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2001年07月01日更新

フライト日記のINDEX

2001年4月1日(日)

昨日は、朝から雨でした。そして、都心の一部では雪が降りました。桜の花が咲いていると言うのにどうしたことでしょうか。今日は、予報どおりの快晴です。朝、6時40分に自宅を出発しました。高峰クラブハウスには、8時55分に到着しました。入山記録の一番最初に記帳しました。望遠鏡で見るテイクオフは雪で真っ白になっています。
朝一番のシャトルに乗ってテイクオフへ向かいました。セリカさんが「途中から歩きかなあ・・・」と不安がっていましたが、オーナー須藤さんの見事な運転でテイクオフ駐車場まで無事に到着です。テイクオフまでの少しの登りも雪があります。テイクオフは、雪が少し積もっていました。皆で雪だるまを作って除雪しました。僕は、最初に一個作ってからビデオカメラを回しました。テイクオフの風は、北西のフォローです。当分、飛べそうもありません。

太陽がキラキラと輝いているので、あっと言う間にテイクオフの雪を溶かしてしまいました。10時半頃、ブルースが見事なライズアップでサイドの風の中をテイクオフして行きました。上手に飛んで、グングンとゲインして行きました。「今日は、足尾でクロカンコンペをしているから足尾まで飛んで行きたいなあ」と彼は車の中で話していました。二番手は、高峰の主の千葉さんです。無難にテイクオフ。しかし、サーマルが弱いのか沈下して行きました。ランディング上空まで行ったので「もうダメだろうなあ」と誰しも思っていました。しかし、千葉さんは、しつこく回しています。10数分間回し続けて、遂にサーマルコアをヒットして上昇して来ました。凄いです。見ていて感動しました。小さな弱いサーマルでも、諦めずに上手に利用してセンタリングしてトップアウトして高く上がってしまったのです。

それからテイクオフは、西風のサイドが続いて暫く出られませんでした。今日、久しぶりに再会したスカイエンジェルの佐野さんが出ました。黄色のクォークです。正子もテイクオフしました。正子が出た時、とても良い風が正面から入って来て、出てすぐに高く上がりました。サーマルにヒットしたのですが、テイクオフ直後で安定していない状態でした。まさかと思った心配どおり、正子は、テイクオフ真上で回し始めました。慌てて無線機の所に行って「そんな所で回すんじゃない!もっと前に出て!」と無線で言いました。テイクオフの後ろにすぐに流されてしまう怖れがあったのです。後ろに流されると余り高度を取っていない場合は、ローターに巻き込まれる危険があります。正子は、言う事を聞いて前の方に出ました。回さなくても上昇を続けています。十分に前に出た頃「もうその辺で自由に飛んでいいよ」と言って僕も準備しました。
続いて本田さん、高橋さんがテイクオフしました。僕は、左の肩の痛みがあるので、フロントからのテイクオフは出来ません。今日、出た人は皆、フロントでテイクオフしました。フロントでなければ出られないようだったら諦めるつもりでした。少しでも風が入ればクロスで上げるつもりで構えていました。テイクオフにいた人たちは、弱い風の中をクロスで構えている僕を奇異な目で見ていました。少し風が入って来ました。木村さんが真ん中を持っていてくれます。木村さんに「上げて見ます」と言ってクロスで立ち上げました。十分な反応を感じてキャノピーは、真上に上がりました。テンションも十分です。向き直って「行きま〜す」と言って走りました。無事にクロステイクオフ成功です。

先ほどの正子が出た時の様な強いサーマルはありませんが、センタリングしても落ちません。センタリングしても落ちないと言う事は、リフトがあるという事です。千葉さんの見事な「復活劇」を見たばかりなので、僕も必死に同じ場所で探る様に回し続けました。少しずつバリオが鳴り始めました。後から出た赤い機体は、小武海さんです。すぐ下を回しています。同じ位の高度になったり、僕が上になったりして同じサーマルを使いました。もうひとつの赤いクォークは、セリカです。白いイクシオンは、桜井さんです。同じ空域で回していますが、高度が違うので心配はありません。西風の成分が強いので、センタリングしていると自然に東方向に進路が取られてしまいます。
先に出た高橋さんは、南の方向に流しています。正子の赤いエックスレイも付いて行っています。正子は、バリオの電池が無くなってしまい、バリオなしで手探り状態で飛んでいたのですが、1500mオーバーを飛んでいます。

暫くテイクオフ真上でセンタリングしていましたが、1300mを越えた頃、大分東に流されていました。下に石切場が見えます。その先に町が見えて田圃が続いています。今の時期は、田圃に水か入っていないので、どこにでも降りられます。「大久保ですが、北東の方向に流します」と無線で言いました。高橋さんからレスポンス。「了解」高度を保ちながら移動開始しました。石切場の上を飛び、小さな山の上にさしかかった頃、GPSの対地速度は、55km/hrを指示していました。フォローの風です。山の上でもリフトはありませんでした。次の山にさしかかった時に、シンク音がしました。マイナス2m位のシンクです。まだ高度は、1200m以上あるので心配しないで、そのまま走り続けました。しかし、マイナス3m、4mとどんどんと沈む速度が早くなって来ると心配になりました。「山の真ん中に沈んだら・・・・」と。泣きたくなりました。しかし、リフトはどこにもありません。大きなシンク帯に陥ってしまったようです。降りる所は、ありません。高度が800mを切った時にシンク音が止まりました。ほっと一息して方向を変えて東に進みました。そちらの方が早く田圃に着くと思ったからです。前方に小学 校の校庭らしいものが見えました。後で知ったのですが、「南小学校」跡地で、今は、「セキスイ」の工場として使用されているそうです。その上空を通過して、ゴルフ場の上に来ました。広いゴルフ場を通過出来ないと思い、戻って高度処理をして田圃にランディングしました。笠間市北吉原と言う土地でした。(GPS N36.21.01.8, E140.15.00.0)高峰テイクオフから直線距離で9.1kmでした。先週の正子の23kmと比べると情けない距離です。でも、無事に降りられてほっとしました。すぐに携帯電話で連絡しました。高橋さんは通じずに、桜井さんに通じました。GPSデータを報告して回収の依頼をしました。機体をたたんで、街道まで歩いて出ました。近くに洗濯物を干していたおばさんがいたので、挨拶しました。「大きな荷物を持って物好きな人がいるもんだなあって思っていたのヨ」と話し好きなおばさんは、僕の所に来て話し始めました。迎えが来るまでの15分間、僕は、そのおばさんの接待をしていました(^_^)

僕の車が来ました。高橋さんが運転して、本田さん、正子も乗っていました。荷物を積むと4人で乗るには小さな車です。しかし、窮屈な車の中でも、今日の残念なフライトの話で盛り上がりました。今日、クロカンに出たのは、僕だけらしいです。
高峰クラブハウスに着いたら餅つきをしたらしくご馳走がありました。足尾でのクロカン大会は、強風で中止になったそうです。小さなクロカンでしたが、高峰会員になってから、このエリアでの初クロカンでした。クロカンシーズンも後、僅かです。寂しい気持ちがありますが、安全にプカプカと浮くだけでも満足です。
今日のフライトは、12時51分テイクオフ、最高高度1305m、最大上昇率6.5m/sec、フライト時間 43分。

2001.04.14(土)

昨日は、大変でした。休みなので、ゆっくりと起きてパソコンを立ち上げていたのですが、洗濯物を干して戻ったら、ソニーバイオノートパソコンが真っ暗になっていたのです。それから何をしてもダメでした。結局、秋葉原のソニーソービスステーションに行き修理依頼しました。一体、何が原因なのでしょうか? 人間で言う「突然死」でしょうか。
今朝は、早く起きて高峰に向かいました。今日が最後のクロカンチャンスではないかと思い、「頑張ろう」と言う気合いで行きました。クラブハウス手前で、カーナビに登録しようと道で止まっていたら、後ろからクラクションを鳴らされてしまい、慌てて発進しました。クラクションはオーナーの須藤さんでした。クラブハウスには、須藤さんと一緒に、一番で到着でした。すぐに梶原さんが到着。梶原さんとは、今年初めてですので「おめでとうございます」とか冗談を言ってしまいました。(^_^)

一番のシャトル便でテイクオフに向かいました。今日は、スカイエンジェルの人たちも大勢来ていました。久しぶりの市原さんは、今日も、スクール生の指導でした。スクール生の女の人をテイクオフさせて、誘導をしていました。自分が飛ぶのと違い、誘導をするのは、たいへんです。正子がグズグスしているので、「飛ばないなら、僕が先に出るヨ」と言ったら慌てて準備しました。いつも、条件がよい時に先に出しているので、それに対する甘えがある見たいです。風は、少し強めですが、クロスのテイクオフで充分に対処出来る強さでした。すぐ上では、梶原さんが準備していました。「梶原さんに負けないで飛べヨ。遠慮はいらないからネ」と冗談で言いました。一回目の立ち上げは、傾いてしまい、降ろしました。二回目は、うまく行ってテイクオフ成功です。その後、すぐに梶原さんが出ました。梶原さんは、東側にルートを取って高度を獲得しています。正子は、西側に行ってしまい、沈んでいました。黙って見ていましたが、西に奥深く進んでいるので、「今日の風は、東側だから、余り西の方に行かないようにネ」と無線で言いました。すぐに戻って来て、その後、テイクオフ右の尾根の所 でサーマルをゲットしてセンタリングして行きました。

