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スイスパラグライダー日記その3

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2000. 06.17(土)
今日のガイドは、ハインツだ。ホテルを出てから、途中、ハインツの友人のミリアンと言う女性の家に寄り、彼女を乗せた。今日のエリアは、ニイダホンと言う山だ。途中の車の中から気球が飛んでいるのが見えた。ニイダホンへはケーブルカーで行く。ケーブルカー乗り場の近くでパラザックを担いだ女の子ふたりが戻って来た。ハインツが話しかけたら、「山頂の風を聞いたら良くないので他のエリアへ行く」とのこと。ハインツは「1時間位で風は変わる」と言った。小滝さんと別れてケーブルカーに乗った。小滝さんは、ランディングのレインに車を移動するのだ。大きなケーブルカーで、他のお客様も一緒に乗った。大きな荷物を見て笑っていた。ケーブルカーの中から見える山々の所々に白く雪が付いていてとても綺麗だ。
山頂駅に着き、ハインツの案内で説明を受ける。ツン湖の西端にツン市が見える。遙か離れてベルンの街が見えた。高いビルのあるのがそうだ。昨日降りたランディングがあの辺だ。ヨットハーバーの東側だから…。素晴らしい景観をバックにして写真やビデオを撮りまくった。
テイクオフは、駅から少し上がった所だ。約300mくらい歩いた。なだらかな斜面でプレッシャーは全然ない。標高は、1763mだ。高度差は、1213mもある。
テイクオフに集まってハインツの説明を聞く。英語でゆっくりと話してくれるので良く分かる。しかし、昨日と同様に僕がまた説明した。「下の溝の所迄走って浮かなければテイクオフを中止しろ。ルートは左方向で、光っている屋根を目指し、その左側を通る。湖の方向に行っては駄目。湖に行くとそこはシンクだけしかない。左の岩の尾根の所にサーマルがあるから、そこに行ったら回せ。そうすれば高く上がるだろう。何度も言うがルートは左だ。間違えるな」と言う意味を。しかし、ハインツが言った事を全部言った訳ではない。要点で大切な所は言ったつもりだが…。
ダミーは昨日と同じで水村さんだ。正面から風が入った時に出た。出てすぐに、ハインツが「ヒダリ、ヒダリ」と日本語で言った。無線で「水村さん、左です、左」と言った。ルートを左に変えた。少しリフトがあったので、「回して下さい」と言ったが突き抜けて言った。次に、神吉さん、広さん、長谷川さん、正子の順に出た。ハインツとミリアンのタンデムと僕が残された。ビデオカメラをハーネスの中にしまって準備した。ミリアンがセットアップを手伝ってくれた。風が少し出て来たので、クロスで出た。観光客が僕の飛ぶのを見ていた。浮き上がったら歓声が聞こえた。ニイダホンのテイクオフは、とてもなだらかでプレッシャーはない。前方の岩の所でリフトがあった。すかさず右に旋回したが、弱かった。そのまま前に出た。前方を見ると下にキャノピーが数機開いていた。下のテイクオフらしい。スクール生は、下から飛ぶのだろうか。前方空域にセンタリングしている機体が数機あるが、先に飛んだ人達ではなさそうだ。「正子は降りたの?」「まだ飛んでいます」前方のセンタリング集団の上の方にいる赤い機体がそれらしかった。僕もその中に入ってセンタリングした。皆と同じに左タ ーンで回した。弱いリフトに入って同じ輪に入った。少しずつ高度を上げて行った。タンデムが2機、同じサーマルで回していた。そのうちの黄色のアドバンスハイベータがハインツとミリアンだ。暫く同じサーマルで回した。それ程強くはないが、確実に上がって行った。ハングが僕と同じサーマルに入った。ハングは速いのでパラが一緒に回るのは、難しいがARGON-26は、同等で回った。暫く同じ輪で回っていたが、僕の方が高度を獲得してハングを上から眺められた。痛快なり!ハング以上に上がり、ぶっちぎった。あ〜あ、気持ちがいい!
