わたくしを抱きたい?」
セリーヌは「男」をまさぐる手を止めて、挑発するように囁いた。
「そんな・・・」
クロードは戸惑いを見せていた。何と答えればいいのだろう。
当然だが・・・クロードはセリーヌを抱きたがっている。
体も心も、目の前の美女の体を欲しているのは疑いようがない。
思いのままにセリーヌさんに触れたい・・・言おうと心に決めた時、セリーヌが魅惑の声で囁きかけた。
「ねえ、クロード・・・それとも、わたくしに抱かれたい・・・?」
直後に、セリーヌはクロードの分身を刺激し始め、同時に彼の耳朶を軽く甘噛みした。
「うぁっ・・・!」
しびれるような快感が、クロードを襲った。
「ふふっ・・・抱かれたいのでしょう・・・? 欲しいのでしょう・・・?」
熱い吐息をクロードの耳に吹きかけながら、セリーヌは誘いをかける・・・。
「構いませんのよ、クロード・・・。わたくし、あなたが望むのなら、何でもしてあげますわ・・・」
囁くとセリーヌは、彼の服を徐々に脱がし始めた。
上半身の服を脱がせ、意外とがっしりとしたクロードの体には驚かされたが、
それを見てセリーヌは思った。何度でもデキそうね・・・と。
上半身裸になったクロードと、もう一度熱いキスを交わす。
いつの間にか、舌と舌との睦み合いは当然のようになっていた。
唇を重ねたまま、セリーヌはクロードの残った服に手をかけ・・・どことなくぎこちなさを感じさせる手つきで
それを脱がせていく。
「・・・・・・!」
クロードの驚きなど、舌の絡み合いがかき消していた。
長いキスを終え、唇が離れた。
セリーヌはクロードのトランクスに手をかけると、それをゆっくりと脱がせていく。
クロードの男根が、セリーヌの前に晒された。
「クロード・・・気持ち良くしてあげる・・・・・・」
セリーヌはそう宣言し、クロード自身に直に触れ、彼を未知の世界へと導き始めた・・・。
TO BE CONTINUED
(update 99/06/05)