僕は、ほかに誰も出る様子が無かったので、準備しました。準備を始めたら、関口さんが手伝いに来てくれました。「関口さん、いいですヨ。僕が出たらすぐに出られるように準備して下さい」と言って、ひとりでセットアップしました。セットアップが終わった頃に二便目のシャトルが上がって来ました。佐野さん、本田さんがいました。少し強めの風の中、クロスでライズアップしました。上で止めてグランドハンドリングして振り返ったらブローが入って来て、後ろに持って行かれました。すぐに振り向いて、両手で思い切りライザーを引いて再度グラハン。安定した所で、振り向いて無事にテイクオフしました。テイクオフしてすぐにアクセルを践んで前に出ました。テイクオフ前にサーマルがありましたが、回せないので、突っ切りました。その後、左に行っても右に行っても沈下するばかり・・・。さっき高く上がっていた梶原さんは、ランディングに向かっていました。その他の機体も皆、下がっていました。上がっているのは、正子のエックスレイだけでした。サーマルがないかさまよってあちこちと移動しました。右の尾根の所で、弱いけれど沈下しないポイントがありました。「ここだ」と ばかり、体重を入れてセンタリングをしました。少しずつですが、高度を上げて行きました。5分位回していたらテイクオフレベルまで回復しました。辛抱強く回し続けました。テイクオフを下に見られる高度になりました。僕の後は、誰もテイクオフしていません。正子から「クロカンに出ます」と無線で連絡がありました。テイクオフにいる人たちから返事がないので「了解です。注意してフライトしてネ」と言いました。そして、「テイクオフのスカイエンジェルメンバーどなたか取れますか」と言ったら応答があったので「正子がクロカンに出ました」と報告しました。僕も出来ればクロカンしたいのに・・・。

正子は、遙かに高い所を飛んでいます。僕は、1000m位の所からなかなか上がりません。弱いサーマルの中をじっと我慢して回していました。そのうちに、1200mを越えたので「テイクオフのスカイエンジェルメンバー、クロカンに出ます」と報告をしました。すぐに竹下さんから応答がありました。「降りたら携帯で知らせて下さい。回収に行きます」と、嬉しい応答でした。しかし、その後もなかなか上がりません。正子は、どうしてあんなに上がるのでしょうか。まあ、サーマルがない所を飛んでいても上がらないのは当然の事ですが・・・。テイクオフを後ろにして、茂木の方向に向かいました。ずっと沈下です。何処にでも降ろせるので、気楽な気道で茂木に向かいました。茂木の町上空に来たら、サーマルがありました。「この辺に降ろせば、この前よりは、距離がある筈」と気楽に回しました。正子は、その時、テイクオフすぐ後ろのゴルフ場の上にいました。この時点では、距離は、僕の方が長くなっていたのです。茂木の上で高度を取ったのですが、東風に流されて町を外れてしまいました。町を外れたら沈下だけでした。茂木の町の西側を通ってそのまま北へ進路を取りました。国道があり、 その近くだったら回収も楽だと考えたのです。前には、奥深い山が連なっていたので、その山を越すのは、諦めました。高度処理をして、国道近くの空き地にランディングしました。降りた所は、茂木町千本の茂木町立須藤保育園の前の空き地でした。急に空から飛んで降りて来たので、保育園から子供たちが出て来ました。手を振ったら子供たちも手を振って応えてくれました。保母さんが出て来たので「すみません。お騒がせしました」と挨拶をしました。「どこから来たのですか」と質問。「高峰です」と言っても通じませんでした。「岩瀬です」と言ったら「あんなに遠くから飛んで来たのですか」と驚いていました。

上を見たら赤いノバの機体が飛んでいるので「上を飛んでいるのは正子ですか」と言うと「は〜い、そうです」と言う応え。「道路の近くに機体を広げているから見えると思います。でも、サーマルがあるんだったらそのまま飛んで行ってもいいヨ」と言ったらそれっきりでした。そして、その機体は、センタリングして高く上げて北の方向に飛んで行きました。その時に携帯が鳴って「正子です。降りました」えっ?ではさっきの機体は? 正子ではなかったのでした。竹下さんに電話してGPS位置を報告しました。2時間後に回収に来て貰いました。その後、烏山まで飛んだ本田さんを回収しに、向かい、やはり、烏山まで飛んだ佐野さんも一緒に拾って、正子がいる小木須まで向かいました。正子を回収した後、ツインリンクル茂木近くで豊田さんを回収しました。今日は、6人がクロカンに出て、そのうち5人がスカイエンジェルでした。クラブハウスに戻ったのは、5時過ぎでした。今日、CooのF1に出た高橋さんが来ていました。今、思うともっと頑張ってサーマルを獲得すべきだと悔いがあります。でも、「高峰初心者」の僕としては、今回は、これでヨシとすべきかなと思っています。クラブハウスで 、蕎麦打ちがあってご馳走になりました。腰が効いたとても美味しい蕎麦でした!
今日のフライト テイクオフ 10時30分、ランディング 11時43分フライト時間 1時間13分 最高高度 1342m 最大上昇率 4.7m/s 距離 18.6km
正子は、24.3kmでした。

2001.04.29 (日)

連休に入ってあちこちのエリアが賑わっています。妻の正子と高峰に行きました。東京を出る頃、雨が降って来て、一時は、ワイパーを高速で動かさなければならない程でした。谷和原インターに着く頃には、雨も上がっていました。クラブハウスに着いたら、朝食を食べる暇もなく、シャトルが上がると言うので乗せて貰いました。タンデムのお客様が大勢いるので早く上がるみたいでした。テイクオフに着いたら、正面からやや強めの風が吹いていました。サーマルブロウの風ではなくて、本流の風です。やや南西向きの風でした。「強くならないうちに飛ぼうっと」とセリカ嬢がテイクオフしました。テイクオフ直後、高く上昇しました。でも、「安定していますヨ」と無線でレポートをくれました。常連の千葉さんが続いてテイクオフ、同様に高く上がっています。次にタンデムが出ました。正子は、少し強めの風に遊ばれて1回目は、テイクオフやり直しとなりました。振り返るのが急激過ぎます。なめらかに振り返れば華麗なのに・・・。まあ、無事にテイクオフしました。僕は、いつものように最後にテイクオフしました。最近、テイクオフの時にプレッシャーを感じません。このところテイクオ フのライズアップで失敗しなくなりました。ビデオでイメージトレーニングを毎日しているせいだと思います。久しぶりに会った伊藤さんが僕のすぐ前に出て、同じ所を飛んでいます。正子と千葉さん、伊藤さんを上からビデオカメラで撮影しました。安定しているので、片手で両方のブレークコードを持って、ビデオカメラを操作したのです。今日の高峰は、とても安定していました。まるで海風の中を飛んでいるような感じです。スカイエンジェルの仲間のもじもじ君が来ました。彼も良く飛んでいました。先に出た人たちは、どうしたわけか、ランディングに向かっていきました。正子と僕は、ずっと飛んでいました。千葉さんは、高度を低くしたかと思ったら、トップランしてテイクオフに着陸してしまいました。とても上手です。須藤さんが無線で「写真を撮って上げるから高度を下げて」と言ったので、翼端を折って降下しました。テイクオフ前に行って写真を撮って貰いました。須藤さんは、最新鋭のデジカメを買ったばかりです。
南西の風なので、右側へ移動する時は、なかなか進まず、左への移動は、高速で移動です。しかし、サーマルが弱い為、高度は上がりません。ランディングの吹き流しは、そんなに強くないようでした。

今日は、距離を誤ってアウトサイドランディングした人が続出しました。ベテランパイロットもアウトサイドしたので、油断は禁物です。ランディング上空で高度処理をして、広いランディングを目一杯使って降りればいいのに、と思うのですが・・・・。
正子は、1時間50分のフライト、僕は、1時間40分のフライトを楽しみました。今日は、ランディングの瞬間まで、ビデオカメラを回しました。12時頃にランディングして、少し、クラブハウスで談笑して、1時半頃にエリアを後にして帰途に着きました。東京に入ったら、雨が降っていました。明日は、終日、雨の予報です。
今日のフライト テイクオフ 10時23分 フライト時間 1時間40分 最高高度 726m 最大上昇率 4.6m/s

2000.05.04 (金)