僕より高い所には誰もいない。いつのまにかトップになっていた。しかし、弱いサーマルなので油断するとすぐに高度を失ってしまう。正子が回していたサーマルに入った。同じレベルになり、同じ輪で回した。すぐに僕の方が上になった。機体の性能だ。ARGON-26は浮きも速度も優れている。特に旋回性が良い。さっき迄、近くを飛んでいたハインツのタンデムは降りた。ほかの人たちは、とっくに降りていた様だ。1時間飛んだので、そろそろ昼食にしたいと思ってアプローチに入った。サーマルから抜け出て、湖の上に出ると静かにシンクして行った。初めてカメラを出して撮影した。前方下を飛んでいる正子を湖をバックに撮影した。とても綺麗だ。小滝さんから「射撃をしているので、絶対に射撃場の上空に入らないで下さい」と無線で指示があった。ドスンドスンと言う音は、射撃の音だったのだ。
このまま何もしないで降りるのもつまらないので、高度もあるし、左Aライザーを思い切り引いて片翼潰しをした。旋回に徐々に入ろうするが、右ブレークコードを軽く引いて止めた。Aライザーをリリーズしたら少し戻ったが完全に回復しなかった。左ブレークコードを思い切りポンピングして1回で回復させた。その後、ローリングを数回して改めてARGON-26の性能の良さを確認した。前方を飛んでいた正子がランディングしたのを確認して、その直後に僕もランデイングした。1時間5分のフライトに大満足だった。待ちくたびれた人達にお詫びをして車に乗った。
ツン湖の西端にあるプリエンスのランディングに行く。大きな建物の傍の広い芝生がランディング場だ。ランディングアプローチの方法を小滝さんとハインツから聞く。その後、昼食へ。
昼食は、AXALPと言うスキー場のレストランに行く。スープとサラダで朝食の野菜不足を補った。髭のおじさんがにこにこしながらやって来て、ハインツと話していた。この人は、ロビンフッドだそうだ。演劇のロビンフッド役者らしい。雰囲気は、まさにロビンフッドだった。見とれていて、写真を撮るのを忘れてしまった。
昼食後、レストランから5分位車で移動して、そこから歩いてテイクオフに行く。牛が沢山いる牧場だ。牛が逃げない様に、弱電流を流している鉄線の囲いがある。触ると感電する。AXALPのテイクオフは、標高1800m、ランディングは、湖近くで550mは変わらずだ。高度差は、1250mだ。AXALPのテイクオフの牧場には、カウベルを鳴らした牛が沢山いて、パラザックを舐めたりかじったりしていたずらをする。小滝さんがテイクオフからランディングまでのルートや注意事項を説明した。小滝さんは、その後、車をランディングに降ろした。
ダミー水村がテイクオフした。前の方にリフトがあるので、「水村さん、入っていますよ。右に回して下さい。我慢して回し続けて下さい」と言ったら、やっと旋回を始めた。サーマルに入って上がって行った。次に神吉さん、正子、長谷川さん、広さんが出た。正子も旋回して上がっていた。テイクオフには、ハインツとミリアンのタンデムと僕が残った。良い風が来たのでテイクオフした。さっき、二人が上がっていた所には、もうサーマルはなかった。平凡に降下していった。東風が強い。湖からアプローチだ。ブリエンスのランディングはすぐに分かった。高度差があるので、ぶっ飛びでも楽しめる。ランディングは、とてもスムーズに出来た。
高度差が大きなフライトを2本も出来て満足の二日目だ。インターラーケンの街を散策してからホテルに戻る。ホテルに帰ってから、ビルダーズビル駅近く迄、ワインを買いに行くが、土曜日とあって店は閉まっていた。デイナータイムには、今日のフライトの話しで盛り上がった。

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