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フライト日記スイス2002年
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2002年7月10日（水）
3泊したGWATTをチェックアウトしました。ユラに移動です。生憎、今日の天候は、曇り、雷雨の予想もあります。ツンにあるアドバンスの本社を訪ねました。私は、アドバンスのグライダーは持ったことがありません。二番目に買ったハーネスがアドバンスでしたが・・・。正子は、今のNOVAのXRAYに乗り換える迄、シグマ3に乗っていました。台湾で乗ったシグマ5は、とても性能が良いと思いました。

アドバンスの本社は、機体の製造はしていなくて、プロト機の試作、完成品の点検とヨーロッパ以外の国への発送をしているそうです。修理も、ここでしています。現在は、コンピューターを使って設計をしているそうです。デザイナーがメールで送って来た設計図を基に、型紙を作ってここで試作品を製作しています。デザインをしているロベールは、ユラに、そして、オリベアはジュネーブに住んでいます。離れていてもネットでつながれていて、不自由はないそうです。

新製品のティーシャツを買いました。飲み物をご馳走になり、アドバンスを後にしてベルンの街に行きました。ベルンは、スイスの首都です。政治と経済の街です。今日は、ユラに早く行っても飛べそうもないので、街を見物することにしました。大きなスポーツ用具店があり、ひょっとすると小川さんが探していた地図CDがあるのではないかと、私が提言して入って見ました。ありました。私も欲しかったのですが、ひとつしか無かったので、小川さんに買って貰いました。GARMINの地図CDがありましたが、日本で買うより高かいので買うのは止めました。
デパートの地下に行き、アイスクリームと思って買ったのが、どうも、違って料理用のクリームでした。食べ始めたので全部食べてしまいましたが、まずかったなあ・・・(^_^;)

ユラに着いたら案の定、強い風が吹いていました。とても飛べません。ハンス・ボーリンガーのショップに行きました。ここは、スイスでのGINグライダーの本拠地だそうです。ハンスは、アドバンスにいたのですが、現在は、GINのテストパイロットです。スイスで最も人気があるスクールだそうです。笑顔で迎えてくれたハンスにビールをご馳走になりました。ショップの中には、COOカップ優勝の盾が飾ってありました。GINの機体のパンフレットを見たら、日本で買うよりずっと高い価格が書いてありました。スイスは、やはり物価が高いみたい。

ハンスのショップを後にして、今日の宿に行きました。今日の宿は、農家の方が経営している民宿です。二段ベッドの大きな部屋です。シャワー、トイレは共同、一階に食堂があります。近くに牧場があり、とてものどかな場所です。荷物を置き、着替えをして、再びハンスのショップに戻りました。飛べないので、別なことをしようと言うカリの提案で、3つの案が出されました。マウンテンバイク、カイト、スケートボードです。それと何もしないで部屋で休むと言うのも・・・。

私は、マウンテンバイクを選びました。リーダーは、長島さんです。クマさんもバイクを選びました。他の人たちは、カイトです。全員で山頂まで行きました。ところが山頂は、凄い霧で何も見えません。風も強くカイトも出来ません。山頂のレストランはしまっていました。バイク組は、皆さんに見送られてダウンヒルを始めました。初級コースと聞いていたのですが、どうも、ルートを間違えたらしくとても急な石だらけの悪路に入り込んでしまいました。雨の後なので岩の上でタイヤがスリップします。ブレーキは、日本車と逆です。右が後ろ、左が前ブレーキです。微妙にブレーキ操作をしてスピードをコントロールして下って行きます。濡れた岩の上でタイヤがスリップして大転倒してしまいました。すぐに起きあがりそのまま下り続けたのですが、小休止した時に、長島さんが私の左足を見て「血が出ている」と言いました。見ると左のズボンの裾が血でびっしょりと濡れていました。靴の中も血でいっぱいです。ズボンをたくし上げたら、膝のすぐ下に傷がありパックリと口を開けて血が流れ出ていました。クマさんにカットバンを貰い応急手当をして、その後も何とかダウンヒルを続けました。

ショップに着き、ズボンの裾を外して（ファスナーで外せるようになっている）水道で洗いました。靴も洗いました。血の海となりました(^_^;) 幸い、傷は、深くなく痛みもそれ程でもないので、カットバンを取り替えて止血しました。下ったコースは、初級者用ではなかったようです。(^^;)

ハンスの息子の7歳の坊やが小さなパラグライダーを持ち出しました。ショップの前の広場で立ち上げを始めました。GINのボレロですが、サイズは、16だそうです。世界にひとつしかない特別製です。GINの社長が彼の為に特別に作ったものです。リバースでのライズアップは見事なものです。頭上に上げて止めて正面に振り返る様は、その辺のB級生より上手です。すぐ上に練習場の丘があるのですが、そこから飛んでいるそうです。ハンスに何も聞かないでひとりで黙々と練習しているそうです。一度、そこから飛んでローターで潰されて落ちた時だけ「どうして？」とハンスに聞いてきたそうです。ハンスは「うちにはゲームボーイがないからその代わりなんだ」と笑っていました。

カイト組は、山頂では出来ず、下の広場でやっていました。ハンスの車を借りて皆さんがやっている所に行きました。カイトを少しやらせて貰いましたが、パラと似ています。コントロールも上手にやれば楽しい遊びです。カリと長島さんとクマさんは、上手にボードを乗りこなしていました。また怪我をするといけないので見るだけにしました。(^_^)

夕方、ハンスのショップでバーベキューパーティがありました。ビールとワインを飲みながら美味しい肉を戴きました。アドバンスの社長のロベールが来ました。ロベールは、現在は、カイトの設計に情熱を燃やしているそうです。カイトサーフィンは、日本ではまだ余り盛んではありませんが、ヨーロッパでは徐々に浸透してきているみたいです。そう言えば、GWATTのホテル前の湖でカリが見事なカイトサーフィンを見せてくれました。
ロベールとハンス、カリにティーシャツと帽子にサインをして貰いました。
夕焼けの景色を見ながらユラで楽しいひとときを過ごしました。

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