朝、5時20分に起床して、5時55分に自宅を出発しました。駅まで重い荷物を担いで、正子はえっちらえっちらと歩きました。羽田空港から7時5分発JL101便伊丹空港行きに乗りました。話題のJAL Disney Expressです。伊丹空港からモノレールで蛍池、川西能勢口乗り換え、川西池田、新三田、篠山口、柏原と電車での移動です。ロールアウトショップに電話したら、高〆さんがショップに来る途中、柏原でピックアップしてくれることになりました。10時54分柏原駅に着くと、高〆さんが待っていてくれました。僕より背丈が高い素敵な人です。
青垣道の駅に行き、今年度の登録を二人分しました。受付のはるみさんとも久しぶりの再会です。今年から15000円になりました。関東のエリアと比べると格安ですが…。

ロールアウトショップに到着、少しして加藤さんがスクール場から戻って来て再会の握手。今日は、とても良い条件でスクール生の方たちも飛べています。懐かしい顔が大勢いました。僕たちも準備をしてテイクオフに上がりました。勿論、ビデオカメラを持って…。スクール生の人が何人かいたので、テイクオフを見ました。正子が飛んで、暫くして僕もテイクオフしました。渋い状態でした。なかなかリフトがなくて弱いサーマルでセンタリングしました。2機のパラと同じサーマルでセンタリングしていた時、山の陰から急にハングが僕の方に向かって来ました。「ワーッ」と大声を上げたら、ハングが右にターンをしながらノーズアップしました。僕は、右にターンしながら進みましたが、「バサッ」と言う音と共に、振り回されていました。回転しながら落下して行きました。上を見たら一時、キャノピー全部が無くなっていました。すぐに右翼が開き、回転が止まりました。必死にコントロールして潰れていた左翼を回復させました。ピッチングを止めながら何とか回復させて直った翼を見たら、前縁部分が破れているのが見えました。破れはそんなに大きくなかったのでそのままランディングまで のフライトは可能と判断しました。「ハングは無事だろうか」振り向いて見たら、かなり高度を失っていましたが、ハングも無事に飛んでいました。無線で加藤さんに「ハングとぶつかりました。キャノピーが破れたのでランディングに向かいます」報告しました。無事にランディングしてほっとしました。ランディングしていた正子は「どうしてそんなに早く降りて来たの」と怪訝そうでした。降りてから無線を聞いていなかったので、僕がぶつかったのを知らなかったのです。一緒に飛んでいた山口さんと藤田さんは、ぶつかってから落下していく様子を見ていたらしいです。木の葉が舞うように墜ちていき、ツリーランすると思っていたらしいです。
加藤さんが心配そうにやって来ました。「大丈夫ですか」「キャノピーが破れましたが身体は大丈夫です」パラが沢山いる中にどうしてハングが突っ込んで来たのかと憤りを感じました。しかし、ハングにしても、ここはパラの専用エリアではない、と言う主張があると思います。パラを始めた頃に、イントラに空中での優先は、速度の遅いもの、高度の低いものが優先すると教わった事を思い出しました。今回は、いずれの論法からしても僕の方が優先すると思いました。

加藤さんに「ハングのランディングに行って見たらどうですか」と言われ、スクール号を借りて、正子とハングのランディングに行きました。降りたハングが3機あり、傍に人が3人いました。「さっきパラと接触した方はいますか?」と聞くと「私です」と返答がありました。「急に出て来たのでよけられなかった」と言われて、ハングの人も僕が急に出たと思っているのだと気が付きました。ハングが僕の飛んでいる空域に入り込んだと思いこんでいましたが、実は、ハングもパラも移動しながら飛んでいるのであって固定しているわけではありません。「双方とも前方不注意だな」と傍にいた人が言いました。僕は、ここで話しても争いになるだけと思い「後でショップの方に来て戴けますか」と言って名刺を渡しました。
夕方、ショップで話し合いをしましたが、その時は、時間が経っていたので、二人とも冷静に話し合いが出来ました。身体は無事だった事が何よりであり、その事はラッキーでした。被害としては、僕のキャノピーの破れだけです。修理については、お互いの過失相殺と言う事で折半しようと言う事で合意しました。これからもフライヤー仲間として付き合っていくためにも最上の解決だと思います。しかも、彼がノーズアップして回避しなかったら正面衝突して二人とも墜落して大事故になっていた危険性があります。咄嗟の操作が幸いした事を考えると感謝しなければいけないと思います。
夕方、スクール生が飛びたいと言うので、また、テイクオフに上がりました。僕は、テイクオフを見てあげて、車を降ろしました。その時、正子は、とても穏やかなアーベントの中を長時間飛んでいました。少し前には、僕の事故を一緒に痛んでくれていたのに、「過ぎた事はクヨクヨしても仕方がない、飛ぼう」とテイクオフに上がって行って今、時間も忘れて飛んでいるのでした。まあ、いいか。スクール生4人のテイクオフを見て、半袖1枚だけでは寒すぎる南テイクオフを後にしました。

夜は、Katsuさん夫妻の作ってくれた鴨料理と美味しいお酒に酔いしれました。久しぶりに再会した仲間の暖かい歓迎に、正子とふたり、本当に嬉しく思いました。妖精は、五反田以来の約束の「龍力」のお酒を用意してくれました。正子は美味しく飲み、今日も意識不明に陥ってしまいました。オヤスミ…。

2001.05.05(土)

昨夜、楽しいお酒と料理と語らいでとても楽しく過ごしました。朝、早く上がった方が飛べそうと言う事で、スクール号2台で上がりました。昨日、機体を破いてしまったので、ファルフォークの齋藤さんから試乗機を借りていました。DUDEKと言う会社のMAXと言う機体です。サイズは、29です。しかし、これは実測表示ですので、NOVAと同じ投影表示なら25.86uなので僕が乗っているのと同じサイズです。カタログデータを見るとトリム速度が37km/hr、最大速度が51km/hrとあります。以前乗っていたAPCOのEXTRAがやはり高速の機体でした。それと同等と言うのは凄いです。

今日もスクール生が大勢です。テイクオフを見る人がいなかったので、僕が見る事にしました。最近、Carbonに乗り換えた人が多く、皆、良い飛びをしています。スクール生がテイクオフするのをビデオで撮影しながらテイクオフ指導をしました。一旦、全員が出たので、僕もテイクオフしました。風が弱い中、クロスで立ち上げました。静かに上げると素直に上がって来ました。最初の立ち上げは、テンションが感じられないので中断しました。2回目は、真上でしっかりと止まり振り返ってテイクオフしました。南テイクオフから出てすぐに南のノーマルルートを辿りました。弱いサーマルに入って少しずつゲインしてトップアウトしました。フライトしている人が少なくて、今日は安心してセンタリング出来ます。初めてのグライダーですが、とても感じが良いです。乗った感じは、VERTEXに似ていました。ブレークコードが重いと感じました。VERTEXも重いので、その点も似ています。ARGONのようなしなやかさはありません。PERFORMANCE機と違い、STANDARD機の格付けなので安心です。尾根の上でセンタリングしている時に荒れた空域に入って、左翼が潰されました。何もしないで翼を見ていたら、す ぐに回復しました。これがSTANDARDの良さでしょう。南ノーマルルートの伐採地の上でセンタリングしていましたが、かなり揺さぶられました。50分くらい飛んでいる時に、船酔いのような感じになり、気持ち悪くなりました。前山の方へ逃げてランディングに向かいました。ビデオを撮りながら飛んでいたのですが、後で見たビデオもグラグラと揺さぶられていました。ランディング上空は、強い南風が吹いていました。河原の上で高度処理をして、高度が低くなった時点でランディングエリアに入って無事に着陸しました。着陸瞬間もビデオカメラに納めました。降りてすぐ後に真っ赤なXRAYのT君がアプローチして来ました。タンボの上空でブレークコードを引いているので「バンザイしろ」と叫びました。無事にランディングエリアに着陸したかと思ったら、ガストが吹いてブレークコードを引いたものだから、また、浮き上げられてしまいました。そのまま浮いて後ろに飛ばされて、可哀相にタンボに撃沈してしまいました。キャノピーもハーネスも本人も泥だらけ…。後から思うと、着陸したと同時に、バンザイ状態でグラハンして前に出て充分な広さの所まで移動してからBストールで落とすべきだ ったかな、と思いました。着陸した地点でBストールしても同様にキャノピーは、タンボの中の運命でした。広いランディングを目一杯使ってランディングすれば良いのは、岩屋も高峰も同様です。僕は、降りてからも胸がムカムカして大変でした。ランディングの端に移動して、キャノピーもハーネスも近くに置いたまま、座り込んでしまいました。動くと吐きそうでした。サーマル酔いとは聞こえが良いけれど、多分、昨夜、飲みすぎたのに違いありません。昼間の接触事件もあって昨夜は、かなり飲んだのかも知れません。

