●企画意図
万葉集にも歌われているように馬は古い時代から私たちの仲間でした。神の常用として崇められ、
生産現場では労働力となり、戦さがあれば軍馬となりました。各地に残る「神馬」や「馬頭観音」が
その深い歴史を教えています。長崎市の「馬町」「千馬町」など身近にもその一つがあります。
明治維新で日本の近代化が進められると一層馬への依存度が高まり、日清・日露・日中から太平洋
に至る一連の戦争では兵士同様の扱いを受けました。
しかし、戦場で命を落す馬も多く、家族同様に育てられた馬への哀悼は兵士と何ら変わることは
ありません。馬産地を中心に馬を調達した軍所在地では多くの軍馬碑を見ることが出来ます。
それは、慰霊碑であり、追悼碑であり、顕彰碑でもあります。
全国に広がる950基以上の軍馬碑から主なものを紹介しながら、軍馬碑に込められた戦争の悲惨さ
と平和への強い思いをお話ししたいと思います。
●軍馬碑
@長崎県内 : 大村市「氷川神社」・諫早市「八江農芸仏舎利塔」・諫早市「万歳松」
島原市「馬頭観音中原神社」
A長崎県外 : 東京/靖国神社・大阪/護国神社から広島・大分・宮崎・鹿児島・熊本・福岡及び長野、
東北地方
●朗読 (詩・戦記など)
「ほろんこ市」「初年兵への贈り物」「断ち切れぬ愛馬心」「軍馬の終戦処理」
●関連映像&音声
「軍馬物語」(映画 1936年) 「愛馬進軍歌」 (歌 1939年) 「めんこい仔馬」 (歌 1941年)
「めんこい仔馬」 (サトウ・ハチロー作詞 : 仁木他喜雄作曲)
※三番・五番は軍色強く戦後GHQにより削除される。
(三) 紅い着物より 大好きな 仔馬にお話 してやろか
遠い戦地で お仲間が オーラ
手柄を立てた お話を ハイド ハイドウ お話を
(五) 明日は市場か お別れか 泣いちゃいけない 泣かないぞ
軍馬になって 行く日には オーラ
みんなでバンザイ してやるぞ ハイド ハイドウ してやるぞ