最後の島原藩主・松平忠和　　　　　　　　

 

〇忠和のプロフィール

水戸藩主�ｺ川齊昭16男、母・徳子（公家高丘永季女、友田久成養女、冬、冬翠）

幼名　松平余六麿、松平昭嗣

嘉永4年2月13日（1851年3月15日）　駒込邸にて生まれる

同年10月25日（11月18日）　水戸へ移る

文久2年閏8月7日（1862年9月30日）　島原藩相続内約

閏8月21日（10月14日）　島原藩主故松平忠愛の末期養子となる

9月5日（10月27日）　水戸藩上屋敷（小石川邸）より島原藩屋敷（数寄屋橋邸）へ移る

10月15日（11月7日）　元服

16日（11月8日）　島原藩松平家の家督を相続する

明治2年6月17日（1869年7月25日）　華族となる

6月19日（7月27日）　版籍奉還、島原藩知事に任じられる

明治4年7月14日（1871年8月29日）　廃藩置県、藩知事免職

明治17年（1884）7月8日子爵を授けられる

大正6年（1917）6月8日死去（66歳）

 

夫人�@錦子（きんこ）出羽庄内藩主酒井忠發4女

嘉永5年8月7日（1852年9月20日）〜明治42年（1909）3月1日（56歳）

明治4年12月24日（1872年2月2日）結婚、明治11年（1878）離婚

夫人�A文子（ふみこ）公家藪（高倉改姓）實方長女

万延元年3月3日（1860年3月24日）〜昭和13年（1938）11月2日（77歳）

明治11年（1878）8月24日結婚、明治21年（1888）3月離婚

 

第1子・長男忠威（ただたけ）母・妾

明治3年10月26日（1870年11月19日）〜明治42年（1909）9月16日（39歳）

第2子・2男済次郎（せいじろう）母・妾（忠威同母弟）

明治4年12月24日（1872年2月24日）〜昭和17年（1942）6月21日（70歳）

第3子・長女淑子（よしこ）母・妾

明治8年（1875）3月8日〜昭和7年（1932）5月7日（57歳）

千家（出雲大社宮司、男爵嗣子）尊紀夫人

第4子・2女多鶴子（たずこ）母・家女

明治11年（1878）7月27日〜明治33年（1900）12月7日（22歳）

 

 

１．松平忠和＝松平余六麻呂の幼少時代　1851-62　0歳〜11歳

�@水戸・弘道館での教育

�A農人形

 

２．松平忠和の島原藩主・藩知事時代　1862-69,1869-71　11歳〜20歳

�@施政方針　�A衣服を改め、節約令を出す　�B鎮西大社諏訪神社の祭祀

�C攘夷にそなえた海防警備　�D軍制改革

�E豊後高田の陣屋（大分県豊後高田市玉津字本丸）に兵を配備

�F長州征伐　�Gフランス公使と温泉問題　�H日見峠の警護　�I領地の交換

�J温泉山（雲仙岳）登山イギリス人を長崎へ護送

�K会津戦争へ兵士159人と兵卒98人、大砲2を長崎経由で出兵

�L英国式軍制の導入　�M藩士に等階をおく（9等階まで）

 

３．松平忠和の華族・子爵時代　1871-1917　20歳〜66歳

�@アメリカ・イギリス・フランス・オーストリア周遊

�A東照宮宮司に

�B明治大学創立に一役買う

�C大事件：島原騒動を起こす

�D長男忠威が家政主導、忠和は京都で暮らす時も…

�E弟・�ｺ川昭武との交流〜昭武の目から見た忠和と忠威

 

４．忠和・忠威と趣味

　自転車・写真と、狩猟？⇒昭武や親族と共通の趣味で楽しむ

 

参考文献

林銑吉編『長崎県島原半島史』下巻　1954.9　南高来郡市教育会発行、

『寛政重修諸家譜』1巻　1964.12　続群書類従完成会発行、

『島原の歴史　藩制編』　1972.12　島原市役所発行、『長崎県史　藩政編』　1973.12　吉川弘文館発行、

『幕末明治海外渡航者総覧』2巻　1992.3　柏書房発行、『明治大学百年史　第3巻通史編1』　1992.10　明治大学発行、

『明治天皇紀』　1968-77　吉川弘文館発行、『平成新修華族家系大成』　1996　霞会館発行、

『近世藩制・藩校大事典』　2006.3　吉川弘文館発行、茨城県立歴史館編『幕末日本と�ｺ川齊昭』　2008.10　茨城県立歴史館発行、

刑部芳則「武家華族の御家騒動―松平忠和と島原騒動を中心に」（『明治維新史研究』12号　2014.12　明治維新史学会発行）