正子は、短い時間飛んで再びテイクオフにいましたが、ランディングの風が強いので「飛ばない方がいいよ」と無線で連絡しました。その後、正子は、テイクオフでずっと昼寝をしていたそうです。正子も昨夜、飲みすぎていたのでした(^_^;)
午後になって少し風が収まったようなので、パイロットだけ上がる事にしました。僕は、昼食を取れるまで回復したので一緒に上がりました。テイクオフに着くと正子が倒れていました。ずっと気分が悪かったようです。加藤さんから無線で、ダミーで僕に飛んでから他の人が飛ぶ様にと指示がありました。しかし、風は、余りなく、テイクオフが難しそうでした。僕も暫く様子を見る事にしました。テイクオフでお喋りをして時間を費やしていました。30分くらいしたら少し風が正面になって来たので、ダミーフライトする事にしました。さっきと同じMAXです。1回で上げてテイクオフしました。しかし、南西成分の風は吹き下ろしとなっているので、真っ直ぐに前山に向かいました。前山に南西の風が当たっていてリッジソアリングが出来ました。誰も飛んでいなくてたったひとりで前山でソアリングしました。荒れてはいませんが、風は強めです。ビデオ撮影していたらテープが終わってしまいました。リッジソアリングも飽きてランディングに向かいました。ランディングへは向かい風です。強い向かい風で前に進みません。アクセルを踏んでやっと前に出ました。沈下しながらのフライトでした。下で 見ていた人は、届かないかも知れないと不安に思っていた様です。でも、ちゃんと届きました。ランディング場では、ファルフォークの試乗会ならぬ立ち上げ試し会をしていました。沢山のキャノピーがランディング場で花を咲かせていました。借りていたMAXを齋藤さんにお返ししました。中級以上のパイロットにとってビッタリのグライダーだと感じました。安心して乗れると思います。確かに速度は速いと感じました。しかし、ARGONに乗り慣れていると物足りなさを感じます。

立ち上げの様子をビデオに納めているうちにランディングの風が弱くなりました。テイクオフにその旨をレポートしました。上にいた人たちは、藤田さん、KATSUさん、UDOさん、正子でした。結果、正子の番になった時、風がフォローになったらしく飛べませんでした。車で迎えに行って貰い下山しました。
夜は、また、楽しい宴会でした。でも、今日のように気持ち悪くなる程、飲まないようにしました。正子も同様です。夫婦で一体なにやってんだか(^_^;)

2001.05.06(日)

予報に反して天気はまあまあです。しかし、南風が吹くと言うので、多分、午後には南西の風となるかも知れません。早い時間に飛んだ方がよいと思い、テイクオフに向かいました。スクール生の人が飛ぶ前にパイロットの人がダミーとして出る必要があります。南テイクオフはフォローでした。北西にしっかりと入っています。車を駐車場に止めて、荷物を持たずに北西テイクオフに行って見ました。時々、北西にしっかりと正面に入っています。しかし、少しすると南テイクオフの吹き流しが動き始めました。やはり、予報どおり南テイクオフで待った方が良いようです。南テイクオフに行きました。

暫くは、フォローの風でした。北西が良さそうに見えたので、加藤さんに無線を入れたら、「もう少し待ったらどうですか。また移動するのも大変だし」と言う返答。待つ事にしました。そうしたら、やはり南に入って来ました。先にパイロットのI君に飛んで欲しいと言うと「僕なんかとんでもない」と辞退されました。Yさんに声をかけると、返事しないで出口の方に歩いて行ってしまいました。今ならスクール生でも出られる風です。しかし、ぶっ飛びになるかも知れません。仕方がなく「正子、出て」と言いました。「よそ者ですが、出させて戴きます」とひょうきんに正子が準備しました。準備が出来てからも暫く風待ちとなりました。下の吹き流しが揺れたので、そろそろと思っていると良い風が来ました。「今だ、いいよ」の声と同時にフロントでテイクオフ。無難なテイクオフでした。南のノーマルルートの上を正確にトレースして行き、サーマルをゲットしました。ビデオ撮影しながら見ていました。良い条件になりつつあります。しかし、スクール生は準備していません。「チャンスを逃がしますヨ」と言ったら、皆、慌てて準備を始めました。
「飛ぶ前に加藤さんの代行として皆さんにお知らせします。他の人のフライトを良く見て下さい。他の人がフライトしている時の加藤さんの誘導の無線を良く聞いて下さい。ランディングしたら、次に降りて来る人を良く見ていて下さい。キャノピーを畳むのは後でもいいです。一回のフライトに一回のランデイングしかありません。他の人のランディングも自分の経験として下さい。いいですか?」皆、一斉に「分かりました」

正子は、高く上がっていましたが、かなり揺らされています。サーマルが出始めて少し荒れているようです。慣れない人だとピッチコントロールが難しいかも知れません。何人かのスクール生が出た後、かなり荒れていた見たいで、加藤さんから「スクール生の人は、少し待ちましょう」と声がかかりました。南西成分の風も入っていました。その後、パイロットの人たちも出ませんでした。スクール生は当分出ないなら僕が出ようと思い準備しました。今日の機体は、試乗機のMATRIXです。サイズは、僕にとっては、少し小さめのMでした。南西のサイドの風でしたが、少し待っていたら正面になりました。その瞬間に立ち上げてテイクオフしました。テイクオフしてすぐに南ノーマルルートを真っ直ぐに前山に向かいました。途中、沈下ばかりでした。かなり揺さぶられました。でも、全然不安はありません。MATRIXは潰れずに安心して乗れました。前山に着いたらリッジソアリングが出来ました。飛んでいるのは、僕ひとりです。昨日と似ています。ビデオを取りだして撮影しました。荒れてはいないけれど強い風が吹いています。ランディングは、岩屋の方から吹いています。長く飛ぶ風ではないと思い ランディングに向かいました。先に降りた正子が「届かないのではないかと思って見ていた」と言っていました。僕は、GPSの対地速度と沈下率を見ていたので充分に届くと判断していました。予想どおりのポイントにランディングしました。

結局、その後は、クローズなってしまいました。グリーンパークでのグラハン練習となりました。グリーンパークも強い風が吹き荒れて難しい状態でした。破れたキャノピーの写真を撮影しました。
夕方になってから、少し風が収まって、正子のクロステイクオフの練習をサポートしました。やれば出来る、正子は、それを実証してくれる、スクール生の手本のような存在でした。
夜は、正子と買い出しに行って料理を習いながら作りました。料理の楽しさが少しずつ分かって来ました。美味しいお酒と自分で作った料理、そして、楽しい語らい、満足がいくフライトではなかったのですが、楽しい仲間がいる岩屋は最高でした。この日、正子は、再び、記憶を失いました(^_^;)

2001.05.07 (月)

朝、起きたら北娘が寝ていました。寝ぼけ眼で見たら、うちの嫁(長男のですが)と間違えてしまいました。「ん? エミ?」と聞いたら「お久しぶりい」と北娘が起きました。夜中に豪君と長野から帰って来たのでした。「飛べそう?」と聞かれて「うん、今は静かだけど…」と答えて外に出て見たら木が唸っていました。こりゃあ飛べそうもないと思い、また寝ました。
起きた時には、本格的な強風となっていました。道の駅に行ったら、蔀さんとTMさんがいました。蔀さんも高山の大会に行っていての帰りです。TMさんは、今日、到着でした。ロールアウトのショップに行きビデオを見たりして過ごしました。「何か美味しいものを食べたいネ」と言う事で氷上に食事に出かけました。辛いスパゲティの店だそうです。私は、辛いのは苦手ですが、先日食べたインド料理は辛くても美味しかったので、勇気を出して辛いスパゲティを注文しました。加藤さんに赤ワインをご馳走になりました。昼間飲むワインは利きます。とても気持ち良くほろ酔いになりました。加藤さん、豪君、TMさん、北娘、ペコ、正子と私です。楽しい仲間と美味しい食事とワインで過ごす贅沢なひとときです。パラの話しや、トライアルの話し、話題も豊富でとても楽しい時間でした。

夕方は、調理師の中村君がカレーを作って来てくれました。私は、正子に習って野菜炒めとかサラダを作りました。料理は創作です。難しいけれど少しずつ覚えて行きたいと思っています。とっておきのお酒が来ました。スカーレットが久保田の萬寿を持って来てくれたのです。とても美味しいお酒です。加藤さんとTMさんもとっておきのお酒を調達して来ました。飛べなかったけれど、昼も夜も美味しい料理とお酒とお話で楽しい一日でした。

2001.05.08 (火)

