乾杯(ちんちん)!ぽるとがる

-昔の恋人(ぽるとがる)の今は-

レポーター:木室公生


<ポルトガル概観>

・乾杯=ちんちん (「ちんちん」は親しい者同士で使うことば)
・日本語となったポルトガル語;金平糖、てんぷら etc

地勢:(面積92000平方km 人口1000万人弱)
ヨーロッパ大陸の最も西に位置し、北と東はスペインに接し、西と南は大西洋に
突き出ている。
首都:リスボン(1998年万博開催) 190万人
近代都市、なだらかな山々、太陽が照りつける大西洋岸の砂丘、カラフルな漁船、
丘にはユーカリや松の林が延々と続き南にはコルク樫の木が裸にされてちょっと
不気味な光景
古くから発達した港町
中心部には中世を思わせる重厚な城塞サン・ジョルジェが丘の上に見える。
コメルシオ広場を中心にその周囲は官庁街。街の中心リベルダーデ大通りは車道よりも
歩道の方が広く歩道には石畳(白と黒の石で様々な模様を形作っている)
古き良き時代のヨーロッパの姿が残っている。
言葉:ポルトガル語 年配者はフランス語をしゃべる人もいる。
通貨:エスクード 7円=10エスクード
宗教:カソリックが95% マリア信仰が強い。
   ファティマの奇跡(1917年)→1917年5月13日、3人の羊飼の子どもたちの前に聖母マリアが
現われ、以後5ヶ月間に亘って同じ日の同じ時刻に現れるという奇跡が起こる。
ヴァチカンもこの現象を奇跡と認めたことから高さ65mの塔を持つバジリカを建てられ、毎年
5月と10月に行われる祭りにはお参りに来る人々で道路は大渋滞を起こすほどである。
(ファティマ:リスボンの北 車で約2時間)
人柄:基本的に優しい
ムーア人の城砦:シシトウ市の山の上にイスラムの城砦が残っている(世界遺産)
       リスボンの近く(車で1時間)
トマールの修道院(世界遺産)(リスボン近郊)
ベレムの塔(世界遺産)ヴァスコダ・ガマの偉業を讃えてテージョ河河口に建立
1755年 リスボン大地震→地震後、ポンパルが街を造り替えた
サラザールの独裁時代(〜1970年代前半)→秘密警察
1974.4.25 クーデータ発生(軍人のもで起こした)
リスボンは7つの丘から成る町
日本語からポルトガル語になった語→「屏風」

<ポルトガルの食べ物>
・鰯の塩焼き
 ポルトガル人はワインを飲みながら魚をよく食べる
 6月がポルトガルでは鰯の旬
アルファマでの鰯祭り 6月聖アントニオ祭
・鯵の塩焼き
 鯵も塩焼きで食べる
 鯵の開きは市場で見つからず
 ナザレ(漁村)では鯵の開きを作っていたが、焼かずに生で食べる
・干し鱈(バカリヤウ:ポルトガル語)
 中世ヨーロッパでは北大西洋に生息する鱈は重要な商品だった。
干し鱈はポルトガル人の常食(ヨーロッパではポルトガル人が一番鱈を食べる)
かっては高級魚とされていて上流階級の人しか手に入らなかった。
今ではポルトガル料理の代表が干し鱈(干し鱈なくしてポルトガル料理は語れない)
 鱈の専門店がリスボンにある
 干し鱈を水に戻すのは難しい
 肉食をしてはいけない日には魚を食べる
・バカリヤウ・コジード(料理の名前、干し鱈を水に戻したものを使用)
他にバカリヤウ・アッサード、バカリヤウ・ドゥラード
干し鱈の料理法は365種類あるといわれている。
・マグロ
 アゾーレス、マディラなどの島にマグロ漁の基地あり
 マグロは生で食べない
 マグロのワイン煮(マグロを3cm厚に切り玉葱と赤ワインで煮込む)
マグロの角煮(サイコロ型に切り玉葱とニンニク味で煮る)
マグロステーキ
・鰻
 鰻も食べる
 丸ごと唐揚にして食べたりフライで食べる
カルディラーダ(ジャガイモと煮込んだ鍋料理)
・蛸(POIVO)、烏賊(LULA/CHOCO)
 蛸、烏賊も食べる
・かに、えび、貝
 あさりのワイン蒸し、かに(カランゲージョ)
・舌ヒラメの天麩羅
 日本人はポルトガルと出会うまで揚げ物を食べる習慣がなかった
 今では和食の代表のようになっている天麩羅

・天正少年使節
 1582年天正少年使節がリスボンからスペインに陸路向った
 ヴィラヴィソーザ宮殿に滞在
 カティリーナ王妃が、カレイなどを揚げた弁当を少年使節へ届けさせた
 (当日は「肉を食べられない日」=クアトロ・テンプラシだったため)

*天麩羅の語源
 日本にやってきたポルトガル人がこの「クアトロ・テンプラシ」の日に
 魚の揚げ物を作っているのを見た日本人が料理の名前と勘違いし、その料理を
 天麩羅と呼ぶようになったと考えられる

・ペイシェー
 ポルトガル語で魚

<肉類>
・豚肉(porco)
 黒豚はジューシィで美味
 豚は捨てる部分がほとんどない(腸、血、足、鼻、耳も使う)
 仔豚の丸焼きは特に美味い
・腸詰め
 肉屋の店先には様々な腸詰めがぶらさがっている
 その中でもひときわ色の黒いのがチョリソ・サンゲ、サンゲイラといって
 血の腸詰めである
 ムセイラ:豚の血と脂身、パンを塩で味付けしたもの
 アレイラ:豚肉、オリーブオイルにニンニクで味付けしたもの
・鶏肉(frango)
 焼き鳥 炭火で焼く 一人前が1羽の半分
・カンジャ
 鶏を丸ごと使ったスープ(カンジャ)ごはんが入っている
・カレー料理
 ポルトガルではカレー料理店が少ない 
 リスボン郊外カスカイスでやっと1軒見つけた
・牛肉
 牛肉は不味い(堅くて不味い牛肉しかない)
 強いて牛肉を食べたいならビッテーラという子牛肉を注文するといい
<その他の食べ物>
・コメ(Arroz)
 コメはたくさんある(稲作を行っている) 
 インディカ米(細長いコメ)
・野菜
 ほぼ何でもあるがレンコン、ゴボウはない
 ポルトガル産の野菜は極めて安い
・魚、肉、果物は安価
・サクランボ
 車の台に山積みしスコップですくって売っている
 1kgで200円
・豆腐
 豆腐はないが大豆はある
・パン
 スペイン人からみてもポルトガルのパンは美味しいと定評がある
 ポルトガル人はパンに特にうるさい
・ワイン
 コーヒーよりワインが安い
 720mlで200〜300円
・ポルトワイン
 アルコールを強化して甘く作ったワインで食前酒
・食後酒
 焼酎のような蒸留酒:アグアルデンテ 40%

<ファド>
 リスボンで生まれた歌
 1954年フランス映画「過去を持つ愛情」アマリアロドリゲスが唄う
 ミニアマイン:私の母

 

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