カステラ鍋が生まれた日
――長崎人が考えた日本式オーヴン

長崎楽会2003年3月例会
レポーター:明坂英二(目本エッセイスト・クラブ会員)


大航海時代、日本の西の果てに伝えられた南蛮菓子カステラ。
それは6000年のパン焼きオーヴンの伝統を持っヨーロッパの
スポンジケーキだった。
オーヴンのないこの国で長崎人が考えついた日本式オーヴン
それが「カステラ鍋」だった。


● オーブンがなけれぱカステラは焼けない

――古代エジプトからローマヘ」。オーヴン6000年の伝統
――直火ではなく、熱気で焼くオーブン
――あちらはオーヴン、こちらはかまど


● 日本式オーブン「カステラ鍋」の工夫

――最初は「カステラのようなもの」だった
――カステラ鍋の誕生
――上の火七分、下の火が三分


● カステラ鍋のふるさはどこに

――慶賀のカステラ鍋、一九のカステラ鍋


川原慶賀の絵に描かれた「カステラ鍋」


――環シナ海域文化圏の中で
――「ダッチ・オーブン」とカステラ鍋の不思議な一致
――残された謎。長崎にパン焼きオーブンはあったのか?


昭和30年代まで使用された引釜