あっと言う間に過ぎた休みでした。色々な出来事がありましたが、良い思い出となりました。昨夜から雨が降っていました。昨夜は、調理師の中村君にマッサージをして貰いました。ツボを得たとても気持ちが良いマッサージでした。
このところ、岩屋からの帰りの日は、必ず雨が降っています。サーマルが出ていて、飛べるコンディションだと後ろ髪が引かれる思いで帰り辛いですが、雨が降っていると心おきなく帰途につけます。今日は、柏原のレストランに行きました。前回も帰る日、送ってくれながら柏原の同じレストランで食事をしました。あの時のメンバーと殆ど同じでした。今日は、TMさんと中村君がいます。北娘、豪君、加藤さんはあの日もいました。今日は、ワインは飲まず、コーヒーのお代わりを3杯もしました。食事後、皆さんに別れを告げて柏原駅まで中村君に送って貰いました。駅に着いたら、電車が出発してしまいました。約1時間、駅の待合室で待ちました。正子は、寸暇を惜しんでコックリしています。私は、パソコンに日記をインプット。
大阪に着いた時には、雨が上がっていました。しかし、強い風が吹いていました。羽田空港は大雨でした。帰宅して東京の自宅に戻ってからも、まだ、青垣にいるような感覚が残っていました。次に行けるのはいつかなあ…。

2001.05.19 (土)

以前から頼まれていた次男のマナとガールフレンドのさおりをタンデムフライトで飛ばす事にしました。スペインから一時帰国中のサリータも誘ったら喜んで行くと言う返事でした。サリータは、昨夜、我が家に来て泊まりました。一昨日が私の55歳の誕生日でしたが、当日は、夜勤だったので、昨日、「ささやかですが」と正子とサリータでお祝いパーティをしてくれました。サリータは、久しぶりの日本なので、和食と言えるかどうか分かりませんが、餃子とシュウマイ、豆腐のご馳走でした。この料理には、ワインは合わず、ビールと、とっておきの焼酎を出しました。この焼酎は、とても美味しくお湯で割るには勿体ない。オンザロックで飲みました。焼酎独特の臭いもなくとても美味しいです。焼酎を普段は飲まない正子も飲んでいました。
結構、沢山、飲んだのですが、今朝は、すっきりしています。さおりと次男のマナも元気です。途中、首都高速の四つ木でトラック4台の大事故が発生した為に、大渋滞となってしまいました。いつもなら20分位で通過するのが、1時間30分もかかってしまいました。ちょっとした不注意が大勢の人に迷惑をかける事になるし、事故の当事者も辛い思いをしてしまいます。

高峰のクラブハウスに到着した時は10時を過ぎていました。でも、今日は、人が少ない為か、まだ第1便のシャトルが上がっていませんでした。10時半過ぎにオーナーの須藤さんに上げて貰いました。タンデムパッセンジャーはエリア登録に記入するだけでエリア料はいらないそうです。テイクオフに着いたら、正面から少し強い風が入っていました。午後からは、強風になる予報です。今なら飛べます。急いで準備しました。マナとさおり、サリータを飛ばしたいのですが、まだ一度も飛んだ事がないさおりを最初に飛ばす事にしました。ヘルメットを被らせて、ハーネスを付けました。サリータが付け方を教えてくれました。飛ぶ前に「自分の足でしっかりと立ってネ。座り込んじゃ駄目だよ。走れ、と言ったら前に走ってね」と教えました。初めて空を飛ぶので、不安なのは当然です。「大丈夫だからネ」と優しく説明をしました。クロスで構えて、良い風の時に立ち上げました。少し風が強かったので、立ち上げると同時に後ろに引っ張られました。そしたら、さおりは、ドテっと倒れて私にぶら下がってしまいました。「ぶら下がったら駄目、自分の足でしっかり立って!」と言いましたが、さおりは 地面と仲良くしていました。ぶら下がられた私は、自由が効かなくてコントロール不能になってしまいました。結局、テイクオフ中止してキャノピーは木に引っかかって止まりました。再びセットアップして準備しました。さおりは地面と仲良くした時に、「耳に砂が入った」とかゴニャゴニャ言っていましたが、大丈夫なようです。エンジェルジップの中川教官が来たので、正子が中川教官にサポートを頼みに行きました。中川教官は、快く引き受けてくれました。立ち上げて、やはり、後ろに持って行かれましたが、今回は、中川教官がしっかりと前をサポートしてくれているので、さおりはぶら下がらずに立っていました。クロスで立ち上げて正面を向いて無事にテイクオフしました。テイクオフ後、ドンドン上昇します。風が強い為、前に出ません。テイクオフ上空で上昇して行きました。前に出ずに後ろに流されると山の陰のローターに巻き込まれて危険です。GPSのグランドスピードを確認しました。8km/hrを表示していました。グランドスピードが一桁の時は要注意です。GPSの位置データを確認して南に進んでいるのを確認しました。少しずつですが前に出ているのが分かって安心です。さおりは何 も知らないので心配するといけないと思い言いませんでした。テイクオフした瞬間「わあー、気持ちいい!」と言ったので良かったと思いました。風は強いですが荒れていないので揺れません。何もしないでも上昇してトップアウトしました。少しずつですが前に出ていたので、途中で旋回してテイクオフの方を見せました。「あそこから出て来たんだよ」と言うと小さくなったテイクオフを見て「あんな遠くから飛んで来たの?」と不思議そうでした。先に出た千葉さんがランディングアプローチしていました。小さく見えます。「あの黄色いグライダーが降りるところがランディングだよ」と言うと「あんな小さな所に降りるの?」確かに上空から見ると狭いです。最近は、アウトサイドランディングする人が多いようです。この日も何人かの人がアウトサイドしました。途中でサーマルにヒットしました。タンデムだと言うのも忘れてバリオが鳴ったら条件反射のようにセンタリングしていました。でも、2回だけ旋回して止めました。今日は、さおりが不安になるようなフライトはしない方が良いと思ったのです。ランディング上空で高度処理をして無事に着陸しました。「しっかりと自分の足で立つんだ よ」「はい」下では、オーナーの須藤さんがカメラを構えてくれています。無事にランディングしました。さおりはちゃんと自分の足で立っていました。16分間の空の散歩でした。

須藤さんが「無線が入りっぱなしでずっと実況中継を聞かせて貰いましたヨ」と笑っていました。正子からも「無線が入りっぱなしで皆さんに迷惑を掛けていましたヨ」と叱られてしまいました。どうも指スイッチが押されたままになっていたようです。空中でさおりに説明した事が全部、聞かれていたらしいです。聞かれてまずい事は喋っていなかったのが不幸中の幸いでした(^_^;)
正子がテイクオフしました。黒い雲が発達していて、雲による吸い上げがある見たいです。何機かのグライダーが飛んでいましたが、皆、軽い吸い上げに遭っていたようでした。正子は、雲を避けながら翼端折りをしていました。飛んですぐから翼端折りしていました。少しずつですが降下していたので安心して見ていました。ランディング上空でうまく合わせられず急激な操作をしていましたが、無事にランディングしました。見ていたさおりは「おばさん、凄い!」と感激していました。クラブハウスに戻って休んでいたら、テイクオフから無線が入り「風が治まらないので諦めて降ります」と池田さんが言って来ました。サリータとマナも降りて来ました。残念です。でも、「とても良い景色の中、楽しかった」と言ってくれました。
クラブハウス前でサリータがカスタネットの講習会をしました。昨日、私の誕生日のお祝いにサリータがプレゼントしてくれたのを持って来たのです。カスタネットはなかなか難しいものです。リズムをとって音を出すのは練習が必要です。ピアノをしていたさおりは上手に出来ました。手品を披露するお兄さんがいて盛り上がりました。帰る前にオーナーの須藤さんを囲んで記念写真を撮りました。

帰る途中、岩瀬の寿司屋さんに寄って遅い昼食をしました。運転をする私とさおりは飲みませんでしたが、正子とマナとサリータは、バッチリと生ビールを飲んで沢山寿司を食べました。帰りの車では、生ビールを飲んだ3人は、ぐっすりと眠って幸せでした。空が真っ黒になって稲妻が花火の様に光る中、高速道路を走らせました。帰宅してから、やっとビールにありつけた私は、ビデオの中で、コテっと転ぶさおりを見て大笑いしました。
夜は、ビールとワインと手作りコロッケで盛り上がりました。カスタネットが鳴り響いて、ビデオではフラメンコが上映されて我が家は、スペインになってしまいました。普段、東京にいる時は、殆ど飲まない正子が、次々とワインを明けて私を心配させましたが、途中から意識不明になって深い眠りに入って行きました。この日もサリータは我が家に泊まりました。飛べなかったけれど、楽しい時間を過ごせたと満足していました。本当に楽しい一日でした。これから、少しタンデムフライトを増やして行きたいと思います。
今日のフライト テイクオフ11:26 フライト時間16分 最高高度617m 最大上昇率2.7m/s

2001.06.03 (日)

前から頼まれていたハワイから来ているサムをタンデムフライトしてあげる日です。マナは、昨夜、サッカーの試合、カメルーン対日本の試合を応援しに新潟まで行って夜中に帰って来ました。私は、昨夜は、明け番だった為に、夜は早く休みました。サムと桂とさおりが夜、遅く来て我が家に泊まりました。サムは、飛びたくて飛びたくて仕方がないようでした。夜、正子に色々と質問していたらしいです。朝、マナは眠そうに起きて来ました。

