【南蛮料理のルーツ ポルトガルと長崎、マカオ、マラッカ、ゴア、食の融合
2012.2.16
片寄 眞木子 氏
1.日本の南蛮料理・南蛮菓子
16〜17世紀に日本に来航したポルトガル人によってもたらされ、その後日本風
にアレンジして定着した料理や菓子。西洋と東洋の融合。食材の多くは地産のもの
を利用。
南蛮漬、テンプラ、ヒカド、パステイ、ひりょうず、黄飯、フルカデル、カステラ、
ポーロ、コンペイトウ、カスドース、鶏卵ソーメン、タルト、あるへいとう、かるめら、
かせいた、ざぼん漬、ビスケット、パン などがある。
(文献 : 「長崎市史・風俗編」「南蛮料理書」「長崎夜話草」など)
※しっぽく料理 : コースの中に和・洋・中の料理が融合 (和華蘭料理)
2.日本の南蛮料理とポルトガル料理の関係
ルーツと考えられるポルトガル語
「temperado,tempora」 「picado」 「filhozes」 「pastel」 「bolo」 「bolo de castella」
「confeito」 「alfeloa,alfenim」 「calamelo」 「fios de ovos」 「caixa」 「pao」 「biscout」
3.「食の大航海」の経路
ポルトガル ― ゴア(インド) ― マラッカ(マレーシア) ― マカオ(中国) ― 長崎(日本)
4.中国料理との融合 in マカオ
マカイエンサ(中国人とポルトガル人との混血)の料理。「血鴨」 「達粗 (タッチョ)」
「非周焼辣鶏(アフリカンチキン)」 「特式 架 厘蟹 (蟹カレー風味)」
5.マラッカのクリスタン料理
クリスタン (Jenti-kristang) : 16世紀に訪れたポルトガル人(西洋人)とマラッカ人
との子孫。ローマカトリック教徒で、クリスタン語が話せる。
「デバル」 「チチャール・ソイ・リマン」 「ガリーニャパイ」 「バング・スシ」
ニョニャ・ババ料理 (マレーと中国の融合)+ポルトガル(西洋)
6.インド料理との結合 in ゴア
「カヴァラ・レシェアド(鯖の詰め物)」 「カルディラーダ(魚と野菜のシチュウ)」
「チキン・カフレァル(鶏のスパイス炒め)」 「バタタ・ドース(スイートポテト)」
スパイシィな料理に変化
7.クレオールクッキング(融合料理)はおいしい、ヘルシイ