二台の車で高峰に向かいました。先月19日は、四ツ木で事故があって、長時間かかりましたが、今日は、順調で6時半に家を出て、クラブハウスには、9時15分に到着しました。須藤さんはもう来ていました。少しして、高橋さん、江沢さんが来ました。風が強くなるといけないので、早めに上げて貰う事にしました。テイクオフには早くも正面から風が入っていました。サムを乗せてのタンデムです。身長197cm、体重97kgのサムは果たして浮くのか少し心配です。クロスで立ち上げますが、なかなかキャノピーが上がりません。ARGONの様にたやすくは上がってくれません。サポートして貰ってライズアップ成功、走りました。しかし、走ってもなかなか浮きません 。テイクオフエリアぎりぎりの所でやっと浮き上がりました。浮き上がって、サムは「うおう、浮いている!」と大声を上げました。しかし、サムにとってはきついハーネスに腰が入りません。「サム、腰を入れて座れ」と言ったら「こし?何にそれ?」と言う始末。ハーネスにぶら下がった状態でそのまま飛んで行きましたが、後ろからハーネスを蹴飛ばして、「座って」と言ったら、スポッと入って「あれ、楽だね」とニコリ。テイクオフの方を見せる為に旋回しました。「あそこから飛んで来たんだよ」と説明すると「不思議だ、飛んでいるんだネ。気持ちいいなあ」と喜んでいました。どんどんランディングが近づいて来ます。朝、早い時間でまだサーマルが弱いようです。僅か6分でランディングしました。無事にランディングしてから「さっき飛んでいて、今は、こうして立っている。不思議だなあ」と言っていました。

次のパッセンジャーの為に、私は、また、上がらなければなりません。サムが「僕も上に行っていい?」と聞くので「うん、いいよ」と一緒に上がりました。テイクオフにサングラスをしたオジさんが私の傍にやって来て声をかけました。スカイエンジェルの小野沢社長でした。4年 半ぶりの再会でした。次は、先日飛んださおりです。さおりは足腰が弱いので、油断するとコテッと倒れてしまいます。ぶら下がられるとコントロール出来ずに失敗してしまいます。今日は、サムに前を持って貰いました。良い風が来てテイクオフしました。テイクオフしてすぐに上昇しました。サーマルタイムです。山から離れてサーマルの中でセンタリングしました。さおりは怖がらないのでグングン回しました。見る見るうちにテイクオフが小さくなりました。今日は、先日より視界が良いので景色がとても綺麗に見えます。「こんなに綺麗なのね。この前よりずっと綺麗!」と喜んでいました。サムの時は、重さも原因ですが、サーマルのエネルギーが弱かったので、持ち上げる力がなくて、ぶっ飛びで終わってしまいました。さおりが飛ぶのを見ていたサムは、桂に「いいなあ、あんなに飛んで…。僕も、もっと飛びたいなあ」とぶつぶつ言っていたそうです。私も、サムにもう一度飛ばせてあげたいと思い、一度、降りる事にしました。ランディングは穏やかでした。無事に降りましたが、さおりは、足を着いて立ち止まったので転んでしまいました。でも、無事でした。この前より高く、長く飛べた のでさおりは大喜びです。正子が少し前に降りていたので、さおりを下に置いて、正子と上がりました。テイクオフに着くと、またサングラスをした怪しい人がいました。そうっと通り過ぎようとしたら声を掛けられました。ドキンとして振り向いたら、何と、神の倉の師匠こと工藤さんでした。「いやあ、懐かしい」と大声を出していたら、下の方から、初対面の右近さんと美人のさゆりちゃんが駆け寄って来ました。久しぶり、とばかり握手握手。メールでのやりとりは多いけれど、こうしてエリアで会うのは初めてのことです。

テイクオフの風は強めです。大勢の人がウェイティングしていました。「どうかなあ」と思い眺めていたら、師匠が準備を始めました。ブローが弱まった時にすかさずクロステイクオフで出て行きました。見事なテイクオフでした。テイクオフと同時に垂直に上がりました。上手にコントロールしています。風は強いけれど荒れていないようです。「サム、飛ぼう」と言ったら大喜びでした。大勢の人にサポートして貰いテイクオフしました。強い風に煽られてテイクオフの右端まで行きましたが、浮いたのでコントロール可能と思いサポートしていた人に「OKです、ありがとう」と言ってお礼を言いました。グングンと上昇します。さっきは沈下するだけでしたが、今度は、浮きます。サーマルにヒットしてセンタリングしました。サムは大喜びです。写真も撮りました。テイクオフではマナがビデオ撮影をしています。サムにとってとても良い思い出になる事と思います。トップアウトして上からテイクオフを眺めました。さっきいたテイクオフが小さく見えます。

ランディングでは、大勢の人が立ち上げ練習をしていました。アプローチをしかけても止めようとしません。これはエチケット違反です。ランディングに近づく機体がある時は、速やかにランディングエリアを空ける事が大切です。それが気になったのは言い訳ですが、アプローチの調整を失敗してしまいました。しかも、サイドの風の中でかなりのスピードで着陸態勢に入ってしまい、サムを脅かせてしまいました。サムは、大声で「うぉーっ」と叫びました。滑り込みランディングして私の上にサムが乗った形で止まりました。亀の子のように動きが取れなくて、先に降りた師匠が助けに来てくれるまで、そのまま動けませんでした。周りにいた人たちは大笑い、私たちふたりも照れ笑い。高峰で三本も飛んだのは初めての事、しかもタンデムを三本も!重たいサムを乗せたフライトで両腕が疲れてしまいました。でも、楽しい一日でした。
マナが「寿司食べに行こうよ」と言うので、先日の寿司屋さんに行きました。私とさおりは、飲まず、他の連中はしっかりと生ビールまで旨そうに飲んで…。
今日は飛ばなかった桂が「見ていたら飛んで見たくなった」と話していました。景色の良い田舎町で楽しい時間を過ごして満足な気分で帰途に着きました。

今日のフライト 1本目サムとタンデム 10時テイクオフ 最高高度 520m (ぶっ飛び) フライト時間 6分 最大上昇率1.1m/s 2本目さおりとタンデム11時18分テイクオフ 最高高度711mフライト時間19分 最大上昇率 2.9m/s 3本目サムとタンデム12時58分テイクオフ フライト時間16分 最大上昇率2.0m/s  本日のフライト時間合計42分

2001.06.09 (土)

昨夜は、スペインでお世話になった松島俊夫さんを囲んでの飲み会が新宿のインドネシア料理店ラヤでありました。久しぶりにお会いした松島さんは相変わらず精力的で楽しい人でした。パラの仲間の工藤さん、小島君、右近さん、さゆりちゃんも顔を見せました。そして、新たにパラを始めた人も…。パラ人口が減っている中で嬉しい事です。そして、ハングの世界戦の監督を勤める内田さんも二次会に駆けつけてくれました。と言う事で昨夜は、遅くまで飲んでいました。今日は、朝の伊丹行きの飛行機は混んでいる為、昼の便を使う事にしました。ゆっくりと出かけました。準備は万端と思い、出かけたのですが、電車に乗ってからお土産のワインと焼酎を家に忘れた事に気が付きました。空港に行って、チェックインをしてから、正子を置いて、家に戻りました。あのお酒がないと始まりません。この日の為に折角手に入れたお酒です。

無事に伊丹空港に着き、いつもは、通り過ぎるバスの案内所を見たら「川西行き」と言う案内が目に付きました。バスで川西池田まで行けば、早いのではないかと思い、発車時刻を見たら13時50分発とありました。10分位で出ます。バスで行く事にしました。川西池田からは、JRで一本です。篠山口に着いて、そこから柏原までは、約30分です。篠山口からロールアウトに電話して、迎えを頼みました。UDOさんが迎えに来てくれるそうです。
柏原から約30分でショップに着きますが、道の駅に着く頃に電話があってユメタウンでお酒を買って来て欲しいと依頼があり、トンボ返りでユメタウンに戻りました。そこで刺身用の魚を仕入れました。今夜は、楽しい宴会です。

ショップに着くとMistralさんとルーシーさんがいました。料理人がいるので、今夜は期待出来そうです。刺身は、私がさばきました。大勢の懐かしい顔を見て嬉しくなりました。今日は、2時頃から気流が良くなくて飛べなくなったそうです。スポーツカーがあったので、傷付けないように脇を通って行きました。その持ち主は、クラフトルームの岡本さんでした。とてもユニークな人てです。前回来た時に初めてお会いしたのですが、何年も前からの知己のような感じがする不思議な人です。今日は、青垣への移動だけで、フライト出来ませんでしたが、懐かしい友と会い、そして、イギリスのヨークシャーから来ているロビンとも会えて楽しい語らいが出来てとても良かったと思います。

2001.06.10 (土)

朝から風が強く吹いています。「飛べないかしら…」正子は、心配そうです。飛べないときは、グラハンの練習すると言って、シグマ3も持って行くと言いました。私の考えでは、普段使っている機体で立ち上げ練習した方が良いと思うのですが、古い機体を使っている人が多いようです。それは、立ち上げを何度もすると機体が痛むと言う事もあるのでしょう。基本的な練習は、どちらでも構いませんが…。
ショップに行くと吹き流しは、横にたなびいていました。加藤さんがテイクオフの吹き流しを双眼鏡で見たら、弱いと言っていました。少し様子を見ていたら、パラがテイクオフしました。何とか飛べそうなので、二台のスクール号で上がる事にしました。相変わらずショップ前の吹き流しは、強い風を示しているのですが…。

南テイクオフ前に着き、見たら正面から程良い風が入っていました。植松さんがいるので、テイクオフを見て貰えます。南テイクオフの風は、弱くなったりフォローとなったり安定しません。ランディングの風は、強いそうです。加藤さんから「慣れた人に出て貰って様子を見ましょう」と言う事で、私がダミーで出る事になりました。久しぶりのVERTEXです。クロスで立ち上げましたが、テンションが感じられずに止めました。仕方なく、苦手なフロントで出ました。左肩の痛みがあるので、本当はしたくない方法です。案の定、左側が弱くて傾いて上がりました。何とかコントロールしてテイクオフしました。南のノーマルルート上でリフトがあったので回しました。しかし、弱いリフトです。本流の成分は南西です。すぐに加藤さんから「前山に行って下さい」と無線が入りました。前山まで直行しました。前山上空には風が当たっていて、リッジで飛べました。私の次にジャイアンが出ました。ジャイアンは、迷う事なく、前山直行したので、高い高度で取り付きました。次にNyanが出ました。前山で同じリフトを使って飛んでいたのに、Nyanは、どうした事か、右側に移動してしまいました。「おいお い、そっちはローターの巣だぜ」と思っていたら、加藤さんから「降りて下さい」と注意が入りました。風は、岩屋とショップ方向からの成分です。ちょっとした凹凸でローターが発生したりリフトになったりするのです。地形で風が凶器になる事を常に考えて飛ぶ必要があります。リフトを得る為に斜面に近づき過ぎるとひとつひとつの木々でローターが発生していて、急に沈んでしまう事もあります。今日の風は、スクール生の皆様には少し難しいと思います。22分のフライトでランディングしました。続いて、ジャイアンがランディング、ビデオでキャッチしました。

正子は、暫くしてからフライトしました。結構長い時間飛んでいました。
ショップに戻って、また上がりました。テイクオフでは、スクール生の人たちが風待ちをしていました。何とか良い風が吹いて、飛ばせてあげたいけれど…。テイクオフの風は、弱い正面が時々入って来ます。しかし、ランディングの風は強めです。難しいコンディションです。南西成分を含んでいるので、注意が必要です。加藤さんが弱い風の中をクロスでテイクオフしました。続いてパイロットの人たちが次々とテイクオフしました。私が出てしまうとスクール生のテイクオフを見る人がいなくなってしまいます。加藤さんに「どうしましょうか?」と無線を入れました。「当分、スクール生の人たちは待機になるので飛んで下さい」と言う返事でした。飛ぶ事にしました。クロスで出ました。どうも、岩屋のテイクオフは苦手です。南ノーマルルートを忠実に辿ってリフトを拾いました。左肩が痛むので右旋回をしたいのですが、旋回は、上の機体に合わせる必要があります。なんと、皆、左旋回です。仕方なく、痛み堪えて左旋回をしました。辛い。そのうちに一番高く上がって、他のグライダーと離れたので右旋回に変更しました。楽です。このフライトは、26分でした。渋い中でしたが、楽しくフラ イト出来ました。サーマルは弱くてそんなに荒れた状態ではありませんでした。しかし、ランディングの風は、強めでした。少しアプローチを早めに高度処理した為に、河原に降ろしました。正子がすぐ後にいましたが、やはり、河原に降りました。正子のランディングは見事でした。これくらいの風だったらスクール生の人たちも飛べると思います。加藤さんが「夕方、サーマルが弱くなると南西になって飛べなくなるかも知れないのでスクール生の人たちは上がって待ちましょうか」と言うので、私は、ビデオ撮影を兼ねて車の回収をする事にしました。植松さんと私が車を降ろす役目です。スクール生の人たちは、やっと飛べると思い意気揚々と南テイクオフに行きました。しかし、空が真っ暗になりました。そのうちに、ポツリと降って来ました。車の中に機体をしまって北西テイクオフの東屋で雨宿りをしました。雷鳴が遠くの方で響いています。落雷に遭うと怖いので車に非難しました。大雨となってしまいました。やれやれ…。

本降りです。止んだら飛べるのでしょうが、絶望的な雨でした。皆、疲れ果てて「降りようヨ…」の声。全員、下山しました。下山してから1時間位してから、綺麗に晴れ渡り、その後、何機ものグライダーがテイクオフしたのですが、その時は、意気消沈でした。夜は、あの岡本さんが来て、「串カツ料理」で盛り上がりました。全員で串差しをして、作った串カツは最高の味でした。美味しいお酒と楽しい語らい、足の裏のツボ談義で、喜ぶ人、不安がる人、岡本さんの手相占いで心配になった人も…。ハンドランチの大島さんとは、以前、グリーンパークでお会いした事があります。今日は、一緒に飲んで楽しい話しを聞かせて貰いました。また、友人が出来ました。今日は、飛べて、そして、夜は、楽しい仲間と飲める、こんな幸せはありません。
今日のフライト
1本目 9時52分テイクオフ 22分フライト 最高高度628m 最大上昇率 2.2m/s
2本目 12時26分テイクオフ 26分フライト 最高高度885m 最大上昇率 4.0m/s

2001.06.11(月)

今朝は、家の前の林が唸っていました。強風です。北風です。どおりで寒い筈です。新潟県小出の鳴倉山までコンペに行っていた北娘が来ました。この所、私たちが岩屋に来ると毎回、会っている人です。4年前のスペインフライトで知り合って以来の付き合いです。我が家の長男の嫁と良く似て、とても可愛い人です。ショップの風は、北風で強めです。飛べないかも知れないけれど、テイクオフに上がりました。ペコちゃん、イリ坊、ロビン、北娘、加藤さん、正子と私です。テイクオフには誰もいませんでした。東屋にズボンがひとつ置いてありました。一体、誰でしょう、スボンを忘れて行くなんて…。加藤さんが「俺のズボンかも知れない…」ん? 一体、どうして? 何故、ここにあるの? ミステリーです。

ハングの和田君が来ました。ハングの組み立てをじっくりと見させて貰いました。ひとつひとつ組み立てて行くハングは、大変です。パラと違って時間がかかります。バテンとかは只、引っかけているだけです。これでは、衝突のショックでバラバラになるわけです。
岩屋の鳥人、蔀さんがバイクで来ました。ハングの和田君が出た後、さっさと準備して、強風の北西テイクオフからテイクオフして行きました。かなり風が強くて、北に向かう時、前に進みません。アクセルを踏んで前に出ています。少し荒れているようです。キャノピーの挙動が時々激しく揺れました。飛べば飛べるかも知れません。北娘は、「私の趣味の風じゃない」と言っています。私も、以前は、こんな風でも平気で飛んでいました。でも、最近は、楽しい時にしか飛びたくないと思っています。飛ばなければならない必然性がないのであって、リスクを負ってまで飛ぶ事はないと思っています。風は、弱くなったり強くなったりしていますが、本流の風は、やはり強風です。遅れて来た藤田さんからランディングエリアのレポートが無線で来ました。「風は、強めであちこちにコロコロと変わっています」その無線を聞いて、下山しました。

ショップには中島さんもいました。お昼は、久しぶりにやぶ蕎麦に行きました。とろろ水と大ざる蕎麦を食べました。やぶ蕎麦のお母さんは、私たち夫婦の顔を見て大喜びでした。半年ぶりでした。ロビンは、とろろ水を味わって「美味しい」と。この種の味は、ヨーロッパの人たちは、通常、受け入れないと思うのですが、ロビンは、なんでも試して見て、自分の舌で味わっています。これは偉いと思います。
飛べない日は、昼寝、と言う事でハイエースの荷台で横になったら、熟睡してしまいました。窓が開いていたので、北風が入り込んで寒くて目が覚めました。

少し早いけれど、夕食の買い出しに主婦の店に行きました。今日は、私が野菜炒めを作らせて貰いました。正子は、傍でやきもきしているけれど、自由にさせて貰いたいものです。出来合いの鳥の唐揚げと、昨日の串カツの残り物、そして、野菜炒めとトマトだけでしたが、加藤さんも「美味しい」と喜んで食べてくれました。お世辞でも嬉しいものです。北娘持参の一升瓶があっと言う間に空になってしまいました。
八神純子命の芦田さんが来て、近くのあぜ道に蛍鑑賞会に行きました。ロビンと正子と芦田さんと私。小川の所に行ったら、そこは、ほたるの宿でした。まるでネオンのように青白い光を見せていました。幻想的な光景でした。半袖、半スボン姿で来た私は、寒くて仕方がありませんでした。飛べない日でしたが、蛍のお陰で良い夢が見られそうです。

2001.06.12(火)

昨日とはうって変わって穏やかです。早く飛びたいと朝、早く、ぶっ飛ぶつもりでテイクオフに上がりました。中村君、ロビン、正子と私です。南テイクオフに正面から2〜3mの良い風が入っています。最初に正子、次に中村君が出て、ロビンです。ロビンは、初級機のボレロに乗っています。ロビンはクロスでテイクオフしました。完璧なテイクオフでした。ノーマルルートを忠実に飛んでいます。しかし、まだサーマルタイムには少し早い様です。私は、一人残されてひとりで準備しました。ビデオカメラを首にぶら下げてセットアップしました。サポートしてくれる人が誰もいないので慎重に立ち上げました。少し弱くてテンションを感じられず、一旦、降ろしてすぐに再度、立ち上げました。今度は大丈夫でした。無事にテイクオフ。首からぶら下げたビデオカメラが邪魔です。しかし、収納場所がほかに無いため仕方ありません。南ノーマルルートをサーマルを探して飛んで行きました。弱いサーマルがあって右旋回して拾いました。正子から「車、待っていた方がいい?」と無線が入りました。私もぶっ飛ぶと思っていたらしいです。折角、弱いサーマルで回しているのに…。「先に上がっていいよ 」と無線で答えました。正子は、今日の夕方の便で帰京します。先に降りた3人は、リフライトの為に、他の人たちとテイクオフに上がって来ました。その時、私は、高い高度をひとりで飛んでいました。サーマルはそれ程、強くないけれど、確実にあります。そして、コアを探りながら回せば、確実に上がります。サーマルは小さいので、リフトを感じたら小さく旋回する事が肝要です。大きく回したり、突っ切るとサーマルから外れてしまいます。どの様な形のサーマルなのか、イメージしながら旋回する事が大切です。飛び出してから約1時間、他の人たちもソアリングし始めました。しかし、外して敢えなく撃沈する人もいました(^_^) 同じ、サーマルで旋回していても、外す人、巧くコアの中に留まる人と、様々です。他の人の動きをよく見て、リフトがある方向へ素早く移動する事も必要です。旋回方向は、今日は、私が最初に右旋回したので、楽な右旋回でした。しかし、左腕を高く上げていると、やはり辛くなってしまいました。正子がテイクオフして、南テイクオフのすぐ下で旋回しています。前の方にサーマルがあるのに、しつこく回しています。加藤さんから「正子さん、前に出て下さい。 リフトのない所で回していると吊りますヨ」と無線。正子は、前の方に出ましたが、沈んで行きました。可哀相にぶっ飛びか、と思ったら、しつこく下の方でサーマルをゲットしてリカバリーして行きました。飛び始めて1時間半過ぎたので、ビデオカメラを出して撮影しました。出来るだけカメラを固定して撮影しました。しかし、撮影している合間にも、ピピピッとバリオが上昇音を告げています。撮影を中止して、センタリングします。カヤマチの方に何機か飛んで行っています。私も移動したかったのですが、時間の関係で諦めました。2時間経ったので、もうそろそろ降りようかと思い、再び、ビデオ撮影を始めました。しかし、またもや、バリオが鳴きます。バリオが鳴くと条件反射で旋回してしまいます。2時間半の時も、3時間の時も同様でした。携帯電話が鳴っています。多分、伝言メモに入れてくれると思いそのまま飛んでいました。3回携帯が鳴りました。正子が「携帯が鳴っているので降ります」と。う〜ん、そうしたら私も降りないといけないかしら…。3時間以上飛んだのは久しぶりの事でした。足に力無くなり、タッチダウンの時、もつれてしまいました。北江さんが近づいて来て「飛び すぎて足がしびれてしまったんじゃないですか」と笑っていました。正子は、すぐ、後に河原にランディングしました。降りてすぐに携帯をチェックしたら、サリータからでした。今日しか、時間がないと伝言メモに入っていました。すぐにサリータに電話しましたが、通じません。14日にスペインへ帰るのは聞いていたけれど、13日頃に会えると安易に考えていたのですが、サリータにも都合があったのでした。正子と相談して、今日、私も帰京する事にしました。暫くサリータと会えないので、そちらを優先する事にしました。
急いで帰る支度をして、北娘にお願いして、柏原駅まで送ってもらう事になりました。途中、安全山に降りたロビンが道を歩いているのを見つけてピックアップしました。

北娘とロビンに見送られて柏原から大阪に向かいました。17時30分発のJL108便に乗る事が出来ました。今日は、スクール生の人たちも沢山飛ぶ事が出来ました。昨日のような条件が悪い時に無理して飛ばなくても、こんな良い日があるのです。焦る事はありません。きっと良い日があります。
夜、サリータが来ました。明るい笑顔で、楽しかった日本での事を話して行きました。次に会えるのはいつの事でしょうか。
PWCから帰国した豪君とは会う事が出来ませんでしたが、次の楽しみにしておきます。
今日のフライト 9時45分テイクオフ 3時間13分フライト 最大高度 1235m 最大上昇率5.5m/s

2001.06.23 (土)

梅雨の真っ最中ですが、毎日、雨が降っているわけではありません。週刊予報では雨でしたが、昨夜の気象情報では、雨は降らずにまあまあの天気と言う事でした。今朝、早く起きて再度テレビの気象情報を見たら、飛べそうな感じでした。チャンスを逃さないようにと正子と準備をして出かけました。6時半に出て、クラブハウスには、8時50分に到着しました。誰も来ていません。オーナーの須藤さんの姿も見えません。曇っていますが、風は穏やかです。時折太陽も姿を見せています。9時になったので、須藤さんに電話して見ました。なかなか出ませんでした。やっと出た須藤さんは、どうも眠っていたらしいです。「これからすぐに行きます」と言う返事でした。30分くらいして須藤さんが来て、暫くしたら髭を生やした怪しいオジサンが来ました。好く見たら桜井さんでした。勤続20年の特別休暇を貰ってスイスに奥様と旅行に行っていたそうです。その間、髭を剃らずにいたらこのような素敵な顔になったそうな・・・。

少しずつ常連さんが集まって来ました。テイクオフに行きましたら、弱いけれど正面から風が入っていました。タンデムが最初に出ました。とても上手にテイクオフしました。リフトは強くないけれど、まあまあのレベルキープで飛んでいます。正子が出ました。穏やかな空でした。桜井さんが準備して出ましたが、フロントでの立ち上げは苦手とかで傾いてライズアップして中止しました。二回連続中止。私は、すぐ下に拡げて待っていました。少し弱い風が入って来たので、クロスで立ち上げて一発で出ました。しかし、リフトは有りませんでした。右側の尾根の所で暫く粘りましたが、とても弱いリフトでした。18分のフライトでランディングしました。桜井さんも私の直ぐ後に出て、私が降りてすぐにランディングしました。再度、テイクオフに上がりました。テイクオフでは、ジップの中川教官がひとりいて、準備していました。風の動向を見ていました。弱いですが、ブローが入って来ます。その間隔を確認して、少し弱くなって次に強くなるだろうと言う時期にテイクオフしました。流石に一発でクロステイクオフしました。出てすぐにヒットして高度を取りました。弱い中を回し続けて高く上が って行きました。他の人たちが皆沈んでいる中、只、ひとり中川教官だけが高く飛んでいました。私もクロスで出ました。中川教官は高く飛んでいますが、私は、そのずっと下で回し続けました。どうも腕の差は歴然です。このフライトも18分でした。ランディングには、先に降りたタンデム機が拡げたままになっていました。それを避けてアプローチしたら寸法が足りなくなってランディ゛ングゾーンの端に行ってしまいました。なんとかエリア内に着陸しましたが、危ない所でした。桜井さんが、また、直ぐ後に降りました。正子は、3本目上がった様です。桜井さんと私は、今日は、もう満足して上がりませんでした。

正子が飛んで降りて来ました。ランディングの風は、無風に近く、アプローチが伸びます。しかし、高度処理を上手にしてちゃんと降りました。少し時間が早かったのですが、寿司屋さんによる事にしてクラブハウスを後にしました。
今日のフライト 1本目 11時57分テイクオフ 滞空時間 18分 最高高度 515m 最大上昇率 3.0m/s 
          2本目 13時40分テイクオフ 滞空時間 18分 最高高度 515m 最大上昇率  2.3m/s

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